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2017年05月

【入浴】 「歯周病」の入浴法 ~お風呂で歯みがき~


歯周病は細菌感染による炎症性疾患です。
最初は歯みがきをしている時に出血したり、歯がしみたりする程度ですが、症状が進行すると歯茎が赤く腫れたり膿が出ることになります。
放っておくと、いずれは歯周ポケットが深くなり、歯がグラグラしたり歯を失うことにもなるようです。
また、次第に口臭も気になるようになります。

歯周病の直接の原因は歯の汚れの磨き残しです。
喫煙糖尿病ストレスといった生活習慣の乱れも歯周病を悪化させる原因となります。

また、反対に歯周病が糖尿病の原因となったり、他にもいろいろな疾患の原因となることが報告されています。
高齢者は誤嚥性肺炎にも気を付けなければなりません。
ですので、ある意味「歯周病は万病の元」とも考えられるわけで、歯周病の予防はとても重要なことになります。


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◆入浴上の問題リスト◆



#1 歯みがきの習慣がしっかりしていない。または歯みがきの時間が短い
#2 歯痛がある


入浴が歯周病にもたらす効果といえば、一つは歯茎の血流の促進です。
もちろん、それが直接歯周病を治癒するものではありませんが、喫煙や糖尿病は歯茎の血液循環を悪くする要因であることからも分かるように、血液や体液の循環を促進することは老廃物の流れをスムーズにしたり免疫力を高めることになりますので、細菌の感染から守るうえで重要であると考えます。

もう一つの効果は口腔内の衛生の維持。シャワーで口内をすすぐと、その水圧により、普通に洗面所でうがいをするよりも汚れを落としやすいという特徴があります。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 歯みがきの習慣がしっかりしていない。または歯みがきの時間が短い

<入浴目標> 入浴中に丁寧な歯みがきができる



お風呂で歯みがきをすると健康や美容の効果が高いと言われています。

洗面台での歯みがきは面倒くさくてパパッと済ませてしまう人には特にお勧めしたいのが、この入浴中の歯みがきです。

時間が無かったり、寒かったり、立った状態が疲れたりなど、洗面所での歯みがきには苦痛を感じているという人は、ぜひ入浴中に歯をみがいてみましょう。

入浴ついでに浴室で座りながら歯をみがくことで、リラックスして行えることもあり、意外と丁寧にしっかりとブラッシングができたりするものです。

さらにはシャワーですすぐことで、洗面台ですすぐよりも口腔内を清潔にします。

シャワーの刺激が歯茎の血行を促進するという利点もあります。


歯茎の血行を促進するという意味では「歯茎のマッサージ」を試してみてはどうでしょうか。

歯周病予防に入浴中の歯茎マッサージが良いとしてよく推奨されています。

方法は簡単。
人差し指の腹側で歯茎をなぞるように優しく刺激するだけ。

時間はかからないし、1日に入浴中の1回行うだけですのでとても手軽です。

強く刺激したり爪を立てたりすることがないように気を付けて、歯茎の筋肉を鍛えるつもりで行いましょう。


ちなみに浴槽の温度と入浴時間についてですが、特別な入浴法はありません。

冷えは血流の悪化と免疫力の低下を招きますので、しっかりと温まるようにすると良いでしょう。

ただし熱い温度のお湯は禁物です。

歯周病は炎症性の疾患ですから、熱い温度は炎症を増悪させる恐れがありますので、浴槽の温度は41℃以下にしましょう。



<入浴上の問題>#2 歯痛がある

<入浴目標> 入浴による刺激を避ける



歯痛を伴う場合は入浴を控えましょう。体温が上がると血行が良くなりますが、それが痛みを増強させる原因となりかねません。
痛みの程度が軽い場合でも、長湯は避けて短時間で済ませましょう。

歯周病に限らず、虫歯や歯肉炎の場合でも同様です。




関連記事

『症状別の入浴法』



 

【入浴】 「椎間板ヘルニア」の入浴法 ~痛みを緩和する方法~


背骨にある椎間板の髄核が圧力を受けて突出し、これが神経根を圧迫するのが椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアには腰椎椎間板ヘルニアと頸椎椎間板ヘルニアがあります。

腰椎椎間板ヘルニア・・・腰部の背骨にある椎間板が変性して神経を圧迫し、様々な症状を引き起こす。
頸椎椎間板ヘルニア・・・首の頚椎にある椎間板が変性して神経を圧迫し、様々な症状を引き起こす。


