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アラピア健康ブログ

【入浴】 「緑内障」の入浴法 ~水はけを良くして眼圧を下げる~


緑内障とは眼圧が上がることで視神経が圧迫され、視野が狭くなる病気です(眼圧が正常でも発症することもある)


眼圧が上がる原因は、主に目の水分(房水)の量が増えすぎることにあります。

房水とは虹彩の裏側にある毛様体から分泌される液体のことで、房水は瞳孔を通って前眼房に流れ、排出路である隅角(ぐうかく)を通って虹彩付着部にあるシュレム管に吸収され眼球外に排出されています。

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正常な場合は房水の分泌量と排出量が一定に保たれているので眼圧が安定しているものですが、房水の出口にある隅角(ぐうかく)が塞がると眼の中の房水が過剰となり眼圧が上がります。

このように隅角が塞がることで緑内障になるタイプを「閉塞隅角緑内障」といいます。

つまりは
「房水が排出できない = 眼圧が上がる = 視神経を圧迫、傷つける = 視野が狭くなる」 というのが閉塞隅角緑内障。


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緑内障には他にも種類がありますが、いずれにしても視神経が傷つくことで発症します。




◆体質別の入浴法


緑内障の治療は薬物療法やレーザー療法、手術療法がありますが、私生活においても自分でできる対処法はいくつか存在します。

なかでも入浴は緑内障にとって効果があると考えられています。

例えば緑内障の人には末梢血管の循環が悪いと言われ、冷え性の人が多いようです。
血流が悪いと視神経の細胞にも栄養が行き渡らなくなるので血流を改善することが優先されます。


『【入浴】 「冷え性」の入浴法 ~誤解だらけの冷え症対策~』 参照


また、むくみやすい人も要注意。むくみやすいということは、水はけが悪いということで漢方でいうところの「水毒」にあたります。

余分な水分を排出することで眼圧は上がりにくくなりますから、入浴による発汗作用、または浴槽浴による水圧効果などはむくみ対策として期待できます。
入浴自体に利尿作用がありますからね。それに冷え性からくるむくみもありますので、冷え性と併せて改善しましょう。


『【入浴】 「脚のむくみ」の入浴法 ~炭酸泉が効果あり~』 参照


さらに高血圧も緑内障の危険因子と考えられています。

高血圧と眼圧に直接的な関係は認められてはいませんが、緑内障患者には高血圧を持っている人が多いという報告があります。

なぜ高血圧との関係が医学的に説明されていないのに緑内障になるのかといえば、これは交感神経と関係しているとも考えられます。

例えば自律神経の交感神経が優位になると血管は収縮します。そのため血圧は上がります。
いつも緊張やストレスにさらされている人は交感神経が優位になりやすく、結果として高血圧になりやすい。

また、交感神経が優位な場合、瞳孔は散大になりがちです(逆に副交感神経が優位だと瞳孔は縮小する)

実はここが問題で、瞳孔が大きく開くということは、虹彩筋は縮んで短く太くなっている状態です。

この太くなることが隅角の隙間を狭くする要因となるわけです。もともと狭隅角の人は塞がってしまうことも。

これにより眼圧が上がって緑内障になる・・・というわけです。

高血圧だから緑内障になるというよりも、ストレスによる自律神経の乱れが高血圧や緑内障を引き起こしているとも考えられるんですね。

そういう意味でもリラックス効果のある入浴は有効です。

リラックスすると副交感神経が優位になり、ストレスが解消され、眼圧を下げることになります。
また副交感神経優位によって血管は拡張されますので、血流も改善され視神経にも酸素や栄養が行き渡ります。


『【入浴】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照


加えて低血圧もまた緑内障の危険因子となります。

血圧が低過ぎることも血流が悪くなる原因となりますので、血圧は高すぎても低すぎても緑内障にはよくありません。



◆入浴時に意識すること


上記のように、低血圧の場合を除くいずれの危険因子を持つ体質の場合でも、基本は38~40℃のぬるま湯でなければなりません。

副交感神経が優位になるような入浴によって、冷え性やむくみ、高血圧などが緑内障の要因になることを防ぐためです。

湯船に浸かるときは、のんびりリラックスすることを心がけましょう。

入浴剤には血行促進効果の高い炭酸ガス系がお勧めです。
生薬入り薬用剤ならば、これまた血行促進作用のあるトウキやセンキュウなどが配合されたものがお勧めです。

また、湯船に浸かりながら目の周りをマッサージすると効果があるかもしれません。
なぜなら目の周りには「攅竹(さんちく)」「 晴明(せいめい)」「太陽(たいよう)」といった眼圧を下げるツボがあるからです。


なお、注意すべき点があるとすれば、シャワー時は長い時間頭を下に向けて洗髪しないこと
長時間下を向いていると眼圧が上がりやすいからです。


このようなわけで、入浴は緑内障にとって効果があると考えられます。

ただし手術療法を受けた場合は、術後数日間は入浴も洗顔も禁止されていますので医師の指示に従ってください。



関連記事

『症状別の入浴法』



 

【入浴】 「更年期障害」の入浴法 ~気持ちを安定させる~


女性の更年期障害に対する入浴法です。

女性の更年期とは閉経を挟んだ前後10年間のことで、主に40歳~60歳。

閉経に伴い女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が低下することと関係しているようです。

更年期症状としては、ほてりのぼせ、発汗、冷え、肩こり、睡眠障害、動悸、頭痛、めまいといった身体的なものから意欲低下、物忘れ、イライラといった精神的なものまで実に様々な症状があり、また人によっても違います。

身体的な症状は生理の変化、つまりエストロゲンの変化や低下が自律神経中枢のある視床下部に影響していて、自律神経が乱れることで生じます。

また精神的な症状は、ストレスが大脳辺縁系に影響し、気分の落ち込みや情緒不安定になることで生じます。

自律神経を司る視床下部は大脳辺縁系の制御を受けているので、更年期障害の対策としては自律神経のバランスを整えるだけでは不十分で、気持ちを安定させることの方が重要になってきます。

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入浴法としてのポイントは、気持ちを安定させる入浴法。具体的には脳への血流を促進すること

例えばうつ病患者は健常者と比べると脳の血流が不足していることが分かっています。
脳の血流が悪いと意欲の低下や気分の落ち込みを招き、それが自律神経の乱れにも繋がっていきますから、なによりも脳への血流改善が求められます。

エストロゲンには血管拡張作用があるので、更年期になるとこの作用が弱くなってどうしても血流が悪くなりやすくなりますから、自分で血流を促進させていくしかありません。



1.毎日決まった時間に入浴し、睡眠すること


脳の血流と睡眠は密接な関係にあります。

睡眠中は副交感神経が優位になり血管が拡張され血行が良くなります。
脳内においては、睡眠中に老廃物が洗い流されていて、これが物忘れや認知症の予防とも関係していると考えられています。

また、睡眠中は心拍数も下がり体温も下がっている状態ですが、これは体温が下がらないと質の高い睡眠が得られないことを意味します。

体温は末梢の皮膚血管から放熱されることで下げられますが、血行が悪いとうまく放熱ができずなかなか寝付くことができません。

そこで就寝1~2時間前の入浴はとても有効になります。
お風呂で血行を促進し、入浴後に一度温まった体温がゆっくりと放熱されて下がっていく過程でヒトは眠たくなります。

