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2016年11月

【健康】 「免疫力を高める」とはどういう意味?


どうもSHIBAです。

毎年この風邪をひきやすい時期になると「免疫力を高めよう」とよく言われますよね。

今回は、この「免疫力を高める」とはどう意味なのかを考えてみます。

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「体温が1℃下がると免疫力は30%低下する」という話は聞いたことがありますでしょうか?
 
今では結構常識になってきているので耳にしたことがある人は多いと思います。

これは風邪の原因となる細菌やウイルスといった病原体は低温の環境を好む特性があるからです。

われわれの体内の免疫細胞たちは日々これら病原体と闘って健康を守ってくれているわけですが、
体温が下がるということは敵である病原体に有利な環境を与えてしまっていることになります。

だから「体温が1℃下がると免疫力は30%低下する」と言われているんですね。


しかし、ここでこんな疑問を感じた人はいないでしょうか。
 
「体温が下がると免疫力は低下する」とは言うけれど「体温が上がると免疫力は高くなる」とは言わないのはなぜ?・・・と。

もしそう感じたなら鋭い疑問だと思います。
だってそうでしょ。体温が下がると免疫力が低下するなら、体温を上げれば免疫力は高くなるはずだから、風邪を予防するなら体温を上げれば良い、ってことになるでしょ普通。

・・・でもそういう話は聞かない。

一応、一説では「体温が1℃上がれば免疫力が5~6倍高くなる」と言われることも在ることはある。
しかし真偽のほどは分かりません。


実はですね。

体温は上げれば上げるほど免疫力が高くなるってわけではないんです。

結論から言いますと、免疫細胞にとってベストな温度は37℃台らしいんです。

37℃といっても深部体温での数値。

深部体温とは脳や内臓など体の中心部の体温のことで、一般に腋に挟んで計る体温は表面体温と言い、深部体温より1℃ほど低くなります。

深部体温で37.5℃が免疫細胞にとって一番ベストであれば、表面体温は36.5℃の平熱が良いということになりますよね。

つまり何が言いたいのかと申しますと、われわれの平熱の状態こそが一番免疫力の高い状態だということです。

実はふだんから常にベストコンディションで過ごしているわけですね。
だからこの状態から「体温が下がると免疫力は低下する」と。そういうわけです。

平熱よりも体温が上がったところで免疫細胞にとってベストな環境になるわけではないんです。

もちろん、平熱より低い状態からであれば「体温が上がれば免疫力は高くなる」と言えるでしょうね。

ここまでの話、ガッテンして頂けましたでしょうか?(某番組のパクリかい)


しかし、またここで新たな疑問が浮かぶかもしれない。
 
では「風邪をひいたとき、発熱(37.5℃以上になる)するのはなぜ?」 ・・・と。

そうですよね。

細菌やウイルスなどの病原体の感染を許してしまい風邪をひいた場合、免疫細胞たちは病原体を退治するために頑張らなければいけないわけですが、免疫細胞にとって平熱がベストなら発熱する必要はないはずですよね。

その答え。発熱する理由はこうです。

高温下においては免疫細胞たちにとっても決して望ましい環境ではない。
しかしそれ以上に病原体にとって活動しにくい条件なので結果的に免疫細胞にとって有利な状況になる、というわけ。

そのため相対的に「免疫力が高まる」と言えなくもないんですね。

発熱とは、病原体が体内に増えにくい環境を作り、病原体にとって不利な状況にするための生体防御反応だということです。

だからこうもよく聞くでしょう?「風邪をひいたときに薬で無理やり熱を下げるのは良くない」と。


しかしここでまたまた疑問。
 
だったらなぜお医者さんは熱を下げようとするの?免疫細胞が闘っているのを邪魔してない?・・・と。

これは、病原体がしぶとくて、なかなか退治できない状態が続くと、免疫細胞にとってもしんどい状況となって我慢比べになるからです。
体温が高すぎたり熱が下がらない日が続くと危険なのは、体は病原体を退治しようと頑張っているんだけど正常な細胞の方が先に参ってしまいますからね。

そんなわけで、ここまでの話をまとめると、体温が上がると免疫力は「高くなる」というより「病原体に対し有利になる」ということになるでしょうね。
そういう意味からも、入浴は冷えた体を温めるので免疫力をベストな状態するということで風邪予防には効果がありますよ。
 
 

 

【健康】 お風呂で高血圧改善!自分で押せるツボ6つ+α


入浴で温まると血流が改善されたり、リラックス作用をもたらすので血圧の改善に効果がありますが、
どうせなら入浴中にツボを刺激してやることで、さらに血圧を安定させることができますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

高血圧に効果があると言われているツボは実はたくさんあります。

その中から、お風呂に浸かりながら自分でも押せ、かつ効果が期待できそうなツボを選んでみました。



高血圧にはまず最初は、後頭部のむくみや首のこりなどのこりをほぐすことがポイントとなるようです。

やっぱり脳の血流が悪いと危険なことにもなりかねないからでしょうね。

そして次には、手や足の冷えを防ぎ、上半身ばかりがのぼせないようにすることだそうです。

高血圧の人は末梢血管の血流が悪く冷え性であることが多く、手や足の先が冷えるかわりにそのぶん上半身に熱がこもりやすい、いわゆる「冷えのぼせ」になることがあります。


したがって、頭部、手、足にあるツボが重要になってきます。

具体的には頭部からは百会(ひゃくえ)」「降圧帯(こうあつたい)、手は合谷(ごうこく)」「内関(ないかん)、足は足三里(あしさんり)」「涌泉(ゆうせん)

「降圧帯」は耳の内側上部にあるツボで、その名のとおり血圧を下げるツボとして有名です。左右の耳を同時に押すと良いと言われていますが、押すというより上下に20~30回ほどこする方がいいみたいですよ。

「合谷」は何にでも効く万能ツボとして有名。血管を拡張させる働きがあると言われ、深呼吸しながらここを圧すと即効性があるそうです。


さて。

この6つのツボだけでも血圧を下げる効果が期待できますが、この6つのツボに加え、特有の症状に対するツボ圧しも加えてやることで、より効果を高めることができると思いますので試してみて下さい。


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◆肩のこりを伴っている場合

高血圧になる原因のひとつに肩こりがあります。肩こりを解消することで血圧が下がる場合もありますので、首や肩のこりをほぐしてみましょう。
こりの解消と降圧効果の両方に効果が期待できるのは百会」「風池(ふうち)」「肩井(けんせい)」「曲池(きょくち)」「合谷の各ツボ。
「風池」は余分な熱を排出するので、風邪の症状や頭痛の緩和も期待できます。


◆イライラ感が強い場合

イライラしている時は自律神経の交感神経が優位になっており、血管が収縮に働くので血圧が上がると考えられます。
乱れている自律神経のバランスを整えるツボを押すことで血圧が改善されます。
具体的には十宣(じっせん)」「内関(ないかん)」「人迎(じんげい)がお勧め。
どちらもストレスやイライラの解消に効果が期待できます。


◆体がだるい場合

血圧が高いと体に負担をかけます。心臓は多くのエネルギーを消費するので心疾患を併発しないよう気を付けなければなりません。狭心症や心筋梗塞の予防に良いと言われているのが神門(しんもん)
すでに体がだるい、疲れを感じるという場合は足三里がお勧めです。「足三里」は足の疲れや胃の不調などに効果が期待できます。


◆目の疲れ、かすみがある場合

眼の使い過ぎで目が疲れることは誰にでもありますが、一過性の目の疲れならともかく、慢性的に疲れていたりかすむ場合は高血圧が原因となっている可能性もあります。この場合、目の周りをマッサージしても回復しません。
すでに名前の挙がったツボや、血圧を下げつつ目の疲れをとるツボ太陽(たいよう)を試してみて下さい。
加えて頭が重たく感じる時は百会ですっきりさせます。


◆冷えや月経不順など女性特有の症状がある場合

おすすめは三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分上に上がったところで、スネの骨の内くぼみに位置します。
冷え性だけでなく、むくみや生理痛、更年期障害などにも効果があると言われ、女性にとってとてもありがたいツボです。
押すだけでなく温めても効果があります。足湯は冷え対策に効果がありますが、そのためにはこの位置までお湯に浸けましょう。


関連記事

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』
『【健康】 超簡単!血圧を下げるためにお風呂でできる8つのこと』

 

【健康】 高血圧で日中眠くなるのは危険なサイン


高血圧に見られる特徴の一つに「眠気」があります。

睡眠時間は取れているはずなのに、日中に眠くなることはありませんか?

