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【入浴】 「寝違え」の入浴法 ~患部を直接刺激してはダメ~


寝違え」という医学用語はありませんが、不自然な姿勢で眠り続けた時に起こる筋違いのような症状を「寝違え」と呼ばれています。

寝違えは首の頸部が炎症を起こしている状態です。
基本的にはそのうち治るので放っておいても問題はありませんが、気になるのは入浴しても良いのかどうか。ですよね。



◆入浴上の問題リスト◆


#1 疼痛がある
#2 入浴で症状が悪化する



肩こりのように入浴で血行を良くすると症状が改善されるようなイメージを持たれるかもしれません。
肩こりも炎症による痛みですからね。
しかし注意しなければならないのは、同じ炎症でも肩こりと寝違えでは原因が違うということ。

肩こりは、ストレスや緊張状態が続いた状態、つまり交感神経が優位な状態が続いて血流が悪くなり、肩の筋肉へ酸素や栄養が行き渡らなくなった結果生じる痛みです。

そのため血行を促進することで肩こりは改善されていきます。

『【健康】 「肩こり」には痛み止め(消炎解熱鎮痛剤)よりも入浴の方が効く理由』 参照
『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照


それに対し寝違えは、首ではなく脇の下を通っている「腋窩(えきか)神経」が圧迫されることで起こる疼痛です。

組織が損傷を受けた時に生成されるプロスタグランジン(痛みの感受性を高める物質)によって強い痛みを感じているわけですから、まず炎症を抑えて痛みを取ることが優先されなければなりません。

一般的に急な炎症を伴うような痛み、例えばぶつけた、ひねった、腫れたという場合には冷やした方が良いとされています。

しかし、ある程度痛みが引けば、今度は入浴しても問題ありません。というより入浴した方が良いです。

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◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 疼痛がある

<入浴目標> 血行を促進する


絶対にやってはいけないのが熱いお風呂。
お湯が熱いと炎症を悪化させます。
プロスタグランジンが生成されて痛みが増強するからです。

血行を良くすることが目的ですので、38~40℃の温めのお湯に浸かりましょう。

リラックスすることで副交感神経が高められ、血管が拡張されます。
それにより血行が良くなるので損傷を受けた組織が修復されやすくなります。


実はプロスタグランジンも血管を拡張させる作用があるんですよ。
矛盾しているように思えるかもしれませんが、プロスタグランジンは傷の修復のために働く物質なんです。
傷ついた組織に酸素や栄養を行き渡らせるために血管を拡張させるんです。

え?だったら無理にプロスタグランジンを抑える必要はないのではないか?むしろどんどん生成された方が良いんじゃね?

・・・と思われるかもしれませんが、困ったことにプロスタグランジンは痛みの感受性を高める作用もあるからね。

怪我をした時に痛みを感じるのは、傷を修復しやすいようプロスタグランジンが働き、と同時に「今は無理してもらっては困るからおとなしくしてもらおう」と痛みを感じさせているのだと僕個人的には思っています。


だったらプロスタグランジンを刺激せずに血行だけ良くしてやれば良いわけですから、そこで温めのお湯である必要があるんですね。



<入浴上の問題>#2 入浴で症状が悪化する

<入浴目標> 患部を刺激ない


肩こりには患部である首から肩までしっかりと湯に浸かる方が症状緩和の効果が見込めますが、
寝違えの場合は首から肩まで浸かるのは逆効果になる可能性があります。

ちなみに寝違えで痛みを感じる患部を直接マッサージすることは推奨されていません
筋肉の緊張で痛みを感じているわけではないので、患部をほぐしても意味がなく、かえってその刺激が炎症を悪化させる場合もあるからです。

それと同じで、入浴による温熱の刺激は直接患部に与える必要はないでしょう。
半身浴でも血流の改善は見込めますよ。



◆寝違えに効くツボ


寝違えにはマッサージよりもツボ押しによる刺激が効果があると考えられています。

ただしツボの場合でも、痛みを感じる部位を直接刺激することは勧められていません。

いくつか寝違えに効果のあるツボはあるのですが、代表的なのが「落枕(らくちん)」というツボ。

手をグーに握って、出っ張る人差し指と中指の骨の間、そこから少しだけ手の甲に下がったくぼみに位置します。

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ここを湯船に浸かりながら1~2分間刺激してみましょう。



◆湯上りのストレッチ


入浴後はストレッチすると良いそうです。

痛みを感じている側の腕をだらんと下げて、そこから肘を伸ばしたまま後ろに上げ、止まったところで20秒静止。

この動きを数回繰り返すと効果があるそうです。

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他にも試してみる価値のありそうなストレッチがありますので、各自調べてみると良いですよ。


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『症状別の入浴法』

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