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2015年09月

【健康】 お酒を飲まないのに脂肪肝 = むしろ高リスク

どうもSHIBAです。

お酒を飲まないのに「脂肪肝」と診断されることがありますよね。

酒飲みが肝臓に障害が起こすのなら何も不思議ではないのに、
酒を飲まないのに肝臓を患うなんて「なぜ?」と思われるかもしれません。

でもこれ。別に珍しいことではありません。


脂肪肝とは肝臓に脂肪がたまる症状

脂肪肝にはアルコール性非アルコール性があります。

非アルコール性の脂肪肝の場合、飲酒がなくても食べ過ぎ運動不足が原因で肝臓に脂肪がたまります。

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ここで肝臓に脂肪がたまるメカニズムを簡単に言うと・・・

まず、体内の中性脂肪は肝臓を起点として血液を通して全身に運ばれます。

エネルギー源としてどの細胞にも取り込まれなかった中性脂肪は、
再び肝臓へ戻ってくるんですね。

運動不足が続くとエネルギー代謝が少ない状態が続きますので、
中性脂肪はなかなか消費されずに肝臓の脂肪は減りません。

そこへ食事でさらなる脂肪を大量に摂取すればどうなるか。もう分かりますよね。


フォアグラを思い出すと分かりやすい。

ガチョウやアヒルに強制的に給餌して肝臓を脂肪たっぷりに肥えさせ、
意図的に脂肪肝にしたものがフォアグラですよね。

「あれは脂肪肝とは違う」と言われる人もいますが、状態としては同じこと。


食べ過ぎや運動不足による非アルコール性脂肪肝は、アルコール性脂肪肝より高リスクだとも言われます。

何故か?

それは、アルコール性脂肪肝の場合は原因がはっきりしていて、単に飲酒の習慣をやめるだけで良いのですから。

絶てるかどうかは本人次第ですが・・・

非アルコール性の場合は食事に気をつけたり、運動の習慣が必要だったりと、なにかと時間と労力がかかりますからね。

さらに「自分は脂肪肝である」「脂肪肝は危険だ」という本人の自覚が乏しいという特徴もあります。



しかも非アルコール性脂肪肝は放っておくと、肥満化した脂肪細胞から炎症物質(炎症性サイトカイン)が放出されて、
肝臓が炎症を起こす「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」になることも。

「NASH」と書いて「ナッシュ」
非アルコール性脂肪肝の約10%がNASHへ移行すると言われています。

NASHになると肝硬変肝臓がんを発症するリスクが高くなりますから、
NASHになる前の改善努力が重要になってきます。



かつては肝炎といえば感染症によるものだと考えられていました。

B型だとかC型といったウイルス性肝炎が注目されてきたこともあり、
肝臓に脂肪がたまることで肝障害を起こすことにはあまり注目されなかったという背景があります。

食生活の変化(欧米化)とも関係ありそうですね。


なので

「 非アルコール性脂肪肝 → NASH(非アルコール性脂肪肝炎) → 肝硬変・肝臓がん 」

の流れはまだ馴染みがないのかもしれません。


メタボや糖尿病患者は特に要注意ですね。

禁酒をしても安心できない脂肪肝。
食生活の見直しだけでなく、適度な運動習慣が大事になってきますねえ。あと体重管理も。


(脂肪肝の人ってメタボが多いような気がする SHiBA)

【健康】 胃がんの検診を受けるなら今のうちにやった方が良い?

どうもSHIBAです。

来年から地方自治体が行なう胃がん検診が大きく変わることをご存知でしょうか?

