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健康・入浴法

【入浴】 「過活動膀胱」の入浴法 ~下半身を冷やさない~

頻尿の原因のひとつに「過活動膀胱」があります。

過活動膀胱の症状は、急にトイレが我慢できなくなるほどの尿意を感じる「尿意切迫感」を必須条件に、「頻尿」「夜間頻尿」を伴うのが通常のようです。

排尿を抑制できず、尿意切迫感と同時か直後に、意に反して尿が出てしまうこと(切迫性尿失禁)も。

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過活動膀胱であるか否かの診断は、何らかの検査によってなされるのではなく、これらの症状から判断される症候群であって、原因や原因の元となっている疾患は様々です。

加齢によるものであったり、神経の問題がある場合や前立腺肥大を合併していることもあるようです。


治療には主に薬物療法をはじめ、膀胱訓練や飲水制限、骨盤底筋運動など自分で取り組める方法の他、生活習慣の見直しによっても改善が期待できるとされています。



1.体を冷やさない(特に下半身)


お風呂でお湯にゆっくり浸かることで血液の循環が良くなります。

血流が改善されると排尿と蓄尿のバランスも整い、排尿トラブルが緩和されます。

40℃のお湯に20~30分

30分の場合、通常の入浴にしては長すぎて一度に入浴すると負担が大きくなるので、2回か3回に分けて浸かる分割浴で行ないましょう。

半身浴でも構いませんので、とにかく下半身を冷やさないことが重要です。


朝のシャワー派の人は、へそより下をしっかり温めること。
下半身の血流を意識しましょう。



2.入浴前にトイレに入る


浴室でシャワーを浴びている時に尿意を感じて、
そのままオシッコをしてしまう
習慣はありませんか?

このような習慣がある人は過活動膀胱になりやすい傾向がありますよ。

尿意と同時に排尿をするわけですから、切迫性尿失禁をしやすい体質になるかもしれませんから注意が必要です。

また、夜尿症の原因になるかもしれません。

『【入浴】 子どもの入浴法 ~「夜尿症(おねしょ)」の場合~』 参照


入浴前にトイレは済ませましょう



3.改善したい習慣


・便秘ぎみ
・長時間座りっぱなし
・アルコールやコーヒー、茶を飲む習慣



一見関係なさそうな便秘の影響。

実は直腸にたまった便が膀胱を圧迫して、それが原因でトイレが近い。つまり過活動膀胱になっている可能性があります。


『【入浴】 「便秘」の入浴法 ~お腹を温めリラックスする~』 参照


これは肥満体型にもいえることで、脂肪が膀胱を圧迫している可能性もあり、
まずは肥満解消に努めましょう。


長時間座りっぱなしについては、骨盤周りの血流が滞ってしまう原因になります。

前立腺肥大を招くおそれもありますので、仕事などで座りっぱなしが続く場合は時々立ち上がりストレッチや歩いてみる工夫が必要になります。


アルコールやカフェインの入った飲料は利尿作用が強いので尿意を感じやすくなります。

過活動膀胱の人で、これらを飲む習慣がある人は、自ら症状を亢進させているかもしれません。


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『症状別の入浴法』

 

【入浴】 「筋肉痛」の入浴法 ~温冷交互浴とHSP入浴~

筋肉痛に入浴は効果があるかどうか。
そもそも筋肉痛の時に入浴してもよいのか。

一度は疑問に感じたことがあるかもしれませんね。

筋肉痛の基本的な治療は自然回復です(治療とは言わないか)

ですが、入浴は筋肉痛の回復を早める方法として、
また予防する方法としてとても効果があるんです。

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◆入浴上の問題リスト◆


#1 激しい運動直後でズキズキする痛みを感じる
#2 筋肉痛がなかなか回復しない



お風呂が筋肉痛に良いとはいえ、運動直後の入浴は避けましょう

程度にもよりますが、筋肉を酷使した場合は特に時間を空けてから入浴しなければなりません。

例えば野球でピッチャーが試合後に肩をアイシングで冷やしている光景を見たことありませんか?
あれは肩などが炎症をおこしているので、筋肉を冷やして炎症をおさえているんです。

ただし、痛みがおさまれば入浴して筋肉をケアする方が早い回復の期待ができます。

また、運動直後に筋肉痛を感じていなくても、痛みはその場ではなく1~2日後にやってくることが多々あります。
ですので、痛みがなくてもその日のうちに筋肉のケアを心がけましょう(30分は空けて下さい)



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 激しい運動直後でズキズキする痛みを感じる

<入浴目標> 適切なタイミングで血行を促進して回復を図る



運動直後は筋肉における炎症が激しいので入浴は避けますが、数時間経ってズキズキ感が少し治まれば入浴して血行促進を図りましょう。
筋肉を冷やすという行為は炎症を抑えることはできても、回復を遅らせることになるからです。

湯温は39~40℃20分あればじゅうぶん。

血行促進が筋肉痛に良いのは、筋肉の細胞へ酸素や栄養が行き届きやすくなるので回復が早くなるから。

湯に浸かりながら、疲労している筋肉を軽くマッサージすれば、血行はさらに促進されます。

ただし湯温が40℃を超えると、体熱を放散するために皮膚血管へ血流が集まり、その代わりに骨格筋の血管が収縮し血行が悪くなりますので注意して下さい。

使用する入浴剤は炭酸ガス系がお勧めです。


また、血行を促進する入浴法として「温冷交互(交代)浴」が有効です。

「温冷交互(交代)浴」とは熱いお湯と冷たい水(温度差30℃くらい)を交互に浴びて身体を刺激する入浴法

普通の湯と水風呂を交互に浸かる全身浴のやり方と、
シャワーなどで主に下半身へ熱い湯と冷たい水を交互浴びせるやり方とがあります。

心臓に負担がかからないようにするなら後者がおすすめです。

温と冷、交互に刺激を与えると末梢血管が拡張しやすくなり、
より酸素や栄養が筋肉へ供給され、老廃物は排泄されるので疲労回復に効果が期待できます


よく「筋肉に溜まった疲労物質である乳酸が排泄されるから」という理由をみかけますが、
乳酸は疲労物質ではありませんし、本当に血行とともに排泄されているのかどうか疑問です。


