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2015年08月25日

【健康】 薬の疑問① 今さら聞けない、ジェネリックって何のこと?

どうもSHIBAです。

最近やたらとメディアが薦めているようにもみえる「ジェネリック」とは何か?ですが。

ひと言でいえば「後発医薬品」です。

といっても分かりませんよね。

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というわけで医薬品の意味から説明すると。

生体に何らかの作用を持つのが医薬品

疾病の治療や予防、検査に役立つと同時に、どんな医薬品も副作用があります。

副作用の無い医薬品があったらいいのに・・・と思うかもしれませんが、
副作用があるから薬なんです。

だって副作用が無かったら薬局以外で食品のように販売しても良いわけで、
薬剤師や医師など資格を有しているから取り扱えるのが医薬品なわけで。

副作用が無かったら、それは医薬品ではないという事になりますよね。


あ、ちなみに副作用とは何も有害なものとは限りません。
薬の本来の目的の働きを「主作用」といい、それ以外の作用は全て「副作用」なので、
副作用には本来の作用とは違うけど別に有害ではないものも含まれているんです。


しかし全ての医薬品が医師の処方が必要なわけではありません。

医師の処方が必要な医薬品は「処方箋医薬品」といって、いわゆる大衆薬の「一般用医薬品」とは区別されています。

処方箋医薬品は、処方が必要なくらいだから薬理作用が強いぶん危険性が高いということになります。

新しい作用をもたらす処方箋医薬品が新規で開発された場合、
それは新薬として特許が成立し、製造・販売を独占できるようになります。

先発医薬品といい、特許の成立期間中は他メーカーは同じ成分の医薬品を製造できません。

先発医薬品の特許期間が切れると、他メーカーも同一成分の医薬品を製造販売できるようになります。

これが後発医薬品、つまりジェネリック医薬品です。


同一成分のジェネリック医薬品は複数のメーカーから製造・販売されるので、
新薬(先発品)と比べ低価格で購入できるのがメリットです。

ところがこれ。同一成分てことはどれも同じ薬みたいな物なのに、
メーカーが違うためにそれぞれ商品名が違うのでややこしい面があるんですよね。

例えば有名な高脂血症治療薬に「メバロチン」という商品名で販売された新薬(先発品)がありますが、特許失効後、様々なジェネリック(後発品)が販売されましたが、その商品名たるやアルセチン、オリピス、コレリット、タツプラミン、プラバスタチン、プラバスタン、プラバチン、プラバピーク、プラバメイト、プラバロン、プラメバン、プロバチン、マイバスタン、メバトルテ、メバリッチ、メバリリン、メバレクト、メバン、リダック・・・あ~疲れた。

いろいろな名前がありますが、これ全部物質本体は同じというからややこしい。

別の薬かと間違って二重に使用してしまう可能性があるので注意が必要です。

しかも物質本体が同じでも、使用されている添加剤などの製剤は微妙に違いがあるので全く同じ物というわけでもないんですよ。
商品によってそれぞれ薬の溶け出す時間に違いがあり、薬の効き具合にも差がでるんだとか。

それってつまり、副作用の出やすさも違いがあるということ。


ジェネリック医薬品は安く買えることが最大の魅力ですが、
このような問題点があることもメディアはちゃんと伝えているのかな?

国の医療費抑制に貢献することが期待されているのは分かりますが、
だからこそジェネリックに対する情報はしっかり伝えていって欲しいものですね。

(ジェネリックの薬価が安いのは品質が劣るからではなく開発費が先発品ほどかからないから SHIBA)