厚労省の方針により、胃がん検診に従来の胃X線検査(バリウム検査)に加え、胃内視鏡検査が選択できるようになったんです。

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胃内視鏡検査とはいわゆる胃カメラの検査

従来の胃X線検査では出来る事が胃がんのスクリーニングの範疇を超えないものでした。

つまり「胃がんの疑いがあるか、ないか」のふるい分けをするにとどまるものだったんですね。

健康診断の検診結果に「精密検査を受けて下さい」と記載されたことってありませんか?
あれがスクリーニングです。


それに対し。

胃内視鏡検査は直接消化管の中を見るわけですから精密検査も兼ねています。
検診がそのまま精密検査をしているようなもの。

ただ、何か病変があった場合は採取してみないと良性か悪性までは断定できませんが。


それでも消化管の中を直接見ることができる胃内視鏡検査の方が胃X線検査よりも精度が高いのは明白でしょう。しかもX線は少なからず被曝するわけですしね(被曝は極力避けたい)


そんなわけで国も胃内視鏡検査を推進しているんでしょう。

僕の地元の病院も盛んに内視鏡による胃がん検診を推奨しています。

僕も今年の2月に胃内視鏡検査を受けました。

ピロリ菌がいないことが分かってチョッとホッとしています。

胃がんの最大の危険因子はピロリ感染だとも言われていますからね。

もちろんピロリ感染しているからといって必ずしも胃がんになるわけではありません。

でも検診によってピロリ菌がいると分かれば簡単に除菌できるようですから、胃がんの検診を未だしたことがない人は予防のためにオススメしますよ。



来年16年からは、胃がん検診受診者が突然増えるかもしれません。

内視鏡医の数が足りるのか疑問視されているとも聞きます。

余計な心配かもしれませんが、人手が足らず不慣れな内視鏡医が検査を行うことがあるかもしれませんし、それによって消化管を傷つけられることだって考えられます。

胃がん検診を検討しているなら、どうせやるなら今のうちにやった方が良いと思います。


(今や苦しくないと言われている胃カメラなのに僕は「オエッ」ってなったよ・・・ SHIBA)

【健康】 睡眠薬代わりに酒を飲んで眠るのは健康的にアリ?ナシ?

最近は歳のせいか夜更かしすら出来なくなった、どうもSHIBAです。

でも昔は、なかなか寝付けない体質だったので、
酒でも飲んで寝た方が良いのかな?と考えたことが時々ありました。

僕はふだん、酒を飲む習慣が無いので、酒を飲んでコロッと眠る人が羨ましく思ったものです。

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でも待てよ・・・

だからといってアルコールを睡眠薬代わりに飲んで眠るのって、健康的に良いことなのかな???

気になりますよね。


実はこの行為。「アリ」か「ナシ」かと問われれば、「ナシ」が正解みたい。


確かにアルコールは睡眠誘因剤にはなります。いわゆる寝酒ってやつ。

睡眠潜時を短縮できるので、不眠症のため「どうしても寝つかない」「困っている」場合なら睡眠導入を優先する意味では効果があるでしょう。

でも寝酒のメリットはそれぐらいかも?


その理由は「アルコールの飲んで眠ると睡眠の質が低下する」との研究報告があるからです。

眠りの質とはノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)のバランスが関係していると考えられます。

人は眠りにつくと、まずはノンレム睡眠の状態から始まり、その後レム睡眠と交互に繰り返します。

アルコールを飲んでから眠ると素早くノンレム睡眠(深い睡眠)へと誘われますが、どうも睡眠の後半はレム睡眠(浅い睡眠)が中心となるようです。

その傾向は少量のアルコールであればあまり無いようですが、摂取量が多くなればなるほど影響が強くなるようです。

そのため浅い眠りの時間が多くなり、しかも途中で覚醒しやすく、疲労が溜まっている時は疲れがなかなか取れないことになります。


不眠症にとっての睡眠潜時短縮はメリットだとしても、途中で目が覚めてしまっては同じこと。

しかも、飲み続ければ酒に対する耐性がついてしまい、何れは飲酒量を増やさないと眠れなくなってしまいますからね。
そうやってアルコール依存症になってしまうこともあるでしょう。

さらにアルコールが持つ利尿作用にもより、
何度もトイレに行くことになれば熟睡なんてできません。


不眠症の場合は、結果的にはより不眠症を助長させてしまうかもしれないということ。
こうなれば睡眠潜時が短くなることも、もはやメリットとは言えなくなりますよね。


また、酒飲みはよくいびきをかくイメージがありますが、
それはアルコールの筋弛緩作用によるもので、上気道(のど)の筋肉が緩むことが原因です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)との関係も指摘されています。