そういうわけで入浴と睡眠はセットで考えましょう。


また、気持ちを安定させる方法のひとつに生活のリズムを安定させることが挙げられます。
不規則な生活は気持ちをも不安定にしますからね。

できれば毎日同じような時間に入浴して、同じような時間に入眠すると良いでしょう。



2.38~40℃のぬるめお湯で15~20分間


入浴には言うまでもなくリラックス効果があります。

熱いお湯は逆効果になりますから、ぬるめ(38~40℃)のお湯でシャワー浴ではなくじっくり浴槽浴に浸かって15~20分間

時間を長めに設定しているのは、ぬるめのため時間が短いと体が温まらないことと、リラックス効果をしっかりと得るためです。

でも20分間はさすがに長いので、体に負担を感じるようなら半身浴にしたり、「10分+10分」の2回に分けた分割浴でも良いでしょう。

入浴中、あるいは入浴後に簡単なストレッチを取り入れるとさらに効果が見込めます。


また、更年期障害の入浴剤としてクラリセージのアロマ精油が有名です。

数滴湯船に垂らすだけ。

クラリセージはハーブ系の香りで心を落ち着かせる効果がありますので、苦手な香りでなければ試してみると良いでしょう。



3.キーワードはオキシトシン?


更年期障害の症状にほてりやのぼせ、発汗があると言いましたが、これは「ホットフラッシュ」といって局所的に大量の汗が出る多汗症に似た症状で別名「更年期の多汗症」とも呼ばれています。

多汗症もまた体温調節中枢のある視床下部のみならず、その上位である大脳辺縁系に問題があると考えられ、そのため情動が不安定なために発汗する精神性発汗が汗の主体となっています。

『【入浴】 「多汗症」の入浴法 ~情動の安定をはかる~』 参照


そのせいか、更年期障害と多汗症は共通している部分が多いと考えられます。

多汗症との違いがあるとすれば、その原因が更年期であるということ。エストロゲンの減少ですね。

減少する女性ホルモンであるエストロゲンは更年期である以上、自分で増やすことはできませんが、このエストロゲンの働きを助け、かつエストロゲンの働きに類似したホルモンなら自分で増やすことは可能だと言われています。

そのホルモンとは「オキシトシン」

オキシトシンは視床下部で産生される別名「幸せホルモン」とか「愛情ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質のひとつで、大脳辺縁系の情動を司る扁桃体に作用してストレスを打ち消すと考えられています。

しかもストレスを抑えるどころか幸福感を感じ、心拍や血圧を調整し、骨や筋肉の形成にも関与しているというから、まさにエストロゲンの代わりです。

オキシトシンはスキンシップで増えるので、好きな人と一緒にお風呂に入ると効果があるかもしれません。いや冗談抜きで。

また、先に述べたアロマ精油なども自分に合った物であればオキシトシンが増えると考えられています。要は幸福感が得られるような入浴タイムにすれば良いわけです。

 

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『症状別の入浴法』


 

【入浴】 「多汗症」の入浴法 ~情動の安定をはかる~


ヒトは体温調節をするために汗をかきますが、必要以上に汗をかく症状を「多汗症」といいます。

多汗症は入浴によって治療はできませんが、ある程度は発汗を正常化することが可能だと考えられています。



◆温熱性発汗と精神性発汗


ヒトが発汗するのは体温を維持するため。

そのため汗腺は交感神経が支配しています(副交感神経の支配は受けていない)

というのは、例えば激しい運動や戦闘を行ったときは緊張状態にありますから交感神経が優位になっていますよね。
激しい動作を伴いますので体温は上昇します。このまま放っておくとヒトは体温が42℃以上になり機能不全、死に至ります。

そうならないために発汗をして体温を下げるのが温熱性発汗(体温調節性発汗)

というわけで、発汗は交感神経が優位な場合に起きます

交感神経が優位になると発汗するので、体温の上昇とは関係なく緊張している時も汗をかきます。

この緊張や不安、ストレスで起こる発汗を精神性発汗といいますが、局所性多汗症の多くはこの精神性による発汗の異常が原因だと考えられています。

局所性多汗症というのは、多量に発汗する部位が限られているもので、手のひらに多く発汗がみられるのは「手掌多汗症」、足裏に多く見られれば「足蹠多汗症」、脇に多いのは「腋窩多汗症」と分けて呼んでいます。


まれに全身が多量に発汗する全身性の多汗症もありますが、これらはその裏に更年期障害や甲状腺障害、糖尿病、結核、その他に薬剤の副作用などが原因となっている場合が多いようです。

このような原因がはっきりしている続発性の多汗症であれば、対処法は自ずと決まってきますが、問題は局所性多汗症の場合。

一応は自律神経の失調である可能性が高いものの原因ははっきりしていません。

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◆入浴法のアプローチ


入浴法のアプローチとしては

・「汗腺機能を鍛える入浴法」
・「脳への血流を良くする入浴法」


の2通りが考えられます。

自律神経のバランスが乱れているために体温調節機能上手く働いていないとするならば、汗腺機能を鍛えることで改善が期待できます。

汗腺機能を司っているのは視床下部の体温調節中枢です。
外気温の変化は皮膚に存在する温受容器で感受し、その情報は体温調節中枢に伝えられます。
また、体内の深部温の変化は、視床下部にある温度感受性ニューロンで感受し、その情報も体温調節中枢に伝えられます。

体温調節中枢は、この内外から伝わる温度情報を統合して処理され発汗を誘発します。

汗をかくべき時に汗をかく。この当たり前の生理反応が弱いと汗腺機能が衰退し、能動汗腺(働いている汗腺)の数は減少してしまいます。

能動汗腺が減少していると、全身の汗腺で汗をかかないぶん、 体の一部分だけに大量の汗をかいてしまう現象が起きてしまいます。

このような体質の人には汗腺機能を鍛える入浴法が有効です。

しかし、局所性多汗症のようにみえるこの症状は、本当は「能動汗腺衰退症」と呼ばれ多汗症とは違います。

ただ、汗腺機能が低下しているために多汗症だと勘違いしているケースも多いようなので、一度は汗腺機能を鍛える入浴法を試してみる価値はあるでしょう(ちなみに、これはふだん汗をかく習慣のない人、運動不足の人にも有効な入浴法です)


もし汗腺機能に問題がないとすれば別のアプローチが必要で、それが脳への血流改善です。

それでは、「汗腺機能を鍛える入浴法」と「脳への血流を良くする入浴法」をそれぞれ紹介します。



◆「汗腺機能を鍛える入浴法(1)」手足高温浴からの半身浴


多汗症に悩んでいるからといって汗をかかないようにと水分の摂取を控えるとか、制汗スプレーなどで汗を止めたりするのは多汗症にとっては逆効果になると考えられています。

汗腺機能が正常に働いていないのであれば、汗を抑えるのではなく汗腺を鍛えて正常に戻すことが重要。

ということは、汗をかくべき時はしっかりと汗をかいて体温調節機能の役割を果たさせる必要があります。


汗腺機能を鍛える入浴法として知られているのは「手足高温浴」

手足高温浴とは、43~44℃の高温のお湯が腰のあたりまで少なめに張られた浴槽に、両手の肘から先と下半身だけ浸す入浴法です。
パッと見、土下座をしているような姿勢になります。

