【健康】 北の湖理事長の死因「多臓器不全」について
子どもの頃に初めてテレビで観た大相撲といえば、北の湖が横綱に君臨していた時代です。
当時はまだ若手だった千代の富士を軽々と持ち上げ吊り出しで勝った勝ちっぷりが凄すぎて、今でも脳裏に焼き付いています。
とにかく憎たらしいほど強かったという印象しかありません、どうもSHIBAです。
そんな大横綱が今では日本相撲協会の理事長として活躍されていたわけですが、
急逝されたとのことで、心よりご冥福をお祈りするばかりです。
それにしてもまだ62歳という若さ。
北の湖理事長を死に至らしめたのはいったい何だったのか?
当初の報道では「直腸がん」ということでしたが、
のちに「直腸がんによる多臓器不全」が死因だということらしい。
多臓器不全?
最近ではラーメンの鬼と称えられた佐野実さんの死因も多臓器不全でしたよね。
多臓器不全とは、腎臓、呼吸器、肝臓、血液系、心血管系、消化器、神経系の7つの臓器のうち、2つ以上が相次いで機能しなくなった状態を多臓器不全と定義されていますが・・・
しかしこの「多臓器不全」という死因。心不全なみになんとも曖昧な表現ですよね。
多臓器不全に至った直接の原因があるはずで、多臓器不全はその結果ですからね。
報道では「直腸がんによる多臓器不全」ということだから、直腸がんが原因みたいな感じにはなっていますよね。
実は僕の父親も直腸がんを経験していまして。
で、術後の傷口から菌が全身を駆け巡る敗血症になって、死を覚悟するほど危険な状態になったことがあるんです。
敗血症というのは何らかのかたちで感染した細菌が血液中に入り込み、全身に炎症反応を起こす疾患です。
なので敗血症は多臓器不全の原因となりうるほど重篤な疾患ですが、理事長も敗血症だったのではなかろうか?という気もします。
また、今年の7月には腎臓に尿がたまる「両側水腎症」で手術をしていたそうですし、
亡くなられた日(11月20日)の朝には一度貧血の症状で病因へ救急搬送されていたとのこと。
水腎症というのは腎臓で作られた尿の流れが堰き止められて腎臓に尿がたまること。
尿を外に出せなければ腎臓としての機能をしない腎不全となります。
大腸がんや直腸がんは周辺に転移すれば、例えば腎臓は近い部位なので、転移したがんが尿路を塞いでいたのかもしれませんね。
腎不全に陥った腎臓では、赤血球を増やすために必要なホルモン「エリスロポエチン」が作られず、その結果、赤血球が足りない腎性貧血になります(鉄分が足りなくておこる鉄欠乏性貧血とは違う)
亡くなられた日の朝の貧血は、この腎性貧血によるものかもしれません。もちろん勝手な推測ですが・・・
もしくは貧血ではなくて実は敗血症性ショックによる低血圧だったとか。
敗血症性ショックは、敗血症によって引き起こされる低血圧症(ショック)で、死に至るほど危険な症状ですからね。
まあどれもこれも勝手な推測ですが、人の死というものはこうやって推理するのも憚れるものです。
しかし自分の健康への戒めとして勉強することは無駄にはならないと思う次第です。
それにしても、横綱としてまだまだ強かったのに若くして引退してしまったあの現役時代のように、
理事長としてもまだまだご活躍のまま人生を引退してしまったあたり、
北の湖は最後まで北の湖らしいというか・・・
自分の身体の心配よりも相撲界に人生を捧げた人、それが北の湖。
(真の大横綱ですね SHIBA)