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健康・入浴法

【入浴】 バスソルトとは

 
◆バスソルトには2種類ある
 
 
 
天然塩(岩塩・死海の塩)
 
 ヒマラヤ岩塩や死海の塩などと呼ばれる天然塩です。料理用の塩と違い、ミネラルを豊富に含んでいます。
 
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)
 
 名前こそソルトですが塩ではありません。見た目は塩と似ていますがエプソムソルトの主成分は硫酸マグネシウムで、お湯に溶けやすいのが特徴です。

 
 
◆バスソルトの作用
 
 
 
・発汗作用
 バスソルトは塩のもつ浸透圧の影響で、通常のお湯の約4倍も汗をかくとさえ言われるほど発汗作用があります。つまり通常の温度でもしっかり汗が出ます。
 
・筋肉弛緩作用
 バスソルトに含まれるマグネシウムには筋肉を弛緩させる働きがあります。筋肉は収縮するときにカルシウムが使用され、弛緩するときにマグネシウムが使用されているんですね。これは、肩こりなどこわばった筋肉をほぐすだけでなく、血管の平滑筋の弛緩にも作用します。つまり血管拡張作用もあるということです(血管が弛緩するときにはマグネシウムが必要)
 
・代謝促進作用
 バスソルトには血流促進により体温が上がりやすい特徴があるので、それに伴い代謝を高める作用もあります。リラックスするためにはゆっくりと入浴する半身浴が向いていますが、半身浴では汗が出ないという人には代謝が落ちている可能性があります。
 
・便の軟化作用
 マグネシウムには腸壁から水分を補い、便を軟化させる作用があります。マグネシウムは便秘改善薬として処方されることもある成分です。
 
・神経の興奮を抑制する作用
 マグネシウム不足がうつ病やパニック発作の原因になるほど、神経伝達物質の統制に必要な成分です。自律神経の安定においても重要な役割を担っていると言えるでしょう。
 
 
 
◆バスソルトの効果
 
 
 
・血流促進効果
 血管の平滑筋弛緩作用があるので血管拡張に働き血流が促進されます。肩こりや冷え性といった血流の停滞を原因とする症状全般に改善の効果が期待できます。また、血流の改善に伴い体が温まります。
 
・デトックス効果
 バスソルトといえばデトックス。と謳われるほどですが、多くの人はデトックスの意味を勘違いしています。確かにバスソルトにはデトックス効果が期待できますが、それは「発汗」によるものではありません。バスソルトによるデトックスとは「排便」です。マグネシウムが持つ便の軟化作用により、便秘の改善が期待できます。便秘になるということは腸内環境が悪くなり老廃物が溜まるということです。肌にも影響します(血流促進も皮膚細胞の正常化になる)
 
・美肌効果
 代謝促進作用により肌のターンオーバーが正常化されます。古い角質で肌がザラザラしている人には嬉しい効果ですが肌のターンオーバーの周期はは20代でも28日、40代以上になると50日以上しますからバスソルトに入浴したからといって直ぐに違いが分かるものではありません。美肌効果を期待するなら、重曹を加えることでピーリング作用が働き、古い角質が落ちやすくなります。
 
・リラックス効果
 マグネシウムの鎮静作用によりリラックス効果が得られます。血流促進や代謝促進効果も手伝うので、半身浴でもしっかり汗が出るほど温まります。ゆっくりと半身浴でリラックスしたい時にバスソルトはとてもお勧めできる入浴法です。ラベンダーやカモミールなど鎮静作用のあるアロマ精油を数滴加えると、より効果が高まります。
 
 
 
◆入浴方法
 
 
 
バスソルトは発汗作用が強いので、入浴後だけでなく前にもコップ1杯の水分補給を行いましょう。
 
浴槽に入れる塩の量は「大さじ2」を目安とします。
もちろん、その日の気分で増やしたり減らしたり、お好みに合わせて使用します。
お好みのアロマ精油を2~5滴、使用する塩に垂らしてから浴槽に入れると精油の効果と香りの楽しみが得られます。
 
お湯の温度と入浴時間は、目的や体力に応じて少し変わります。
 
肩こりや冷え性といった血流の停滞による問題を解消するのであれば全身浴、
消化器や下肢の不調、またはストレスや不安による自律神経の乱れなどを改善するのであれば半身浴をお勧めします。
 
 
全身浴
 40℃のお湯で15分間
 41℃のお湯で10分間
 
※体力が低下しているときは時間を短めにして下さい。心臓に不安のある人は半身浴にしましょう。
 
 
半身浴
 38~41℃のお湯で15分~25分
 
※バスソルトにはストレスや冷えによって血管や腸が収縮するのを抑える効果があります。
 
 
 
◆バスソルトの注意点
 
 
 
・浴槽の掃除
 「入浴後に浴槽を掃除しないとサビの原因となる」とよく言われていますが、使用する塩の成分や浴槽の素材によって状況は違ってきます。製品の注意書きを確認のうえ使用しましょう。なお、24時間風呂での使用は控えましょう。
 
