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2019年05月

【入浴】 「熱中症(予防)」の入浴法 ~汗をかく習慣を身に付けよう~

夏の暑い時期の入浴はシャワーで済ますという人は多いのではないでしょうか。

確かにシャワー浴はさっぱりして気持ち良いし、浴槽浴のような入り方次第では入浴中にのぼせたり脱水を招いたりするといった熱中症のリスクがあるわけでもありません。

そういう意味ではシャワー浴には入浴中に熱中症になる心配はないでしょう。

しかし、熱中症にならないための身体作り(熱中症の予防)には浴槽浴の方が有効です。

その理由はヒトの体温調節機能と関係があります。

熱中症

 

◆体温調節機能◆

ヒトの体は熱を作る作用(熱産生)と熱を下げる作用(熱放散)によって体温が維持されています。
ふだんは平熱が保たれていますが、これは熱産生と熱放散のバランスがとれているということ。

ヒトには体温を調節する機能があって、暑い日や運動時に体温が上昇すると、熱放散により熱を体外へ逃がします。

体温は体温でも大事なのは深部体温。深部体温とは生命活動に重要な臓器などが多く集まる体幹部分(体の中心部)の体温のこと。

深部体温が上昇しすぎると危険なので、皮膚血管に血液を集めて発汗します。

この時のメカニズムはこうです。

交感神経が活発化 → 心拍数が増加(血流を増やすため) → 皮膚血管が拡張(※) → 血管の血液がろ過された水分は汗となる → 汗が蒸発する(気化熱)ことで体温を下げる

※交感神経は通常皮膚においては収縮に働くが、発汗に働く交感神経は皮膚血管を拡張させる。


■ 交感神経・・・ノルアドレナリンを放出
■ 副交感神経・・・アセチルコリンを放出

であるのが通常の自律神経ですが、体熱を下げるための発汗を司るエクリン汗腺を支配している交感神経は、一般の交感神経と異なり、ほとんどがアセチルコリンを放出するコリン作動性神経です。

■ エクリン汗腺支配交感神経・・・アセチルコリン放出

ですので、皮膚血管が拡張され発汗が促進されるというわけです。

汗は皮膚の汗腺という器官から出ますが、体のすべての汗腺から汗が出るわけではありません。通常機能している汗腺を「能動汗腺」といい、この能動汗腺が多いほど発汗による熱放散の能力が高くなります。

高齢者に熱中症が多いのは、能動汗腺が少ないために汗をあまりかかず、体内に熱が籠りやすいという理由が挙げられます。

ですから普段から汗をかく習慣を身につけることで能動汗腺の多い体にすることが、熱中症予防にも繋がると考えられています。

◆入浴法◆

まずは入浴前にも水分補給することが大事

発汗で失った水分の中には微量ながらナトリウムが含まれています。

ナトリウムは血液中に一定の濃度で保たれてる仕組みになっていますので、発汗で失った水分量だけナトリウムも排出しなければならないんですね。

ですので、入浴後に水分(水だけ)を摂取しても、体内のナトリウム濃度が薄くなってしまうためにそれほど飲めないようです。

例えば、発汗で失った水分量が300mlだった場合、入浴後に水分摂取しても300mlは飲めないものらしい(ナトリウムの血中濃度が薄まるから)

つまり、入浴後だけ水分摂取しても、発汗により失った水分を補給するには不十分だということになります。


さて。浴槽浴の湯温と時間ですが、これは40℃以下のぬるめの湯で5~10分が目安となります(暑い時期)

長湯は脱水の原因になるので気をつけましょう。長くても10分あれば汗はかけるはずです。

さらに炭酸ガス系の入浴剤を使用すると、お湯がぬるくても血行が促進されるのでおすすめです。

また、バスソルトにすると発汗が促されますから、汗をかきにくい体質の方は試してみると良いでしょう。


意外と落とし穴になるのは入浴後の過ごし方。

体温調節としての汗腺機能の役割は「汗が蒸発して気化熱で体温を調節するまで」が1セットです。

入浴後は体をタオルで軽く拭き(水分を完全に拭こうとしない)、ゆっくりと汗が蒸発して体温が下がるのを待ちます。

うちわで扇ぐぐらいは問題ありませんが、急に冷房の効いた部屋で体を冷やすと汗腺が閉じてしまい、せっかくの汗腺トレーニングが無駄になってしまいます。

なお、この汗をかく習慣作り(熱中症の予防)は夏本番を迎えてからでは遅く、最低でも梅雨の時期、できれば5月中から始める方が良いでしょう。少しずつ暑さに慣れていくこと(暑熱順化)が大事です。

残り湯は打ち水に使用するのもいいですね。


関連記事

『症状別の入浴法』

 

いま、高岡市万葉歴史館が熱い!