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腰椎椎間板ヘルニアの場合、主症状は腰痛坐骨神経痛です。坐骨神経とは腰の骨から足に伸びている神経で、基本的には片側の臀部から太ももを通って足先にまで痛みやしびれを感じます。ヘルニアが背骨の真後ろに突出した場合は両脚にしびれが起こります。
他の症状としては、筋力低下、知覚障害、排尿障害、排便障害などを伴うこともあります。

頸椎椎間板ヘルニアの主症状は手足のしびれです。ちなみに頸部痛だけでは椎間板ヘルニアとは診断されません。



◆入浴上の問題リスト◆


#1 疼痛やしびれにより入浴について不安がある
#2 痛みによる姿勢や歩行への影響のため、転倒する危険性がある


椎間板ヘルニアの治療方針は急性期においては安静が基本となっていますので、入浴も控えた方が良い場合もあります。自分で判断せず、必ず医師の指示に従って下さい。
慢性期においては、入浴してみて問題があれば控えれば良いでしょう。患部の組織に酸素と栄養を運ぶためにも 、できれば入浴して血行を促進することが望まれます。



◆入浴法◆


<入浴上の問題>#1 疼痛やしびれにより入浴について不安がある

<入浴目標> 効果的な入浴ができる



腰痛には入浴を控えた方が良い場合と、積極的に入浴した方が良い場合とがあります。

一般的に、入浴を控えた方が良いのは「ぎっくり腰」のような急性の腰痛や、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった炎症を伴う腰痛の場合です。
このような患部に熱を持っている状況でお風呂に入ると症状が悪化することが多いので、入浴はしばらく経って痛みが落ち着いてからになります。

反対に、積極的に入浴した方が良いのは慢性的な腰部痛(一般的な腰痛)の場合で、原因が冷えによる筋肉のこわばりや血流障害によることが多いので、お風呂で体を温め、筋肉をほぐしたり血行を改善することで回復を促進します。

椎間板ヘルニアの場合は、炎症を伴うので急性期には安静にすることが優先され、入浴は控えた方が良いことが多いようです。
ただし、症状の程度によっては入浴も問題ないことがあるので、必ず医師に相談してから判断しましょう。

知覚障害を伴っている場合も、患部を温めたり冷やしたりすることは良くないとされていますので、必ず医師に相談して下さい。

回復期になれば、むしろ積極的に入浴して血流を促すことが望まれます。


問題は、慢性期です。
椎間板ヘルニアを発症してから少し日が経過して、激しい疼痛やしびれは落ち着いたものの、まだ少し症状が残っていたり、ある姿勢になると痛みを感じたりするような状況では入浴してよいものかどうか判断に迷います。

このような時は、入浴してみて「症状が悪化するようならやめる」というスタンスで構わないと思います。
症状の進行や回復には個人差がありますので、少しお風呂に入って様子を見てみるしかありません。

問題がないかぎり、入浴して患部を温めて筋肉の緊張をほぐしたり、血液や体液の循環を促して患部組織へ酸素や栄養を供給したり老廃物(発痛物質含む)を流したりする方が回復を早めることが期待できます