顔はうつむかないで上げて下さい。
この姿勢が辛い場合は、浴槽用のイスを入れて腰かけながらするのもよいでしょう。

時間にして10~15分間。かなりの発汗量になると思います。

この手足高温浴の目的は3つ。

1)手や足は局所性多汗症に多くみられる発汗部位になるので、ここの汗腺を刺激すること。

2)43~44℃だけに全身から汗が出ますが、これは全身の汗腺を働かせること。

3)かいた汗が蒸発することで気化熱を奪って皮膚温が低下し体温が調節されますが、ここまでが本来の汗腺機能の役目ですからね。そこまでしっかり働かせること。お湯が高温であるにもかかわらず10~15分間ものぼせることなく入っていられるのは、手足以外がお湯に浸かっていないためにかいた汗が蒸発できるから。


ただ単に汗をかいてもダメなんですね。

そして、そのあとに、浴槽にお湯を足し、37~39℃の微温浴で半身浴をします。

これは手足高温浴で優位になっていた交感神経を副交感神経に切り替えるため

全身浴より半身浴が有効な理由は、やはり汗腺機能を鍛えるため。体温調節としての汗腺機能の役割は「汗が蒸発して気化熱で体温を調節するまで」が1セットですからね。

頭から手、腋を含む上半身からかいた汗が蒸発するまでを実践することで本来の働きを取り戻すことが目的です。

こうして手足高温浴で交感神経を刺激し、半身浴で副交感神経優位に切り替えることで自律神経のバランスも整えられます。



◆「汗腺機能を鍛える入浴法(2)」入浴後のケア


入浴後は体をタオルで軽く拭き(水分を完全に拭こうとしない)、ゆっくりと汗が蒸発して体温が下がるのを待ちます。

暑い時はうちわで扇ぐのも良いでしょう。ただし、冷房を使って一気に体を冷やすと、せっかくの汗腺トレーニングが無駄になってしまいます。

皮膚表面の温度が下がることで一時的には汗はひきますが、体内(脳内)の深部体温は高いままなので再び体温調節中枢が働いて汗が出てきます。

ゆっくりと汗が蒸発して体温が下がるのを待つのは、体温調節中枢が正常な判断ができるようにするためです。



◆「脳への血流を良くする入浴法」


局所性多汗症の発汗は温熱性発汗(体温調節性発汗)よりも精神性発汗であることの方が多いもの。

この精神性発汗が温熱性発汗と生理的に違うのは、視床下部だけでなく大脳辺縁系が関与しているということ。

そして、手足以外から発汗するのが温熱性発汗であるのに対して、手足に発汗が多いのが精神性発汗の特徴です。

精神性発汗に大脳辺縁系が関与しているのは、辺縁系には情動に司る扁桃体が存在するからで、視床下部は辺縁系の影響を受けて作用します

「情動」とは喜怒哀楽の感情で引き起こされた行動のこと。

体温調節中枢も汗腺機能も自律神経の制御やホルモンの分泌も全て視床下部の役目ですが、その上位である大脳辺縁系で統合された指令が視床下部を制御しています。

つまり、大脳辺縁系は視床下部の上司みたいなもの。
自律神経のバランスは情動によって左右されるのはそのためです。

これでもうお分かりになるかと思いますが、局所性多汗症が精神性発汗の異常によるものだとすれば、いくら汗腺機能を鍛えても効果は期待できず、情動の安定が必須条件になります。

そのためには視床下部や大脳辺縁系に血流と脳脊髄液の循環を改善すること。


入浴法としては「脳への血流を良くする入浴法」が求められます。

脳への血流が悪いとめまいなどの症状が表れますが、実際に多汗症にはめまいを併発することが認められています。

首こりや肩こりがあると脳への血流は悪くなりますので、首や肩にこりがある場合は先にこれを改善しましょう。


『【入浴】 「めまい」の入浴法 ~耳の血流UPとストレス発散~』 参照

『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照


脳脊髄液を増やすには、日常生活においては十分な水分補給睡眠が不可欠だと言われています。
入浴法としては安眠へと繋がるような入り方をすることが求められます。


『【入浴】 「不眠症」の入浴法 ~就寝の1~2時間前に入浴する~』 参照


また、情動を司る扁桃体にはオキシトシン受容体が多く、オキシトシンはそこに作用して、扁桃体で生じる恐怖や不安を打ち消すという研究報告があります。
オキシトシンとは視床下部で産生される別名「幸せホルモン」とか「愛情ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質のひとつです。

そこで、このオキシトシンが増えるような入浴法が望まれますが、浴槽に好きなアロマ精油を数滴垂らすと効果があると考えられています。

好きな人と一緒にお風呂に入るのもいいらしいですよ。要はスキンシップですね。

あとは、入浴中にストレッチリンパマッサージを行うとさらに効果が期待できるようです。

オキシトシンが十分に分泌されると、心理的・精神的ストレスを緩和し、身も心も満たされたような気分になるので大脳辺縁系の状態が安定し、それが多汗症にも良い影響を与えるのではないかと推測されます。
 

【入浴】 「水虫」の入浴法 ~足の洗い方と効果的な足湯法~


女性にも増えてきているという「水虫」

感染してもかゆみが出ない場合もあるが、進行すると「かゆみ・水ぶくれ・皮向け」などの症状が表れ、放っておいても治ることはないと言われていますので必ず治療を受けましょう。


水虫は「白癬菌(はくせんきん)」というカビが、皮膚の角質層に侵入し繁殖して起こります。

角質層を構成しているケラチンが白癬菌の栄養源で、繁殖スピードはとても早く、肌のターンオーバーのサイクルよりも早いので、古くなった角質から共に自然といなくなることはないと言われています。

しかも、角質層には白血球がいないので、いくら免疫力を高めても角質に潜む白癬菌を退治することはできないとのこと。
つまり自然治癒は無理だということになります。



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◆入浴上の問題リスト◆


#1 症状が進行してかゆみ・水ぶくれ・皮向けに及ぶリスクがある
#2 家族に感染するリスクがある
#3 治癒後に再発するリスクがある



水虫は大きな病気になることはありません。
しかし日常生活に影響しますので、しっかりと治療と予防しましょう。
治っても再発率が高いのが水虫です。最終的には予防するための足の洗い方を身に付けることが求められます。

気になるのは、その感染力の高さゆえ、入浴でもうつるのか?ということですが、入浴で感染することはありません
家族の中で「水虫の人が最後に入浴しなければならない」ということもありません。
ですが、バスマットやタオルの共有を介して感染しますので感染リスクの除去に努めましょう



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 症状が進行してかゆみ・水ぶくれ・皮向けに及ぶリスクがある

<入浴目標> 効果的な足浴と水虫外用薬ケアができる



汗を多くかく人は、それだけで水虫になりやすいので、しっかりと入浴か足浴(足湯)で清潔を保って下さい。

ここでは効果的な足浴(足湯)について紹介します。


白癬菌は角質層に侵入しているので、角質を削るのは有効だとと言えますが、傷口から侵入を許してしまいかねないので、削るよりも足湯に重曹を入れてこすり洗う方をお勧めします。