・追い炊き
 追い炊きは気になる方は控えましょう。
 
・洗髪
 洗髪には適していない。海へ行くと髪の毛がキシキシするように、塩の成分は髪の毛を傷める要因にもなります。
 
・脱水
 バスソルトは大量の汗をかく場合があるので水分補給は忘れないこと。
 
・高血圧
 発汗により血液の粘度が高くなります。水分を失った血液はドロドロになりやすいので高血圧の人は注意が必要です。
 
・高マグネシウム血症
 マグネシウムは腎臓で排泄されるため、腎機能が低下している人には高マグネシウム血症を起こす可能性がある。



 

【入浴】 温冷交互浴(温冷交代浴)とは

 

◆温冷交互浴(温冷交代浴)とは



「温冷交互(交代)浴」とは熱いお湯と冷たい水(温度差30℃くらい)を交互に浴びて身体を刺激する入浴法です。

血流をコントロールしているのは自律神経系の交感神経と副交感神経による血管の収縮・拡張作用によりますが、自律神経の切り替えが正常に働かないと血流は停滞しがちになります。

例えば交感神経が優位な状態が続くと、細動脈が収縮したままの状態となり、皮膚末梢血管にまで届く血液量は減少します。そのため手足の先に冷えを感じるようになります。

また、朝の起床時に、交感神経への切り替えスイッチが入らず副交感神経が優位なままだと、細動脈が収縮しないので低血圧の状態になります。


つまり、自律神経の乱れは血流の停滞を招き、逆の言い方をすれば、自律神経系のバランスを整えることは血流の改善になるということです。


温冷交互浴をすると、温かい浴槽に浸かることでリラックスし、副交感神経が働いて血管が拡張したところで、今度は冷水を浴びることで、その刺激が交感神経に働きかけ血管を収縮します。


このように温冷交代浴には、意図的に自律神経を刺激し、血管を拡張・収縮させることで本来持っている生理機能を高める効果があります

これが温冷交互浴の真の目的である「自律神経を鍛える」ということ。



◆温冷交互浴(温冷交代浴)の効果


・血流の改善
・疲労回復
・自律神経の調整


自律神経が正常に機能することで血管の収縮と拡張が規則正しく働きます。これにより血圧が安定しますので高血圧や低血圧の改善に効果が期待できます。また、血行も促進されますので、冷え性や肩こりなど血流障害を原因とする症状や疾患の改善にもなります。

そして何より温冷交互浴の真骨頂は自律神経の調整作用であり、蕁麻疹やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性の疾患や、PMS・更年期障害といった女性に多いホルモンバランスの乱れによる症状にも最適な入浴法となります。



◆入浴方法


  【温冷交互(交代)浴】

  1.40~42℃のお湯に3分浸かる
  2.浴槽から出て、冷たい水シャワーを手足に10~20秒かける


  1と2を数回繰り返します。
  なお、最後は水で終わるのが鉄則です(皮膚が引き締まり保温効果になる)




まずシャワーを浴びて浴槽に約3分間入ります。

リラックスしながら温まり、一度浴槽から出て、今度は冷水シャワーを1~2分手足を中心に浴び、再び浴槽に入ります。

そしてまた冷水シャワーで熱をとり、浴槽へ入ることを繰り返すのが温冷交互浴です。



◆温冷交互浴のポイント



1.心臓に不安のある人にとっては負担となる場合があります。

2.アトピー性皮膚炎など皮膚症状を伴っている場合は塩素除去機能のあるシャワーを利用しましょう。





 

【健康】 本日のアロマバス 冷えを伴う肩こりには手作りの炭酸入浴剤


冷えを伴う肩こりには炭酸の入浴剤で温まりましょう。


ブレンドレシピ

 重曹 大さじ2
 クエン酸 大さじ1
 ローズマリー 2滴
 マージョラム・スイート 2滴



ローズマリーには筋肉の弛緩作用があり、マージョラムは痛みを取る作用があります。
どちらも血行促進に働くので、冷えを伴う肩こりに期待できます。


シュワシュワと泡の出る炭酸ガス系の入浴剤は血行促進に優れています。

重曹とクエン酸を組み合わせるだけで簡単に作ることができますよ。

お茶パックに重曹とクエン酸を入れて

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あとは、そこに精油を垂らして、お茶パックの口を輪ゴムで縛り、浴槽に落とすだけ

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しばらくはシュワシュワしながら香りが楽しめます

 

【健康】 「冷え性の原因 = 自律神経の乱れ」は本当か?


冷え性の原因は完全に解明されていませんが、最大の要因は自律神経の乱れであるという考え方が一般的です。


冷え性の直接的な原因は

①熱産生の低下
②熱の運搬不良


のふたつ。

これら2つの原因は「自律神経の乱れ」によって招かれるというわけですが、はたして本当なのでしょうか?