ただし、患部を長時間温めたり熱い温度で温めると炎症反応を生じさせかねないので、温度はぬるめで入浴時間もほどほどにしておきましょう。

具体的には、40℃前後で15~20分

これ以上の温度や入浴時間は避けた方が良いでしょう。

最初はぬるめの湯に浸かり、徐々に温かくすると刺激が少なくて済みます。

炭酸ガス系の入浴剤を使用すると、より効果的です。

炭酸ガス系の入浴剤には血管を拡張させる働きがあるので、少しぐらいぬるめでもしっかり血行を促進して、患部組織に酸素が運ばれます。


『【入浴】 家庭でできる「炭酸風呂」』 参照


なお、腰椎椎間板ヘルニアの場合、前かがみになると痛みやしびれを感じる傾向があります。

浴槽で体育座りになった時に痛みを感じるような場合には、湯船用の腰掛を使用して姿勢を正しながら入浴することをお勧めします。


入浴後はストレッチで筋肉や関節をほぐすと良いでしょう。



<入浴上の問題>#2 痛みによる姿勢や歩行への影響のため、転倒する危険性がある

<入浴目標> 足浴で安全に血行促進ができる



痛みが強く浴室で転ぶ危険性があるような場合は、足浴(足湯)をしてみると良いでしょう。

入浴できなくても、せめて足浴をすることで血液循環の改善と、副交感神経を優位にして、入眠効果をも高めます。

副交感神経を刺激することは腸のぜん動運動を活性化することでもあります。

実は腰椎椎間板ヘルニアと便秘は密接な関係にあり、ヘルニアが大腸を支配する神経を刺激して排便障害を起こすことがあるんですね。

このような場合には、便秘に効果がある天然塩、またはエプソムソルトをお湯に小さじ1混ぜてバスソルトにして足浴すると良いでしょう。


『【入浴】 「便秘」の入浴法 ~お腹を温めリラックスする~』 参照



◆おすすめのアロマバス◆


椎間板ヘルニアの症状は基本的に神経痛なので、抗炎症作用、鎮痛作用、血行促進作用のあるものが選ばれます。


●ローズマリー・カンファー
抗炎症作用のほか、筋肉弛緩作用もあるので腰痛全般に最適な精油。肩こりや筋肉痛にも効果があります。



アロマバスの例


★疼痛、しびれが強い場合は足浴
 炭酸ガス系の入浴剤
 ローズマリー・カンファー(ローズマリー・シネオールでも可) 1滴
 ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ) 1滴

 (レモンユーカリの主成分であるシトロネラールにも抗炎症作用と鎮痛作用がある。)
 ※妊娠中・授乳中の使用は控えましょう。高血圧の人には向いていません。


全身浴ができる場合は
 重曹 大さじ2
 クエン酸 大さじ1
 ローズマリー・カンファー(ローズマリー・シネオールでも可) 2滴
 ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ) 1滴
 レモン 3滴

 (重曹とクエン酸を混ぜることで炭酸風呂になる。代わりに炭酸ガス系の入浴剤を使用してもよい。レモンには体液の循環を促進し、老廃物の排泄をスムーズにする働きがある)
 ※妊娠中・授乳中の使用は控えましょう。高血圧の人には向いていません。



関連記事

『【入浴】 「腰痛」の入浴法 ~腰痛にもいろいろある~』
『【入浴】 「坐骨神経痛」の入浴法 ~冷えと血流の改善を優先する~』

『症状別の入浴法』



 

【健康】 本日のアロマバス 五月に多いスランプ状態には前向きになるアロマ

仕事や学校、転居などで、最初は頑張っていたものの、五月の連休明けあたりからなんとなく疲れやすい、気分が落ち込むことが多いといった、いわゆる五月病に悩む人も多い時期となりました。

そんなときは気持ちを前向きにしてくれるグレープフルーツで気分をリフレッシュしましょう!


ブレンドレシピ

 グレープフルーツ 4滴
 サンダルウッド 2滴



38~40℃のお湯に15分~20分。立ちあがる蒸気を吸い込むように深呼吸しながら入浴しましょう。
グレープフルーツは爽快な香りが気持ちを前向きにしてくれる精油です。サンダルウッドは優しい香りが心を落ち着かせ、幸せの精油とも言われています。しかもサンダルウッドの香りは長持ちしますので、風呂上りも全身が優しさに包まれているような感じがして、気が付けば本来の自分を取り戻すことになるかもしれませんよ。


 

【入浴】 反復浴(中温反復浴)とは

 
反復浴(中温反復浴)とは、例えば15分間の入浴を途中に休憩を挟みながら3回に分割して入る入浴法です。
 
ですから「分割浴」とも言います。
 
浴槽に浸かる時間を複数回に分けることで、体への負担を軽くできるのが反復浴の特徴です。
 
 
 
◆よくある誤解
 
 
 
反復浴を紹介している記事の大半は「反復浴はダイエットになる」というふうに紹介されています。
 
そのため「反復浴=ダイエット」と認識している人も多いかと思われますが、はっきりいってダイエット効果は期待しない方が良いでしょう
 
「反復浴を行うと血行が良くなって、ジョギングを20分行ったときと同じカロリーを消費する」というのがその根拠のようですが、それを証明する研究報告を見たことはありません。
 