  【温冷交互(交代)浴】

  1.40~42℃のお湯に3分浸かる
  2.浴槽から出て、冷たい水シャワーを手足に10~20秒かける


  1と2を数回繰り返します。
  なお、最後は水で終わるのが鉄則です(皮膚が引き締まり保温効果になる)





<入浴上の問題>#2 筋肉痛がなかなか回復しない

<入浴目標> 効果的な回復方法を実践する



効率的に筋肉痛を回復させるなら、体温を2℃上昇させる入浴法もあります。

体温が2℃も上がるとストレスを感じますが、それを逆手にとった入浴法が「ヒートショックプロテイン(HSP)入浴」


HSPとは、傷んだ細胞を修復する働きを持つタンパク質のこと。

身体に熱ストレスがかかることでHSPが増加することが分かっています。

目安は40℃(20分)41℃(15分)の湯に浸かることで、
体温が38℃ぐらいに上昇し、HSPが増えるようですよ。

免疫力が上がって筋肉痛の回復を早める期待ができるこのHSP入浴法、
毎日実践する必要はなさそうです。

というのは、入浴後2日後にHSPの量が最大に増加し、3日は効果が持続するとのこと。

逆算して激しい運動をする2日前にHSP入浴をすると良いとも言われ、
実際に大会の2日前に実践しているアスリートもいるようです。


 【HSP入浴法】

  1.入浴前に水分補給をしておく
  2.浴槽に浸かって体温を2℃上げる
体温を2℃上げるとHSPは産生される
     時間の目安は
     40℃のお湯で20分間
     41℃のお湯で15分間
     42℃のお湯で10分間

     ※炭酸系の入浴剤を使用すれば時間は短縮できる
  3.入浴後は10~15分間は保温に努める
(体を冷やさないこと)

  効果のピークは2日後といわれているので3~4日に1回の入浴で十分。



ちなみにHSPは熱ストレスで増加するので、
普通にウォーキングなどの運動によっても体温が上がるほど続ければ同じ効果が得られるようですが、まあ入浴ほど簡単ではなさそうですね・・・



その他、水分の補給はしっかりと摂る。HSP入浴を試すなら特に。

また睡眠も重要な要素です。
睡眠中に分泌される「成長ホルモン」には新陳代謝を活性化して傷んだ細胞を修復する作用があるので、筋肉痛の回復に働きます。

ですから就寝の1~2時間前ほどに入浴すると、質の高い睡眠が期待できます。



◆おすすめのアロマバス◆


精油選びのポイントは2段階に分けて考える。
筋肉に負担をかけたばかりの段階では抗炎症作用や鎮痛作用、乳酸除去作用のある物を選び、回復期には組織に酸素と栄養を行き渡らせるために血行促進作用のある物を選びたいものです。


抗炎症作用・鎮痛作用・乳酸除去作用のある物

●ウインターグリーン
強い清涼感のある樹木の香り。湿布にも含まれる成分「サリチル酸メチル」が筋肉痛の痛みから解放してくれる。

●ペパーミント
ミント系のクールな香り。「痛み」に働きかけ、冷却作用がある。

●マージョラム・スイート
甘くてスッキリとしたハーブ系の香り。鎮痛作用と血行促進作用を併せ持つ。

●ラバンジン(又はラベンダー)
ラバンジン、ラベンダーは共に鎮痛効果に優れている。

●ローズマリー
クリア&シャープな香り。筋肉弛緩作用があるのでこわばった筋肉を解す効果がある。

●レモングラス
見た目はススキ、香りはレモン。乳酸の除去作用がある。


血行促進作用のある物

●オレンジ
さわやかで甘いオレンジの香り。主成分であるリモネンに血行促進作用がある。柑橘系では一番鎮静・鎮痛作用成分が含まれている。

●レモン
フレッシュなレモンの香り。こちらもリモネンを多く含む。


これらの中でもぜひ試してみて欲しいのがマイナーな精油のウインターグリーン
成分の96~99%が湿布や鎮痛剤にも含まれるサリチル酸メチルで、まるでサロンパスという珍しい精油。

ウインターグリーンの香りはメントール系だが、ペパーミントのような冷却作用はないのでスース―する刺激はない(ここ大事)

それでも単体でアロマバスをするには刺激が強いので、キャリアオイルで希釈するか、相性の良いラバンジン、ローズマリーとブレンドすると良い。
 
乳酸を除去する作用のあるレモングラスとブレンドするのもありですが、レモングラスも刺激性があるのでマージョラムも加えると良いでしょう。
ブレンドの割合は「ウインターグリーン:レモングラス:マージョラム」=「1:1:2」




(最終更新日:2017/03/02)


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『症状別の入浴法』

 

【入浴】 「腰痛」の入浴法 ~腰痛にもいろいろある~

お風呂は腰痛の緩和に良いという話は昔から当然のように言われています。

しかし腰痛にもいろいろありまして・・・


椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、原因が特定できる腰痛と、
原因は特定できないが腰の筋肉が張っている、コリが痛いなど「なぜか分からないが腰が痛い」という腰痛とに分けられます。

一般的に多いのは後者で、原因が特定できないことから正確には「腰痛」ではなくて「腰痛症」と呼ばれています。「腰が痛いという症状」という意味ですね。

俗に言われている腰痛とは、この慢性的に腰の筋肉にコリを感じる「筋性腰痛症」と呼ばれる慢性の腰痛症のことを指しますから、ここでは慢性腰痛症の入浴法を中心に紹介します。

