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2019年10月30日

【入浴】 「五十肩」の入浴法 ~積極的に肩を温めること~


40~60代に多く見られる五十肩。発症する年齢によっては四十肩・六十肩とも呼ばれますが、正式名称を「肩関節周囲炎」といい、その名のとおり肩関節の周囲が炎症を起こす症状です。

筋肉がこわばって血流が悪くなることで痛みを感じる、いわゆる肩こりとは違いますが、五十肩の人の多くは同時に肩こりにも悩まされていることが多いようです。

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五十肩の原因は分かっていませんが、治療法として温熱療法が有効とされています。

温熱療法とはホットパックで患部を温めたりすることですが、入浴もまた有効だと考えられています。要は肩回りを温めることです。

炎症と聞くと「患部を温めて大丈夫なのか?冷やすべきでは?」と思われるかもしれませんが、五十肩に関していえば「温める」で問題はなさそうです。

というのは、急性の炎症には「冷やす」、慢性の炎症には「温める」と言われるように、
例えば捻挫を起こした直後など患部(炎症しているところ)が熱を持っている状況では温めると腫れと痛みが増加するので冷やさなければなりませんが、五十肩はある瞬間からいきなりなる症状ではなく、どちらかといえば慢性の症状といえるから。

実際のところ、入浴すると五十肩の痛みが緩和されるという人は多いようです
それでも心配ならば、まず肩を温めてみて、それで痛みを増すようならば冷やしてみる。という感じでよろしいかと思います。



1.温度は「ぬるめ」にすること


肩を温めると良いからといって熱いお湯はやめましょう。そこはやはり炎症患部ですから強い刺激は良くありません。

38~40℃のお湯で全身浴の場合は15分半身浴の場合は20分が目安です。
※あくまでも目安です。患部の具合に応じて入浴して下さい

半身浴の場合は肩にシャワーを当てると良いでしょう。

とにかく肩を温めることが肝要です。
入浴剤には保温効果の高いものが良いでしょう。一般に無機塩類系(主成分は硫酸ナトリウムなど)の入浴剤がお勧めです(炭酸ガス系入浴剤もお勧め)

保温効果の高い牛乳風呂、塩風呂(バスソルト)、みかん風呂で楽しみながら肩を温めるのも良いですね。

また、就寝の1時間前に入浴を終えるようにすると、肩を冷やすことなく就寝することができます。


なお、五十肩には運動療法も有効とされているので、入浴中か入浴後にストレッチをすることも効果的です。

ただし、急性期(発症から3カ月以内)は肩の安静を保つことが優先されますので、肩に負担のかかる動きは控えましょう。


<五十肩の経過>

●急性期(発症~3カ月) ・・・ 絶対安静
●拘縮期(3カ月~1年) ・・・ 無理のない範囲で肩を動かしてみる
●回復期(1年以降)   ・・・ 積極的に関節を動かしてみる(痛みの出たら中止で)



ストレッチ方法に決まりはありませんが、肩甲骨を広げたり寄せたり、あるいは回したりと様々な動きを取り入れて、徐々に可動域を広げていくようにしましょう。
くれぐれも無理はしないように。



2.五十肩に効くツボ


五十肩に効果があると言われているツボは体中にたくさんあります。

せっかくですから、湯船に浸かりながら試してみましょう。
というより試さない手はありません。

中でも簡単に場所が分かって自分でも圧しやすいツボをいくつか紹介します。

●肩周りのツボ
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●手のツボ

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●足のツボ

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