何度も言うように、これらの影響は飲酒の量にもよります。

少量の飲酒であればさほど気にすることでもないと思いますので、
寝酒はほどほどにしておくのがよろしいかと。


関連記事
『【健康】 「不眠症」の入浴法 ~就寝の1~2時間前に入浴する~』


(飲まないと寝られないという時点で依存症だよね SHIBA)

【健康】 骨の健康② 骨は貯金できる

どうもSHIBAです。

正常な骨は、常に破壊と再構築が行われ、一定の量を保っています。
そのため骨が折れたとしても、骨の新陳代謝により、骨が再生されて治癒する特性があります。

骨が破壊されることを「骨吸収」
骨が修復されることを「骨形成」

といい、この一連のサイクルを「骨のリモデリング」といいます。

ヒトの骨量はこのバランスがどちらかに傾いている時に変化します。

骨が壊れる<骨が修復される = 骨量アップ↑

骨が壊れる>骨が修復される = 骨量ダウン↓



例えば、成長期は身長が伸びますが、これは骨形成が旺盛に機能していることを意味します
同時に骨吸収も行われ、新陳代謝を継続しています。しかし成長期は骨形成が骨吸収を上回るため、結果として骨形成が優位となり骨量が増えるんですね。

骨量は20~40歳でピークとなり、その後緩やかに減少します。

女性の場合は35歳以降は1年に1%ずつ、閉経後は1年に2~3%ずつ骨量が減少するようです。


では、高齢とともに背が縮むのは骨形成よりも骨吸収が上回るからか?と言われると、少し微妙かな。

高齢者の身長が縮む最大の理由は、各椎間の軟骨が擦り減ってなくなるからだと考えられています。

骨は骨吸収によって短くなるというより、骨密度が減少して骨粗鬆症になるといった状況に至ります。

現在、骨粗鬆症は、「骨強度の低下によって、骨折のリスクが高くなる骨の障害で、骨強度は骨密度と骨の質の両方を反映する」と定義されています。

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骨は貯金できるといいます。

骨量は先程も申しあげたとおり、高齢になると歳とともに減っていく一方です。増やすことはできません。

ですが、若いころに骨量をうんと増やしておけば、加齢とともに同じような減少率で骨量が減っても、
若いころに増やしておいた分だけ骨量は多く維持できます



ポイントは骨量を増やせる若いうちに増やしておくこと。これに尽きます。


では、どうやって骨量を増やすのか?食生活で骨は増やせるのか?

そもそも骨の成分とは何ぞや?

と、こうなりますよね。


骨の成分といえば、カルシウムをすぐに連想しますが、そんな単純ではありません。

骨を構成している成分は、確かにカルシウムは多いのですが、それ以外にもリンなども含む無機物が全体の約65%を占めています。言うほど多くないですよね。

有機物が約25%。残りの10%は水分です。

ちなみに有機物の約90%はコラーゲンです。コラーゲンといえば柔らかいイメージがあるように、骨にもコラーゲンがあることで単に「硬い」だけでなく「しなる」性質を持ち合わせていることで折れにくくなっているんですね。


というわけで、カルシウムやリン、マグネシウムといった骨を構成するミネラル成分の摂取はもとより、
カルシウムの吸収を促進するビタミンD、カルシウムが骨になる時に必要なビタミンK
それにコラーゲンの素となるタンパク質や、タンパク質からコラーゲンを合成するのに必要なビタミンC亜鉛の摂取が欠かせません。

コラーゲンは直接摂取しても効果は期待できませんので悪しからず・・・

『【美容】 コラーゲンの噂 ホントとウソ(前編)』 参照
『【美容】 コラーゲンの噂 ホントとウソ(後編)』 参照


骨量を増やすには食事以外では運動が有効です。

骨って面白いもので、ある程度の負荷がかかると強度が増すそうなんですよ。鍛えられるというか筋肉みたい。

ただし負荷がかかり過ぎると折れてしまう。いわゆる骨折ですね。

逆にぜ~んぜん負荷がかからない状態が続くと骨はもろくなってしまう。

無重力の環境で長期間生活する宇宙飛行士さんの骨が、地球上にいる時よりも相当弱くなってしまうという話はよく耳にします。

なので、ウォーキングやジョギングなどの適量の負荷がかかる運動や、
日常生活においては階段が使える場所はなるべく階段を利用するなど、
普段から身体を使うようにしたいものですね。


