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2017年07月10日

【健康】 ナトリウムって難しい・・・


どうもSHIBAです。
 
ナトリウムを理解するうえで、どうしても難しく感じるのが浸透圧
 
同じ電解質でもカリウムやカルシウムの場合、過剰であれば「高○○○」、不足すれば「低○○○」と診断され、状況が理解しやすく感じます。
 
しかしそれがナトリウムだとそうはいきません。
例えば「高ナトリウム血症」であると診断された場合、その原因がナトリウム量の過剰とは限らないんですね。
 
汗のかき過ぎなどほぼ水だけ失う脱水による場合(ナトリウムの量はそのままに水分だけ失うとナトリウム濃度は高くなる)や、利尿薬によってナトリウム欠乏を上回る水欠乏に陥った場合(浸透圧を利用する利尿薬はナトリウムを腎臓から尿への排泄を促す働きがある。浸透圧の関係で水も増加するので尿量が増え、結果的に体液が減る)などもあるからです。
 
高ナトリウム血症でもむしろ、単純にナトリウムの過剰が原因であることの方が少ないと言いますよね。
もしナトリウムの量が過剰になろうとしても、そんなときヒトの体は喉が渇くようになっているもの。結局水分補給されて浸透圧が調節される仕組みになっているからでしょう。
 
 
このようにナトリウムの過不足は浸透圧によって判断されるので、常に水とセットで考えなければいけないわけで。
 
これは低ナトリウム血症に関しても同じ。
 
心不全や浮腫の場合、低ナトリウム血症だからといってナトリウムを補給すると逆効果になってしまいますからね(体内のナトリウム量に対して水分量が多い状態)
 
電解質、特にナトリウムを理解するのは難しい・・・
 
でも少し知っているだけでも「熱中症対策は水分だけ補給してもダメ」な理由も理解しやすいですよね。