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健康・入浴法

【入浴】 「低血圧」の入浴法 ~交感神経を刺激する~

高血圧への対処法はよくテレビやネットで話題になりますが、
低血圧はあまりそういうの無いですよね。

低血圧にだってチョットは注目して欲しいもの。



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一般に低血圧とは上の血圧(収縮期血圧)が100mmHg以下と言われていますが、
明確な基準はありません。

高血圧に比べて重篤な状況になりにくいので扱いが適当ですね(思い込み)


でも低血圧も酷い場合は、朝が起きられないふらつきめまい頭痛などの症状が現れることもありますからね。


低血圧の原因としては、様々な異常が挙げられます。

例えば心拍出量減少によるもの、血管拡張によるもの、脱水や出血によるもの、透析患者における除水によるものなど。

よく起こりやすいのが食後や排尿時

食後30分には腸管への血流が増加するので、低血圧の人は一過性に脳虚血になりやすい特徴があります(食後低血圧

排尿時にみられる低血圧は、膀胱に尿を溜めすぎて腹圧がかかった状態から一気に尿を排出することで血圧が下がる症状ですから、
尿意は我慢しすぎないことが重要になってきます(排尿後低血圧


そして、低血圧を起こしやすいといえば、入浴時も例外ではありません。

温まることによる血管拡張が原因で、入浴中に起こると事故につながるので注意が必要です。



◆入浴上の問題リスト◆


#1 入浴時にめまいや立ちくらみを起こす
#2 低血圧を改善・予防するための健康管理ができていない


低血圧は、身体の一番高い位置にある脳が影響を受けやすく、急に立ち上がるとめまいや立ちくらみを起こしやすいという特徴があります。
入浴時はこれら起こりうる問題を回避し、安全に入浴すること。
そして、血圧を低下させるような基礎疾患が認められる場合(二次性低血圧)はその疾患を治療することが優先されますが、原因に応じた生活習慣の見直しなど自己管理が必要となってきます。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 入浴時にめまいや立ちくらみを起こす

<入浴目標> 低血圧の危険を回避する


入浴時で起こりうる低血圧で一番問題になるのは「起立性低血圧」です。

起立性低血圧とは、寝ている状態(または座っている状態)から急に立ち上がったときに血圧が急低下し、めまいや立ちくらみを起こす状態です。
急に立ち上がると、血液は重力によって下肢へ流れようとします。健常な人であれば、自律神経の緊張によって血管が収縮し、脳などの上半身への血流は維持されますが、自律神経がうまく働かないと脳などの血流が低下してしまうためにめまいや立ちくらみが起こります。


『【健康】 お風呂上がりの立ちくらみは「貧血」ではない』 参照


起立性低血圧を起こす原因は、血圧を調整する機能が低下しているためです。
病気(心疾患など)や薬(血管拡張薬など)だけでなく、正常であっても加齢と共にその能力は衰えるので仕方のないこともあります。

起立性低血圧による転倒リスクを避けるには、長時間の入浴をしないことと、立ち上がるときはゆっくりと行って下さい。

もし立ち上がったときにクラっとした場合は、ゆっくりとその場でしゃがむようにしましょう。
起立性低血圧は血圧の調整が遅れているだけの一過性の症状ですから、すぐに血圧は正常になりますので心配はありません。


ちなみに起立性低血圧はなにも入浴時だけの症状とは限りません。

女性ならば弾性ストッキングやベルトをきつめに締めるなどすると、
交感神経を刺激して血管の収縮を促し血圧を上げる効果があるので推奨されています。


また、入浴時の血圧低下の危険性を予防するうえで、食後すぐの入浴は控えることも重要です。

食後は血流が胃腸などの消化器に集中しますので、入浴により血管が拡張しますと、より低血圧になりめまいやふらつきを起こす(脳が酸欠を起こす)場合がございます。

食後は1時間空けてから入浴するようにしましょう(飲酒後は危険です)



水分補給も重要です。

これは、脱水を防ぎ、循環血液量を増加させるためです。

特に制限のない場合は、適度な水分と塩分の摂取を心がけましょう

入浴時には入浴の前後にコップ1杯の水分補給をして下さい。


それから、マッサージは入浴中ではなく入浴後にしましょう。

マッサージをすると血管が拡張しますので、高血圧の人にはとても期待できますが、低血圧の人にとっては拡張しすぎる可能性も考えられますし、より起立性低血圧のリスクが高まります。



<入浴上の問題>#2 低血圧を改善・予防するための健康管理ができていない

<入浴目標> 症状を改善・予防するための必要性を理解し、自己管理が実践できる


今さらですが、血圧とは血液が動脈の壁を圧し拡げようとする圧力のこと

通常、血圧が下がったときは、心拍数を増やして心拍出量を増やしたり、細動脈や静脈が収縮して動脈の血流を確保することで血圧を一定に保ちます。
低血圧の人はその調整機能が低下していることを意味します。