それから適度に日光を浴びるのもビタミンDを形成、ひいては骨の形成にとって効果が期待できます。


この骨貯金。貯めることができるのは若いうちだけで、後は取り崩していくのみなんだけど、
少しでも取り崩すことがないように歳をとってからも骨の健康には気をつけましょうね。



関連記事
『【健康】 骨の健康① 骨の元気は健康の証』
『【健康】 「骨粗鬆症」の入浴法 ~体温を1℃上げる~』

(骨の貯金に利息がつけばいいのに SHIBA)

【健康】 骨の健康① 骨の元気は健康の証

骨ポキポキ鳴らす癖を気持ちいいけどやめたい、どうもSHIBAです。

指、首、腰どこでもポキポキすると気持ちいいんだけど、
あれって骨の音ではなくて関節の空気の音だとか言われていますよね。

まあ、確かに骨の音だったら骨折になってしまうわけだけど。

で、ポキポキ鳴らすのは本当は体に良くないそうなので、
やめたいんだけど癖になっているから無意識にやっちゃうんですよね。

しかも、一本の指だけ音が鳴らなかった気になっちゃって・・・


というわけで今回は骨の話題。

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昨今の健康志向ブームはかなり高いですよね。
しかし糖尿病や高血圧、認知症の予防などには関心が高いものの、
骨の健康についてはそれほど関心が高くないような気がします。

でも骨の健康と健康寿命って凄く関係が深いんですよ。

健康寿命というのは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる状態」をさします。

平均寿命が長くても健康寿命が短ければ、それだけ長い期間、健康に何らかの支障をきたしていて要支援や要介護を必要とする人生になってしまいます。

厚労省の「平成25年国民生活基礎調査」によると、
要支援・要介護の対象となっている人の原因は

 運動器の障害 25%

 脳血管障害  19%

 認知症    16%


となっていて、運動器の障害、つまり足腰の骨折などにより寝たきり状態になってしまったりする人がとても多いということが分かります。

高齢者になると骨の強度も弱くなってきて、
骨粗鬆症になりやすく、ちょっとしたことで骨折してしまうわけです。

というわけで、脳や内臓が健康であるにもかかわらず、骨折が原因で介護が必要になってしまう人がとても多いようです。


骨って大事やね。


さて。骨の役割ですが、ただ身体を支えているだけではありません。

頭蓋骨や肋骨などがそうですが、脳や臓器を保護しているという役割もあります。

また、馴染みのない骨の機能として貯蔵機能造血機能があります。

貯蔵機能というのは、カルシウムやリンなどミネラルを蓄える機能。
血液中のミネラルが不足してくると、骨に蓄えられているミネラルが血液中に放出されて体内のミネラルバランスは保たれているんですよ。

造血機能というのは文字通り血液を構成する赤血球や白血球、血小板を産生する機能。
全ての骨に造血機能があるわけではありませんが、これも大事な役割です(成人になるとその機能は消失していく)


骨の特性として面白いのは、ビルの柱などと違って一方的な老朽化はしないということ。

骨は一度作られたらそのままということはなく、古い骨の細胞は壊され、新しく造り直されています

皮膚が古い角質から新しい角質へと新陳代謝されるように、骨もまた新陳代謝しているんです。

骨折したときの手当としては治療によって骨を治すのではなく、
ギブスなどを当てて骨折箇所が自然治癒するのを待ちますよね。


まさに。骨は生まれ変わるんです。


関連記事
『【健康】 骨の健康② 骨は貯金できる』
『【健康】 「骨粗鬆症」の入浴法 ~体温を1℃上げる~』

(続く SHIBA)