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◆入浴上の問題リスト◆


#1 腰の筋肉の疲労により痛みを感じる
#2 ストレスや不安がある
#3 急性腰痛症(ぎっくり腰)により入浴が困難である
#4 骨や神経が圧迫されることによる腰痛である


腰痛にもいろいろあり、入浴が効果的なのは慢性腰痛症(一般的な腰痛のこと)であり、冷えによる筋肉のこわばりや血行の悪さが原因です。



◆入浴法◆



<入浴上の問題>#1 腰の筋肉の疲労により痛みを感じる

<入浴目標> 腰痛が楽になる



「お風呂が腰痛に良い」と言われている「腰痛」とは、この慢性腰痛症のことになります。
それも筋肉の疲労による「筋性腰痛症」

入浴によって期待できる効果は、血液の循環を良くすることと、筋肉のコリをほぐすこと。

38~40℃のお湯に15~20分、じっくり浸かることをオススメします。

腰痛持ちの人にとって、湯船に浸かっているととても腰が楽になるのは、
血行が良くなるばかりでなく、浮力が働いて腰の負担が軽減されているから。

それでも姿勢によって腰に痛みを感じるようなら、湯船では正座をして背筋をまっすぐに保つと良いでしょう。

本当ならば、湯船に浸かりながら足を伸ばして体操をしたりすると相乗効果が期待できるのですが、
姿勢を変えると痛みを感じるようならば深呼吸だけでもしてみましょう。

適度な温度での深呼吸は、血管を広げるので血行が良くなり筋肉が緩む効果が期待できますよ。

一気に血流を良くしたい場合、水圧の強いシャワーならば、浴槽にシャワーヘッドを入れて腰に当てると、ジェットバスのような効果が期待できます。

風呂上りは腰を冷やさないことが鉄則なので、
風呂上がりの直前に熱めのシャワーを腰に少し当てたり、
上がった後にストレッチをすると湯冷めせずに効果が持続します




<入浴上の問題>#2 ストレスや不安がある

<入浴目標> お風呂でリラックスできる



腰痛症には腰の筋肉の疲労によって痛みを感じる「筋性腰痛症」の他に、
ストレス、不安、うつなど精神的・心理的な不調が要因で起こる心因性の腰痛症があります。

これらの要因がいかにして腰の痛みを感じさせているのかは解明されていません。

ただ、腰の痛みが心因性によるものであれば、入浴に期待することといえばリラックス効果でしょう。

副交感神経を優位にすることが目的になるでしょう。

好きな入浴剤やアロマ精油などを効果的に使用することをお勧めします。



<入浴上の問題>#3 急性腰痛症(ぎっくり腰)により入浴が困難である

<入浴目標> シャワー浴と足浴を活用する



腰痛症には慢性のものと急性のものがあります。

急性腰痛症とは俗にいう「ぎっくり腰」のこと。

この場合、慢性の腰痛症とは一転、入浴は危険な行為になります。

ぎっくり腰になった当初は患部が炎症や腫れを起こしています。
患部を温めると悪化しますから安静が第一です。
入浴はもちろん温湿布やカイロも逆効果です。

むしろ患部を冷やすべきで湿布は冷湿布でなければなりません。
ちなみに温湿布で温かくなるわけではありませんが(実際は皮膚の温受容器がカプサイシンによって刺激を受けて温かいと感じるだけ)、温湿布により脳が温かいと感じてしまうため血管が拡張し血流が増加してしまい、より痛みが増しやすい。

しかし、なかには「いつまでも安静にしている方が治りが悪い」「次の日からでも入浴はした方が良い」など積極的な意見も存在します。

そうは言っても、いつからお風呂に入れるかは程度によりますから、 まずは41℃ぐらいのシャワーで様子をみるべきでしょう。

寒い季節には足浴(足湯)もお勧めです。



<入浴上問題>#4 骨や神経が圧迫されることによる腰痛である

<入浴目標> 入浴の是非を正しく判断できる



原因が特定できる腰痛には「骨や神経の圧迫によるもの」「内臓の疾患によるもの」とがあります。

「骨や神経の圧迫によるもの」には、椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症腰椎分離症(すべり症)変形性腰椎症骨粗鬆症帯状疱疹など様々な疾患があります。

なかでも椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などは腰ばかりでなく、神経を伝って脚にまで痛みやしびれをもたらす「坐骨神経痛」を引き起こすのが特徴です。

症状の程度により、入浴を控えた方が良い場合と積極的に入浴した方が良い場合とがあります。痛みが強いときは医師の指示に従いましょう。


『【入浴】 「椎間板ヘルニア」の入浴法 ~痛みを緩和する方法~』 参照
『【入浴】 「坐骨神経痛」の入浴法 ~冷えと血流の改善を優先する~』 参照



帯状疱疹によっても坐骨神経痛が起こることがありますが、
帯状疱疹には帯状疱疹なりの入浴法があります。

『【入浴】 「帯状疱疹」の入浴法 ~2つの疑問~』 参照


実は骨粗鬆症による腰痛もあります。
というより、意外と骨粗鬆症が原因の腰痛は多いようです。

骨粗鬆症によって脆くなった腰椎が圧迫骨折する痛み、または圧迫骨折による歪みが神経を圧迫している場合などが考えられます。

『【入浴】 「骨粗鬆症」の入浴法 ~体温を1℃上げる~』 参照 


もし圧迫骨折を起こしてしまったら、しばらくはお風呂に入ってはいけません
数週間は絶対安静が必要です。


最後に「内臓の疾患による腰痛」もありますが、これは胃や肝臓、腎臓などの疾患が原因であり、
考えられる疾患の数は多すぎるため、ここでは割愛します。



(最終更新日:2017/05/24)


関連記事
『【健康】 腰痛特集① とりあえず湿布薬』
『【健康】 腰痛特集② 運動やストレッチはしていますか?』
『【健康】 腰痛特集③ 腰痛のタイプや原因はさまざま』


『症状別の入浴法』

 

【入浴】 「帯状疱疹」の入浴法 ~2つの疑問~


帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水疱瘡(みずぼうそう)の時のウイルスが、再び活性化してあらわれる疾患です。

神経節に密かに潜んでいたウイルスが、加齢や過労などによる免疫力の低下を契機に活性化し、痛みをともなう赤い斑点や水ぶくれなど発疹が帯状にでてきるのが特徴のようです。

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帯状疱疹の場合、お風呂に入っても良いのか?