重曹には、タンパク質を分解するという特徴があるので、古い角質を分解する効果が期待できるんです。

洗面器でする足湯なら小さじ1杯程度で十分です。

足を浸す時間は10~15分。

問題はお湯の温度。

ぬるめの湯を推奨している所もありますが、カビの生育可能温度の領域は0~40℃ですので、理論上は40℃以上で白癬菌が死滅することになります。

ですので、なかには「40℃以上で死滅する」と謳っているところもありますが、菌が入り込んでしまっている状況では理論通りには死滅しません。

41~43℃くらいのお湯で毎日足浴(足湯)をすることで、水虫を予防したり進行を抑制するつもりで行うのがよろしいかと思います。


重要なのは入浴後の水虫外用薬ケア

入浴後は足の裏の皮膚(角質含む)は水分を含んでいるので柔らかくなっています。

薬の成分が奥まで浸透しやすい状態になっているので、水虫外用薬を塗るには入浴後が絶好です。

なお、水虫外用薬を塗り終えたら手をしっかり洗いましょう。
手に感染して「手白癬(手の水虫)」になる可能性があるからです。



<入浴上の問題>#2 家族に感染するリスクがある

<入浴目標> 感染のリスク要因は除去し、清潔を保つ



水虫はお風呂に入って他人にうつるものではありませんが、バスマットやタオルの共有にて感染する場合がありますので、常に清潔を保ちましょう
特にバスマットなど湿度の高い所は菌が繁殖しやすいので使用したら毎回洗濯をする必要があります。

ちなみに同じ洗濯槽で他の洗濯物と一緒に洗っても大丈夫です。
ただしよく乾燥させて下さい。

こまめな浴室の掃除も重要です。

入浴後はしっかりと足を乾かし、家の中でも裸足で歩かないようにします。
靴下を履く場合は毎日履き替える。スリッパを履く場合は個人用のものを使用するなどの工夫が必要です。


きちんと手洗いをすることも大切です(手白癬の予防)

感染予防のキーワードは「清潔」「乾燥」「共有しないこと」です。



<入浴上の問題>#3 治癒後に再発するリスクがある

<入浴目標> 正しい足の洗い方をして予防する



水虫外用薬は毎日継続的に続けることが大切です。
途中でやめることがないようにしましょう。症状が治まっても白癬菌を完全に退治しないと再発します。

水虫の再発率は50%と言われています。
2人に1人ですから結構高い確率だとも言えますが、再発する人の多くは途中で治療をやめているか、治ったとしてもそれ以降清潔を保っていなかったりしていることが原因と考えられていますので、しっかりケアをする習慣があれば予防できます。

完治後、再び白癬菌に感染したとしても感染が成立するまでに最低24時間かかると言われています。毎日入浴する習慣があり、しっかりと足を洗っていれば水虫になることはありません(ただし足の皮膚に傷がある場合は12時間と言われている)

そこで足の洗い方ですが、特に足の指と指の間は丁寧に洗いましょう


手順を紹介します。

1.まず足をお湯で洗って汚れを落とす

2.石鹸をしっかり泡立てる

3.足を洗うときはナイロンタオルや軽石を使用しない。またゴシゴシしない(皮膚に傷がつくとそこから白癬菌が侵入するから)

4.足の指と指の間だけでなく、足の裏、爪の中にも白癬菌が付着するので念入りに洗いましょう

5.お湯で綺麗に洗い流す

6.風呂上りはしっかりと拭いて乾かす(この「乾かす」ことが大事です)




◆おすすめのアロマバス◆


アロマの精油には抗真菌作用を持つものがあり、水虫対策としては基本的にこの抗真菌作用のある精油が有効です。

抗真菌作用のある精油は、
カモミール・ジャーマン 、カモミール・ローマン、ゼラニウム、ティートゥリー、ニアウリ、パチュリー、パルマローザ、フランキンセンス、ラベンダー、レモングラス など(アイウエオ順)

水虫が治りにくい理由は、白癬菌が寄生している角質層は生組織ではないので免疫細胞が存在しないこと、また白癬菌を外用薬で退治しようにも、角質層の役割は異物からのバリア機能なので角質層の奥深くに逃げ込んだ白癬菌にまで届かないことなどが挙げられます。
それに対し、精油が水虫に対して有効だと考えられる理由として、精油は脂溶性であり、すんなりと角質の奥の細胞にまで浸透できる点にあります。

お勧めは精油を垂らした足浴(足湯)です。

ただし先に忠告しておきますが、抗真菌作用のある精油に頼るよりも大事なこと。それはしっかりと足を洗うこと。抗真菌作用があるといってもそのうち耐性ができてしまうことも考えられます。
そして足浴後は清潔な乾いたタオルで水分をよくふき取ること、もしくは水虫外用薬でケアをすることが大切です。

 
アロマバス(足浴)の例


軽度の水虫の場合には<42℃のお湯で20分間>
 植物油(キャリアオイル)や天然塩など基材となるもの 少量
 パルマローザ 3滴
(短期間のパルマローザによる足浴で白癬菌が100%除菌できたという研究報告がある。主成分のゲラニオールは抗真菌作用だけでなく、皮膚の収れん作用もある。バリア機能が低下した肌に出番の精油)
※ゲラニオールには子宮収縮作用があるため妊娠中の使用は避けて下さい。


さて、かゆみが強いときの足浴法ですが、精油を混ぜる基剤として重曹を活用しましょう。

重曹の性質についてはすでに述べていますが、重曹には角質を落とす作用があるので精油の成分が角質の奥に届きやすくなるからです。
ただし、重曹に長時間浸けると、古い角質だけでなく若い角質まで傷つけてしまう恐れがあるため、足浴は15分以内にする


かゆみが強い場合は<41~43℃のお湯で15分間以内>
 重曹 小さじ1
 ティートゥリー 2滴
 ラベンダー 2滴

 (ティートゥリーには抗真菌作用に加え、かゆみを抑える作用がある。ラベンダーにはかゆみによる不快感を鎮める作用がある)


ジクジク趾間型の水虫には<41~43℃のお湯で15分間以内>
 重曹 小さじ1
 ティートゥリー 2滴
 フランキンセンス 2滴
 ミルラ 1滴

 (抗炎症作用、免疫強壮作用、細胞成長促進作用、瘢痕作用の組合せ)
 ※瘢痕(はんこん)作用とは傷あとを綺麗に修復する働きのこと。趾間型の水虫は症状が悪化すると水疱ができたり皮がむけたりするので、細胞成長促進作用や瘢痕作用のある精油をブレンドすることが望ましい。



(最終更新日:2019/10/2)


関連記事
『症状別の入浴法』

【入浴】 「寝違え」の入浴法 ~患部を直接刺激してはダメ~


寝違え」という医学用語はありませんが、不自然な姿勢で眠り続けた時に起こる筋違いのような症状を「寝違え」と呼ばれています。

寝違えは首の頸部が炎症を起こしている状態です。
基本的にはそのうち治るので放っておいても問題はありませんが、気になるのは入浴しても良いのかどうか。ですよね。



◆入浴上の問題リスト◆


#1 疼痛がある
#2 入浴で症状が悪化する



肩こりのように入浴で血行を良くすると症状が改善されるようなイメージを持たれるかもしれません。
肩こりも炎症による痛みですからね。
しかし注意しなければならないのは、同じ炎症でも肩こりと寝違えでは原因が違うということ。