最初にそれを言ったのは誰なのかは知りませんが、そもそもお風呂でダイエットを期待する方が間違っています。
 
本当にエネルギー(カロリー)を燃焼して代謝を促進するのであれば、外から温めるのではなく内から温めなければ効果はありません。
つまり運動によるエネルギーの消費こそがダイエットに必要です(当たりまえですが)
 
なぜ運動をすると身体が温まるのか考えてみて下さい。
 
運動をすると筋肉が伸縮します。この時に発生する熱(エネルギー消費の一部)で身体が温まります。
ちなみに発汗は温まった体温を調節するために放熱する現象です。
 
筋肉には血液を流すポンプの役割があるのをご存知でしょうか。
心臓は血液を送り出すことはしますが、下半身に流れている血液を吸い上げるということはありません。
実は下半身(ふくらはぎ)の筋肉が血液を上半身へ送り上げているんですね。
「ふくらはぎは第2の心臓」という言葉を聞いたことありません?
 
つまり、運動をするから代謝が盛んになって血行が良くなるわけです
 
反対に運動不足になると血行は悪くなります。
もう何故だか分かりますよね。血液のポンプ役である筋肉が働いていないからです。
 
入浴によって血行が良くなって代謝が少し盛んになるというのは本当です。
しかし、ここで言うところの「代謝」というのは「基礎代謝」のこと。
 
運動によってエネルギーを消費する「活動代謝」とは違います。
 
ここにこの手の意見の誤解があるように思います。
 
しかも運動することによって筋肉量も増えますが、基礎代謝は主に筋肉で行われていますから、運動によって筋肉量が増えることは基礎代謝も盛んになるということになります。
 
筋肉の使用を伴わない入浴が、なぜ「ジョギングを20分行ったときと同じカロリーを消費する」と言えるのか。その根拠が分かりません。
 
 
 
◆反復浴の効果
 
 
 
・冷え性の改善
・疲れにくい体質への改善
 
反復浴の特徴は体に負担がかかりにくいことです。
冷え性の人は血流の悪さが原因となっている場合が多く、入浴によって血行を促進して体を温めることはとても有効な手段となりますが、入浴時間が短すぎると体が十分に温まりません。
例えば入浴で体温を1℃上げようとするならば、お湯の温度が40℃であれば15分ほど浴槽に浸かることが目安となります。
しかし全身浴で15分間も入浴しようとすると、途中で湯疲れを起こしたり体に負担を感じる場合があります。
 
そんな場合にこそ、短時間の入浴と休憩を繰り返す反復浴がお勧めです。
反復浴をすることで無理なく体が温まりますので、冷え性の改善が期待できます。
 
また、体温を2℃上げると、体内でHSP(ヒートショックプロテイン)というタンパク質が産生され、免疫力が向上したり疲れにくい体質へと改善されます。
 
この「体温を2℃上げて意図的にHSPを作り出す入浴法」を「HSP入浴法」といいますが、体温を2℃上げるわけですから当然1℃上げる場合よりも入浴時間を要します。


『【入浴】 HSP入浴法(ヒートショックプロテイン入浴法)とは』 参照

 
入浴時間が長い分だけ体に負担がかかりますから、このような場合にも反復浴は有効です。
 
 
ちなみにダイエット効果は期待しないで下さい。
 
繰り返しになりますが、反復浴によって「ジョギングを20分行ったときと同じカロリーを消費する」と証明できるものはありません。
 
もし仮に、本当にそれだけのエネルギーを消費するとすれば少し疲労が溜まるはずです。疲れを取るのが入浴の目的であるのに、反対に疲れてしまっては入浴する意味がありません。
しかも入浴回数を分割することで疲れにくくするのが反復浴であるのに、ジョギングをした場合と同じカロリーを消費するなんて支離滅裂です。
 
でも実際は反復浴では疲れません。それは血行が促進されることで、疲労の原因となる老廃物が流れやすくなるからです。
 
 
 
◆入浴方法
 

  【反復浴(中温反復浴)】
 
 
    お湯の温度が39℃の場合
 
    1.かけ湯
    2.入浴(5分)
    3.休憩(5分)
    4.入浴(8分)
    5.休憩(5分)
    6.入浴(5~8分)
    7.風呂上がりの休憩
 
  (出典 : 『中温反復入浴法』白井朝子著  ソニー・マガジンズ より)
 