どうもSHIBAです。

先日、高岡市伏木にある高岡市万葉歴史館へ行って来ました。

新元号が「令和」と決まってから、世間では万葉集への注目度が高まったことを受け、県内県外問わずここ高岡市万葉歴史館へ訪れる人が急増しているようです。

高岡市が万葉集と縁があるのは、その昔、歌人でもある大伴家持がここ高岡市に国守として赴任していたから。

大伴家持といえば、万葉集の編纂に大きく貢献した人物として知られています。

高岡市万葉歴史館

そういうわけで、高岡市万葉歴史館では「万葉集」と「大伴家持」の大きく二つに関する資料が展示されていています。

とりわけ、誰でも大伴家持の人物像が理解できるように工夫がなされていました。

当時の大伴氏一族は藤原氏や橘氏などと同じ有力な家系だったようです。そのため大伴氏一族は政権争いに巻き込まれます。
興味深いのは、家持と長年にわたって親交の深かった友人やの親族が犠牲になる中、家持はただ一人そのような政争からは距離を置いていたこと。

そんな家持のことを身内はあまり良い目で見ていなかったのではないかと思います。
でもそれは仲間を見捨てたのではなく、万葉集の完成に使命感を持っていたからでしょう。

同胞のために自分も政争に加わるか、それとも万葉集の完成を最優先するか・・・計り知れないほどの苦悩と葛藤はあったはずです。
まるで大河ドラマになりそうな人生ですね。


そんな歴史のロマンを感じることができる高岡市万葉歴史館。大人の入場料が210円はかなり安いと思います。

もうじき終了しますが、今なら特別展示企画が開催中でタイミング的にはベストですよ(5月27日まで)

(SHIBA)

【入浴】 半身浴の間違った常識

入浴には、シャワー派を別にすれば、全身浴派半身浴派の2つに分かれるかと思いますが、昔から全身浴と半身浴のどちらが体に良いか?という議論が絶えません。

しかし残念ながら、どちらが良いと言い切れるものではありません。

入浴にはリラックスや疲労回復など健康を維持する効果と体を清潔する効果がありますが、全身浴と半身浴のどちらが適しているかは目的によって異なるからです。

むしろ問題なのは、好んで半身浴をされている方は多いと思いますが、半身浴の効果を誤解している場合がネット上でも散見されることでしょう。

せっかく体に良いと思っていても、それが間違いだったとしたら・・・。

入浴習慣を見直す意味でも、半身浴の誤解を紹介します。

半身浴の間違った常識

◆半身浴の誤解 その① 「たくさん汗をかくことでデトックス効果が期待できる」

半身浴における誤解の中でも、とりわけ多そうなのがこのデトックス効果

半身浴にはデトックス効果があると考えている人の多くは「汗をかくことで体内の老廃物が排出される=デトックス」だと勘違いされているようです。

これはそもそもデトックスの意味すら勘違いしています。
デトックスとは、医学的にはアルコールや薬物の解毒のことを指しますが 、毒素を解毒するという意味であれば、それは肝臓の仕事であり発汗ではありません。