肩こりは、ストレスや緊張状態が続いた状態、つまり交感神経が優位な状態が続いて血流が悪くなり、肩の筋肉へ酸素や栄養が行き渡らなくなった結果生じる痛みです。

そのため血行を促進することで肩こりは改善されていきます。

『【健康】 「肩こり」には痛み止め(消炎解熱鎮痛剤)よりも入浴の方が効く理由』 参照
『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照


それに対し寝違えは、首ではなく脇の下を通っている「腋窩(えきか)神経」が圧迫されることで起こる疼痛です。

組織が損傷を受けた時に生成されるプロスタグランジン(痛みの感受性を高める物質)によって強い痛みを感じているわけですから、まず炎症を抑えて痛みを取ることが優先されなければなりません。

一般的に急な炎症を伴うような痛み、例えばぶつけた、ひねった、腫れたという場合には冷やした方が良いとされています。

しかし、ある程度痛みが引けば、今度は入浴しても問題ありません。というより入浴した方が良いです。

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◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 疼痛がある

<入浴目標> 血行を促進する


絶対にやってはいけないのが熱いお風呂。
お湯が熱いと炎症を悪化させます。
プロスタグランジンが生成されて痛みが増強するからです。

血行を良くすることが目的ですので、38~40℃の温めのお湯に浸かりましょう。

リラックスすることで副交感神経が高められ、血管が拡張されます。
それにより血行が良くなるので損傷を受けた組織が修復されやすくなります。


実はプロスタグランジンも血管を拡張させる作用があるんですよ。
矛盾しているように思えるかもしれませんが、プロスタグランジンは傷の修復のために働く物質なんです。
傷ついた組織に酸素や栄養を行き渡らせるために血管を拡張させるんです。

え?だったら無理にプロスタグランジンを抑える必要はないのではないか?むしろどんどん生成された方が良いんじゃね?

・・・と思われるかもしれませんが、困ったことにプロスタグランジンは痛みの感受性を高める作用もあるからね。

怪我をした時に痛みを感じるのは、傷を修復しやすいようプロスタグランジンが働き、と同時に「今は無理してもらっては困るからおとなしくしてもらおう」と痛みを感じさせているのだと僕個人的には思っています。


だったらプロスタグランジンを刺激せずに血行だけ良くしてやれば良いわけですから、そこで温めのお湯である必要があるんですね。



<入浴上の問題>#2 入浴で症状が悪化する

<入浴目標> 患部を刺激ない


肩こりには患部である首から肩までしっかりと湯に浸かる方が症状緩和の効果が見込めますが、
寝違えの場合は首から肩まで浸かるのは逆効果になる可能性があります。

ちなみに寝違えで痛みを感じる患部を直接マッサージすることは推奨されていません
筋肉の緊張で痛みを感じているわけではないので、患部をほぐしても意味がなく、かえってその刺激が炎症を悪化させる場合もあるからです。

それと同じで、入浴による温熱の刺激は直接患部に与える必要はないでしょう。
半身浴でも血流の改善は見込めますよ。



◆寝違えに効くツボ


寝違えにはマッサージよりもツボ押しによる刺激が効果があると考えられています。

ただしツボの場合でも、痛みを感じる部位を直接刺激することは勧められていません。

いくつか寝違えに効果のあるツボはあるのですが、代表的なのが「落枕(らくちん)」というツボ。

手をグーに握って、出っ張る人差し指と中指の骨の間、そこから少しだけ手の甲に下がったくぼみに位置します。

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ここを湯船に浸かりながら1~2分間刺激してみましょう。



◆湯上りのストレッチ


入浴後はストレッチすると良いそうです。

痛みを感じている側の腕をだらんと下げて、そこから肘を伸ばしたまま後ろに上げ、止まったところで20秒静止。

この動きを数回繰り返すと効果があるそうです。

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他にも試してみる価値のありそうなストレッチがありますので、各自調べてみると良いですよ。


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『症状別の入浴法』

【入浴】 「下肢静脈瘤」の入浴法 ~脚を伸ばしてマッサージ~


下肢静脈瘤とは、下肢の皮下を走行する静脈が拡張・蛇行した状態で、女性に多い症状です。

日常生活に支障がなくても 、血管が詰まって浮き上がるために美容的な訴えも多いのが特徴のようです。

脚の静脈を通っている血液は重力に逆らって上まで持ち上げなければなりません。
そのため脚の静脈のいたる所には、血液が逆流せずに心臓まで戻るための「」が付いています。
逆流防止弁と言われ、この弁が壊れると弁を閉じることができずに逆流を許してしまうことになります。

その結果、静脈に血液が溜まって膨らんでいくのが下肢静脈瘤です。

特に立ったままの時間が長いと溜まりやすく、脚のだるさやむくみも伴いやすくなります。

命にかかわる病気ではありませんが、そのまま放置して治るわけでもなく、
それが原因で血栓が詰まって死にいたることもあるというから見過ごすわけにもいきません。

入浴は生活習慣の改善に役立ちます。

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1.温熱効果ではなく水圧効果


入浴による効果といえば、真っ先に挙げられるのは温熱効果による血行促進でしょう。

しかし、血流を良くするのと下肢静脈瘤の改善とは直接な関係はありません。
むしろ血流が増えることによって静脈に溜まりやすくなる可能性もあります。

とはいえ、下肢静脈瘤が原因でむくむこともあり、血液やリンパの流れを良くしてむくみ解消を図るうえでは温熱の効果はあります。


しかし入浴が下肢静脈瘤に期待できるのは水圧効果

弾性ストッキング着用による保存療法と似ています。
弾性ストッキングは伸縮性があり、足全体を圧迫してふくらはぎのポンプ機能を助けることによって静脈に血液が溜まるのを防ぎます。

医療用の弾性ストッキングは足首に一番圧がかかり、段階的に弱くなっているので血液が下から上に上がるような設計になっている工夫がなされています。

弾性ストッキングの着用は、下肢静脈瘤を治すことはできませんが進行を遅らせたり予防できる方法として有効だとされています。

入浴による水圧効果にもこれと同じ原理を利用できます。



2.脚を伸ばして入浴する


具体的には脚全体に均一に水圧がかかるように脚を伸ばして入浴すること。

膝を曲げて浸かっても効果は得られにくいようです。

浴槽の関係で脚を伸ばして浸かれない場合は、足を浴槽の縁にかけると良いでしょう。

水圧は弱くなってしまいますが、足の静脈の循環を改善する方法として有効です。

生活習慣改善法の一つに「足を高くして就寝する」こともあるくらいですからね。



3.ふくらはぎを下から上へマッサージ


足首あたりからふくらはぎにかけて、両方の手で上方向に向けてマッサージするとより効果が得られると考えられています。

揉むというよりさする感じで、2~3分行うのが目安です。

入浴時以外でも、こまめにふくらはぎをマッサージすると良いとされています。とにかく足の静脈に血液を溜めさせないことです。

ただし、強く圧をかけることは控えましょう。
強く揉むことでふくらはぎの血栓がはがれて詰まる可能性があるからです。


最後に。

湯船から出る時はゆっくりと立ち上がりましょう。

下肢静脈瘤が原因で、急に立ち上がるとめまいがする起立低血圧になる場合もあるからです。


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『症状別の入浴法』

【入浴】 「過敏性腸症候群(IBS)」の入浴法 ~腸脳相関に注目する~


過敏性腸症候群(IBS)とは、胃腸に異常が見当たらないのに便秘や下痢など便通に異常が起こる状態のことです。

症状によって便秘型下痢型交替型(便秘と下痢を交互に繰り返す)の3タイプと、いずれにも該当しないタイプとがあります。
いずれにも該当しないタイプには、おならが止まらなくなるガス型などが含まれます。
腹痛膨満感を伴うこともあるそうです。

