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2015年05月22日

【健康】 有酸素運動と無酸素運動の違いを「車」に例えてみた

ウォーキングしていると徘徊と間違えられるとか、職務質問されるとか言い訳して全然運動しない人はいませんか?

健康のため、或はダイエットのために、せめてウォーキングぐらいはしましょうよ、どうもSHIBAです。


痩せるためではなく体脂肪を減らすため(肥満の場合は結果として痩せる)

体脂肪が増え過ぎると肥満になり様々な病気の原因になりますからね。
体脂肪は少しでも燃焼させたいところ・・・

だけど、
ウォーキングなどの有酸素運動と筋トレなどの無酸素運動、どちらが適しているか?

よく論じられていますよね。

本当はどちらも行えば良いわけですが。

さらに有酸素運動でもウォーキングとジョギング、どちらが良いのか

どれか一つを選べと言われれば僕は迷わずウォーキングを選びます。

その理由は負担が軽い方が継続しやすいのと、怪我のリスクが低いから…

だけではありません。

ちゃんと科学的な根拠があるんです。

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以前、僕は「ウォーキングは最低20分は歩かないと体脂肪の燃焼が始まらない」と言ったことがあります。

『【美容】 「体脂肪が燃焼する」とはどういうこと?』 参照

体脂肪がエネルギー源として利用されるのは、
長時間の運動によって糖質(グリコーゲン)を使い切った後。

それがだいたい歩き始めて20分後。だから歩く時間が短いと、糖質(グリコーゲン)を燃焼するだけで体脂肪には影響ないと・・・

実はコレ。正確な情報ではありません。

正確には「歩き始めた直後は、エネルギーとして糖質が中心に使われ、時間と共に脂質の比率が上がっていく」と言うべきでした。

というのは、メインで使用されるのは糖質ですが、脂質も少~しずつ使われているからです。

運動時に限らず基礎代謝の時だって脂質は代謝しています。少~しずつ。

でも常時筋肉にストックされている糖質(グリコーゲン)と違って、脂質は一度脂肪酸に分解してから筋肉に届けなければならないので、運動を始めた直後は供給が間に合いません。

だから歩き始め直後のエネルギー源は糖質が中心と。こういうわけ。

車でいえば、加速時に似ています。アクセルを強く踏んでエンジンの回転数を上げるには燃料を瞬時に消費する必要がありますよね。
この燃料に該当するのがガソリンであり糖質になります。

また、運動強度が強い時、例えばジョギングなど多くの酸素が必要な時も糖質が利用されます。


これは「呼吸商」という概念で簡単に理解できます。

呼吸商というのは、栄養素が分解されてエネルギーを産生する際に、消費された酸素量と排出された二酸化炭素量の容積比のこと。


 呼吸商・・・排出した二酸化炭素÷酸化に必要な酸素量


誰でも理解できるように、この式を使って、糖質(ブドウ糖)が燃焼した場合を書き出してみます。


ブドウ糖の分子式は「C6H12O2」

炭素元素(C)は6
水素元素(H)は12
酸素元素(O)は2

で構成されています。

ここに6の酸素(O2)を取り込むと次のようになります。


C6H12O2 + 6O2 → 6CO2 + 6H2O

ブドウ糖が酸化によって二酸化炭素と水に
6の酸素(O2)を取り込み、6の二酸化炭素(CO2)を排出しているので

6 ÷ 6 = 1.0

つまり、糖質の呼吸商は1.0になります。


同様に脂質の呼吸商は計算すると(計算式は省略)

脂質は0.7


もっと分かり易く言えば、

 「排出した二酸化炭素量:酸化に必要な酸素量」は

 糖質は 「1:1」
 脂質は「0.7:1」

同じ運動量でも脂質の方がより多くの酸素を必要とします。

だから脂質は燃費が良い。

「燃費が良い」というと言葉の響きは良いですが、なかなか減ってくれないということですから車とは違って有難くないですよね。

実際、糖質と脂質の1gあたりの消費カロリーはそれぞれ

 糖質1g=4kcal
 脂質1g=9kcal

脂質1g減らそうと思えば9kcal分も代謝しなければなりません。燃費の良さが伝わりませんか?

内臓脂肪を減らすのは大変なのがよく分かります。

さしずめ脂質は軽油といったところでしょうか。
燃費は良いが爆発力は弱い。


なので運動強度が上がれば、つまり必要な酸素量が増えれば増えるほど、
脂質では間に合わず、糖質が利用されることになります。

つまりジョギングや強い運動になると糖質の方が優先して使われると。

これは体脂肪を効率よく燃焼させるには、ウォーキングの方が向いている事を意味します。
しかも時間をかけるほど良い。

極端な話、短距離走や筋トレなどの無酸素運動はエネルギー源になるのはほぼ糖質のみです。

無酸素運動は有酸素運動とはエネルギーの代謝経路が違っているからで、まあでも、ここでは話が逸れていきますから省略します。


今まで話した内容を車の例えで整理すると分かりやすいかもしれません。

爆発的なエネルギーを持ちながら長続きしないガソリンを糖質に。

爆発力は弱いが燃費が良い軽油を脂質に。

んで、無酸素運動など激しい運度をスポーツ車に。

有酸素運動はガソリンとディーゼルのハイブリッド車に(あると仮定して)


 スポーツカー ・・・燃料:ガソリン
 ハイブリッド車 ・・・燃料:ガソリン、軽油


 無酸素運動(筋トレ) ・・・燃料:糖質
 有酸素運動(ウォーキング) ・・・燃料:糖質、脂肪




加速時や高速時のように回転数が高い時は糖質を利用、というイメージでしょうか。


あ、でもこの例えだと筋トレのような無酸素運動のみだと全然脂質が減らないと言っているみたいですが、そんなことはありませんよ。

筋肉が付くと、運動をしていない場合でも基礎代謝力は上がりますからね。
同じアイドリング(基礎代謝)でもエンジン(筋肉)の排気量が大きい方が燃料の消費が早いのと同じ。


ん~。無理があるかな?このたとえ話。

まあでも、分かり易くするため敢えて端折ったんで・・・

エネルギーは糖でも脂質でもなくATPだろ!とか、
無酸素運動は解糖系だろ!
などというツッコミはよしたまへ。

ざっくりとしたイメージだから。イメージ。


(そもそもそんなハイブリッド車なんてないけどね SHIBA)