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2016年11月

【健康】 「免疫力を高める」とはどういう意味?


どうもSHIBAです。

毎年この風邪をひきやすい時期になると「免疫力を高めよう」とよく言われますよね。

今回は、この「免疫力を高める」とはどう意味なのかを考えてみます。

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「体温が1℃下がると免疫力は30%低下する」という話は聞いたことがありますでしょうか?
 
今では結構常識になってきているので耳にしたことがある人は多いと思います。

これは風邪の原因となる細菌やウイルスといった病原体は低温の環境を好む特性があるからです。

われわれの体内の免疫細胞たちは日々これら病原体と闘って健康を守ってくれているわけですが、
体温が下がるということは敵である病原体に有利な環境を与えてしまっていることになります。

だから「体温が1℃下がると免疫力は30%低下する」と言われているんですね。


しかし、ここでこんな疑問を感じた人はいないでしょうか。
 
「体温が下がると免疫力は低下する」とは言うけれど「体温が上がると免疫力は高くなる」とは言わないのはなぜ?・・・と。

もしそう感じたなら鋭い疑問だと思います。
だってそうでしょ。体温が下がると免疫力が低下するなら、体温を上げれば免疫力は高くなるはずだから、風邪を予防するなら体温を上げれば良い、ってことになるでしょ普通。

・・・でもそういう話は聞かない。

一応、一説では「体温が1℃上がれば免疫力が5~6倍高くなる」と言われることも在ることはある。
しかし真偽のほどは分かりません。


実はですね。

体温は上げれば上げるほど免疫力が高くなるってわけではないんです。

結論から言いますと、免疫細胞にとってベストな温度は37℃台らしいんです。

37℃といっても深部体温での数値。

深部体温とは脳や内臓など体の中心部の体温のことで、一般に腋に挟んで計る体温は表面体温と言い、深部体温より1℃ほど低くなります。

深部体温で37.5℃が免疫細胞にとって一番ベストであれば、表面体温は36.5℃の平熱が良いということになりますよね。

つまり何が言いたいのかと申しますと、われわれの平熱の状態こそが一番免疫力の高い状態だということです。

実はふだんから常にベストコンディションで過ごしているわけですね。
だからこの状態から「体温が下がると免疫力は低下する」と。そういうわけです。

平熱よりも体温が上がったところで免疫細胞にとってベストな環境になるわけではないんです。

もちろん、平熱より低い状態からであれば「体温が上がれば免疫力は高くなる」と言えるでしょうね。

ここまでの話、ガッテンして頂けましたでしょうか?(某番組のパクリかい)


しかし、またここで新たな疑問が浮かぶかもしれない。
 
では「風邪をひいたとき、発熱(37.5℃以上になる)するのはなぜ?」 ・・・と。

そうですよね。

細菌やウイルスなどの病原体の感染を許してしまい風邪をひいた場合、免疫細胞たちは病原体を退治するために頑張らなければいけないわけですが、免疫細胞にとって平熱がベストなら発熱する必要はないはずですよね。

その答え。発熱する理由はこうです。

高温下においては免疫細胞たちにとっても決して望ましい環境ではない。
しかしそれ以上に病原体にとって活動しにくい条件なので結果的に免疫細胞にとって有利な状況になる、というわけ。

そのため相対的に「免疫力が高まる」と言えなくもないんですね。

発熱とは、病原体が体内に増えにくい環境を作り、病原体にとって不利な状況にするための生体防御反応だということです。

だからこうもよく聞くでしょう?「風邪をひいたときに薬で無理やり熱を下げるのは良くない」と。


しかしここでまたまた疑問。
 
だったらなぜお医者さんは熱を下げようとするの?免疫細胞が闘っているのを邪魔してない?・・・と。

これは、病原体がしぶとくて、なかなか退治できない状態が続くと、免疫細胞にとってもしんどい状況となって我慢比べになるからです。
体温が高すぎたり熱が下がらない日が続くと危険なのは、体は病原体を退治しようと頑張っているんだけど正常な細胞の方が先に参ってしまいますからね。

そんなわけで、ここまでの話をまとめると、体温が上がると免疫力は「高くなる」というより「病原体に対し有利になる」ということになるでしょうね。
そういう意味からも、入浴は冷えた体を温めるので免疫力をベストな状態するということで風邪予防には効果がありますよ。
 
 

 

【健康】 お風呂で高血圧改善!自分で押せるツボ6つ+α


入浴で温まると血流が改善されたり、リラックス作用をもたらすので血圧の改善に効果がありますが、
どうせなら入浴中にツボを刺激してやることで、さらに血圧を安定させることができますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