 
  一般的に認知されている中温反復浴は上記のとおりとなりますが、体力には個人差もあるので時間は目安とすのが良いでしょう。
 
  「休憩」というのは、いわゆる外気浴のことで、浴室から出るわけではありません。
  シャンプーをしたり体を洗ったりするのは休憩の時間帯を利用して行います。
 
  なお、入浴の前後には水分補給をしっかりと行いましょう。
 
 
 
◆反復浴のポイント
 
 
風呂上がりの休憩をしっかりと取ることが大切です。
 
そうすることで質の高い睡眠へと繋ぐことができます。
 
湯冷めをしないように気を付けることと、水分補給を忘れずに行うこともポイントです。

 

【健康】 風呂上りに「ある事」をするだけで湯冷めしにくくなるチョッとしたコツ


お風呂でポカポカに温まっても、風呂上りに湯冷めをしてしまっては意味がありません。

湯冷めしにくくするコツや入浴法はいくつかありますが、ここでは風呂上りに「ある事」をするだけで湯冷めにしにくくなる簡単な方法をお伝えします。

あまりに簡単すぎて「え?」と思われるかもしれないその方法とは、

「風呂上りに冷水シャワーを手足にサッと浴びる」ことです。


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やっぱり「え?何かと思えばそんな事?」と思われましたか?


そうなんです。その程度のことで湯冷めしにくくなるんです。

ただし、条件があって、それは湯船でしっかり体が温まったうえでの話です。


入浴によって体温が1℃上昇することを「温まる」ことの基準として良いと思います。

1℃上がれば血流は良くなるはずです。免疫力も高くなると言われていますしね。


体温を1℃上げるための浴増に浸かる時間の目安は

39℃のお湯で20分
40℃のお湯で15分
41℃のお湯で10分


このくらいだと思われます。

個人差もあるかと思いますので、うっすらと額に汗をかくことを目安にするのも良いでしょう

発汗とは体温調節機能のひとつで、ヒトは体温を下げようとするときに汗をかいて体内の熱を放散します。

つまり、浴槽に浸かって汗が出始めたら、それは体が熱を放散しようとしていることを意味し、体が十分温まっているというサインでもあるんですね。


さて、この状態で風呂から上がると体は十分に温まっていますが、しかし時間と共に体温は元に戻っていきますよね。

特別何もしなければ、せっかくお風呂で温まっても、そのうち湯冷めをしてしまい、温まった意味が無くなってしまいます。

そこで冷水シャワーです。


風呂上りに冷水シャワーを手足にサッと軽く浴びることで、皮膚の末梢血管が収縮され熱放散が抑制されます(発汗するときは熱を放散するために皮膚の血管を拡張して血流を増加させている)

表面を冷水で締めて熱を体内に閉じ込めるようなイメージですね。なんだか料理番組のような表現ですが・・・


「せっかく温まったのに冷たい水をかけると体温が下がっちゃうんじゃないか?」という疑問を持たれるかもしれませんが、体の芯から温まっているので問題ありません。


風呂上りにサッと浴びるだけですから手軽な方法ですよ。







 

【入浴】 バスソルトとは

 
◆バスソルトには2種類ある
 
 
 
天然塩(岩塩・死海の塩)
 
 ヒマラヤ岩塩や死海の塩などと呼ばれる天然塩です。料理用の塩と違い、ミネラルを豊富に含んでいます。
 
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)
 
 名前こそソルトですが塩ではありません。見た目は塩と似ていますがエプソムソルトの主成分は硫酸マグネシウムで、お湯に溶けやすいのが特徴です。

 
 
◆バスソルトの作用
 
 
 
・発汗作用
 バスソルトは塩のもつ浸透圧の影響で、通常のお湯の約4倍も汗をかくとさえ言われるほど発汗作用があります。つまり通常の温度でもしっかり汗が出ます。
 
・筋肉弛緩作用
 バスソルトに含まれるマグネシウムには筋肉を弛緩させる働きがあります。筋肉は収縮するときにカルシウムが使用され、弛緩するときにマグネシウムが使用されているんですね。これは、肩こりなどこわばった筋肉をほぐすだけでなく、血管の平滑筋の弛緩にも作用します。つまり血管拡張作用もあるということです(血管が弛緩するときにはマグネシウムが必要)
 