それは睡眠の質が悪いからかもしれません。

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通常、ヒトの体は日中は交感神経優位で血圧が高く、
夜は副交感神経優位で血圧は低くなるものです。

ところが高血圧の人は夜になっても血圧が下がらないために、リラックスできず寝つきが悪かったり眠りが浅くなりがちで、睡眠の質が悪いとはそういう理由によるものと考えられています。


夜だけ血圧が高いという人もいて(夜間高血圧という)、この場合は睡眠時無呼吸症候群である可能性もあります。

いずれにせよ、しっかり眠れていないために日中に眠くなるその背景には高血圧が原因となっているかもしれません。


反対に、しっかり眠れていて日中に眠気がしないのに、それでいて「あくび」が止まらない場合も高血圧が疑われます。

眠い時にあくびが出るのは、一般的には酸素不足のため脳が酸素を欲している行為だと考えられていて、眠くもないのにあくびが出るということはそれだけ脳の血流が悪くなっている状態を意味します。

つまり首の頸動脈かどこかで動脈硬化がある可能性も考えなければなりません。

例えば食後に眠くなることは誰にでもあることですが、
特に「気が付いたら一瞬寝ていた」という意識が飛んだりする場合は、首の頸動脈に動脈硬化がある可能性はさらに高くなります。

放っておくと脳梗塞などの脳卒中の危険性もあるので、頸動脈エコー検査を受けてみてはいかがでしょうか。


また、高血圧の治療薬を飲んでいるとその副作用で日中に強い眠気を感じることもあります。

これは薬の作用によって血圧が下がり過ぎて、血液が十分に脳に回らなくなって酸素不足を起こしていると考えられます。

血圧は高すぎても低すぎても血流が悪くなって眠気の原因になるということですね。


さて。

高血圧による眠気の解決策としては、ウォーキングなどの有酸素運動が良いとされています。

それから就寝1~2時間前の入浴

人は深部体温が下がる過程で眠くなる習性があるので、入浴によって深部体温を高めておくことはとても入眠しやすくするんですね。

有酸素運動と入浴は、血流の改善とスムーズな入眠を促す効果が期待できます。ぜひ生活習慣に取り入れてみましょう。



関連記事

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照

 

【健康】 女性に多い?飲酒もタバコもしないし太ってもいないのに血圧が高いのは「冷え」が原因かも




高血圧の原因は病気によるものや遺伝的なものを除けば、「飲酒、喫煙、肥満、塩分の過剰摂取、ストレス」などそのほとんどが生活習慣によるものです。

しかし、お酒は飲まない。タバコも吸わない。肥満でもない。むしろ痩せている。それなのに血圧が高いのはなぜだろう?

・・・とお悩みのあなたは、ひょっとして冷え性だったりしませんか?

だとすれば、その高血圧は「冷え」が原因かもしれませんよ。

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冷えの症候は「冷え性」「低体温」として現れます。

「冷え性」と「低体温」は明確な違いがあります。

冷え性は末梢血管の血流が悪くなるために手足が冷えるが体幹の体温は維持されている状態です(深部体温は保たれている)

一方、低体温は「体温が36℃未満」の人のことを指し、冷え性よりも異常事態といえます。

何れにしても、どちらも「冷え」による症状で、「冷え」が高血圧の原因になるなんて意外だと思われるかもしれません。


それもそのはずで、西洋医学において「冷え性」と「低体温」という病名はありません。
高血圧の治療概念に「冷え」はないのかもしれません(だから「冷え症」ではなく「冷え性」というのかも)

それに対し、東洋医学では「冷え」は未病として扱われ、様々な症状の原因となるとして重要視されています。

もちろん、高血圧ではなく低血圧が原因で末梢血管まで血液が行き渡らず手足が冷える。ということもあるでしょう。
しかし、東洋医学の視点に立てば、「冷え」と「高血圧」もとても深い関係にあるんですね。



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由①


なぜ、「冷え」が血圧を上げるのか?

これにはいくつかの要因が考えられています。

例えば冷え性によって末梢血管の血流が低下すると、手足が冷たくなりますが、ヒトの体は冷えを感じると熱を逃さないようにと、さらに末梢血管を収縮させます。

血圧とは血液が血管の壁を圧し拡げようとする圧力のことですが、この場合は血液量が減っているわけではないので、血液量が変わらずに血管が収縮するということは当然血圧は高くなります。

「 血流の低下 → 体温を維持しようと血管が収縮 → 高血圧 」


また、低体温によって体温が下がってしまうと、血中の脂質の粘度が高まって血液がドロドロになるために血圧が上がるとも考えられています(バターやラードなどの動物性脂質は冷えると固まることを連想すると分かりやすいかも)

「 体温の低下 → 脂質が固まりやすくなる → 血液ドロドロ → 高血圧 」



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由②


東洋医学的には「冷え」とは余分な水分の代謝が悪くなることと考えます。
「水分の代謝が悪い」とは体外へ排出されるはずの水分が体内に蓄積されることをいいます。

水分の代謝が悪いと冷えを感じることとなり、前述のとおり血流が悪くなるので血液の流れが停滞するとむくみの原因になるということは想像しやすいでしょう。

むくみが起きている血管においては血液量が多いために血管を圧し拡げている状態であり、これも血圧を上げていることになります。

「 水分の代謝が悪い → むくみを起こす → 高血圧 」



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由③


また、冷えは便秘ととても関係があります。

腸内において水分の代謝が悪いとお腹を冷やし腸の活動も悪くなります。そうなると腸内環境も悪化し、便秘の原因となります。

便秘になってしまうと排便時に力みがちになり、その瞬間はかなり血圧が高くなります。
さらに腸内環境が悪いと自律神経が交感神経優位に傾き、血管の収縮に作用します。

「 水分の代謝が悪い → 腸内環境の悪化 → 便秘 → 高血圧 」



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由④


女性に多い理由として「男性と比べて筋肉量が少ない」ことが言われています。

筋肉はエネルギーを生み出す場所なので、言い換えれば熱産生の場でもあります。

筋肉量が少ないとエネルギーの代謝量も少ないので熱産生が低下し、平熱の体温が低くなる要因にもなります。

体温が低下すると血圧が上がる理由は前述のとおり。

「 筋肉量が少ない → 熱産生の低下 → 体温の低下 → 高血圧 」


このような理由から女性はどうしても男性に比べて冷えに悩まされる人が多いと考えられています。
なので、運動して筋肉量が低下しないようにすることが必要なわけですが、困ったことに女性は食べない系(食事制限系)ダイエットが好き。

本来は運動をして代謝力を上げるダイエットをしなければならないのに、食べない系ダイエットをすると体重は減りますが筋肉量も低下します

食事を制限するということはエネルギー不足に陥りやすいということですからね。

よく話題になる炭水化物抜きダイエット、又は糖質抜き(糖質制限)ダイエットの対象となる炭水化物(糖質)は大事なエネルギー源なので、エネルギー源が不足すると筋肉による熱産生も低下し、冷えを助長させます。運動をしないのならなおさら。

