女性にとって日焼けで困るのは紫外線によるシミやシワ。
ところが、お風呂に入ることで紫外線によるシミやシワが防げるとしたら・・・
「えっ?」と思わるかもしれませんが、入浴法次第では紫外線によるダメージを抑制することが分かっています。
キーワードとなるのは「HSP(ヒートショックプロテイン)」
これは新しく合成されたり変性されたタンパク質を正常な構造へと構築するタンパク質で、簡単に言うとダメージを受けたタンパク質を修復するタンパク質のことです。
この特殊なタンパク質は、最初に発見されたのが熱ストレスを加えると増えたことから「ヒート(熱)・ショック・プロテイン(タンパク質)」と名付けられました。
それ以降、筋肉痛などで痛めた細胞の回復を促進したり、風邪やインフルエンザにかかりにくい体にしてくれたり、精神的なストレスに対する耐性を高めたりすることで知られ、アスリート達にも注目されてきていました。
とりわけ、慶応大学の研究チームによる実験。マウスの皮膚を42℃のお湯で温めてから紫外線を当てると、そうでないマウスよりも紫外線によるシワの予防ができること発表してからは美容の分野にも注目度が高まっています。
さて。紫外線によるシミ・シワから肌を守るHSPですが、入浴でHSPを増やすのがHSP入浴法で、ポイントは入浴により体温を2℃上げることとなります。
体温が2℃上がることで熱ストレスがかかり、体内でHSPが増えることが分かっています。
具体的には
【HSP入浴法】
- 入浴前に水分補給をしておく
- 浴槽に浸かって体温を2℃上げる(体温を2℃上げるとHSPは産生される)
時間の目安は
40℃のお湯で20分間
41℃のお湯で15分間
42℃のお湯で10分間
※炭酸系の入浴剤を使用すれば時間は短縮できる - 入浴後は10~15分間は保温に努める(体を冷やさないこと)
効果のピークは2日後といわれているので3~4日に1回の入浴で十分。
なお、体に負荷をかける入浴法なので体力が低下している場合や、心臓に不安を抱える人は控えましょう。
今やHSPによる健康法は、入浴以外でもホットヨガや加温エステなどでも同様の効果が期待されています。