また、その毒素を排出するのも尿や便によるものが95%を占めており、汗による割合は3%しかありません。

効果的なデトックスを心掛けるならば、発汗よりも快調な排便を目標とするべきでしょう。

しかも汗に含まれる成分の99%は水分と言われていますので、発汗によって排出される毒素は微量すぎてデトックス効果は期待できません。

◆半身浴の誤解 その② 「長時間の入浴でダイエット効果が期待できる」

これもよくある誤解。

誤解の要因は2つありまして、一つは「全身浴よりも長く入浴することで汗をたくさんかくので、それによって体重が減少する」との勘違い。

言うまでもありませんが、失われた水分は入浴後の水分摂取によって補給されますのでダイエットにはなりません。

さすがに、汗をかいた分だけダイエットできると考える人は少ないかもしれませんね。

そもそも「体重減少=ダイエット」ですら正確ではなく、体脂肪を減らさなければダイエットになりません。

そういうわけで、「全身浴よりも長く入浴することでエネルギー(カロリー)を消費する」と考えるのが誤解のもう一つの要因。

これに関してもいくつかの研究論文が存在しますが、全身浴の2倍の時間を半身浴しても消費エネルギー量に変わりはないようです。

◆長時間の入浴はむしろデメリットしかない

上記の2つの誤解は、半身浴が長時間の入浴を可能にしているとこから来ているようですが、長時間の入浴はむしろデメリットしかありません。

たくさん汗をかくということは、それだけ脱水を招くおそれがあるわけで、血液の水分が失われれば、それだけ血流がドロドロになりやすいことになります。血行を促進させるはずの入浴が血流を滞らせては本末転倒です。

それから長時間の入浴はデトックス効果どころか、逆にお肌にも悪い影響があります。

これはいくらぬるいお湯だとしても、長時間入浴すればするほど、皮脂や角質の保湿成分が流されてしまうので、結果として乾燥肌を招きやすくなります。

半身浴であっても、どんなに長くても30分以上の長湯はやめましょう。

重要なのは水分の摂取です。入浴後の水分補給は当然ですが、入浴前にもコップ1杯の水分を摂りましょう。

◆正しい半身浴法

半身浴はもともと心臓に不安のある人のための入浴法です。

浴槽浴は水圧がかかるので、全身浴より半身浴のほうが心臓に対する負荷がかかりにくいからです。

では、心臓に不安のない人には半身浴は不要か?というと、そうでもありません。

ただし、「〇〇℃のお湯で〇〇分間の半身浴がベスト」と言いきれるものでもありません。

しっかりと目的に応じて半身浴をしましょう。

免疫力を高めて風邪予防したい場合

入浴で免疫力を高める方法として注目されているのがHSP入浴法。

体温を2℃上げるとHSPが産生されて免疫力が高まると言われています。

半身浴の場合、41℃で25分くらいが体温を2℃上げる目安となります。

『【入浴】 HSP入浴法(ヒートショックプロテイン入浴法)とは』 参照

肩こりを改善したい場合

肩こりを改善したいのであれば半身浴より全身浴が断然おすすめ。

それでも半身浴をするのであれば、40℃で20分が目安。

肩を冷やさないように、室内を暖めておくか、肩にタオルをあてるなど工夫しましょう。

『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照

夏バテを解消したい場合

夏バテの原因は、一言で言うと自律神経の乱れ。

交感神経が優位になりすぎて自律神経のバランスが乱れている可能性が高いです。

食欲が低下して胃腸が弱っているときは、副交感神経を優位にするのが望ましい(交感神経が優位になると食欲を抑制する)ですね。

具体的には38~40℃で15~20分が目安でしょう。

『【入浴】 「夏バテ」の入浴法 ~防止法と解消法は違う~』 参照

便秘、痔、夜間頻尿、過敏性腸症候群などを改善したい場合

腸周りの不調に対しても半身浴は有効です。

腸周りには副交感神経が張り巡らされているので、副交感神経を刺激すると良いでしょう。

じっくりと温めたいので目安は38~40℃で20~30分。

特に便秘にはマグネシウムが豊富なバスソルトで半身浴することをおすすめします。

冷え性、片頭痛を改善したい場合

「冷え性には半身浴は向いていない」という意見もありますが、のぼせやすい体質の人にはおすすめです。

39~40℃で20~30分が目安。

脂肪肝、肝炎、睡眠時無呼吸、閉塞性動脈硬化症、糖尿病など、血圧や心拍数に不安のある方

これらの症状は血圧や心拍数との関りが深いので、心臓の負担が軽い半身浴がおすすめです。

ただし熱い湯温は血圧を上げるのでぬるめにしましょう。また、ぬるくても長湯は動脈硬化のリスクが高まるので気を付けましょう。

そういうわけで20分以上の入浴はおすすめできません入浴前後の水分摂取をお忘れなく。

入浴時間を短縮するために炭酸ガス系の入浴剤がおすすめです。

『【健康】 入浴中に心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすい本当の理由と意味を知ろう!』 参照

ゲームコーナーはチビッ子で大盛況!!そして明日5/5は大抽選会!


本日はゴールデンウィークの中日ということもあって、家族でお越し頂いたお客様で賑わっています。
特に2階のゲームコーナーは子供たちで溢れかえっています。


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そして明日は恒例の大抽選会がございます。

皆様のお越しをお待ち申し上げます。