「痩せ(食事制限ダイエット) → エネルギー不足 → 熱産生の低下 → 以下同文 」

自分から血圧が上がるようなことをしておきながら「こんなに健康に気をつかっているのにどうして血圧高いんだろう?」って言うのは自分の間違いに気付いていないんでしょうね。



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由⑤


とりわけ高齢の女性はなおさらです。

高齢の女性に冷え性が多いのは、加齢と共に筋肉量が低下することも関係していると考えられます。

それに加え、閉経と共に女性ホルモンであるエストロゲンが減少し、ホルモンバランスが乱れます(エストロゲンには血管拡張作用がある)

ホルモンバランスの乱れは自律神経の乱れ。
更年期障害は冷え性だけでなく、肩こりや頭痛、睡眠障害などいろいろ影響を及ぼします。


「加齢 → 筋肉量と女性ホルモンの減少 → 更年期障害 → 冷え 」



とまあ、「冷え」が血圧に対しいろんな角度から影響を与えるわけですが、何しろそれが原因だということに気付かれないために高血圧が見過ごされてしまうことは多いようです。


他に心当たりがないようでしたら、まず冷え対策をやってみることから試してみましょう。

食事や運動習慣の見直しの他に、お風呂も冷え改善に効果的ですよ。


『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照
『【健康】 「冷え性」の入浴法 ~誤解だらけの冷え性対策~』 参照
『【健康】 「便秘」の入浴法 ~お腹を温めリラックスする~』 参照
『【健康】 「更年期障害」の入浴法 ~気持ちを安定させる~』 参照



 

【入浴】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~


高血圧には原因不明の「本態性高血圧」と他の病気が原因で血圧が上がる「二次性高血圧」とがあります。

そのため二次性高血圧の場合は、まずその原因となっている病気を治すことが先決とされています。

とはいえ、一般にはほとんどが原因不明の本態性高血圧だと言われていて、また高血圧は自覚症状が乏しいので、なかなか自分が高血圧であることに気付きません。

例えば、肩こりが高血圧の原因となることがありますが、原因が肩こりからきていると分かっていてもこれは本態性高血圧のうちに含まれると考えれています。しかしその肩こりが更年期障害から起こているとなれば、この高血圧は二次性高血圧となるので、その線引きの難しさが分かるかと思います。

ですので、本態性高血圧か二次性高血圧かを厳密に区別するのではなく、本態性であっても些細な自覚症状が高血圧の原因となっていることがよくあるので、これを手がかりに入浴法を工夫して体質を改善していくことは有意義なことと思われます。


そこで、ここでは

1.高血圧の安全な入浴法
2.高血圧の手がかりとなる症状


とに分けて紹介します。

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1. 高血圧の安全な入浴法


高血圧の方にとって、入浴は血圧を下げる効果があると同時に、
入り方次第では危険な行為でもあります。

特に高齢者の方にとって入浴が危ないのは、
入浴前後で血圧が急変動する場合です。

ヒートショック現象とも呼ばれ、
入浴中の死亡事故の原因は約50%が心筋梗塞によるものと言われています。
脳出血や脳梗塞などの脳卒中も例外ではありません。

特に冬場、暖かい部屋から寒い脱衣所へ移動しするだけでも体温に影響があります。
さらに服を脱ぐとなるとなればなおさら。

寒さにより交感神経が刺激され、血管を収縮させ血流が悪くなることで血圧を上げてしまいます。

しかも浴室に入った後も、熱い温度の湯船に入るとさらに交感神経が刺激され、
ますます血圧が上がります。

寒い脱衣所から熱い湯船(42℃以上)に入るだけで、
血圧が20mmHg以上も上がると言われています。

これらすべて、交感神経を刺激してしまうために起こる現象です。

では交感神経とは何ぞや?

ということになるわけですが、
人の自律神経には覚醒・緊張を促す「交感神経」
リラックスを促す「副交感神経」とがあり、
急激な温度の変化は交感神経を刺激します。

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血管の中膜平滑筋という筋肉で構成されていて(図参照)
その周りを交感神経が張り巡らされています。

そのため交感神経を刺激すると血管の筋肉(平滑筋)が収縮し、
血圧が上がります


また、血圧が高いと脳卒中や虚血性心疾患にならなくとも「のぼせやすい」という特徴もあります。
熱いお湯、または長湯は脳内の血流の増加を招きめまいや失神などの症状を引き起こします。

『【健康】 風呂でのぼせる原因と予防策』 参照

ということで、

さあ。高血圧の方にとって良い入浴方法とは?

もうお分かりですよね。

リラックスできる入り方。つまり副交感神経を高める入浴法が良いということです。

具体的にいえば、


①脱衣所や浴室を温めておく

浴室は事前に熱めのシャワーを出しておいて室内を温かくしておきます。


②かけ湯をしてから湯船に入る

血圧の急上昇を防ぐため、足元から順にかけ湯をすると良いでしょう。
湯船に入るときも心臓への負担をさけるため、足先からゆっくり入ります。


③お湯は39℃がベスト

湯温は38~40℃にしましょう。

これは諸説あって、個人差もあるでしょうが、少なくとも42℃は熱すぎです。
42℃以上は交感神経が刺激され血圧が上昇、心拍数もあがります。


④半身浴をする

高血圧の方には心臓への水圧負荷の小さい半身浴が良いと言われています。

半身浴はもともと高血圧などの生活習慣病の患者向けに推奨されてきた入浴方法です。

半身浴に慣れていない、あるいは湯船の形が半身浴に向いていないという場合は、
半身浴用の椅子なども販売されていますので湯船に入れて利用すると良いでしょう。


⑤湯船から上がるときも注意する

湯船で急に立ち上がった時、または浴室から出る時も急激な温度変化による立ちくらみなどがありますので注意が必要です。


⑥補足

発汗により体の水分が不足し、血液の濃度が増して血栓がつまりやすいので、
入浴の前と後にコップ一杯ぐらいの水分補給をすると良いと言われています。

また、飲酒後の入浴は厳禁。これは言わずもがなです。


なお、入浴中は、より効果的に血圧を安定させるために深呼吸やストレッチ、血圧を下げるツボ圧しなどを取り入れてみてはいかがでしょうか?

『【健康】 超簡単!血圧を下げるためにお風呂でできる8つのこと』
 参照



2. 高血圧の手がかりとなる症状


高血圧の原因は肥満や飲酒、喫煙、塩分の過剰摂取に運動不足など生活習慣によるものや遺伝的な体質が関係していることが多いものですが、以下の症状があるときは入浴法も少し工夫することで改善が期待できます。


①肩こりと高血圧の関係

高血圧のために肩こりになるのではなく、肩こりのために高血圧になることはあると考えられています。

肩こりとは一般的には肩の筋肉(僧帽筋)がこわばっているために、血流が悪くなります。

そのため血流を良くしようと心臓が血液を多く送り出すために血圧が上がってしまうわけです。

ですので、肩こりを伴っている高血圧の場合は、まず肩のこりをほぐしてみましょう。


『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照


血圧が高いからと言って降圧剤を使用するのは得策とは限りません。

血流が悪いために、体がなんとか肩の筋肉へ酸素と栄養を届けようとして血圧を上げているところへ薬によって血圧を下げてしまうと、かえって肩こりが解消されにくくなるからです。そのため、より高血圧を招くおそれがあります。

ヒトの体は意味があって血圧を上げたり下げたりして調節しているのであって、数値だけ見てむやみやたらに「下げれば良い」というわけでもないということも意識しておくといいですね。


②頭痛と高血圧の関係

頭痛は本来、脳血管が拡張して神経を刺激することで起こることが多いもの。
しかし、高血圧では血管は拡張しません
それでいて頭痛が起こるということは、脳血管に何らかの異常か動脈硬化が生じている可能性が考えられます。

