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【入浴】 「不眠症」の入浴法 ~就寝の1~2時間前に入浴する~




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不眠症の原因はいろいろありますが、ストレスや環境の変化による要因が多いようなので、
これは言い換えれば自律神経の乱れによるもの。


ちなみに「不眠症」と「寝不足」は違います。別もの。

寝不足というのは、不規則な生活や仕事で忙しくて寝る暇もないというような、眠たいのを我慢している状況を意味します。

不眠症というのは眠ろうとしても寝付かない、またすぐに目が覚めてしまうような睡眠障害のこと。

症状は大きく4つに分類されています。

1)入眠障害(床についてもなかなか眠れない)
2)中途覚醒(夜中に何度も目が覚めてしまう)
3)早朝覚醒(朝早くに目が覚めてしまい、その後眠れない)
4)熟眠障害(眠りが浅い、疲れが取れない)




◆入浴上の問題リスト◆


#1 生活リズムが乱れているために寝付かない
#2 日中のストレスや緊張、不安状態が入眠の妨げになっている



不眠症の解決方法は、基本的にはストレスモードからリラックスモードに切り替えること。
そんなわけで、入浴は不眠症にとってとても効果的です。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 生活リズムが乱れているために寝付かない

<入浴目標> 起床時間と就寝時間のリズムを規則正しくする




ヒトの体には体内時計があって、通常は夜になると自動的に眠たくなるものです。

それが朝の起きる時間が遅すぎたり毎日の起床時間が不規則だったりすると、体内時計が乱れて本来眠くなるべき時間帯になっても寝付けないという状態になります。

このような悪循環を断ち切るためには、しっかり就寝時間と起床時間を決めること。
「睡眠時間を何時間確保するか」よりも「何時に起きて何時に眠るか」の方が重要です。

例えば就寝時間を23時に決めたとする。
でも今まで生活リズムが乱れていたために、そう簡単には思い通りの時間に眠くなるとは限りませんよね。

そこで試してほしいのが就寝の1~2時間前に入浴すること。


これは多くの専門家に共通する見解ですが、床につきたい1~2時間前に入浴すると一番入眠しやすいとのこと。

深部体温が下がるとヒトは眠くなる習性があります。
逆に言えば眠くなる時は深部体温が少し下がります

これは、代謝を下げて体内のエネルギーを節約するためです。

この下がっている時こそが眠りやすいタイミングだということ。

体温が最初から下がっている場合よりも、一度体温を上げて身体が火照っている状態から少し冷えてくる途中が入眠しやすいタイミングになります。

一度上げてから下げる。この高低差が少しある方が入眠しやすいと言われています。

そのために入浴は効果的で、入浴後1~2時間後が入眠しやすいタイミングだと言われていますが、
個人差もあるでしょうからあくまでも目安に。


そして起床時間も安定化させましょう。

目覚めが悪い場合は朝シャワーで気持ちをシャキッとさせると良いですね。



<入浴上の問題>#2 日中のストレスや緊張、不安状態が入眠の妨げになっている

<入浴目標> バスタイムをリラックスタイムにする



日中に過度なストレス状態を過ごしていると、夜になっても気持ちが落ち着かず不眠になる要因となります。

これが自律神経の乱れというもので、とりわけ交感神経が優位な状態を意味します。

入浴にはリラックス効果があるので、上手にお風呂を利用しましょう。


湯温は38~40℃。

ポイントは熱すぎないこと。
熱すぎると体温が下がるまでに時間がかかることや、交感神経が刺激されてリラックスモードに切り替えられなくなりますよ。

副交感神経に働きかけるよう38~40℃で、リラックスしましょう。


入浴時間は20~30分間。


短すぎると身体が火照るまでには至りません。
また、当然ですがシャワーのみでは、深部体温も上がりませんしリラックス効果も弱いものになってしまいます
湯船にゆっくりと浸かりましょう。

湯船には好きな入浴剤を利用するのもおすすめです。



◆おすすめのアロマバス◆


リラックス効果のあるアロマの香りに包まれたアロマバスは副交感神経を刺激し、入眠しやすい状況を生み出します。

使用する精油は好きな香りのものを選びましょう。

お気に入りの精油を3~5滴、浴槽のお湯に垂らしよくかき混ぜるだけで、アロマの香りが浴室内に広まりとてもリラックスできます。

好きな香りと言われても「どれを選べば良いのか分からない」という方は、以下の精油を試してみて下さい。

不眠に効果のある精油は実はたくさんあります。その中でもとりわけ不眠に作用する精油成分である酢酸リナリルリナロールをたくさん含む精油を3つ紹介します。
 

●ラベンダー
リラックスといえばラベンダー。香りさえ苦手でなければ不眠対策以外にもいろんな場面で活用できるはず。ラベンダーにも種類があるので不眠対策には真正ラベンダーを使用しましょう。

●プチグレン
ビターオレンジの枝葉から抽出された精油。気持ちが高ぶっている人には鎮静作用が働き、落ち込んでいる人には高揚させる働くという、鎮静と高揚の両作用があるので、自律神経のバランスを整える効果があります。
 
●クラリセージ
ハーブの爽やかさとナッツの甘さを持ち合わせたような香り。精油の中でも酢酸リナリルも最も多く含む。当然鎮静効果が高い。女性ホルモン様の成分も含まれているため、ホルモンバランスも整えるという女性に嬉しい精油です。



ただし、入眠するまでに入浴後3時間以上空く場合はこの限りではありません。



(最終更新日:2017/03/05)


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