 【心臓】 → 大動脈 → 動脈 → 細動脈 → (毛細血管) → 細静脈 → 静脈 → 大静脈 → 【心臓】

※一般に血圧を調整するために収縮したり拡張したりするのは細動脈。細動脈が収縮すると動脈内の血液量は増加し、血圧が上がります。血圧といえば、通常は動脈(上腕動脈)で測りますよね。


入浴でいえば、誰しも体が温まることで細動脈が拡張され動脈内の血液量が減って血圧が低下しますよね。
血液は毛細血管(特に皮膚血管)に集中し、肌は赤みを帯びます。

さて、ここからが問題なのですが、毛細血管から静脈を通って心臓へ血液を戻すには、静脈の血流が良くないと血液は静脈内に溜まってしまって心臓に送り戻されなくなります。こうなると心臓へ戻る血液の量が減少して、心臓から拍出される血液量が減り、動脈の血圧が低下してしまいます。

とはいえ、静脈の収縮力は動脈と比べて弱いことと、心臓のポンプ機能は動脈への拍出専門であり静脈からの汲み取り機能はないために、下半身、とりわけ脚の静脈に溜まっている血液を重力に逆らって心臓へ戻すにはふくらはぎの筋肉の働きが重要になってきます。

筋肉量が少ない女性や高齢者に低血圧が多くみられるのはそのためです。


低血圧の入浴法として、少しでも血圧を低下させないために、あえて熱めの42℃のお湯に入浴する方法があります。

交感神経を刺激することで細動脈を収縮し、動脈の血圧低下を抑えようとする入浴法です。

意外と半身浴が効果的。

その理由は、肩まで浸かる全身浴は水圧が全身にかかり、心臓に負担をかけ、
それが元で圧迫された心臓は、血液を力強く送り出すことが出来なくなりさらなる低血圧を招くからです。

というわけで熱めの湯で半身浴がおすすめです。

ですが、入浴してしばらくすると熱さに馴れて、そのうち血管が拡張され血圧は低下し始めます。

効果は3~5分しか持続しません
※体温が上がると体温調節機能が働いて、熱を放散するためにどうしても血管が拡張してしまうという理由もあります。

そこでおすすめなのが温冷交互(交代)浴

温かい湯と冷たい水を交互に浴びる入浴法です。


  【温冷交互(交代)浴】

  1.42℃のお湯に3分浸かる
  2.浴槽から出て、冷たい水シャワーを手足に10秒かける


  1と2を数回繰り返します。
  なお、最後は水で終わるのが鉄則です(皮膚が引き締まり保温効果になる)



この温冷交互(交代)浴は、自律神経のバランスを整える効果があります。

血圧が下がったときは血管を収縮し、血圧が上がったときは血管を弛緩させることで血圧を一定に保つという本来の自律神経の機能を取り戻すことが目的です。

低血圧の改善は、最終的には体質の改善が必要になると思われます。


そしてなにより、自律神経にとって大切なのは、規則正しい生活を行うことです。

早寝早起きは基本中の基本です。
体内時計が乱れると自律神経のバランスも乱れるため、睡眠時間の確保や就寝時刻・起床時刻のリズムを守りましょう。

低血圧の人は朝の目覚めが悪いことが多いとよく言われています。

副交感神経優位の睡眠状態から交感神経へのスイッチの切り替えがうまく働かないために脳への血流が悪いということが考えられますが、これは低血圧が原因というより、自律神経の機能の問題だと言えますね。

このような朝は、熱めのシャワーで交感神経を刺激すると効果が期待できます。



◆おすすめのアロマバス◆


アロマ精油の使用は朝と夜とで分けて考えます。

朝の場合、低血圧の人は交感神経への切り替えが働かず血圧が上がらない状態になることが多いようです。

交感神経を刺激したり血圧上昇作用があることで知られている精油もありますが、朝といえばローズマリーが定番です。

ローズマリーはどの精油とも相性が良いので、好きな香りの精油とブレンドして手浴するとよいでしょう。

洗面器のお湯に1~2滴垂らして5分間両手をつけて香りを楽しむと清々しい朝を過ごせそうですね。

ただし、ベルガモットの精油には光毒性(ひかりどくせい)といって、精油が塗布された皮膚に紫外線に当たると火傷や色素沈着を起こすことがあるので、外出するなら
ベルガモットの使用は避けましょう(ベルガモット以外で光毒性があると言われている精油については1%以下に希釈すれば問題ないようです)


●ローズマリー
すっきりとしたハーブの香り。気分を高揚させる作用があり、前向きな気持ちになります。脳の活性化にもつながり集中力を高めます。


夜の入浴には自律神経のバランスを調整してくれるような精油を用いたアロマバスでリラックスしましょう。

夜の入浴にまで交感神経を刺激するような精油を使用すると、寝付きが悪くなり結果として気持ちの良い朝を迎えられなくなるからです。

生活の乱れは自律神経の乱れです。改善の鉄則は「規則正しい生活」

精神を安定させたり自律神経の調節に働く精油はベルガモットプチグレンサイプレスジュニパーなどが該当します。



(最終更新日 2017.03.11)


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