高血圧に効果があると言われているツボは実はたくさんあります。

その中から、お風呂に浸かりながら自分でも押せ、かつ効果が期待できそうなツボを選んでみました。



高血圧にはまず最初は、後頭部のむくみや首のこりなどのこりをほぐすことがポイントとなるようです。

やっぱり脳の血流が悪いと危険なことにもなりかねないからでしょうね。

そして次には、手や足の冷えを防ぎ、上半身ばかりがのぼせないようにすることだそうです。

高血圧の人は末梢血管の血流が悪く冷え性であることが多く、手や足の先が冷えるかわりにそのぶん上半身に熱がこもりやすい、いわゆる「冷えのぼせ」になることがあります。


したがって、頭部、手、足にあるツボが重要になってきます。

具体的には頭部からは百会(ひゃくえ)」「降圧帯(こうあつたい)、手は合谷(ごうこく)」「内関(ないかん)、足は足三里(あしさんり)」「涌泉(ゆうせん)

「降圧帯」は耳の内側上部にあるツボで、その名のとおり血圧を下げるツボとして有名です。左右の耳を同時に押すと良いと言われていますが、押すというより上下に20~30回ほどこする方がいいみたいですよ。

「合谷」は何にでも効く万能ツボとして有名。血管を拡張させる働きがあると言われ、深呼吸しながらここを圧すと即効性があるそうです。


さて。

この6つのツボだけでも血圧を下げる効果が期待できますが、この6つのツボに加え、特有の症状に対するツボ圧しも加えてやることで、より効果を高めることができると思いますので試してみて下さい。


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◆肩のこりを伴っている場合

高血圧になる原因のひとつに肩こりがあります。肩こりを解消することで血圧が下がる場合もありますので、首や肩のこりをほぐしてみましょう。
こりの解消と降圧効果の両方に効果が期待できるのは百会」「風池(ふうち)」「肩井(けんせい)」「曲池(きょくち)」「合谷の各ツボ。
「風池」は余分な熱を排出するので、風邪の症状や頭痛の緩和も期待できます。


◆イライラ感が強い場合

イライラしている時は自律神経の交感神経が優位になっており、血管が収縮に働くので血圧が上がると考えられます。
乱れている自律神経のバランスを整えるツボを押すことで血圧が改善されます。
具体的には十宣(じっせん)」「内関(ないかん)」「人迎(じんげい)がお勧め。
どちらもストレスやイライラの解消に効果が期待できます。


◆体がだるい場合

血圧が高いと体に負担をかけます。心臓は多くのエネルギーを消費するので心疾患を併発しないよう気を付けなければなりません。狭心症や心筋梗塞の予防に良いと言われているのが神門(しんもん)
すでに体がだるい、疲れを感じるという場合は足三里がお勧めです。「足三里」は足の疲れや胃の不調などに効果が期待できます。


◆目の疲れ、かすみがある場合

眼の使い過ぎで目が疲れることは誰にでもありますが、一過性の目の疲れならともかく、慢性的に疲れていたりかすむ場合は高血圧が原因となっている可能性もあります。この場合、目の周りをマッサージしても回復しません。
すでに名前の挙がったツボや、血圧を下げつつ目の疲れをとるツボ太陽(たいよう)を試してみて下さい。
加えて頭が重たく感じる時は百会ですっきりさせます。


◆冷えや月経不順など女性特有の症状がある場合

おすすめは三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分上に上がったところで、スネの骨の内くぼみに位置します。
冷え性だけでなく、むくみや生理痛、更年期障害などにも効果があると言われ、女性にとってとてもありがたいツボです。
押すだけでなく温めても効果があります。足湯は冷え対策に効果がありますが、そのためにはこの位置までお湯に浸けましょう。


関連記事

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』
『【健康】 超簡単!血圧を下げるためにお風呂でできる8つのこと』

 

【健康】 高血圧で日中眠くなるのは危険なサイン


高血圧に見られる特徴の一つに「眠気」があります。

睡眠時間は取れているはずなのに、日中に眠くなることはありませんか?

それは睡眠の質が悪いからかもしれません。

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通常、ヒトの体は日中は交感神経優位で血圧が高く、
夜は副交感神経優位で血圧は低くなるものです。

ところが高血圧の人は夜になっても血圧が下がらないために、リラックスできず寝つきが悪かったり眠りが浅くなりがちで、睡眠の質が悪いとはそういう理由によるものと考えられています。


夜だけ血圧が高いという人もいて(夜間高血圧という)、この場合は睡眠時無呼吸症候群である可能性もあります。

いずれにせよ、しっかり眠れていないために日中に眠くなるその背景には高血圧が原因となっているかもしれません。


反対に、しっかり眠れていて日中に眠気がしないのに、それでいて「あくび」が止まらない場合も高血圧が疑われます。

眠い時にあくびが出るのは、一般的には酸素不足のため脳が酸素を欲している行為だと考えられていて、眠くもないのにあくびが出るということはそれだけ脳の血流が悪くなっている状態を意味します。