・代謝促進作用
 バスソルトには血流促進により体温が上がりやすい特徴があるので、それに伴い代謝を高める作用もあります。リラックスするためにはゆっくりと入浴する半身浴が向いていますが、半身浴では汗が出ないという人には代謝が落ちている可能性があります。
 
・便の軟化作用
 マグネシウムには腸壁から水分を補い、便を軟化させる作用があります。マグネシウムは便秘改善薬として処方されることもある成分です。
 
・神経の興奮を抑制する作用
 マグネシウム不足がうつ病やパニック発作の原因になるほど、神経伝達物質の統制に必要な成分です。自律神経の安定においても重要な役割を担っていると言えるでしょう。
 
 
 
◆バスソルトの効果
 
 
 
・血流促進効果
 血管の平滑筋弛緩作用があるので血管拡張に働き血流が促進されます。肩こりや冷え性といった血流の停滞を原因とする症状全般に改善の効果が期待できます。また、血流の改善に伴い体が温まります。
 
・デトックス効果
 バスソルトといえばデトックス。と謳われるほどですが、多くの人はデトックスの意味を勘違いしています。確かにバスソルトにはデトックス効果が期待できますが、それは「発汗」によるものではありません。バスソルトによるデトックスとは「排便」です。マグネシウムが持つ便の軟化作用により、便秘の改善が期待できます。便秘になるということは腸内環境が悪くなり老廃物が溜まるということです。肌にも影響します(血流促進も皮膚細胞の正常化になる)
 
・美肌効果
 代謝促進作用により肌のターンオーバーが正常化されます。古い角質で肌がザラザラしている人には嬉しい効果ですが肌のターンオーバーの周期はは20代でも28日、40代以上になると50日以上しますからバスソルトに入浴したからといって直ぐに違いが分かるものではありません。美肌効果を期待するなら、重曹を加えることでピーリング作用が働き、古い角質が落ちやすくなります。
 
・リラックス効果
 マグネシウムの鎮静作用によりリラックス効果が得られます。血流促進や代謝促進効果も手伝うので、半身浴でもしっかり汗が出るほど温まります。ゆっくりと半身浴でリラックスしたい時にバスソルトはとてもお勧めできる入浴法です。ラベンダーやカモミールなど鎮静作用のあるアロマ精油を数滴加えると、より効果が高まります。
 
 
 
◆入浴方法
 
 
 
バスソルトは発汗作用が強いので、入浴後だけでなく前にもコップ1杯の水分補給を行いましょう。
 
浴槽に入れる塩の量は「大さじ2」を目安とします。
もちろん、その日の気分で増やしたり減らしたり、お好みに合わせて使用します。
お好みのアロマ精油を2~5滴、使用する塩に垂らしてから浴槽に入れると精油の効果と香りの楽しみが得られます。
 
お湯の温度と入浴時間は、目的や体力に応じて少し変わります。
 
肩こりや冷え性といった血流の停滞による問題を解消するのであれば全身浴、
消化器や下肢の不調、またはストレスや不安による自律神経の乱れなどを改善するのであれば半身浴をお勧めします。
 
 
全身浴
 40℃のお湯で15分間
 41℃のお湯で10分間
 
※体力が低下しているときは時間を短めにして下さい。心臓に不安のある人は半身浴にしましょう。
 
 
半身浴
 38~41℃のお湯で15分~25分
 
※バスソルトにはストレスや冷えによって血管や腸が収縮するのを抑える効果があります。
 
 
 
◆バスソルトの注意点
 
 
 
・浴槽の掃除
 「入浴後に浴槽を掃除しないとサビの原因となる」とよく言われていますが、使用する塩の成分や浴槽の素材によって状況は違ってきます。製品の注意書きを確認のうえ使用しましょう。なお、24時間風呂での使用は控えましょう。
 
・追い炊き
 追い炊きは気になる方は控えましょう。
 
・洗髪
 洗髪には適していない。海へ行くと髪の毛がキシキシするように、塩の成分は髪の毛を傷める要因にもなります。
 
・脱水
 バスソルトは大量の汗をかく場合があるので水分補給は忘れないこと。
 
・高血圧
 発汗により血液の粘度が高くなります。水分を失った血液はドロドロになりやすいので高血圧の人は注意が必要です。
 
・高マグネシウム血症
 マグネシウムは腎臓で排泄されるため、腎機能が低下している人には高マグネシウム血症を起こす可能性がある。