そんな疑問を感じる理由には「入浴は帯状疱疹にとって問題はないのか?」と「お風呂のお湯で人にうつらないか?」の2点があるのではないでしょうか。

 

◆入浴上の問題リスト◆

 
#1 疼痛がある
#2 皮膚病変から二次感染リスクがある
#3 疼痛や掻痒感によって睡眠不足や食欲不振が出現している

 
入浴は帯状疱疹にとって問題ありません。患部を温め血行を良くすることで疼痛は緩和します。

皮膚病変の性状によっては二次感染を予防するためシャワー浴を行います。

帯状疱疹がお風呂で他の人に感染するリスクは低いとされています。
というのは帯状疱疹の感染経路は、直接接触するか手や器具を介して間接的に感染する「接触感染」です(ごく稀に飛沫感染もある)
水疱瘡は感染力が強くて空気感染もあることから、帯状疱疹にも同様の心配があるのは当然ですが、帯状疱疹は水疱瘡のような感染力は無いので、基本的にはお風呂でうつることは無いと思われます。
ですが、まだ水疱瘡にかかっていない子どもは、うつる可能性があるので注意が必要です。
大人でも水疱瘡にかかったことの無い人も、水疱瘡ウイルスに対する免疫力がありませんからうつる可能性があります。
妊娠中の人も胎児に影響する可能性があるので同じお風呂には入らないほうが良いようです。
これらの条件に当てはまらなければ、感染の心配はないようですが、心理的にはどの家庭でも帯状疱疹の人が最後に入浴することになるでしょうね。
 
 
 
◆入浴法◆
 
 
<入浴上の問題>#1 疼痛がある
 
<入浴目標> 患部を温めて血行を促し、疼痛緩和を図る
 
 
帯状疱疹による疼痛は、多くの場合、皮疹出現の1週間~数日前(2週間以上前からのこともある)から、神経痛様の疼痛や知覚異常が先行します。皮疹が先行する場合もあります。
 
痛みを和らげるためには患部を温めた方が効果があるので、ぜひ入浴で温まり血行を促進しましょう。
 
ただし、皮膚病変を刺激しないようにします。皮膚病変への刺激は疼痛、掻痒感を増強させてしまいます。
熱い湯は避けることと、身体を洗うときはゴシゴシ洗わないこと
風呂上りの身体を拭くときも優しく。
 
 
 
<入浴上の問題>#2 皮膚病変から二次感染リスクがある
 
<入浴目標> 皮膚病変の清潔を保持し、回復を遅延させない

 
皮疹部位を清潔に保つことは、二次感染リスクを低減するために必要なことです。
二次感染とは、「同じ人が、ある感染症に続いて別の感染症にかかること」と「他の人に感染すること」と両方の意味があります。
 
皮膚病変に水泡が出現して、特に水泡が破れたり、びらん、潰瘍がある場合は、ばい菌がそこから侵入し、二次感染が起こりやすいそうなので注意しましょう。
二次感染は皮疹の回復を遅らせてしまいます。
 
この段階での身体の保清は基本的にはシャワー浴です。
 
皮膚病変には石けんを使用せず軽く洗浄し、消毒後、医療機関で出された外用薬を塗布しましょう。
 
頭部や顔に皮疹がある場合は石けんを使用せずに洗浄しましょう。
 
爪を切り、爪を滑らかにしておくことも、無意識に皮疹や水泡を爪で傷つけてしまうことを防ぎ、二次感染を予防します。
 
 
 
<入浴上の問題>#3 疼痛や掻痒感によって睡眠不足や食欲不振が出現している
 
<入浴目標> ストレスを緩和する
 
 
疼痛や掻痒感により睡眠がとれなかったり食欲が出ないことがあります。
 
苦痛や不安がある場合は医師に遠慮なく相談するようにしましょう。
 
入浴やシャワー浴は感染予防だけでなく、気分転換にもなるのでストレス緩和にとても効果的です。
 
睡眠不足でお悩みであれば、日中はできるだけ眠らないようにして、夜の就寝1~2時間前に入浴すると入眠しやすいと思いますので是非試してみて下さい。



◆治った後におこる神経痛に注意


帯状疱疹が発症してから3ヶ月以上経っても痛みが継続する場合があります。

「帯状疱疹後神経痛」という名の坐骨神経痛です。

そもそも帯状疱疹にあらわれる最初の症状は坐骨神経痛です。
なので最初のうちは「腰痛かな?」と帯状疱疹だとは気付きにくく、後に疱疹が出てから帯状疱疹だと分かることが多いようです。

治療の開始が遅れるほど、治った後にも神経痛が残る可能性が高いと言われています。

神経痛と共に疱疹があらわれたら、すぐに皮膚科で受診する必要があります。



◆おすすめのアロマバス◆



帯状疱疹の入浴ケアとして用いる精油は、

①帯状疱疹の皮膚病変
②帯状疱疹後神経痛


の二つに分けてアプローチする必要があります。


①帯状疱疹の皮膚病変

皮疹などの皮膚病変は痛みやかゆみを伴います。

これらの不快症状には鎮痛作用や抗掻痒作用のある精油で対処し、
抗ウイルス作用や抗炎症作用のある精油で皮膚症状の治癒を促進します。
また、痛みやかゆみからくる不眠やストレスなどを緩和する鎮静作用も有効です。
加えて傷ついた皮膚の修復を促進する作用のある精油があれば理想的ですね。