なので血圧が高い人が頭痛を感じる場合は動脈硬化、ひいては脳卒中に注意しましょう。
とりわけ入浴時にはことさら注意が必要です。

入浴には上記の「1.高血圧の安全な入浴法 」を参考にして下さい。

何か異変を感じた時は迷わず医療機関で診てもらいましょう。


③心不全と高血圧の関係

高血圧になると心臓が肥大して心不全を起こすことがあります。

これは心臓は血液を送り出すポンプの役割があるためで、
高血圧により血流が悪くなると、勢いよく血液を押し出さないといけないので心臓は大きく動こうと頑張ります。

そのため心筋が厚くなって心臓が肥大化するというわけです。

このような状態が続くと、やがて心臓は柔軟性を失いポンプ機能も低下し、不整脈の原因となることがあるので気を付けましょう。

心不全になってしまうと、入浴するときは心臓に負荷のかからないよう、ぬるめで短時間で済ますことが肝心となります。


『【入浴】 「心不全」の入浴法 ~ぬるめ、浅め、早め~』 参照


また、心不全により心臓から押し出される血液量が低下すると、心臓へ戻ってくる静脈の血液が停滞を起こしてうっ滞状態になります。
それが脚のむくみとなって現れ、さらなる高血圧の原因にもなります。


『【入浴】 「脚のむくみ」の入浴法 ~炭酸泉が効果あり~』 参照


さらに、高血圧は動脈硬化の原因にもなりますが、これが冠動脈で起これば心筋に送られる血液が不足して狭心症に発展します。

狭心症における入浴法は、基本的に上記の「1.高血圧の安全な入浴法 」と同じですが、それに加えて狭心症を起こしやすい食後の入浴は控え、食後の入浴は1時間以上空けてからにしましょう。

『【入浴】 「狭心症」の入浴法 ~半身浴はこのためにある~』 参照


④便秘と高血圧の関係

便秘が高血圧の原因になることはご存知でしょうか?

便秘になると排便時に力みがちになりますよね。その時にお腹に腹圧がかかり血圧が上がると考えられています。
この時に60mmHg以上も血圧が上がるとも言われています。120mmHgだった人なら、いきんだ瞬間に180mmHg以上にまで急上昇するということですからね。

そんなの瞬間的な上昇でしょ・・・と侮るなかれ。慢性の便秘になると腸内環境が悪化して自律神経のバランスが交感神経優位に傾き血管を収縮させる、つまり高血圧の原因になる場合もあるからです。

『【入浴】 「便秘」の入浴法 ~お腹を温めリラックスする~』 参照


⑤糖尿病と高血圧の関係

糖尿病患者は高い確率で高血圧になることが知られています。

その理由は血糖が血管を傷つけることがまず一つ。

それから糖尿病になると血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなりますが、そのためにより大量に分泌されたインスリンが腎臓においてナトリウムの再吸収を促進し、結果血管のナトリウム濃度を高めるために、この濃度を薄めようと細胞間液から水分を取り込み血液量が増加するために血圧が上がります。

40℃前後のぬるめのお湯に入浴すると副交感神経が働き、インスリンの分泌されやすくなり、また全身の血行も促進されるのでインスリンの効きも早くなる傾向にあるので糖尿病を予防するうえでは効果が期待できます。

しかし糖尿病患者においてはすでにインスリンの効きが悪くなってしまっているので、入浴によって分泌を促進しても効果はあまり期待できません。むしろ薬による低血糖に注意する必要があります。

それよりも高血圧による合併症に気を付けなければならないでしょう。

『【入浴】 「糖尿病」の入浴法② ~糖尿病患者の場合~』 参照


⑥冷え性と高血圧の関係

冷え性も高血圧の原因となる場合があります。

一般的な冷え性とは手足に冷えを感じる症状ですが、これは皮膚表面の末梢血管の血流が悪くなっているために手足が冷たくなる状態です。
そうすると、体は熱を逃がさないようにするために末梢血管を収縮させて放熱を抑えようとします。

血圧とは血液が血管の壁を押す圧力のことですが、冷え性の場合は血液量が少ないために末梢血管の血流が悪くなっているわけではないので、当然血圧は高くなります。


『【健康】 女性に多い?飲酒もタバコもしないし太ってもいないのに血圧が高いのは「冷え」が原因かも』 参照


冷え性の場合は一般的に自律神経の乱れなどが原因であることが多いので、「温冷交互(交代)浴」など体質改善をはかる入浴法をお勧めします。


『【入浴】 「冷え性」の入浴法 ~誤解だらけの冷え性対策~』 参照



⑦ストレスと高血圧の関係

ストレスは高血圧の代表的な原因のひとつです。

とはいえ、ストレスが原因で高血圧になっているという自覚は難しいものです。

しかし、ストレスによって身体的な変化がある場合もあるので、これを見逃さないようにしましょう。

例えば過敏性腸症候群

過敏性腸症候群はストレスが原因で便秘や下痢など便通に異常が起こる症状です。

逆に便秘や下痢がストレスとなることもありますが、いずれにしてもストレスは高血圧の大敵です。

入浴でリラックスすることは過敏性腸症候群を落ち着かせ、ひいては血圧を安定させることにもなるのです。

『【入浴】 「過敏性腸症候群」の入浴法 ~腸脳相関に注目する~』 参照

『【健康】 血圧が正常値でもストレスによる「職場高血圧」は危険らしい』 参照


不眠症も高血圧の原因となります。

不眠症は自律神経のバランスの乱れによるものだと考えられていますが、その背景にあるのはストレスです。
不眠症が続くと血圧のコントロールができなくなって高血圧の原因となります。

逆に高血圧が原因で不眠症になる場合もありますが、共通しているのはストレスです。

高血圧の原因として不眠症が疑われる場合は、まず入眠しやすくするために就寝の1~2時間前に入浴を済ませ体を温めておくと良いでしょう。

『【入浴】 「不眠症」の入浴法 ~就寝の1~2時間前に入浴する~』 参照


⑧ホルモン異常と高血圧

ヒトの恒常性を保つために働いているのは血圧や自律神経の他に、ホルモンがあります。
これらは相互に影響し合うので、ホルモンのバランスが乱れると血圧も乱れる要因になります。

分かりやすい例でいえば更年期障害です。

女性が閉経を迎えるころになると、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下し、ほてりやのぼせ、発汗、冷え、肩こり、睡眠障害、動悸、頭痛、めまいといった身体的なものから意欲低下、物忘れ、イライラといった精神的なものまで実に様々な症状を引き起こします。

肩こりが高血圧の原因だと思っていても、その背景に更年期障害が関係しているとしたら、それはホルモン異常が根本的な原因だということになります。

『【入浴】 「更年期障害」の入浴法 ~気持ちを安定させる~』 参照


他にホルモン異常が原因で高血圧になる疾患には甲状腺機能亢進症や原発性アルドステロン症などがあります。



関連記事


『【健康】 これで高血圧が改善!生活習慣を見直す6つの項目』
『【健康】 お風呂で高血圧改善!自分で押せるツボ6つ+α』

『症状別の入浴法』



 

【健康】 その物忘れ。認知症ではなく「難聴」かも


いつも仕事をテキパキこなすAさんがあるとき大事な会議をすっぽかした。

とてもそんな事をするような人ではないのに、まさか連絡ミス?・・・いいや。確かに会議のことは事前にAさんに報告した。

同僚に聞けば、最近似たようなことは他にも時々あると言う。
大事な約束を忘れたり、みんなと話をしていてもうわの空のようだったり。そういえば一人でボーっとしているように見えるときもある。

ひょっとしてAさん、アルツハイマーじゃ・・・?

な~んて、そんなことありませんか?