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◆熱産生の低下のメカニズム


ヒトは生きていくうえでエネルギーを必要としますが、そのエネルギーは代謝によって作られています。
特にエネルギーを必要とするような運動などをしなくても、ふだんから心臓を動かしたり呼吸をするなど、生命活動の維持に必要な代謝が行われています。
これを基礎代謝といい、代謝によって産生されたエネルギーは呼吸などに利用されています。

ヒトの熱効率(エネルギーの利用率)は上手くできたものでしてね。
例えば自動車の熱効率30%、太陽電池の変換効率20%と言われていますが、人の場合は活動に使われなかったエネルギーは体温の維持に使われているとのことで実質100%利用しているんですよ。

ですが、そのような理由から、熱産生量が少ない場合は体温の維持が難しくなるというわけです。
そして、その熱産生は主として筋肉において行われるので、基礎代謝量は筋肉量と関係が深い

そういうわけで、運動不足は冷え性の原因になりますし、女性に冷え性が多いのは男性よりも総じて筋肉量が少ないことに由来します

熱生産量が低いままでは体温が維持できませんから、このような状況下ではヒトは深部体温(脳や内臓など大事な部分の体温)を維持するために、皮膚血管の血流を減らし、体熱を体幹部分に集めることで深部体温を維持するんですね。そのかわり手足の先が冷えてしまいます。

これが熱生産の低下による冷え性です。



◆熱の運搬不良のメカニズム


熱の運搬不良とは、熱生産量が足りていても、血流が悪く体の末端にまで十分な熱が運べないことを意味します。

主に血圧が高すぎたり低すぎたりすることで血液循環が停滞しますから、高血圧や低血圧は冷え性の重要な要因となります。

特に高血圧の人には、手足の先は冷たいのに上半身は火照っているような、いわゆる「冷えのぼせタイプ」が多いようです。
熱生産量が低下しているわけではないので、冷えを感じるのは血液循環の悪い手足の先だけだということですね。

また、脂質の多い食習慣や水分不足によっても血液がドロドロになって血流が悪くなります

体温調整を司っているのは自律神経ですが、このような手足の先は冷たい、でも上半身は熱い、というような複雑な状況では体温調整も難しくなりますから、その結果として自律神経も乱れるというものです。


冷えのぼせの人に自律神経の乱れを認められることが多いので、自律神経の乱れが冷えのぼせの原因だと考えられがちですが、冷えのぼせの結果が自律神経の乱れを招いていると考えられます。

「軽い冷え性よりも冷えのぼせの人の方が自律神経の乱れが多い」という実態調査があるという記事を日経電子版で見たことがありますが、これなんかは如実に裏付ける記事ではないでしょうか。

もちろん、自律神経の乱れが高血圧や低血圧の要因となることもあるので、間接的に自律神経の乱れが冷えのぼせの原因にもなり得ることではありますので関係性はあるんですけどね。


とにかく、なんでもかんでも「自律神経の乱れが原因である」と簡単に決めつけられている傾向があるように感じます。

少なくとも冷えのぼせタイプの冷え性は、一般の冷え性(四肢末梢型)とは分けて考えた方が良さそうです。

 

【入浴】 HSP入浴法(ヒートショックプロテイン入浴法)とは



◆HSPとは


HSP(ヒートショックプロテイン)とは、日本語では「熱ショックタンパク質」と呼ばれるタンパク質の仲間です。

タンパク質の仲間といっても、その役割は、新しく合成されたり変性されたタンパク質を正常な構造へと構築することにあります。

リボ核酸(RNA)で生成されたばかりのタンパク質は不安定な構造をしていますが、HSPはこの未熟なタンパク質に結合して正常な構造へ構築する手助けをしているようです。
また、正常なタンパク質が何らかのストレスにより構造が変性してしまうのを防いだりしているとも考えられています。

そして、もう正常に機能できない、つまり修復できないと判断されたタンパク質を分解する品質管理的な役割も果たしているらしい。


少し難しい話に聞こえるかもしれませんが、要するにHSPはタンパク質を修復したり、ストレスから防御する働きがあると思って下さい。

具体的には筋肉痛などで痛めた細胞の回復を促進したり、風邪やインフルエンザにかかりにくい体にしてくれたり、精神的なストレスに対する耐性も強くしてくれると考えられています。さらに最近では、HSPにはシワやたるみといった老化現象からも守るアンチエイジング作用もあるとも言われています。



◆HSPの産生


このようにメリットの多いHSPですが、体内でこのHSPを増やすには体にストレスをかけることが条件のようです。

余談ですが、宇宙飛行士が地球へ帰還した時に、自力で立つことができない場面を見たことはありませんか?
あれはHSPが不足しているためだという説があります。

私たちの筋肉の細胞というものは、常に重力の刺激を受けていて、それにより変性するのをHSPのおかげで変性せずに維持されていると考えれるんですね。
ところが無重力の宇宙環境に長期滞在している宇宙飛行士の筋肉は重力というストレスがかからないためにHSPが産生されません。重力に抵抗する必要が無いためにHSPが産生されないというわけです。

つまりHSPはホメオスタシス(恒常性)に必要なタンパク質であり、特別な何かをせずとも常に産生されているものだということです。

ただ、意図的にストレスをかけることでHSPを増やすことができることが分かっています。

例えば紫外線を浴びると、紫外線によって皮膚の細胞が傷ついたり炎症を起こしたりしますが、この時にHSPは産生され、皮膚にシミ形成の抑制などに働くことが分かっています。
しかし紫外線によるストレスは活性酸素が発生するので、できればこのようなストレスには頼りたくないものです。