②帯状疱疹後神経痛

抗ウイルス作用はあまり意味が無く、鎮痛作用に特化したブレンドで傷ついた神経の回復を待つ。


帯状疱疹に有効な精油

●ペパーミント
高い鎮痛作用を持つ。ミント系の入浴剤があることからも分かるようにアロマバスとしても活用できるが、刺激が強いので用量には気を付ける必要がある。ペパーミントに触れた部分の皮膚は冷たさを感じるが、あれは実際に冷えているのではない。メントールの成分が皮膚の冷覚受容体に結合する性質があって、それに脳が冷たいと勘違いを起こし、体温を上げようとして血行を促進させることが本来の目的である。

●カモミール・ローマン
抗ウイルス、抗炎症、鎮痛、鎮静作用を持ち、肌の保湿にも効果のある精油。

●ラヴィンサラ
よく似た名前の「ラベンサラ(ラベンサラ・アロマティカ)」という精油とは成分も香りも別物ですが、帯状疱疹に対して有効な抗ウイルス作用やストレスを緩和させる鎮静作用は共通しているのでどちを用いても良いのではないでしょうか。

●ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)
同じユーカリでもグロブルスやラディアータのような気持ちがシャキッとする香りではなく、シトリオドラは精神を安定させて落ち着かせる香りであるのが特徴で、痛みによるストレスを緩和する。主成分のシトロネラール(アルデヒド類)には高い抗炎症作用と鎮痛作用がある。



アロマバスの例


かゆみが強い場合
 キャリアオイル(植物油) 小さじ2
 ティートゥリー 2滴
 ラベンダー 2滴
 カモミール・ローマン 1滴

 (ティートゥリーには高い抗ウイルス作用がある。かゆみを抑えて不快な気分を鎮める定番ブレンド)
 ※妊娠中・授乳中の使用は控えましょう


痛みが強い場合
 キャリアオイル(植物油) 小さじ2
 ラヴィンサラ 2滴
 パルマローザ 2滴
 ユーカリ・シトリオドラ 1滴

 (鎮痛・鎮静に優れ、治癒を促進する組合せ)
 ※妊娠中の使用は控えましょう


帯状疱疹後神経痛が残った場合
 キャリアオイル(植物油) 小さじ2
 ペパーミント 1滴
 ユーカリ・シトリオドラ 1滴
 ゼラニウム 3滴

 (麻酔のように痛みを軽減する作用に特化したブレンド)
 ※妊娠中・授乳中・乳幼児の使用は控えましょう。ペパーミントは皮膚刺激があります。



(最終更新日:2017/4/2)


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『【健康】 「坐骨神経痛」の入浴法 ~冷えと血流の改善を優先する~』

『症状別の入浴法』



 

【入浴】 「坐骨神経痛」の入浴法 ~冷えと血流の改善を優先する~

温泉に行くと効能に「神経痛」と記されているのを目にしたことはありませんか?

神経痛といえば温泉が有効だというイメージがあるかと思いますが、
それにはちゃんとワケがあるんです。

神経痛のなかでも多いのが「坐骨神経痛」

ちなみに坐骨神経痛は病名ではなく症状です。

坐骨神経とは、腰からお尻、太ももの裏を通って 足の指先にまで伸びている神経です。

この坐骨神経が圧迫されることで、お尻から脚にかけて痛みやしびれが出る症状です。

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骨神経痛の原因で若い人に多いのは「腰椎椎間板ヘルニア」

高齢者になってくると「腰部脊柱管狭窄症」が多く、また変形性腰椎症帯状疱疹などが原因で坐骨神経痛が起きる事もあります。

坐骨神経痛の治療は対症療法がメインとなっています。
坐骨神経痛は病気ではなく症状ですから、病気の原因そのものを取り除くのではなく、痛みやしびれを緩和する治療が行われるんです。

冷えと血流の悪さが原因で痛みを感じることが多いそうなので、冷えの改善血行促進が基本的なケアとなります。

それで温泉が有効な手段になるのでしょうね。

温泉に入ることで血流が良くなり、痛みを感じる部位へ酸素や栄養素が運ばれますし、筋肉や関節をほぐすことにもなります。

ところで、坐骨神経痛は泉質を選びません。
冷えと血流の改善が目的なので、どの温泉でも効能に「神経痛」があるのはそのためです。

そういうワケですから、家庭の入浴でも同様な期待ができます。


1.40℃前後 15~20分

神経痛には身体を温める(特に患部)必要があるので、40℃前後でしっかり15~20分

最初はぬるめの湯に浸かり、徐々に温かくすると刺激が少なくて済みます。


2.湯船用の腰掛を使用する

神経痛の原因が腰椎椎間板ヘルニアによる場合は、前かがみになると痛みが出ます。

浴槽で体育座りになると痛みが強く出るような場合には、湯船用の腰掛を使用して姿勢を正しながら入浴してみてはいかがでしょうか。


3.浴槽に塩を入れる

温泉の泉質はどれでも坐骨神経痛には有効ですが、温まることを優先するのであれば炭酸泉食塩泉がおすすめでしょう。

家庭の風呂では、塩をひとつまみ浴槽に入れれば塩湯になり、入浴後も体温が下がりにくいという効果が得られますよ。

ついでにストレッチで筋肉や関節をほぐすとより効果が期待できます。


なお、当センターの漢方「励明薬湯」も神経痛にはおすすめです。

血行促進の当帰(トウキ)、冷え改善の茴香(ウイキョウ)、鎮痛効果の芍薬(シャクヤク)などが含まれていますから、ぜひお越しの際にはお試しください。


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『症状別の入浴法』

 

【入浴】 「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の入浴法 ~口すぼめ呼吸でゆっくりと~


別名「タバコ病」とまでいわれる慢性閉塞性肺疾患(COPD)