でもそれって、認知症ではなくて難聴かもしれませんよ。




難聴になるとコミュニケーションや意見のやり取りができにくくなります。考えを伝え認識を共有することが難しくなるんですね。

そのため認知症を疑われることが多いようです。

しかし難聴の場合、記憶力が低下しているわけではないので、認知症による記憶障害はありません。
認知症による記憶障害であれば日付が分からなかったり、体験したことを覚えていなかったり、「あれ」「その」という言葉が増えたりするはずです。

Aさんの場合、忘れていたのではなくて聞こえていなかった。

会話を続けるには集中力が必要で、聴力が低下していると脳がついていけません。
ボーっとしているように見えたのは難聴による集中力の低下が原因だと考えられるのです。

急にこのような症状が起きる場合は「突発性難聴」も考えられます。

難聴は早期治療しないと治りにくくなるため、周りにこのような人がいたら、すぐに耳鼻咽喉科を受診するように促してあげましょう。


で、話は変わりますが、やっかいなのは自分が難聴になったとき。

他人のことだったらこうやって指摘してあげられるのに、自分が難聴だった場合、意外と気づかないことが多いようです。

50も過ぎてれば「まあ年のせいかな」と思ってしまうみたいですね。

でも物忘れや集中力の低下がみられ、かつ耳鳴りがするようなら「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」を疑ってみるべきです。

中耳炎は子どもに多い病気ですが、加齢が原因で起こることもあるんですよ。


『【健康】 子どもの入浴法 ~「中耳炎」の場合~』 参照


滲出性中耳炎は、中耳に水が溜まっているために難聴になったりするわけですが、痛みがないために見過ごされがちになります。

この場合のサインは耳鳴りです。
耳詰まり感があったりツーンとするようなら耳鼻咽喉科を受診しましょう。

水を取り除くと劇的に良くなるそうなので、「歳のせいだ」なんて思っていると損しますよ。


 

【健康】 緑茶が血糖値を下げるってホント?


緑茶が健康に良いという漠然としたイメージは昔からありますが、
今では国内のみならず海外でも緑茶の研究が進んで、その実力が明らかになってきています。

現在では緑茶の成分であるカテキンには、腸での糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を防ぐ作用があることが報告されています。

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もう少し詳しく言うと、食事で摂取した糖質はブドウ糖(グルコース)にまで分解され腸から血液中へと吸収されます。
この時に血糖値(血液中のブドウ糖濃度の高さ)が高くなります。
通常はその後にすい臓からインスリンが分泌されて、ブドウ糖が筋肉などの細胞に取り込まれて血糖値は元の状態にまで下がり安定します。

いつも血糖値が高くなるような食生活をしていると、やがてすい臓が疲弊してインスリンの効きが低下したり分泌量が不足し、血糖値が高いまま下がらなくなるのが糖尿病です。

ポリフェノールの一種であるカテキンには糖を消化するための消化酵素の働きを抑制する作用があるので、糖の消化を遅らせることで血糖値の上昇を緩やかにします
血糖値の急上昇を抑えることはインスリンに負担をかけずに済むので、結果的に糖尿病リスクも低下させることになるというわけです。


もう一度確認しますが、カテキンが持つ作用とは「糖を消化するための消化酵素の働きを抑制する 」ということ。

これは血糖値の急上昇を防ぐことであり、下げるわけではないということです。ここ大事。


糖尿病リスクが低下すると聞いて、なんだか「血糖値が下がる」ことだと勘違いしてしまいがちですが、緑茶を飲むと血糖値が下がるとしたら逆に危険なことですからね。
健康な人が緑茶を飲むと低血糖になって意識障害を起こしてしまうことになっちゃいますよ(笑)


ふだんの血糖値は正常値でも、食後に急激に血糖値が上がることを食後高血糖といい、これは糖尿病の予備軍と考えられていて、この状態はすでに危険な疾患を招く可能性があるので、食後にお茶を飲んだり甘味と一緒にお茶を飲むことはすごく理に適っています。


『【健康】 「グルコーススパイク(血糖値スパイク)」って何?』 参照


余談ですが緑茶に含まれるカテキンには血糖値の抑制の他にも、抗がん作用や認知症予防など多くの効果が期待されています。


『【健康】 緑茶カテキンががん細胞の増殖を抑制?』 参照


日常生活に上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。



関連記事

『【健康】 「糖尿病」の入浴法① ~境界型糖尿病(予備軍)の場合~』

『【健康】 「糖尿病」の入浴法② ~糖尿病患者の場合~』
 

【健康】 <最新のニュースから> 20代の女性「9割以上が運動習慣なし」に驚き


どうもSHIBAです。

11月14日に厚生労働省が発表した調査によると、若い世代ほど運動習慣が少ないことが分かったそうです。

特に20代の女性においては、週に30分以上運動する日が2日以上ある人は8%しかなかったといいます。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161115-OYTET50009/?from=ytop_ymag
読売新聞:20代女性、9割が「運動せず」…厚労省調査


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でもまあ、若い世代ほど運動不足であることは前から指摘されてきたことだから今さら驚くことでもありませんが、
さすがに8%という数字の低さには驚きます。

確か去年も同じような調査が発表されていて、その時は30代が最も運動習慣が少ないと言われていたような気がしますが、遂に20代が一番ですか・・・

若年層の運動不足化が進んでいるということですね。


最近は地方でのマラソン参加者が急増中みたいなニュースをよく見たので、だんだん健康志向の人が増えているんだろうなぁ・・・と思っていただけに意外な感じがします。


若い女性に多い悩みに「便秘」がありますが、これって運動不足が原因じゃないの?とさえ思ってしまいます。

運動不足は便秘の原因になりますからね。

運動習慣で便秘が解消できるかもしれないのに、一度も試してみることなく便秘状態が何年間も続いて困っているというのは人生損しているのではないでしょうか?


さらに、この記事には詳しく紹介されていませんが、若い世代の女性は運動不足だけでなく栄養も不足していることが分かったそうです。

痩せている人の割合が多かったそうで、メタボに比べれば痩せていることは良さそうな気がしますが、問題はその理由。
なんと、カロリー摂取量が必要量を下回っていたとのこと。

そもそも自分が1日に必要なカロリー摂取量はいくつか把握しているでしょうか?

ヒトは何もしないで寝ているだけでもエネルギーは消費していますからね(基礎代謝)

その基礎代謝にも満たない量のカロリーしか摂取していないならば、生命活動の維持すら危うくなります。


『【健康】 あなたの「1日に必要なカロリー摂取量」の計算方法』 参照


不足しているのはカロリーだけでなく食物繊維やミネラルも必要量を下回っているという。


そんな状態でダイエットブームだけは活気があるというから不思議。

「炭水化物(糖質)抜きダイエット」や「朝食抜きダイエット」、「1日に○○だけダイエット」と呼ばれるダイエットという栄養不足や栄養バランスを崩すような間違った健康法が目立って仕方がありません。


こういうのって、きっとメディアやマスコミが作り出したんでしょうね。

我々は情報に振り回されないよう注意する必要があります。

この溢れた情報の中から必要な情報を取捨選択して上手に活用する能力ことを「メディアリテラシー」といいますが、
メディアリテラシーを身に付けるその第一歩は「はたしてその情報は信用できるのか?科学的な根拠はあるのか?そもそも情報元はどこなのか?」ということを気にもせず話を鵜呑みにしてしまわないよう注意することでしょうね。


(SHIBA)

【入浴】 「蕁麻疹(じんましん)」の入浴法 ~原因が分からなくても大丈夫~


蕁麻疹といっても様々な種類(タイプ)の蕁麻疹があり、それぞれの原因も複雑でかつ発生機序が明らかになっていない部分も多いので、これぞ蕁麻疹の入浴法だと一概に特定するのは無理があります。

蕁麻疹は様々な種類(タイプ)があるといいましたが、それらを大きくカテゴライズするにも急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹に分けたり、アレルギー性のものと非アレルギー性の蕁麻疹に大別したり、原因が特定できるものと特定できない特発性の蕁麻疹とに大別することもでき、見方の角度によって違ってくるので詳細を知りたい方は蕁麻疹の専門サイトを参照してみて下さい。