腸のぜん動運動が低下すれば便秘に、過剰に動けば下痢になりますが、いずれにしても腸の機能障害によるものです。

原因ははっきりしていませんが、不安やストレスといった心因性の症状だと考えられています。
食生活や睡眠などの生活リズムも関係しているようです。

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腸は自律神経によって支配されているといっても過言ではありません。

不安やストレスによって自律神経のバランスが崩れると腸の機能にも悪影響を及ぼします。
また、「腸は第2の脳」と言われるほど腸と脳の関係が深い(腸脳相関)ことも知られています。

そのため、「便秘」ひとつを取ってみても、それが過敏性腸症候群によるものだとすれば、自分で市販の薬を買って使用しても効かない場合があるかもしれません。処方すべき薬が違う可能性もあるので、「治らないな?」と思ったら一度受診されることをお勧めします。



◆入浴上の問題リスト◆


#1 腹部に明らかな異常はないが、慢性的な腹痛や腹部の不快感が続いている
#2 温冷交互浴(温冷交代浴)を行っても症状が改善されない



「腸脳相関」と言われるとおり、腸と自律神経は深い関係にあります。
自律神経系の乱れは消化管機能の乱れ。そんなわけですから入浴法としては、腸の働き及び自律神経のバランスを整える入浴を心掛ければ良いということになります。
ただし注意が必要なのは、消化管の機能低下が自律神経の乱れを招いている可能性もあるということ。



◆入浴法◆



<入浴上の問題>#1 腹部に明らかな異常はないが、慢性的な腹痛や腹部の不快感が続いている

<入浴目標> リラックスしてストレス解消をする



心因性による過敏性腸症候群の入浴法は、リラックスすることが重要です。

38~40℃15~20分、ゆっくりと湯船に浸かりましょう。

時間が長いので半身浴がお勧めです。


どうせなら湯船に浸かりながら「腸もみ」を試してみると良いかもしれません。

自分でお腹を押してみて、張っているところそうでないところがあれば揉んでみることで改善されるかもしれません。


便秘を伴う場合は、お腹に手のひらを当て「の」の字を描くようにさすることも有効です。


また、過敏性腸症候群に効くといわれているツボがありますので、
代表的な2つのツボを自分で刺激してみるのも良いでしょう。

一つは、人差し指と親指の骨が交差する部分の手前にあるくぼみで、手の甲側にある「合谷(ごうこく)

もう一つは、人差し指の爪の生え際で、親指に近い方にある「商陽(しょうよう)」です。

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イタ気持ちいいと思えるくらいに逆の手で摘まんでみて下さい。



では下痢を伴う場合はどうでしょう。


自律神経というのは交感神経と副交感神経からなります。

交感神経は、例えば運動や不安、興奮など活発な行動や緊張状態の時に強く働きます。

副交感神経はその逆で、睡眠中やリラックスした状態の時に強く働きます。

胃や腸などの消化管は副交感神経が優位の時に活発に働きます
運動中や仕事中などは食べたものを消化している場合ではありませんからね。

つまり
○交感神経が優位な時・・・腸の働きを抑える
○副交感神経が優位な時・・・腸の働きが活発になる


ちなみに
○便秘・・・腸のぜん動運動を活性化させる必要がある
○下痢・・・腸のぜん動運動を落ち着かせる必要がある


ここで気を付けることがあります。

普通であれば、下痢の場合は交感神経を優位にすれば良いということになりますよね。
熱めの湯(42℃)は交感神経を刺激しますので、腸の働きが抑えられ下痢の症状が改善されると思われるかもしれません。

ところが過敏性腸症候群による下痢はそう単純ではありません。

ストレスなどが原因で自律神経のバランスが乱れているのが過敏性腸症候群の特徴。

運動中や仕事中などは交感神経が優位になって胃腸の働きが抑制されなければいけないのに、そんな時でさえ腸のぜん動運動が活発に働いてしまうのが過敏性腸症候群による下痢です

これが過敏性腸症候群が心因性によるものだと考えられている所以で、
ストレスが自律神経を介して腸に伝わり運動異常をきたしている状態なんですね。

で、この便秘や下痢による不調が脳にストレスを感じさせ、このストレスがまた自律神経を・・・の繰り返しが過敏性腸症候群。

そういう訳で、過敏性腸症候群による下痢に対しては交感神経を刺激するような熱いお湯はダメで、
結局のところ、リラックスを得られる38~40℃が良いということになります。

根本的な原因はストレスなどの心因性なのでリラックスすることが最優先になるわけです。

過敏性腸症候群による下痢には単なる下痢止めの薬を飲んでも症状が改善されないのと同じことですね。


なお、食後すぐの入浴は控えましょう。

食後は血液が胃腸に集まり消化活動を促進しますが、食後すぐに入浴すると血流が全身に分散し、消化活動の妨げとなってしまうからです。

そのため、食後の入浴は少なくとも1時間は空けましょう



<入浴上の問題>#2 温冷交互浴(温冷交代浴)を行っても症状が改善されない

<入浴目標> お腹を温めて腹部の血流を促進する



自律神経の乱れが過敏性腸症候群の原因となるのであれば、自律神経系のバランスを整える「温冷交互浴(温冷交代浴)」は最適な入浴方法だと考えることができます。

温冷交互浴とは、熱いお湯と冷たい水(温度差30℃くらい)を交互に浴びて身体を刺激する入浴法です。
自律神経系の交感神経と副交感神経が交互に刺激されることで自律神経機能の正常化が期待できるのがメリットです。


『【入浴】 温冷交互浴(温冷交代浴)とは』 参照


過敏性腸症候群の改善のために、実際にこの温冷交互浴を実践されている方も多いと思われます。

しかし、症状の改善が認められないケースも多いようです。

腸の働きと自律神経の働きは深い関係にある(腸脳相関)ということは先述しましたが、これは自律神経の乱れが腸の機能低下になっているばかりでなく、腸の機能低下が自律神経の乱れを招くことでもあるということです。

「腸脳相関」というくらいですから、どちらかが調子悪いと悪循環にはまることになるわけです。


もし、何らかの理由で便秘や下痢を起こしている状態が続くことで自律神経が乱れているのだとすれば、お腹を温めて腹部の血流を促進し、まずは消化管の機能を正常化させることが優先されます

温冷交互浴で症状が改善されない人は、原因が自律神経ではなく腸の不調が先にある可能性も考えられますので、40℃以下のお湯にゆっくり入って血流を良くしてお腹を中心にして温まりましょう。



(最終更新日:2017/04/28)