そこで、一番体にとってリスクの少ないストレスが「熱」というわけです。

入浴によって体温が上がることで、熱によりタンパク質が変性するのを防ぐためにHSPが産生されます

ついでに言えば、紫外線を浴び過ぎた時は積極的に入浴することでシミやシワの形成を減らすことにもなると考えられます。



◆HSP入浴法の効果


・細胞形成促進作用(新生タンパク質の成長や傷ついたタンパク質の修復に働く)
・免疫力の向上
・アンチエイジング作用


ストレスに強くなるので二次的に自律神経を調整する効果も期待できます。

『【入浴】 「筋肉痛」の入浴法 ~温冷交互浴とHSP入浴~』 参照
『【入浴】 「疲労感・全身倦怠感」の入浴法 ~疲れを放置しない~』 参照
『【入浴】 免疫力を高める入浴法』 参照
『【入浴】 「夏バテ」の入浴法 ~防止法と解消法は違う~』 参照
『【入浴】 ジグザグ気温による「春バテ」を改善する入浴法』 参照



◆入浴方法


 【HSP入浴法】

  1.入浴前に水分補給をしておく
  2.浴槽に浸かって体温を2℃上げる
体温を2℃上げるとHSPは産生される
     時間の目安は
     40℃のお湯で20分間
     41℃のお湯で15分間
     42℃のお湯で10分間

     ※炭酸系の入浴剤を使用すれば時間は短縮できる
  3.入浴後は10~15分間は保温に努める
(体を冷やさないこと)

  効果のピークは2日後といわれているので3~4日に1回の入浴で十分。



◆HSP入浴法のポイント


HSP入浴法は体温を2℃上げます。
体温が上昇することで免疫細胞が活性化され、風邪をひきにくくなったり、体力の維持に役立ちます。

そのため風邪予防や夏バテ予防などに活用できますが、気を付けなければならないのは、すでに風邪をひいてしまったり夏バテを起こしてしまっている場合です。
HSP入浴法は体力を消耗するので、体力が低下している時には負荷がかかり過ぎて逆効果になるおそれがあります。

ですので、HSP入浴法は体力に余裕のあるときに行いましょう。

なお、HSP入浴によるHSP産生のピークは、入浴してから2日後になるので毎日行う必要はありません。3~4日に1回の入浴で十分です。

ただし、4日に1回のペースでも、意味もなくHSP入浴を続けていると、そのうちに熱ストレスに耐性ができてしまいHSPが産生されにくい体質になってしまうので注意しましょう。


また、42℃であれば10分で体温が2℃上がるからといって、42℃のお湯に入浴することは個人的にお勧めしません。

というのは、42℃は「痛い」と感じる温度だからです。

ヒトの皮膚には熱感受容器があり、そこで「熱さ」を感じているわけですが、42℃以上からは痛みとして感じるので交感神経が刺激されます。

熱ストレスを与えることでHSPが増えるからといって、熱ければ良いというわけではありません。

HSP入浴法に必要なのは「体温の上昇による熱ストレス」であって「熱による痛覚ストレス」ではないんですね。
40℃~41℃であれば交感神経を刺激せずにリラックスした状態で体温の上昇を図れるので、血管に負荷がかかりにくいというメリットがあります。

心臓や動脈硬化に不安のある人は42℃以上でのHSP入浴は控えましょう。また半身浴で行ってもよいでしょう。

半身浴の場合の目安は、41℃で25分


忘れがちなのは入浴後のケア。

入浴後は最低10~15分間は湯冷めをしないように、しっかりと保温に努めましょう


 

【健康】本日のアロマバス 乾燥肌に優しいサンダルウッド

お湯の温度は38~40℃。

ブレンドレシピ

 グリセリン 大さじ1~2
 サンダルウッド 3滴
 フランキンセンス 2滴



グリセリンはオイルよりはサッパリしていますが、吸水性があり水分の保持に働きます。

精油をグリセリンで希釈してから浴槽へ混ぜます。

サンダルウッドは小さな子どもにも使用される優しい精油。
また、サンダルウッドの香りは持続性が高いので、風呂から上がった後もサンダルウッドの優しい香りに包まれます。

フランキンセンスは皮膚細胞の再生を促進します。


 

【健康】本日のアロマバス 足のむくみにはグレープフルーツの足浴


容器に入れるお湯の温度は40℃。

ブレンドレシピ

 天然塩 小さじ1
 グレープフルーツ 2滴
 ローズマリー 1滴



ふくらはぎが浸かるぐらいに足を入れ、10分ほど温めます。

足のむくみをスッキリしたいときにはグレープフルーツ。グレープフルーツには、リンパ系を刺激して体液の循環を促進する働きがあります。

ローズマリーには血行促進効果が期待できます。

グレープフルーツにはわずかながら光毒性があるので、朝ではなく夜の足浴で、1日の疲れを足のむくみと一緒に解消しましょう。

長時間の立ち仕事や同じ姿勢が続く仕事をしている人にお勧めです。


 

【健康】 アマニ油は紫外線対策になるのか?