入浴法においては、蕁麻疹の種類や原因によって全然違ってきますので、それぞれの入浴法を紹介してもよいのですが、そもそも蕁麻疹の約70%は原因不明だと言われるくらいなので、ここでは入浴法を考慮するうえでのアプローチとなるポイントに絞ってみるとよいでしょう。

そうすることで、原因が特定できなくても解決法がみえてきます。

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◆入浴上の問題リスト◆


#1 アレルギー体質である
#2 冷え性により血行不良で代謝が悪い
#3 慢性的なストレスがある
#4 入浴すると皮疹や痒みが出る
#5 入浴後に皮疹や痒みが出る


入浴で掻痒感が強くならないようにすることが優先されます。
お湯はぬるめにすることが鉄則です。
アレルギー性の蕁麻疹に対しては、アレルギーの素因を除去するのはもちろん、他の原因による蕁麻疹においてもその原因により症状が悪化することがないようにしなければなりません。
また、自律神経のバランスを整え、蕁麻疹になりにくい体質に改善することも効果的です。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 アレルギー体質である

<入浴目標> 自律神経のバランスを整え免疫機能を高める


もともと花粉症やアトピー性皮膚炎などアレルギー体質である人は、免疫機能のバランスが乱れているために蕁麻疹にもなりやすい傾向があると考えられています。

蕁麻疹には非アレルギー性のものもありますが、アレルギー体質の人はそうでない人よりもアレルギー性の蕁麻疹になる可能性は当然高くなります。

アレルギー性の蕁麻疹においては、その発症メカニズムは花粉症と類似していると考えてよいでしょう。

そのため花粉症によって蕁麻疹になる人もいるくらいです。

アレルギー性蕁麻疹の発生機序はこうです。
まず外部から体内に侵入してきた異物に対し、免疫細胞はこれら有害な物(抗原)であると認識し、その抗原に対する抗体を作ります。
その抗体がマスト細胞(肥満細胞)の表面に張り巡らされ、その抗体に抗原が結合するとマスト細胞からヒスタミンが放出されます。
ヒスタミンには血管を拡張させ血管透過性を亢進させる作用があるため、それが皮膚表面の浅い所で働くと赤く腫れる蕁麻疹の症状が出るわけです。

蕁麻疹の原因がアレルギー性のもので原因物質(抗原)が特定できている場合は、対処法としてはその原因物質を避けることであり、入浴法としては特別なことはありません。入浴と蕁麻疹にはなんら因果関係がないので、むしろいつも通りに入浴して構わないでしょう。


ただし、花粉症などにかかりやすいアレルギー体質の人は免疫機能のバランスを乱していることが原因ですので、免疫バランスを整える必要があります

免疫機能の乱れは自律神経の乱れでもあります(免疫と自律神経は密接な関係にある)


『【健康】 「免疫力のバランス」とはどういう意味?⑦「自律神経のバランス」との関係(前編)』 参照

『【健康】 「免疫力のバランス」とはどういう意味?⑧「自律神経のバランス」との関係(後編)』 参照


そこでお勧めなのは「温冷交互浴(温冷交代浴)」

温冷交互浴とは熱いお湯と冷たい水(温度差30℃くらい)を交互に浴びて身体を刺激する入浴法。

「冷水を浴びる ⇒入浴⇒冷水を浴びる⇒入浴⇒冷水を浴びる」を繰り返し、最後は冷水で終わること。

交感神経と副交感神経を交互に刺激することで自律神経がのどちらかに偏ることなくバランスが整われます。

「自律神経を鍛える」という意味もあります。

この温冷交互浴は、アレルギー疾患なら全般的に効果が期待できる入浴法なので覚えておいて損はありません。


なお、一番風呂は止めた方が良いと思われます。

例えばプールに入ると蕁麻疹になる人がいます(プールサイドにいるだけで発症する人もいる)

これは消毒に使用されている塩素に反応していることが原因で、入浴においても同じことが起こりえます。

ご存知のとおり水道水にも塩素が含まれています。

健康面には問題はありませんが、プールに入ると髪がパサつくことがあるように、髪や皮膚などの弱い組織は影響を受けることがあります。

ちなみに塩素の濃度は一番風呂より二番風呂、二番風呂より三番風呂と段々薄まっていきます。

ですので蕁麻疹になりやすい人だけでなく花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息などアレルギー症状を起こしやすい人は一番風呂を避ける方が賢明だと言えます。

『【健康】 一番風呂はアトピーや花粉症などのアレルギー性疾患の原因になる?』 参照


その他、気を付けることとしては体をゴシゴシ洗わないこと。

それから入浴剤の成分がアレルギーの原因となることもあるので、できれば入浴剤は使用しないというのもアリです。



<入浴上の問題>#2 冷え性により血行不良で代謝が悪い

<入浴目標> 血流を改善して代謝機能を高める


冷え性になりやすい人も要注意です。

冷え性とは体のどこかに冷えを感じている状態ですが、これは血行が悪くなっているという状態でもあります。

「体温が1℃下がると免疫力は30%下がる」と言われているように、まあ冷え性は低体温と違って本当に体温が下がっているわけではなく冷えを感じているだけかもしれませんが、それでも血行が悪いことで末端まで必要な栄養や酸素が行き渡らなくなるので、結果的には免疫力は低下します。

冷えとは余分な水分の代謝が悪くなることでもあります。そのため毒素を体外へ排出する機能も弱くなります。

つまり、冷え性になることで免疫力が下がり、その状態が続くことでアレルギー症状が出て毒素を出そうとしているのかもしれません。

蕁麻疹の種類の一つに、例えば冷たい水で顔を洗ったり、冷房へあたったり、かいた汗が冷えた時などに反応を起こす「寒冷蕁麻疹」があります。

寒さや冷たさを感じると起こるのが特徴ですが、なぜ蕁麻疹になるのかそのメカニズムは不明ですが、どうも冷え性による蕁麻疹発症の構図と関係があるように思えます。

ですので、冷え性を伴っている場合の入浴法は38~40℃のお湯にゆっくりと15分全身浴をお勧めします。

冷え性にも「温冷交互浴」は効果があるのですが、免疫力が低下していることと寒冷蕁麻疹が冷たさに反応することを考慮すれば冷水を浴びることはしない方が良いでしょう。



<入浴上の問題>#3 慢性的なストレスがある

<入浴目標> リラックスしてストレスを緩和する


気になるのは、その状態が慢性化している場合。つまり慢性蕁麻疹の場合です。

慢性蕁麻疹は原因不明である場合が多いものですが、

蕁麻疹の症状が続く慢性蕁麻疹においてはずっと何かに反応しているわけですから、食べ物(卵や小麦、エビ、そばなど)や花粉・ハウスダストといった何か外来抗原によるものとは考えにくいものです。
外因性の蕁麻疹であれば一過性であるのが普通だからです。

慢性蕁麻疹の発生機序は解明されていませんが、その原因は外来抗原によるものではなく、持続性の高い内因性のものであるとすれば、その最も背景にありそうなのはストレスによる原因でしょう。

精神的ストレスのみならず肉体的ストレス(疲労)もまた慢性蕁麻疹の原因と考えることができます。

ストレスが慢性蕁麻疹の原因となる理由には、ストレス防衛物質である副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が関係しているからだと考えられています。

ストレスにずっと晒されているとホルモンバランスは乱れます。自律神経も交感神経が優位な状態が続くことになり、結果として免疫機能のバランスが乱れ、マスト細胞の活性化を招きヒスタミンが放出されるようです。

このような場合の入浴法としては、もうお分かりですよね。・・・そう。リラックスすることです。

自分が心地良いと感じる入浴を試みてはいかがでしょうか?