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『症状別の入浴法』

 

【入浴】 「外耳炎」の入浴法 ~耳に水が入らないようにする~


外耳炎は、外耳道の感染症のこと。

耳の穴の入り口から鼓膜までの部位が外耳道で、外耳道の傷口から細菌(又は真菌)が感染することで炎症します。

症状としては痒み、痛み。耳の中が腫れたり、膿が出たりします。
耳鳴りの原因にもなるそうです。

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外耳炎の一番の原因は耳掃除のしすぎだと言われています。
ヘアースプレーやシャンプー、ピアスなどの金属アレルギーでも炎症の原因になる場合があるようです。

症状は軽くそのうち治る場合が多いようですが、
悪化したり慢性化すると悪性外耳道炎(悪性外耳炎)になることもあるので注意が必要です。

感染が上咽頭にまで及ぶとそこに膿瘍ができて嚥下障害が起きたり、頭蓋骨に及べば髄膜炎もあり得るようですよ。
糖尿病や高齢者の方など免疫力が弱っている人は要注意ですね。


というわけで「おかしいな?」と思う場合は耳鼻科で受診してもらいましょう。


外耳炎の診断が下ったとき、入浴は気を付けなければいけません。



◆入浴場の問題リスト◆

#1 炎症のために痒みや痛みを感じる
#2 耳に水が入る




◆入浴法◆


<入浴場の問題>#1 炎症のために痒みや痛みを感じる

<入浴目標> 自律神経のバランスを整える



炎症時に熱い温度は避けて下さい。

42℃以上の熱い温度は症状を増悪させます。
38~40℃のお湯でリラックスしましょう。

中耳炎や他の症状にも言えることですが、自律神経のバランスを整えるための入浴にしましょう。



<入浴場の問題>#2 耳に水が入る

<入浴目標> 耳に水を入れない



おそらく気になるのはこれでしょう。

医師の多くは耳に水が入らないよう耳栓を付けることを勧めてくると思います。
なかには入浴自体禁止するよう指示してくるかもしれません。

しかし、中には耳栓すら必要無いとおっしゃる医師もおられるかと。

これは、きれいな水であれば問題ないからだと思われます。

ただ。きれいな水であっても、水が傷ついた耳の中に入ると、そこから菌が増殖してしまう可能性も考えられます

そういう意味では念のため耳栓を付けた方がよろしいかと。

より耳に優しいのは綿ですが、水を浸透しやすいのが難点ではあります。

いずれにしても医師に確認されることをお勧めします。


耳栓にしろ、綿にしろ、入浴後は耳から外して下さいね。

綿棒やガーゼでやさしく水分を拭き取り、ドライヤーを使って耳の周辺をよく乾かすことが大切です。


ああ、それから・・・

外耳炎が治るまでは、耳垢掃除は必要ありません。
むしろ耳垢は細菌からの感染を防いでいると考えて下さい。


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『【健康】 子どもの入浴法 ~「中耳炎」の場合~』

『症状別の入浴法』
 

【入浴】 「にきび」の入浴法 ~注意しないと逆効果も~

ニキビは誰しもが経験している身近なもの。
 
ところが大体のニキビは勝手に治っていくものなので、専門医に診てもらう人は少ないでしょう。
自分でドラッグストアなどで勝手に薬を購入して対処するものだと思いがちかもしれません。
 
◆ニキビとは
 
実はニキビには「尋常性ざ瘡」というれっきとした病名があります。
 
毛穴が詰まって皮脂がたまった「面皰(めんぽう)」という状態から始まり、
この皮脂の中にアクネ菌などの細菌が増えて炎症を起こしたものがニキビです。
 
面皰の状態を「白ニキビ」、炎症を起こして赤く腫れた状態を「赤ニキビ」とも言います。
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◆「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」
 
ニキビは「青春のシンボル」とも言われますが、近年では成人後のニキビに悩まされている人も多いと聞きます。
 
思春期のニキビが多くなるのは皮脂の分泌が多いから。
成長期に伴い男性ホルモンの分泌が盛んになりますが、皮脂の約半分は男性ホルモンによって促進されたもの
ちなみに女性の体内でも男性ホルモンは作られています。
 
この時期は皮脂分泌が活発なうえに、毛穴の発達がまだ十分ではないので皮脂の排出が追いつきません。
そのため毛穴が塞がりやすく、これが「思春期ニキビ」の原因になっているようです。
 
20歳以降はホルモンの分泌は安定してきますが、ストレスや便秘、睡眠不足などでホルモンバランスが乱れると肌細胞のターンオーバー(新陳代謝)が悪くなったり肌が乾燥します。
これらが原因でできるのが「大人ニキビ」です。
 
◆「皮脂=ニキビ」ではない
 
ニキビケアで誤解しやすいのが「皮脂=ニキビ」だと思ってしまうこと。
 
皮脂は肌をコーティングして乾燥から守っている役割があります。
せっせと洗顔に励んで皮脂を取りすぎてしまうと肌を乾燥させてしまい逆効果になることも。
 
そうなると、肌のバリア機能が低下しますから、刺激から肌を守るために角質が厚くなります。
これではますます毛穴が詰まって皮脂がたまりやすくなりますよね。
また、バリアがなくなると雑菌が付着しやすいことにもなります。
 
何度洗顔しても詰まった毛穴の中の皮脂は取れないそうですよ。
 
◆ニキビの予防・改善対策ポイント
 
皮脂そのものが悪いのではなくて、毛穴が詰まって皮脂がたまってしまうことが問題なので、まずは毛穴のつまりを改善すること。
皮脂がたまらないようにすれば細菌が繁殖して炎症を起こすことも減るはずです。
 
ということは、赤ニキビに転じる前の白ニキビのうちに対処できれば理想。
 
しかし、市販の抗菌薬では細菌を殺して炎症を抑えることはできるが、それは赤ニキビに対してのもの。
毛穴の詰まりを取り除くわけではないので白ニキビに対応できるわけではありません。
 
※ 2015年現在は白ニキビも治療できる薬「アダパレン(商品名ディフェリン)」があるが、薬局やドラッグストアでは市販されていません。
 
そしてもう一つのポイントは、肌細胞のターンオーバー(新陳代謝)を促進させること。
 
ターンオーバーが不十分になると、古い角質がどんどんたまり、毛穴を塞いでしまう原因にもなります。
 
しかし血流が悪いと細胞に酸素やターンオーバーに必要なビタミンA・C・Eなどが行き渡りません。
 
これらの改善には、血行促進させることが重要になってきます。
 
大人ニキビで悩んでいる女性が多いのは、血流の悪さから来ていることが考えられます。
 
そこで入浴ですよ。
 
 
 
◆入浴法1.38~40℃で10~15分の入浴 
 
入浴はぬるま湯でじゅうぶんです。
 
注意してほしいのは熱い湯は交感神経を刺激してしまうこと。
 
交感神経が優位になると男性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂が増えてしまうので注意が必要です。
 
Uソーンと呼ばれる顎からフェイスラインにニキビができる人は、男性ホルモンが原因かもしれませんよ。
このUソーンと口周りは男性ホルモンの影響を受けやすく、男性であれば髭が生えたりしますが、女性の場合は大人ニキビとなって表れるようです。
 