どうもSHIBAです。

健康的なオイルだということで注目度が高くなっているアマニ油(亜麻仁油)ですが、今では人体にもたらす健康効果についての研究が随分進んでいるみたいです。

個人的にも2年半前ぐらいからアマニ油を意識的に摂取するようにしていますが、元々は動脈硬化の予防が理由でした。

ところがその後、アマニ油は脳神経の働きを助けるので認知症の予防になるとか、新陳代謝を促して中性脂肪の吸収を抑えのでダイエットに効果があるとか、炎症を抑える作用があるので花粉症などのアレルギー症状を緩和が期待できるなど・・・まあ嬉しいかぎりの健康作用があるということが分かってきたわけですが。

中でもちょっと気になったのが「アマニ油は紫外線対策に効果がある」という話。

これからは紫外線に注意が必要になってくる季節になるので、これがもし本当なら女性に有益な話でしょう。
ですが、この話には『落とし穴がある』ような気がします・・・


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アマニ油の主成分はα-リノレン酸。DHAやEPAと同じオメガ3脂肪酸です。

オメガ3脂肪酸は動脈硬化を防いだり、コレステロール値や中性脂肪値を下げるので、高血圧や肥満、心臓病に脳卒中など、いわゆる生活習慣病の予防に効果を発揮すると報告されていました。がんや認知症の予防にまでその可能性を広げています。

そんなわけでDHAやEPAを多く含む青魚を食べることは生活習慣病の予防になるとして、一時期ブームになったこともありましたが、最近はアマニ油やエゴマ油を摂取することで手軽にオメガ3脂肪酸を取り込むことが一般的となってきました。
ただし、アマニ油やエゴマ油のα-リノレン酸を含むオメガ3脂肪酸は、熱に弱いという性質があり、加熱調理に用いると酸化してしまいます。

つまり「酸化しやすい」というのがオメガ3脂肪酸の特徴です。


さて、「アマニ油は紫外線対策に効果がある」という話はどこから出てきたのか?

オメガ3脂肪酸に生活習慣病の予防に効果があるとされているその根拠は血をサラサラにすることにありますが、血がサラサラになるということは便秘が解消されやすいということでもあります。
通常の油(特に質の悪い油や酸化した油)では、ふつう血はドロドロになってしまったり、油自体が腸内で腐敗したりして腸内環境を悪化させ便秘を招きます。
そういうわけでアマニ油は血をサラサラにするので便秘が解消され、間接的に美肌に効果があるという風には考えられます。

また、抗炎症作用があるので、炎症を起こした皮膚症状の回復を促進する期待はできます。

このように「アマニ油は美肌効果がある」という話から「紫外線にも効果がある」と期待され始めたのでしょうか。

ここで『落とし穴がある』と言ったのは、アマニ油を肌に塗ると紫外線対策になると考えている人がいるということです。

まかり間違っても紫外線対策としてアマニ油を肌に塗ってはいけません。

繰り返しになりますが、オメガ3脂肪酸は酸化しやすい特徴があります。紫外線に強いはずがありません。


本来、アマニ油は遮光ビンに入っていて直射日光を避けて保存されていなければなりません。
容器が遮光ビンでもないのに日差しや蛍光灯に晒されながらスーパーに陳列されているアマニ油は、おそらく酸化防止の工夫が施された商品だと思われます。

従って、アマニ油を肌に塗っても紫外線対策にはなりません


ただし、アマニ油の塗布が肌になんら効果をもたらさないというわけではありません。
保湿効果や抗炎症作用に働くことは間違いないので、例えば夜にアマニ油を塗り、朝になったら洗い流すようにすれば有効に活用できるのではないでしょうか。

そもそもアマニ油が紫外線対策に効果があるとすれば、それは経口摂取した場合でしょう。


肌に塗れば紫外線対策になるというような誤解を生む理由の一つとして、サンオイルの存在があるかもしれません。

サンオイルと植物油は違います

サンオイルは肌をこんがり焼きつつ、紫外線をカットして皮膚にダメージを与えにくくすることが目的ですからね。

オイルを塗れば紫外線から守ってくれるというイメージはそこから来ているかもしれませんが、そく考えてみても下さい。直射日光に当たる場所で保存してよい植物油なんてないですよね?

ただし、植物油の中でも酸化しにくいものもあります。オリーブ油やスイートアーモンド油、椿油、ホホバ油などがそうですが、これらは比較的紫外線に強く、肌に塗ることで皮膚を保護する役割があるので体に塗ってもOKです。スキンケアのキャリアオイルとしても使用されます。

アマニ油は健康食品としてはとても優れていますが、スキンケアのキャリアオイルとして商品化されたりしていないのも、極めて酸化しやすいという特徴があるからだと思われます。


というわけで、「アマニ油を肌に塗ると紫外線対策になる」という情報には気を付けましょう。

もし肌に塗るのなら夜にするとか、紫外線が弱く乾燥しやすい冬の時期にしておいた方が良さそうです。

【入浴】 「睡眠時無呼吸」の入浴法 ~血圧に注意する~


睡眠時無呼吸とは、眠っている間に無呼吸を繰り返す病気のことです。

一般的には睡眠時無呼吸と言えば、のどの周りや舌についた脂肪によって気道が塞がって呼吸ができなくなってしまう「閉塞性睡眠時無呼吸」のことを指します。

主な原因は肥満で、舌の根元に脂肪がたまると仰向けで寝た時に気道が狭くなることで、無呼吸と呼吸を繰り返してしまい、眠りが浅くなってしまいます。


睡眠の質が低下してしまうので、睡眠時間が取れているのに日中に強い眠気を感じるようであれば睡眠時無呼吸の疑いが考えられます。

しかも睡眠時に大きないびきをかいていると他人から指摘されるようであれば、一度検査を受けてみた方が良いかもしれません。

無呼吸になると酸素不足を招きますので、心疾患(心筋梗塞など)脳卒中(脳梗塞など)の危険性が高くなることが分かっています。
また、脳が酸素不足により覚醒状態になると交感神経が刺激されるので、血管が収縮して心疾患や脳卒中のリスクを高めます。