近年急増中の注意すべき疾患です。

タバコを主とする有毒粒子やガスの吸入が原因となります。
COPD患者の9割が喫煙が原因とも・・・





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肺気腫(肺胞壁が破壊されたために、肺胞が縮みにくく喚起障害を起こした状態)と慢性気管支炎をまとめてCOPDと呼んでいます。

通常、息を吐くときは肺胞が縮むことで吐けるわけですが、この疾患では肺胞が縮みにくく、また気管支炎のため気道が閉塞しているためにゆっくりでないと息が吐きにくいという特徴があります。

そのため、階段や坂道をあがったときに息切れを起こしやすくなります(労作性呼吸困難)



◆入浴上の問題リスト◆


#1 浴室や脱衣所が冷えている
#2 入浴中に息切れを起こしやすい


COPDは基本的に根本的な治療法はなく、症状を緩和する対症療法が主体とされています。
入浴においては、息切れや呼吸困難を起こさないようゆっくりとした動作で入浴することが重要です。



◆入浴法◆



<入浴上の問題>#1 浴室や脱衣所が冷えている

<入浴目標> 風邪予防ができる



COPDでは炎症により気管や気管支などの粘膜が傷ついているため、 風邪インフルエンザなどを起こす病原体に感染しやすいようです。

COPDの状態で感染すると症状はかなり増悪するはずですから、 浴室・脱衣所はあらかじめ暖かくしておいたり、 風呂上りにも湯冷めなどしないように気をつける必要があります。

また、感染症予防のために、入浴の際にはシャワーで口腔内をよくすすいだり、歯を磨くことも有効です。



<入浴上の問題>#2入浴中に息切れを起こしやすい

<入浴目標> 入浴方法を知ることで不安が軽減する



入浴中に息切れや呼吸困難を招かないことが最優先されます。

注意する点は
・熱い湯は危険(刺激になる)
・全身浴より半身浴(水圧は負担となる)
・長湯は負担になる(体力を消耗する)


具体的な入浴法は
・湯温は36~37℃
・湯船に浸かるのはみぞおちまで
・入浴時間は4~5分


あまり酸素を必要とするような状況を作らないよう、ぬるめ(36~37℃) の湯で短めに。

湯船に浸かるのはみぞおちまでにしておきましょう。

ただし体が温まらないまま上がると湯冷めしやすいので気をつける必要があります。


それから、 身体や頭を洗うときは、息切れをしないようにゆっくりと行う必要があります。

COPDには「口すぼめ呼吸」でゆっくりと息をはきながら行うことが有効と言われています。

また、安楽な姿勢を維持することも重要です。

前かがみになり、お腹を圧迫するような動作は息切れの原因となります。
高めのイスに座り、腕を高く上げないで行うと楽だということです。


ここまで読むと、息切れしないようにと動かない方が良いみたいに思われるかもしれませんね。しかし運動不足になり過ぎると心肺機能が低下してしまうらしいので、ウォーキングなどの適度な運動は必要でしょう。

いうまでもなく禁煙は絶対条件です。


(最終更新日:2017/05/17)


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【入浴】 子どもの入浴法 ~「あせも」の場合~


あせもとは汗腺に汗がたまり炎症を起こした状態で、正式名称は「汗疹(かんしん) 」といいます。

頭やひたい、首、肘や膝の内側など汗の溜まりやすいところや、下着の締め付けているところに発症します。

代謝の良い乳幼児は特にあせもになりやすく、オムツかぶれもしやすいので注意が必要です。

あせもをかきむしってしまうと、肌に傷ができてそこから細菌が入り、「とびひ」にかかってしまうこともあるので、肌を傷つけないよう爪は短く切ってあげることも大切です。

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◆入浴の3大ポイント


「汗かきの人」はあせもになりやすく、あせもの予防法として「汗をかかないこと」とよく言われますが、これには少し誤解があります。

汗をかくことが問題なのではなくて、かいた汗をそのままにしておくことが問題なんですね。

汗は皮膚の中にある汗腺で作られ、導管(汗管)を通って皮膚表面に出てきますが、かいた汗を放置しておくと、皮膚の表面の汗や導管に詰まって皮膚内に貯留しや汗に垢や汚れが溜まることが「あせも」の原因ですからね。

むしろ汗をかいて導管に詰まった汗を出してしまった方が清潔です。

問題はその後。かいた汗へのケアです。

こまめに汗を拭くことはもちろんですが、シャワーを浴びることも有効です。

ですが、シャワー浴よりも浴槽浴の方が有効です。

ただし、正しい入浴法でないと逆効果になるので注意して下さい。


あせもに対する入浴法のポイントは3つ

(1) 清潔にする
(2) 刺激を避ける
(3) 保湿する


この3つを原則として守らなければいけません。

このポイントに沿って、「大人・小児」に対する入浴法と「赤ちゃん」に対する入浴法に分けて紹介します。



◆大人・小児に対する入浴法


3つのポイントに沿って説明します。

(1) 清潔にする

まず、入浴は就寝の数時間前に入ることが多いと思いますが、あせもを改善するのなら帰宅後早めの入浴をお勧めします。
かいた汗を放置しておく時間はできるだけなくしたいからです。

そしてシャワー浴より浴槽浴を勧めるのは、浴槽浴はいい汗がかけるからです。

ふだんから汗をかいている人は汗腺がしっかり機能しているが、汗をかく習慣のない人は機能する汗腺が少なくなります。
その状態で夏の暑くて体温が上がったときには、汗が限られた汗腺から一気に吹き出すので汗がつまりやすい。これが悪い汗。

それに湯船に浸かると皮膚の末端まで血流が良くなります。
酸素と栄養が供給され老廃物が排出され、傷ついた皮膚の細胞が修復されますし、新陳代謝が活発になるので古い細胞から新しい細胞へと肌のターンオーバーサイクルを活性化することにもなります。


