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2015年06月15日

【健康】 ビタミンを効率良く消化吸収するには

どうもSHIBAです。

ここ最近はビタミンの話題を続けてきたので、
ここでビタミンの消化と吸収についてまとめてみます。

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ビタミンは種類が多いので、脂溶性ビタミン水溶性ビタミンに分けてみますか。

脂溶性ビタミンはA、D、E、K。それ以外は水溶性、と憶えれば簡単かも。


【脂溶性ビタミン】

脂溶性ビタミンの大きな特徴は何といっても字の如く油脂に溶ける成分であること。

当然、炒めたり揚げたりして油と一緒に摂取することで効率よく吸収できます。

サラダで食べる時は、オイル入りのドレッシングで食べると良いですね。

健康のためと思ってノンオイルを使用すると、逆にせっかくの栄養がもったいない。

ダイエットを意識し過ぎて脂質の摂取を避けるような食事を続けていると、脂溶性ビタミンの吸収率は下がっちゃいますよ。


『【健康】間違った常識③ ノンオイルドレッシングはヘルシー?』 参照

また、油の状態によっても吸収率は変わってきます。

油と酢を乳化(本来分離して混ざり合わないものが限りなく混ざっているような状態)させたマヨネーズドレッシングなどは、油の粒が小さくなっているので脂溶性ビタミンの吸収率が上がると言われています。

同じ理屈で、カレーやシチューのルーも、ルーを作る過程で油が乳化されているらしい。
さらにはヨーグルト、牛乳、チーズ、アイスクリームなどの脂質も同じような効果があるようです。

ビタミンAの吸収率は70~90%ですが、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンなどのプロビタミンAはちょっと複雑でして、詳しくは

『【健康】 カロテノイドって何?』 参照



ビタミンDはキノコ類に多く含まれていることで知られていますが、かつては椎茸は椎茸でも、干し椎茸に多く含まれるとされていました。

これは生の椎茸を天日干しした時に浴びる紫外線によるもので、ビタミンDは紫外線によって作り出されていたためです。

機械での乾燥が主流の今日では、干し椎茸がビタミンDを多く含んでいるとは限りません。

また、ビタミンDは食べ物から摂取する以外に、自ら日光を浴びることでも体内で生成できる珍しいビタミンです(ビタミンというよりホルモン)


ビタミンEの吸収率は10~40%。けっこう少ない。

これは食品の成分表示通りに摂取しても、吸収量は全然足りないということは覚えておいて損はないと思います。

他の栄養素すべてに言えることですが・・・


【水溶性ビタミン】

水溶性ビタミンは水に溶けるビタミン。

切って洗うと、ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性ビタミンは、水に溶け出してしまいます。

生野菜で食べるなら、食べる直前に切ったりちぎったりするほど良いことになります。

当たり前のように売られているカット野菜の水溶性ビタミンは、一体どのくらい失われているんでしょうかね。

またビタミンCは加熱にも弱い一面もあります。


ビタミンCの吸収率は、状況によって変わるという特徴があり、しかもその効果は数時間しか持続しません(すぐに排泄される)

ビタミンCの吸収率は、100~200mgまでは80~90%ですが、
それ以上摂取しても吸収率はグッと下がる
ようです。

『【健康】 栄養素と吸収率 ~成分表示どおりには吸収しない~』 参照

しかも先程のように調理法によっても左右されます。

ただ、ジャガイモやサツマイモに含まれるビタミンCはデンプンに守られていて、加熱してもほとんど失われないそうです。


また、同じ摂取でも空腹時と満腹時でも吸収率に違いがあるらしい。

空腹時は吸収率が高いが、過剰分はすぐに尿として排泄されますが、満腹時は吸収率が悪いがなかなか過剰にならないため、結果的には満腹時の方が多く摂取できるようです。

ビタミンCを含むデザートは食後が最適ですね。

くれぐれも一度に取り溜めしようなどとは思わないように。



【全般的に言えること】

上記のとおり、ビタミンの吸収率を個別に紹介しようにも、条件によって様々なので、一概に断定できるものではありません。

またビタミンC、ビタミンE、β-カロテン(体内でビタミンAに変わる)など抗酸化ビタミン類は、個別で摂取するよりも複数同時に摂取することで、体内の抗酸化ネットワークができて効率が上がるようです。

そのためかビタミンA、C、Eを合わせてビタミンACE(エース)と呼ばれることも。

なお、一部のビタミンは体内で生成されるものもあり、腸内環境によっても影響を受けるらしく、また加齢によってもビタミンの吸収率は下がるとのことで、こうなるともはや計算不能・・・

ブロッコリーやニンジンなど、一度冷凍するとβ-カロテンやビタミンCなどが増加したという研究報告も存在します。

なんだかなぁ。

もうね。細かいこと気にしないで、ふだんから好き嫌いなく何でも食べてりゃいいじゃん!ってことに帰結しそうだ。


(ビタミン剤のビタミン含有量が異常に多いのは吸収率が低いからかな? SHIBA)