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◆入浴上の問題リスト◆


#1 睡眠時間は取れているのに、日中に眠くなる
#2 夜中にトイレに起きることが多い

 
睡眠時無呼吸で注意しなければならないのは高血圧との合併で、心疾患や脳卒中のリスクを下げるには睡眠時無呼吸の治療が必要になります。
睡眠時無呼吸と高血圧のカギを握っているのは交感神経です。
入浴では睡眠時無呼吸を治すことはできませんが、交感神経の活動を抑えることで合併の影響を少なくしましょう。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 睡眠時間は取れているのに、日中に眠くなる

<入浴目標> 血圧や心拍数の安定をはかる



ヒトの体は日中は交感神経優位で血圧が高く、夜は副交感神経優位で血圧は低くなるものです。

ところが睡眠時無呼吸が原因で熟睡できなくなると、体や脳が休まらずに血圧が夜間の間も高い状態になります。
睡眠の質が悪いと、睡眠時間が足りていても日中に眠気を感じたり疲れがたまりやすくなります。

そして何より高血圧による心疾患や脳卒中に注意しなければなりません。

入浴で気をつけなければいけないのは、交感神経を刺激しないことです。

交感神経の活動を抑制し、血圧や心拍数の安定を図りましょう

簡単に言えばリラックスすることです。

熱いお湯と長湯は交感神経の活動を亢進させてしまうので、
浴槽のお湯は39~40℃のぬるめで、半身浴で15~20分

半身浴は水圧による心臓への負担がかかりませんのでお勧めです。

忘れてはいけないのが水分の摂取

入浴で汗をかくと血液が水分を失いドロドロになりやすくなります。
心疾患や脳卒中のリスクが高くなりますので水分補給はしっかりと行って下さい。



<入浴上の問題>#2 夜中にトイレに起きることが多い

<入浴目標> 朝までしっかり寝られる



眠りが浅く、トイレに行きたくて起きるのか、目覚めたからトイレに行きたいのか自分でも分からなくなる。
このような睡眠障害は、不眠症が原因の場合もありますが、睡眠時無呼吸が原因で熟睡できず、途中で目が覚めてしまうこともあります。

特に高齢者になると途中で目が覚めやすくなりますからね。「年のせいだ」なんて決めつけると危険ですよ。

少しでも途中で目が覚めることがないよう、深い眠りにつきたいものです。

そのためには入浴は就寝前の1~2時間前に入りましょう。

入浴により一度上がった体温が、時間をかけて下がっていく過程でヒトは眠たくなる習性があります。

入浴で副交感神経優位のリラックスした状態で、スムーズに入眠することで少しでも睡眠の質を高めることができます。



◆おすすめのアロマバス◆



精油選びのポイントは安眠効果があるもの。そして鼻の通りを良くするものが良いでしょう。

安眠効果が得られる精油はたくさんありますが、とりわけ鎮静作用が強い酢酸リナリルという成分が多く含まれているラベンダークラリセージベルガモットなどが定番となっています。酢酸リナリルと同じエステル類を多く含むカモミール・ローマンも肌に優しくアロマバスに向いています。

これらの精油を浴槽のお湯に3~5滴垂らしてよく混ぜて入浴しましょう。
気持ちが静まって入眠しやすくなることが目的です。

しかし、これで逆にいびきが激しくなった場合は、これらの精油が原因となってしまっている可能性があります。

鎮静作用のある精油には気持ちを落ち着かせることで副交感神経を優位にする働きがありますが、そのために舌の筋肉が弛緩し、かえって気道を狭くしている可能性があるからです。

いびきは口呼吸である場合が多く、改善するためには鼻呼吸をするのが一番ですが、鼻づまりなどがあると口呼吸になりがちです。

そこで「いびきが激しい」「鼻づまりがある」という場合には鼻の通りを良くする精油がお勧めです。

鼻づまり解消に働く精油はユーカリラヴィンサラニアウリなどがアロマバスとしてお勧めです。



『症状別の入浴法』




 

【入浴】 「PMS(月経前症候群)」の入浴法 ~自分のPMSの状態を把握しよう~


PMS(月経前症候群)の症状は人それぞれで原因ははっきりとはしていません。

ただ、月経(生理)の3~10日前に起こりやすいことから「ホルモンバランスの乱れが関係している」とは言えるようです。

そこに女性特有の体質である冷えやむくみが症状を悪化させていると考えられています。

女性であればほとんどの人が経験する道で、そう考えると必要以上に気にすることはなさそうですが、そうはいっても体のあちこちが痛かったりだるかったりすると憂鬱な気分になりますよね。化粧のノリが悪くなったり、大事な仕事の途中で眠くなったり生活に支障をきたせばなおさらです。

PMSは生理現象なので、なくすことはできませんがお風呂で温まることで症状を緩和することができまると考えられています。

体調がすぐれない時はシャワーで済ましたくなるものですが、それでは問題を先延ばしになるだけですよ。


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◆入浴上の問題◆


#1 イライラしたり落ち込んだり情緒不安定なところがある
#2 浮腫、頭痛、下腹部のはりがあったり、疲れを感じやすい
#3 肌荒れやニキビ、吹き出物などの肌トラブルがある