(2) 刺激を避ける

体温が上昇すると症状が悪化します。
そのためお湯の温度は38℃前後を適温とします。

体を洗うときはゴシゴシ洗わない。当然のことですが、肌を傷つけることは炎症の原因となります。


(3)保湿する

入浴後は化粧水や保湿クリームを使用してしっかり保湿しましょう。

肌の水分が失われ乾燥すると、肌のバリア機能が低下してこれまた炎症の原因となります。

そもそも保湿ができていればあせもにはなることは少ないです。



◆赤ちゃんに対する入浴法


赤ちゃんはいろいろと未熟な部分が多いので、その点を注意する必要があります。

(1) 清潔にする

赤ちゃんがあせもになりやすい理由の一つに「自分で汗を拭けない」ことが言えます。

そのため赤ちゃんの汗に対するケアをまめに対応してあげなければなりません。

入浴は汗を流す良い方法ですが、1日に何度も入浴するとその度に皮膚表面の角質が失われていきます。

1日に複数回入浴するのであれば、1回あたりの入浴時間を5~10分間と短めにすると良いでしょう。


(2) 刺激を避ける

赤ちゃんの肌は敏感です。お湯の温度は夏でも38℃にしましょう。

あせもができている部位を冷やしてあげようと冷水をかけるのは危険です。
赤ちゃんは体温調節も未熟なので冷水によって体温が下がってしまう可能性があるようです。

赤ちゃんは肌バリア機能も未熟。
そのため入浴剤も特別必要ありません。発汗作用のある入浴剤やメントール系は赤ちゃんにとっては刺激が強すぎます。

あせも対策ならば、よもぎ風呂、桃の葉風呂、どくだみ風呂、びわの葉風呂といった天然由来成分のあるものにしておきましょう。

肌が弱いので、使用する石鹸はベビー用石鹸(界面活性剤や香料が入っていない)かアトピー用石鹸が刺激が少なくてお勧めです。

泡立てて手のひらでなでるように洗って下さい。
泡は残らないようにしっかりすすぎましょう。シャワーを当てすぎると皮脂が落ちてしまうという意見もありますが、皮脂はまた分泌されます。それよりも古い皮脂を残していたりすすぎ残しがあると肌トラブルの原因となります。

最後はタオルを当てるように水気を取ります。タオルは吸水性よりも肌触りの良い物(刺激が少ない物)を使用しましょう。


(3) 保湿する

入浴後のスキンケア製品は、なるべく無香料や無着色といった無添加の物を使用しましょう。

ベビーパウダーは導管(汗管)を塞いでしまうのであせもには逆効果になる場合もあるそうです。
もともと予防用ですからね。使用するときはしっかり肌を乾かしてからにして、つけ過ぎに注意しましょう。



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『「子育て」としての入浴法』

『子どもの症状別入浴法』

【入浴】 子どもの入浴法 ~「プール熱(咽頭結膜熱)」の場合~


夏に流行する夏風邪のひとつ「プール熱(咽頭結膜熱)」

アデノウイルスによる急性の感染症で、主に6月~8月にかけて子どもを中心に流行します。
流行のピークが夏場であり、プールを介しての感染が多いことからプール熱と呼ばれていますが、ウイルスが原因ですので夏以外でも感染することがあるのが特徴です。

アデノウイルスは感染力が強く、子どもから大人に感染する場合もあり、大人にとっても注意が必要な感染症だと言えるでしょう。

主症状は咽頭痛(のどの痛み)、結膜炎(目の充血)、発熱なので、「咽頭結膜熱」とも呼ばれています。


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◆プール熱の特徴

【感染様式】 飛沫感染、接触感染

【潜伏期】 5~7日間

【好発年齢】 幼児~学童

【症状】 発熱、結膜炎(目の充血)、のどの痛み




1.お風呂には入れるのか?



入浴できるかどうかの判断ですが、高熱の場合は入浴は無理ですが、微熱程度の場合は元気があるかどうかで判断しましょう。

熱でフラフラしたり、食欲がないような場合は控えた方が良いでしょう。
元気があるようならお風呂でサッパリして、しっかりと睡眠する方が好ましい場合もあります。

ただし、入浴も体力を消耗するので長湯はいけません。

なにより湯冷めをしないように気を付けることが一番重要です。

入浴後は水分補給することも忘れないようにしましょう。



2.お風呂で感染するのか?



「プール熱」と呼ばれるように、衛生状態の悪いプールの水を介して、口や鼻、目に感染するので、お風呂でも感染する可能性はあります

そのため、他の家族にうつらないように、お風呂はシャワー浴を勧めるところも多いようです。

もし、浴槽浴をするのであれば入浴の順番を最後にすると良いでしょう。

それよりも、タオルやバスタオルの使用は共有しないようにする方が感染予防になります。
使いまわしをすると、間接的にうつる可能性があるからです。

衣類などに付着したインフルエンザウイルスの生存期間が8~12時間なのに対して、アデノウイルスは8~10日間生き続けるとも言われています。

これでは洗濯したくらいでは死滅しませんね。洗い流すという感じです。
それだけアデノウイルスの感染力は強力だということが分かります。

また、石けんの共有も感染する場合があるようです。




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『「子育て」としての入浴法』

『子どもの症状別入浴法』

【入浴】 子どもの入浴法 ~「ヘルパンギーナ」の場合~


夏かぜのひとつ「ヘルパンギーナ」

ヘルパンギーナは夏に流行する急性の咽頭炎で、子どもに多いので「子どもの夏かぜ」として知られています(大人もかかります)


一般的な症状としては、突然の発熱から喉が痛み、食事が飲み込めない場合があるようです。

ウイルス性の感染症で、病原体はエンテロウイルス属(コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど)で、熱は2~4日で治まるとされていますが、まれに重症化してしまう病原体です。


夏のエンテロウイルスによる感染症は他に「手足口病」などがあります。

一般にウイルスといえば冬場の低温乾燥の環境を好むものですが、エンテロウイルスは夏に好発するだけあって、高温多湿の環境を好むのが特徴です。

そのため、1997年にアメリカの医師によってエンテロウイルスとの関係性が分かるまで ヘルパンギーナはずっと慢性疲労症候群と呼ばれ原因は不明とされていました。

原因が分かってからまだ日が浅いため、効果的な治療法や薬はまだ確立されていないようです。



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◆ヘルパンギーナの特徴

【感染様式】飛沫感染、接触感染

【潜伏期】2~4日

【好発年齢】乳幼児

【症状】発熱、咽頭痛、口内炎、水疱





◆入浴法しても良いのか?