なので、ぬるま湯でリラックスすることを心がけましょう。
ストレスも交感神経を刺激する原因になるので、入浴でリラックスすることはニキビ予防にもなります
 
ただし、ぬるま湯であっても長湯は厳禁です。
 
「たっぷり汗をかくことで毛穴に詰まった皮脂が取れるのではないか?」と思うかもしれませんが、それ以上に水分が失われます。
入浴によって肌の水分は10分もあれば失われ始めるので注意しましょう。
 
よく「汗をかいてデトックス」と言いますが、 汗の成分はほとんどが水分ですから。
 
というわけで、38~40℃、入浴時間は10~15分が目安だと思われます。
 
そして質の高い睡眠へ繋げましょう。
肌のターンオーバーは、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって行われています
逆に睡眠不足だと毛穴を塞いでしまう原因にもなります。
 
 
 
◆入浴法2.洗髪・洗顔・ボディ洗いで気をつけること
 
顔や体をゴシゴシ洗ってはいけないことは言うまでもありませんよね。
 
すでに赤ニキビがある場合は傷つけて炎症を悪化させてたり、色素沈着を起こしかねません。
 
また、皮脂を洗い流しすぎると乾燥肌を招くということは先に言いました。
 
ちなみに冷たい水で洗うと、より毛穴が閉じてしまいます。
よって洗顔はお湯で行う方が良いわけでして、入浴時に洗顔することは理に適っています。
 
洗髪で気をつけなければいけないことは、シャンプーなどの洗い残しでしょう。
 
特におでこ。おでこのニキビは、髪の毛による刺激もありますが、整髪剤やシャンプーなどのすすぎが不十分なためにできることが多いようです
 
背中のニキビも洗髪の洗い残しが原因である可能性があります。
 

なので洗顔やボディ洗いは、洗髪の後で行うのが良いとされています。

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『症状別の入浴法』

 

【入浴】 「頭痛」の入浴法 ~軽減する頭痛と悪化する頭痛~


頭痛の対策としてお風呂は有効な場合があります。

しかし、お風呂で悪化する頭痛もあります。

自分が悩んでいる頭痛のタイプがどちらなのかを把握していなければ、入浴が逆効果になりますので注意しましょう。

そもそも、ひと口に頭痛と言ってもいくつかの種類があります。

しかし「緊張型頭痛」「片頭痛(偏頭痛)」のどちらかである場合がほとんどです。

なので、ここではこの2つの頭痛に対しての入浴法に限定します。

ちなみに別の病気が原因で起こる二次性の頭痛もたくさんあり、
くも膜下出血、脳出血、脳膿瘍、髄膜炎、脳炎、結核、高血圧、副鼻腔炎、インフルエンザ、かぜ、中耳炎、緑内障、妊娠、不眠症、うつ病、二日酔い・・・など数えあげたらキリがありません。

これらが原因の頭痛に関しては以下の入浴法を参照して下さい。


『「朝起きたときに頭痛がする」それって脳腫瘍かも』 参照
『「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照
『「不眠症」の入浴法 ~就寝の1~2時間前に入浴する~』 参照
 『子どもの入浴法 ~「インフルエンザ」の場合~』 参照
『子どもの入浴法 ~「かぜ」の場合~』 参照
『子どもの入浴法 ~「中耳炎」の場合~』 参照
『「二日酔いには風呂が効く」というのは間違い!』 参照



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・・・さて。

問題の「緊張型頭痛」と「片頭痛」ですが、この二つの違いを簡単に説明するとこうなります。


【緊張型頭痛】

血管が収縮して起きる
だから血流を良く(血管を拡張)することで改善

【片頭痛】

血管が拡張して起きる
だから血管を収縮させることで改善



以上のことから「緊張型頭痛」は入浴で軽減される頭痛、
「片頭痛」は入浴で悪化する頭痛
だと言われています。

入浴すると血流が良くなりますからね。片頭痛には逆効果になるというわけです。

むしろ片頭痛には頭を冷やした方が良いと言われています。



1.緊張型頭痛の入浴法


緊張型頭痛は、頭、首、肩の筋肉のコリが原因と考えられていて、
頭がヘルメットで締め付けられるような感じがして、頭全体が痛む頭痛です。

筋肉のコリは血行不良によるものですが、ストレスが大きく関係していると考えられています。

ストレスによって自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、その結果血流が悪くなるので筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起きる・・・というメカニズムらしい。

ということで。

緊張型頭痛を軽減するには肩こりを解消して血行を改善すれば良いということになります。

40℃10分の全身浴がオススメ。

『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照


緊張型頭痛にはマッサージストレッチも有効なので、
入浴しながらこれらを取り入れるのも相乗効果が期待できます。



2.片頭痛の入浴法


問題はこちら。
片頭痛のメカニズムは解明されていません。

片頭痛は頭の一部がズキンズキンと拍を打つような痛みが特徴です。
これは脳の血管が拡張することで、周囲の三叉(さんさ)神経を刺激していると考えられています。

これもやはりストレスが主な原因だとされていますが、
なぜストレスが原因で血管が拡張するのか不思議ですよね。

ふつうであればストレスは交感神経を刺激するので血管は収縮するはず。

ただ、仕事のない週末などに片頭痛が起こりやすく、これは心身のストレスから解放されて、一気に血流が良くなり血管が膨張するのではないかと考えられています。

興味深いのは片頭痛の患者は冷え性の人が多いということ。

冷え性の人の手足の先が冷えるのは血液のめぐりが悪いからで、それは臓器など体の大事な部分に血液が集まっているからなんですね。
冷え性の人は代謝が悪く熱を作り出しにくいので、体の大事な部分を優先的に熱を確保しようとします。
体の大事な部分として脳も例外ではありません。
だから冷え性によって脳血管が拡張し周囲の神経を刺激しているのだと考えるのは自然かも・・・


であれば、片頭痛を軽減するには、冷え性を解消して血流を全身に拡散させれば良いということになります。

39~40℃15分の全身浴半身浴なら20~30分が目安。
体への負担を感じるなら3回に分けて短時間の入浴する分割浴がオススメ。

何しろ「片頭痛は入浴することによって悪化する」なんて言われたらお風呂なんて入らない方が良いということになっちゃいますからね。

でも毎日入らないというわけにはいかないでしょ。
あ、もちろん頭痛発作が起きている最中は入浴しちゃいけませんよ。

それから入浴中に頭痛発作を感じたらすぐに風呂から上がって頭を冷やして下さい。


『【入浴】 「冷え性」の入浴法 ~誤解だらけの冷え性対策~』 参照



3.混合型頭痛の入浴法


ここでいう混合型とは、緊張型頭痛と片頭痛が併せて起こる場合。
またはどちらの頭痛による痛みか分からない場合。

「緊張型頭痛は温めると良い」「片頭痛は冷やすと良い」というふうに、対処法が真逆になっていますからね。

しかし、どちらも自律神経の乱れ、血行不良が原因ですから、普段の入浴ではリラックス効果が得られるような工夫、例えば好きな入浴剤やアロマを使用する。熱い湯は避ける。長湯はしない。そして入浴後1~2時間後に入眠するなど、とにかく自律神経のバランスを整え血行促進に励むことが頭痛の予防になることは間違いなさそうです。


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『症状別の入浴法』