・音楽を聴きながら入浴する
・好きな入浴剤を使用する
・好きなアロマ精油(エッセンシャルオイル)を使用する
・湯船に浸かりながらストレッチをしてみる



方法はその人によって違ってくると思いますが、気持ちいいからといって長湯のしすぎで疲労を増悪させないように気を付けましょう。



<入浴上の問題>#4 入浴すると皮疹や痒みが出る

<入浴目標> 急激な温度変化に注意する


お風呂に入っていると赤いブツブツができる場合は、お風呂の中に原因があると考えるのが普通です(ただし、直前に食べた物にアレルギー反応を起こし入浴中に症状があらわれる可能性もあります)

お風呂に入るという行為は、血圧が乱高下しやすいことからも分かるように寒暖差の影響を受けやすいものです。

寒い所(脱衣場で裸になる)から温かい所(浴室または浴槽に浸かる)へ移動したときの温暖差に反応して発症するのが「温熱蕁麻疹」

逆に暖かい所(暖かい居間)から寒い所(冷えた浴室)へ移動したときの温暖差に反応して発症するのが「寒冷蕁麻疹」

寒冷蕁麻疹に対しては体を温めるのが有効なので浴槽浴は効果が期待できますが、風呂上りで体が冷えないよう気を付けなければなりません。

一方、温熱蕁麻疹の症状では、蕁麻疹部分の皮膚温度は40~50℃になることが特徴です。

ですので温熱蕁麻疹の予防法は熱いお風呂には入らないことです。

もし入浴中に温熱蕁麻疹が起こったら、冷水をかけるか冷たいタオルを当てて冷やすと良いでしょう。


さて、温熱蕁麻疹と寒冷蕁麻疹の入浴法ですが、

どちらも38~40℃のお湯にゆっくりと15分全身浴をお勧めします。

「あれ?これって冷え性を伴っている場合の入浴法と同じ?温熱蕁麻疹でも?」と思われるかもしれませんが、

意外なことに冷え性が温熱蕁麻疹の原因となっているかもしれません。

温熱蕁麻疹と寒冷蕁麻疹とでは対処法が真逆でなければならない気がするかもしれませんが、

大事なのは「どちらも寒暖差に反応している」ということ。


ややこしいのは「コリン性蕁麻疹」と診断された場合です。

コリン性蕁麻疹は発汗した時に発症しやすいのが特徴です。
運動や温熱の刺激によって汗腺支配交感神経からアセチルコリンが放出されて蕁麻疹になると考えられています。

汗腺支配交感神経から放出されたアセチルコリンが汗腺細胞のアセチルコリン受容体(ムスカリン受容体)に結合することで発汗するわけですが、コリン性蕁麻疹になる人は結合できなかった過剰のアセチルコリンが肥満細胞(マスト細胞)を刺激し、ヒスタミンの放出を招いているとも考えられています。

何らかの理由で汗腺機能が衰えると汗腺細胞に存在するアセチルコリン受容体(ムスカリン受容体)の機能は低下します。
つまり汗腺機能が衰えている人ほどコリン性蕁麻疹になりやすいと考えることができるのです。


『【健康】 お風呂に入ると赤いブツブツができるのは蕁麻疹?それとも・・・』 参照


ですので、コリン性蕁麻疹の対処法としては「汗をかかないようにする」のではなく、逆に「しっかり汗をかく」ことだといえます。

しっかり汗をかいて汗腺機能を鍛えることで、アセチルコリンが受容体と正常に結合できるようにしてあげることが肝心です。

ということで、入浴法としては高温浴を試してみるとよいでしょう。

体験談によれば、入浴で温まって汗が出るころにコリン性蕁麻疹による刺激に襲われますが、そこをグッと耐えてやり過ごすとやがて開放感が待っているようです。

どうしても我慢できなくなった場合は冷たいシャワーを当てて発汗作用を鎮めるとよいでしょう。



<入浴上の問題>#5 入浴後に皮疹や痒みが出る

<入浴目標> 蕁麻疹を発症するパターンを理解する


風呂上りに遅れてやってくる蕁麻疹の原因は、遅れて反応があらわれる遅延性の温熱蕁麻疹か、体が冷えたことで起こる寒冷蕁麻疹、もしくは体を拭くときに使用したタオル、またはタオルで体を拭く行為が刺激となる機械性蕁麻疹であると考えられます。

毎回なる場合は、どの条件によって蕁麻疹があらわれるのか絞り込んでみると解決すると思われます。



◆おすすめのアロマバス◆



好きな香りのアロマ精油を使用するだけでもストレスの緩和になりますが、中には抗アレルギー作用や抗ヒスタミン作用のある精油もあります。

蕁麻疹に適した精油といえばカモミール・ローマンカモミール・ジャーマンが定番です。

ローマンには抗アレルギー作用が、ジャーマンには抗ヒスタミン作用があるので、これに不快感を鎮める作用のあるラベンダーを足して患部に塗布するのが一般的に行われていますが、どの精油も肌に優しいのでアロマバスにも向いています。


ちなみに抗アレルギー作用と抗ヒスタミン作用の違いは

抗アレルギー作用・・・ 脂肪細胞がアレルゲンに反応するのを抑制する(予防として有効)
抗ヒスタミン作用・・・反応した脂肪細胞から放出されるヒスタミンをブロックする(かゆみ止めとして有効)

このような違いがありますが、まあ薬と違って精油の場合は両方同時に使用しても構わないので、ブレンドして使用することをお勧めします。

ただし、ごく稀に、精油そのものに反応してしまう場合があるので、敏感肌の人はパッチテストを行ってから使用する方が良いでしょう。


●カモミール・ローマン
青リンゴのような香り。保湿作用があり、肌に優しく、子どもと一緒に入浴する場合にもお勧めです。抗炎症作用があるのでアレルギー症状全般に対して有効。心を落ち着かせる優しさがあり、安眠したい時にも適しています。

●カモミール・ジャーマン
カモミール・ローマンと似ていますが、ジャーマンに豊富に含まれているカマズレン(アレルギー症状に有用な成分)が綺麗な青色をしていることから、精油の色も青いという特徴があります。ハーブティーとして知られるカモミールティーとは通常このジャーマンのことを指す。


アロマバスの例


ローマンとジャーマン、そしてラベンダーをブレンドするとき、そのまま混ぜるよりも天然塩に希釈してバスソルトにすると良いでしょう。
というのは、バスソルトには高い発汗作用がありますが、蕁麻疹(特にコリン性蕁麻疹)は汗をしっかりかくことが重要だからです(上記参照)


蕁麻疹のファーストチョイスブレンド
 天然塩 大さじ2
 カモミール・ローマン 1滴
 カモミール・ジャーマン 1滴
 ラベンダー 2滴

 (ローマンがアレルギー抑制、ジャーマンがかゆみ止めとして作用します。ジャーマンの香りが苦手な場合はローマンを2滴、かゆみが強い場合はジャーマンを2滴にするなどして調整して下さい)
 ※妊娠中・授乳中の使用は控えましょう。キク科アレルギーの人は注意して下さい


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『症状別の入浴法』



 

【健康】 お風呂に入ると赤いブツブツができるのは蕁麻疹?それとも・・・


お風呂に入ると赤いブツブツができてビックリすることがあるかもしれません。

血行が良くなって肌が赤くなっているだけなら気になりませんが、痒みを伴うとそうもいきませんよね。

入浴中、あるいは入浴後に症状が出るようなら、それは蕁麻疹かもしれませんよ。
よく似た症状にあせも(汗疹)がありますがあせもは急に発疹することはありません。

蕁麻疹にもいろいろなタイプがありますが、お風呂で起こる蕁麻疹であれば「温熱蕁麻疹」「コリン性蕁麻疹」の可能性が高いです。

もちろん、他にも考えられるタイプはいくつもあるので、順番にその原因と対処法を考えてみましょう。

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1.温熱蕁麻疹


寒い所から温かい所へ移動したときの温暖差に反応して発症するのが温熱蕁麻疹
皮膚の温度が上がることによってヒスタミンが分泌されて蕁麻疹になると考えられています。

ヒスタミンには血管拡張と血管透過性を亢進する作用があります。プクっと膨れたり赤くなるのはそのためです。痒みはヒスタミンが神経を刺激することによります。

アレルギーの原因は何か特定の物質(アレルゲン)によるものではなく、物理的な反応(この場合は「熱」)によって引き起こされるということも特徴です。

温熱蕁麻疹がみられる皮膚部分の温度は40~50℃くらいになるので、入浴や運動の他、暖房器具によって温められた場合にも起こりやすいとされ、入浴による温熱蕁麻疹の予防法は熱いお風呂には入らないことです。