一般的なかぜであれば入浴しても問題がなく、発熱をしているかどうかよりも、子ども本人が元気かどうかで判断することが多いものです。

しかし、ヘルパンギーナの場合は、子どもの体力は確実に落ちていると考えられるので入浴は控えた方がよいでしょう。
せめてぬるめのシャワーで清潔さを保つのが無難です。

入浴は熱が下がり水疱がなくなってからにしましょう


また、入浴で他の家族に感染するかといえば、湯船では感染はしませんが飛沫感染や間接的な接触感染の可能性はあります。

一般のかぜでは高温多湿の浴場で感染することはありませんが、エンテロウイルスは高温多湿を好むという点で注意が必要です。

入浴できるようになっても、他の家族全員が入浴し終えてから最後に入浴させると良いでしょう(シャワー浴の場合でも)

また、タオルやバスタオルの共有も控え、入浴後は湯冷めさせないように注意してあげて下さい。



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【入浴】 「変形性膝関節症」の入浴法 ~温熱下膝ストレッチング訓練が有効~

膝の痛みとして最も多い疾患「変形性膝関節症」

ひざ関節の軟骨が擦り減ることで痛みが出る症状です。

原因ははっきりしていないようで、加齢肥満など膝への負担が増加することなどが考えられています。
また、女性に多いのも特徴です。

症状としては、初期段階では朝起きた時、立ち上がった時、歩き始めた時に痛みを感じ、
中期になると階段や正座が苦痛に感じるようになり、だんだん痛みの出る時間が長くなるようです。
最終的には膝の変形が目立つようになり、歩行困難に至ることも。

いずれにしても、これらの症状はADL(日常生活動作)が低下する原因となっています。

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さて、変形性膝関節症の治療法といえば「保存療法」と「手術療法

保存療法には薬物療法の他に「生活指導」や「装具療法」などがあります。

生活指導とは、例えば肥満の人であれば減量への取り組みを指導することなどがそうです。


実は温熱療法もまた保存療法の一つであると広義で解釈できると思います。

膝に腫れや熱がある時は患部を冷やす必要がありますが、そうではない時は関節周りを温めることが有効になるからです。

関節を冷やしてしまうと筋肉や腱がこわばりますので、より関節や筋肉が硬くなります。

ですから、入浴によって患部を温めてやることは、血行が良くなり患部周りがほぐれ、痛みが和らぐのでとても効果的な療法だといえます。

また、朝にこわばりが強くなる場合もあるかと思いますが、それは関節痛の特徴として、関節内に水が溜まることで腫れたり炎症を起こしていると考えられていて、日中に動いている間に楽になってくるのは血流が良くなって水が血液に流れ出ることで腫れが引いたり、炎症による発痛物質が流れていくからです。

このような観点からも血流を促進する入浴は効果が期待できます。
 


1.湯温は38~39℃ 半身浴・部分浴でも可

38~39℃程度が妥当。熱いと患部を刺激するので、それは避けて下さい。

膝関節周り温めることが目的なので、半身浴でも可。部分浴でも効果が期待できます。

入浴以外では、温湿布ホットパック温めたタオルを使うのも温熱療法になります。



2.ぬるい温度の炭酸浴が効果あり


「お風呂に入ると悪化するよ」と言う人には炭酸風呂を試してみると良いかもしれません。それもぬるい温度で。

ある程度温まらないと通常は血流が良くならないものですが、炭酸浴の場合は低温でも血流が増加します。

軟骨細胞は関節液から酸素と栄養をもらっていて、酸欠になると軟骨は減少してしまいますが、炭酸浴は酸素の供給を促しますので関節炎や関節痛の治癒に効果があるという研究報告があります。

一般的な家庭の浴槽で炭酸浴をする場合は、浴槽のお湯に「重曹を大さじ3杯、クエン酸を大さじ2杯」入れると炭酸風呂になります。



3.温熱下膝ストレッチング訓練

温熱療法のほかに運動療法もまた、軽症から重症までいかなる重症度にも有効な手段です。

運動療法は膝関節を支えている筋肉を鍛えることで膝への負担が軽減されることが目的です。

しかし、発症前の予防法としてならともかく、痛みが増してしまってからだと運動も難しくなります。

また、運動の結果、膝関節周囲の筋肉を痛めて、そこがトリガーポイント(引き金箇所)となって膝が痛いと感じている症例もあるそうです(トリガーポイントは太ももだったりふくらはぎだったり、人によって違ってくるそうです)
 

そこで温熱療法を組み合わせた運動療法「温熱下膝ストレッチング訓練」です。

浴槽のなかで運動することで膝への負担をいくぶん軽減できますし、トリガーポイントがある人はそこの筋肉の血流を改善することで膝への痛みを緩和することが期待できます。

まず、入浴し膝関節周りを温めて柔軟性を向上させます。

それから浴槽の中で膝に痛みのない範囲で屈伸運動を行います。

15~20秒間続けて膝の屈曲と伸展(屈伸運動)すること5回、これで1セットとし、
1日1~2セット行うという治療プログラム
がありますので、
興味のある人は無理のない程度で試してみて下さい。


また、水中ウォーキングも浮力で膝に負荷がかかりにくい運動としてオススメですよ。



(最終更新日:2017/06/23)


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