症状は人それぞれ。体や心だけでなく肌にも不調が表れます。

対策としては、何よりもまず自分がPMSになりやすい時期を把握し、どのような症状が出やすいのかを知っておきましょう。
そうすることでPMSの症状が起きた時に慌てないで済みます。

共通して言えることは規則正しい食事や睡眠など生活のリズムを整えること。入浴に関して言えば、リラックスすること、血行を促進すること、そして質の高い睡眠へと繋げること。
お好みの入浴剤やアロマ精油でバスタイムを楽しむことも効果があります。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 イライラしたり落ち込んだり情緒不安定なところがある

<入浴目標> 自律神経系と内分泌系のバランスを整える



女性ホルモンの分泌バランスが乱れるとイライラしたり落ち着きがなくなったりする理由。それは、女性ホルモンの分泌を調整している司令塔は自律神経系のバランスも司っている脳の視床下部だからです。

視床下部からの分泌指令が上手く出なくなると、自律神経系のバランスもまた乱れることとなります。

自律神経は血圧や呼吸数、脈拍や体温調節などいろいろな生理作用をコントロールする役目があるので、これが自律神経系が乱れると小さなストレスに対しても対応が難しくなります。また冷え性の原因にもなります。

イライラしたり怒りっぽい。反対にボーっとしたり、集中できない。または落ち込みやすくなったり泣きたくなるのは、自律神経系が交感神経優位に傾き過ぎているから。


さらに、このような情緒不安定になる原因の一つとして考えられているのがセロトニンの不足と言われています。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれている神経伝達物質で、交感神経が高ぶったときにイライラや不安などネガティブな感情を鎮める働きがありますが、PMSが発生するとセロトニンの分泌が低下する場合があるようです。

これには女性ホルモンのバランスが乱れることによる体調の不調がストレスとなって副腎から分泌されるストレスホルモンのコルチゾールが、脳内のセロトニンの分泌を抑制するからだと考えられています。


そういうことですから、とにかく入浴で体を温めてゆっくりしましょう。

入浴すると、浮力効果による筋肉の弛緩でリラックスできることで、副交感神経を刺激して自律神経系のバランスを整えることが期待できます。

リラックスするためのお湯の温度は38~40℃全身浴なら15~20分半身浴なら20~30分を目安にゆっくりと浸かりましょう。

半身浴を勧めている話をよくみかけますが、気分の優れない日が続くようでしたら全身浴に切り替えてみましょう。

自律神経は脊髄から伸びていますが、その脊髄は首の後ろあたりから背中にかけて通っているので、背中をしっかりと温めてあげる方が効果は期待できそうです。

しっかり温まることで、汗腺が開き発汗作用が亢進されます。
発汗そのものに余分な水分が排出されるという効果もありますが、何より体温調節機能をしっかりと働かせることで冷え性の体質を改善できることにあります(冷え性の原因は体温調節機能が働きにくいこと)

なお、入浴する時間帯は、就寝する1~2時間前に入浴しましょう。

そうすることで入眠しやすくなるだけでなく、質の高い睡眠が得られます。これはPMS改善には絶対に必要な条件です。


PMSの時期が来る前に事前に予防するなら「温冷交互(交代)浴」がお勧めです。


温冷交互浴とは水風呂と熱風呂を交互に入浴する方法です。


  【温冷交互(交代)浴】

  1.40~42℃のお湯に3分浸かる
  2.浴槽から出て、冷たい水シャワーを手足に10~20秒かける


  1と2を数回繰り返します。
  なお、最後は水で終わるのが鉄則です(皮膚が引き締まり保温効果になる)



この入浴法は血行を促進するだけでなく、自律神経系のバランスを整える効果があります。
「自律神経を鍛える」という意味もあります。




<入浴上の問題>#2 浮腫、頭痛、下腹部のはりがあったり、疲れを感じやすい

<入浴目標> 体液の循環を促進させて症状を緩和する



この時期の体は妊娠へ備えるために栄養を蓄える傾向があり、そのために栄養や水分がリンパに排出されなくなるためにむくみが起こるようです。

とりわけタンパク質は分子が大きいためにそのままでは血管へは吸収されません。そこで先ずリンパ管に取り込まれるわけですが、何らかの理由で(今回の場合はPMS)リンパ管に入れずに組織間にとどまると、タンパク質はどんどん溜まり、しかも周りの水分を取り込んで膨張するため浮腫になりやすいという性質があります(正確には、浮腫は、水分ではなくタンパク質の流れの停滞が直接の原因とも言える)

このような理由で浮腫は主に下肢に顕著ですが、脚だけでなく体のあちこちで不調の元となります。脳がむくめば頭痛、胸なら胸のハリ、下腹部なら腹痛、という具合に症状が表れます。

リンパの流れが悪くなるということは、体内に水分や老廃物が溜まりやすくなるということですからね。
老廃物には細菌やウイルスも含まれていますから、リンパの流れが悪いと免疫力も低下します。

入浴時間は全身浴で10~20分間。骨盤周りの血流を改善するだけなら半身浴でも構わないのですが、水圧効果を得るには半身浴よりも全身浴が適しています。

水分の摂取は重要です。むくみがあると「水分を摂らない方が良い」と誤解されがちですが、水分の摂り過ぎが浮腫の原因ではありません。
入浴の前と後にコップ一杯の水分を補給しましょう。


ここで一つ。お風呂でできる一番簡単(だと思う)お勧めなリンパストレッチを紹介します。

①まず湯船に浸かりながら体育座りをします。

②湯船の縁に片足の足首をかけて、ひざ裏を伸ばします。
 もう片方の脚は引き寄せたまま。

③そのまま10秒キープ。



これだけ。

逆の脚も同様に。左右5回ずつ。

どうです?簡単でしょ。

簡単すぎて今「はぁ?」と思いましたか?