【健康】 知ってるようで知らないビタミンC

どうもSHIBAです。

ビタミンCは数あるビタミンの中でも最もポピュラーなビタミンではないでしょうか。

健康にとって大切なビタミンだということは、誰しもが子供の頃から感じている筈なのに、実のところ、ビタミンCがどんなビタミンなのか。よく理解されていないのが現実。

またよく誤解されやすいビタミンでもあります。

例えば「色」や「味」

ビタミンCのことを「黄色くて酸っぱいもの」だと思っている人はかなり多いはず。

実際は白くてほとんど味がしないそうな。
ビタミンCを含む食品の多くが酸っぱいのは、それはクエン酸によるもので、すべてはレモンなど柑橘類を連想させるための演出だということになるのかな。

『【健康】 「レモン○○個分のビタミンC」の真実』 参照


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さて、ビタミンCが持つ健康面、栄養面での作用についてですが、
実に色々な機能があるビタミンでして、ざっくり大別すると

 ・抗酸化ビタミン
 ・疲労回復ビタミン
 ・美容ビタミン


に分けられるのではないでしょうか。


【抗酸化ビタミン】

ビタミンCの化学名はアスコルビン酸といい、生体内の酸化還元反応に関与しています。

酸化と還元を分かりやすく言うと、ある分子のO(酸素原子)が増えたりH(水素原子)が減ることを酸化、逆にHが増えたりOが減ったりすることを還元といいます。

例えば物が燃える時に酸素が必要ですが、その可燃物と酸素が結合することで燃えることが酸化です。

ビタミンCには酸化型と還元型とがあり、還元型が酸化型に変換される際、H(水素原子)が減るわけですが、その放出された水素が活性酸素などの還元に働き、これにより抗酸化作用を発揮しています。

活性酸素は細胞を傷つけ動脈硬化やがんを引き起こしますが、水素が酸素と結合すると水(H2O)になっちゃうでしょ。

こうしてビタミンCは体内の細胞を活性酸素から守ってくれるありがたい存在なんです。

同じ抗酸化作用を持つビタミンにはビタミンEがありますが、
ビタミンCには、細胞膜を活性酸素から守るため身代わりに酸化してしまったビタミンEを還元し修復する作用もあります

『【健康】 間食にはアーモンドがおすすめ』 参照

還元されたビタミンEは再び抗酸化作用をする事ができるというから、ビタミンCとEはまるでゴールデンコンビです。

だからCとEは一緒に摂取すると良いと言われています。


また、最近「ビタミンCは風邪予防にはならない」という研究結果が出ました。

ビタミンCは風邪予防になると思っている人は多いはずなので、これまでの通説をひっくり返すような発表です。

「風邪にはビタミンCの大量摂取が効く」と唱えたポーリング氏がノーベル賞を受賞しているんですからね。これは嘘だったという事になるんでしょうか。

まあ、僕が思うにビタミンCが持つ抗酸化作用、
これを考えると風邪にかかった時に抗酸化力が役立つとは思うけど、それは病原体が体内に侵入してきて始めて作用するものですからね。

通常は最初に病原体が侵入してきて感染するのは喉ですよね。喉にビタミンCが待機しているわけじゃない。

だから予防には意味が無いかもしれないけど、感染後にはビタミンCの抗酸化作用は役に立つと思いますよ。

インフルエンザワクチンだって、ワクチンをしたからといって感染しないわけではありません。だけど感染しても重症化しない。それと同じですよ。


【疲労回復ビタミン】

ビタミンCの抗酸化作用と同じくらい大きな役割が疲労回復。特にストレスに対する疲労回復。

ヒトはストレスを感じると、生体防御反応として副腎からホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾール)を生成し、 身体がストレスに対抗できる状態を作り出します。

この副腎ホルモンの生成にビタミンCが必須であり、また大量に消費されます。

ビタミンCが欠乏していると、副腎ホルモンを十分に作れないのでストレスに対応できず疲労してしまいます。

だからストレスを感じたらビタミンC、ストレスを感じるたびにビタミンC、そうやって意識的にコマめに補給したいものです。


【美容ビタミン】

これは言わずもがな、ビタミンCがコラーゲンの生成に関与しているからそう呼ばれているわけでして。

コラーゲンはタンパク質(アミノ酸)から合成されるので、美容のためにコラーゲンを手に入れたいなら、直接コラーゲンを摂取するのではなく、良質なタンパク質とビタミンCを一緒に摂取することが望ましいです。

『【美容】 コラーゲンの噂 ホントとウソ(前編)』 参照
『【美容】 コラーゲンの噂 ホントとウソ(後編)』 参照


また、喫煙者は特にビタミンCを消費しますから、より多く摂取する必要があります。
喫煙による活性酸素が細胞を傷つけます。

『【健康】 タバコが怖い本当の理由』 参照

喫煙者で肌荒れが酷い方はビタミンCが不足している可能性が考えられます。


※追記

ヒト、サル、モルモットなど一部の動物では、ビタミンCは合成できないので食べ物から摂取する必要があります。

つまりこれは、例えばライオンは肉しか食べなくてもビタミンC不足になることはない・・・ということ。

なお、ビタミンCの吸収率についてはこちら

『【健康】 ビタミンを効率良く消化吸収するには』 参照


(元気ハツラツ!ビタミンC! SHIBA)