もし入浴中に温熱蕁麻疹が起こったら、冷水をかけるか冷たいタオルを当てて冷やすと良いでしょう。
間違っても痒いからといってかいてはいけません。より悪化します。

風呂上りには軟膏を塗るなどの保湿ケアも有効です(温熱蕁麻疹になりやすい人は乾燥肌や敏感肌である可能性が高いため)



2.コリン性蕁麻疹


発汗に反応して発症するのがコリン性蕁麻疹
運動や温熱の刺激によって汗腺支配交感神経からアセチルコリンが分泌されて蕁麻疹になると考えられています。
この場合のアレルゲンはアセチルコリンです(アセチルコリンはヒスタミンの作用を増強させる働きがある)


ここで少し話は脱線しますが、

 ■ 交感神経・・・ノルアドレナリンを放出
 ■ 副交感神経・・・アセチルコリンを放出


であるのが通常の自律神経ですが、体熱を下げるための発汗を司るエクリン汗腺を支配している交感神経は、一般の交感神経と異なり、ほとんどがアセチルコリンを放出するコリン作動性神経です。

 ■ エクリン汗腺支配交感神経・・・アセチルコリン放出


ところで、コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹は原因が違うといってもそれだけでは自分では判断できませんよね。

症状の特徴で判断する場合、コリン性蕁麻疹の場合は「皮膚の温度は関係ない」ということが言えます(温熱蕁麻疹であれば発症している皮膚の温度は40~50℃)

または発症の持続時間が温熱蕁麻疹よりも短くて「通常は30分以内で消える」ことなどが挙げられます。

とはいっても素人が自分で区別するのは難しいでしょうし、また温熱蕁麻疹からコリン性蕁麻疹を合併することもあるでしょう。

ただ、赤いブツブツが何日も続くようであれば、それはどちらの蕁麻疹でもなく、あせも(汗疹)など他の疾患である可能性が高いです(しかもあせもは局所にあらわれるのに対し、蕁麻疹は広範囲にわたることもある)


さて、

コリン性蕁麻疹は発汗した汗に反応するといいましたが、中にはスムーズに汗がかけないために排出されるべき汗が汗管内に貯留し、それが刺激の原因となり発症するコリン性蕁麻疹もあります。
これを「減汗性コリン性蕁麻疹」といって区別することもあります。

コリン性蕁麻疹および減汗性コリン性蕁麻疹の詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、個人的な見解で申し上げますが、実はどちらも同じものと考えています。

もともと普段から汗をかかない人や一種の発汗障害のある人は汗腺機能が衰えています。
汗腺細胞には発汗の指令であるアセチルコリンを受ける受容体があるわけですが、この受容体が機能しないために結合できなかった過剰のアセチルコリンが肥満細胞(マスト細胞)を刺激し、ヒスタミンの放出を招いているという考え方が存在します。

そう考えると、汗をかいているようにみえても実は一部あるいは大部分のエクリン汗腺において汗をかけず、それが蕁麻疹の原因となっている。
つまり、発汗によるコリン性蕁麻疹だと思われる蕁麻疹も本当はすべて減汗性コリン性蕁麻疹である可能性はないでしょうか。

要は「汗」が問題なのではなくて「汗腺機能の低下」(正確には汗腺細胞のアセチルコリン受容体の機能低下)が問題。

※正確には「ムスカリン受容体」というが、ここでは分りやすく「アセチルコリン受容体」と表現します。

コリン性蕁麻疹のアレルゲンがアセチルコリンであることからもそう考えるのが自然です。


コリン性蕁麻疹に抗ヒスタミン薬が効きにくいことがあるようですが、これはいくらヒスタミンを抑えても元凶である汗腺機能の低下が解消されない以上、受容体と結合できないアセチルコリンが存在する限り問題解決とはならないからかもしれません。

汗をかきやすい夏に悪化するイメージのあるコリン性蕁麻疹ですが、実はその逆で汗のかきにくい冬に悪化しやすいという事実があることからも合点がいきます。

さらに、コリン性蕁麻疹患者の体験談によると、入浴によって襲われる痒みやチクチク感を耐え抜いてしっかり汗をかいた後しばらくは、清々しいほど楽になるというではありませんか。

これはしっかり発汗することで汗腺機能が働き、アセチルコリンが受容体と結合できたからだとも考えられます。


そういうわけで、コリン性蕁麻疹の対処法としては、

「汗をかかないようにする」ではなく、むしろ「積極的に汗をかくようにする」ことだといえます。

入浴においてはこの状況で敢えて汗をかこうとするのは試練ですが、我慢を通り越したその先には開放感が待っているそうですよ(笑)

どうしても我慢ができない時は冷たいシャワーを当てるなりして脳から発汗指令が出るのを抑えましょう。


よくネットでは「交感神経」に注目して「精神的ストレスや緊張がコリン性蕁麻疹の原因となる」と書かれている場合がありますが、ストレスや緊張によって刺激される交感神経は殆どがアドレナリン作動性神経であり、アセチルコリンは放出しません
緊張によって発汗する精神性発汗アポクリン汗腺から分泌される汗であり、体温を下げるためのエクリン汗腺とは違います。
精神的ストレスで蕁麻疹を発症することもありますが、それはコリン正蕁麻疹とは別の蕁麻疹ではないかという気がしています。
アセチルコリンではなくノルアドレナリンが関係しているのであれば「アドレナリン性蕁麻疹」とでも呼んで区別するべきでしょうね。

また、「アセチルコリン」に注目して「お湯に浸かってリラックスすることがコリン性蕁麻疹の原因となる」と書かれてある場合もありますが、リラックスすることで刺激されるのは副交感神経であり、エクリン汗腺を支配する交感神経とは関係ありません。
副交感神経からアセチルコリンが放出されるのは間違いありませんが、コリン性蕁麻疹に影響しているアセチルコリンは汗腺支配交感神経から放出されたものであることを踏まえれば、副交感神経が放出するアセチルコリンは無関係であることが分かるかと思います。

同様の理由から「アセチルコリンを含む食べ物を控えた方が良い」という意見も疑問ですね(原因が汗腺機能の低下にあるとするならば)

ちょっとややこしいですね・・・



3.その他


温熱蕁麻疹でもコリン性蕁麻疹でもなく、お湯そのものがアレルギーとなっている場合もありえます。

浴槽に浸からなくてもシャワーで反応するならお湯が原因である可能性が考えられますね(極端な話「水」でも蕁麻疹の原因になることもある)

皮膚が弱い人、特に乾燥肌敏感肌の人はお湯そのものが刺激となりますので、一番風呂は避けた方が良いでしょう

体をゴシゴシ洗うことも刺激になりますので注意しましょう。

また、入浴剤の成分がアレルゲンとなることもあるでしょう。

入浴後しばらくしてから蕁麻疹が発症した場合は、時間的に体を拭いたタオル、若しくは体を拭くという行為が原因かもしれません。



このように原因はいくらでも考えられるのが蕁麻疹の特徴でもあります。

一度きりであれば気にする必要ありませんが、入浴のたびに繰り返すようなら皮膚科の受診をお勧めします。