ひざ裏は4大リンパ節の一つなんですよ。



<入浴上の問題>#3 肌荒れやニキビ、吹き出物などの肌トラブルがある

<入浴目標> 新陳代謝を促進する



肌荒れがひどい場合は、体を洗うときにゴシゴシ洗わないことはもちろん、タオルを使わずに手のひらで優しく撫でるように洗うのも良いでしょう。
洗浄力の強いボディソープの使用も控えましょう。

入浴法としては高温のお湯と長湯は肌へのダメージとなりますから、38~40℃のお湯で20分間まで。

熱いお湯は交感神経を刺激して寝付きも悪くなり、質の高い睡眠が得られなくなります。

食後すぐの入浴も肌に良くありません。食後すぐの入浴は血流が胃や腸に集まらず消化が悪くなります
消化が悪いと、これまた不眠の原因となったり肌に栄養が届かない要因にもなります。

質の高い睡眠にこだわるのは、肌のターンオーバーは、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって行われているからです。

ターンオーバーとは新陳代謝のことで、古い細胞が新しいものと入れ替わること。

新陳代謝を活性化するには体温を上げること、血液やリンパの流れを改善することです。
だから入浴はとても効果的。サウナ浴も効果的。

入浴中は「三陰交(さんいんこう)」というツボを刺激しましょう。
内くるぶしから指4本分上に上がったところで、スネの骨の内くぼみに位置します。

PMSだけでなく、冷え性やむくみや生理痛、更年期障害などにも効果があると言われ、女性にとってとてもありがたいツボです。



◆おすすめのアロマバス◆


女性ホルモンの調整作用に働くアロマ精油はたくさんあります。
ここはアロマの得意分野なので、ぜひアロマバスを活用しましょう。


女性ホルモンのバランスを整える精油

イランイラン カモミール・ローマン クラリセージ グレープフルーツ サイプレス ゼラニウム パルマローザ マージョラム メリッサ ラベンダー ローズウッド など(アイウエオ順)

どの精油もPMSには効果があり、入浴に使用しても肌に優しいものが多いです。
ただし月経量に影響を与えるものがあるので、その点は注意しましょう。
月経量が多い場合はゼラニウム、少ない場合はクラリセージマージョラムラベンダーがお勧めです。

PMSによって感情のコントロールが難しい場合は、セロトニンの分泌を促す精油がお勧めです。
成分に酢酸リナリルなどエステル類を多く含まれる精油が該当します。


セロトニンを分泌させる精油

カモミール・ローマン クラリセージ ベルガモット ラベンダー など

これらセロトニンの分泌に働く精油には高い鎮静作用があります。
症状に合わせて女性ホルモンのバランスを整える精油と上手に組み合わせて利用しましょう。


そして紹介したこれらの精油は、エプソムソルトで希釈してバスソルトにするとさらなる効果が期待できます。
エプソムソルトに多く含まれるマグネシウムにはホルモンバランスを整える作用があると言われているからです。
マグネシウムは経皮吸収されるので、バスソルトとアロマ精油の組合せはPMSには理想的な入浴法と言えるかもしれません。



アロマバスの例


イライラしやすい場合
 エプソムソルト 50g
 ベルガモット 3滴
 カモミール・ローマン 1滴

 (ベルガモットは柑橘類で唯一酢酸リナリルを含む精油で精神を安定させる作用がある。カモミールはリラックス作用に加え保湿作用もあるのでスキンケアにも向く)
 ※ベルガモットは人によってピリピリした刺激を感じる場合があります。また光毒性があるので朝風呂などには使用しないで下さい。


月経量が多く、むくみや頭痛などの症状が強く出ている場合
 エプソムソルト 50g

 ゼラニウム 1滴
 サイプレス 2滴
 イランイラン 1滴

 (ホルモンバランスを調整しつつ腹痛や頭痛の痛みを和らげる組み合わせ。体液の循環促進と鎮痛に優れている)
 ※妊娠中・授乳中の使用は控えましょう


冷え性を改善するなら足浴
 エプソムソルト 小さじ1(冷え性対策に特化するならヒマラヤ岩塩 小さじ1)
 マージョラム・スイート 2滴
 サンダルウッド 1滴

 (42~43℃のお湯で約20分。血行を促すマージョラムと体液の循環を促すサンダルウッドの組み合わせは生理前の冷えを和らげる)
 ※妊娠中・授乳中の使用は控えましょう

なお、ネロリの精油は少々お値段が高いので紹介しませんでしたが、新陳代謝を促進する作用があり、ネロリドールというホルモン様作用のある成分が含まれているので、PMSによる肌荒れにお悩みの方や、セレブな気分でケアをしたい方にはいいかも。


『症状別の入浴法』