つまり首の頸動脈かどこかで動脈硬化がある可能性も考えなければなりません。

例えば食後に眠くなることは誰にでもあることですが、
特に「気が付いたら一瞬寝ていた」という意識が飛んだりする場合は、首の頸動脈に動脈硬化がある可能性はさらに高くなります。

放っておくと脳梗塞などの脳卒中の危険性もあるので、頸動脈エコー検査を受けてみてはいかがでしょうか。


また、高血圧の治療薬を飲んでいるとその副作用で日中に強い眠気を感じることもあります。

これは薬の作用によって血圧が下がり過ぎて、血液が十分に脳に回らなくなって酸素不足を起こしていると考えられます。

血圧は高すぎても低すぎても血流が悪くなって眠気の原因になるということですね。


さて。

高血圧による眠気の解決策としては、ウォーキングなどの有酸素運動が良いとされています。

それから就寝1~2時間前の入浴

人は深部体温が下がる過程で眠くなる習性があるので、入浴によって深部体温を高めておくことはとても入眠しやすくするんですね。

有酸素運動と入浴は、血流の改善とスムーズな入眠を促す効果が期待できます。ぜひ生活習慣に取り入れてみましょう。



関連記事

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照

 

【健康】 女性に多い?飲酒もタバコもしないし太ってもいないのに血圧が高いのは「冷え」が原因かも




高血圧の原因は病気によるものや遺伝的なものを除けば、「飲酒、喫煙、肥満、塩分の過剰摂取、ストレス」などそのほとんどが生活習慣によるものです。

しかし、お酒は飲まない。タバコも吸わない。肥満でもない。むしろ痩せている。それなのに血圧が高いのはなぜだろう?

・・・とお悩みのあなたは、ひょっとして冷え性だったりしませんか?

だとすれば、その高血圧は「冷え」が原因かもしれませんよ。

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冷えの症候は「冷え性」「低体温」として現れます。

「冷え性」と「低体温」は明確な違いがあります。

冷え性は末梢血管の血流が悪くなるために手足が冷えるが体幹の体温は維持されている状態です(深部体温は保たれている)

一方、低体温は「体温が36℃未満」の人のことを指し、冷え性よりも異常事態といえます。

何れにしても、どちらも「冷え」による症状で、「冷え」が高血圧の原因になるなんて意外だと思われるかもしれません。


それもそのはずで、西洋医学において「冷え性」と「低体温」という病名はありません。
高血圧の治療概念に「冷え」はないのかもしれません(だから「冷え症」ではなく「冷え性」というのかも)

それに対し、東洋医学では「冷え」は未病として扱われ、様々な症状の原因となるとして重要視されています。

もちろん、高血圧ではなく低血圧が原因で末梢血管まで血液が行き渡らず手足が冷える。ということもあるでしょう。
しかし、東洋医学の視点に立てば、「冷え」と「高血圧」もとても深い関係にあるんですね。



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由①


なぜ、「冷え」が血圧を上げるのか?

これにはいくつかの要因が考えられています。

例えば冷え性によって末梢血管の血流が低下すると、手足が冷たくなりますが、ヒトの体は冷えを感じると熱を逃さないようにと、さらに末梢血管を収縮させます。

血圧とは血液が血管の壁を圧し拡げようとする圧力のことですが、この場合は血液量が減っているわけではないので、血液量が変わらずに血管が収縮するということは当然血圧は高くなります。

「 血流の低下 → 体温を維持しようと血管が収縮 → 高血圧 」


また、低体温によって体温が下がってしまうと、血中の脂質の粘度が高まって血液がドロドロになるために血圧が上がるとも考えられています(バターやラードなどの動物性脂質は冷えると固まることを連想すると分かりやすいかも)

「 体温の低下 → 脂質が固まりやすくなる → 血液ドロドロ → 高血圧 」



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由②


東洋医学的には「冷え」とは余分な水分の代謝が悪くなることと考えます。
「水分の代謝が悪い」とは体外へ排出されるはずの水分が体内に蓄積されることをいいます。

水分の代謝が悪いと冷えを感じることとなり、前述のとおり血流が悪くなるので血液の流れが停滞するとむくみの原因になるということは想像しやすいでしょう。

むくみが起きている血管においては血液量が多いために血管を圧し拡げている状態であり、これも血圧を上げていることになります。

「 水分の代謝が悪い → むくみを起こす → 高血圧 」



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由③


また、冷えは便秘ととても関係があります。

腸内において水分の代謝が悪いとお腹を冷やし腸の活動も悪くなります。そうなると腸内環境も悪化し、便秘の原因となります。

便秘になってしまうと排便時に力みがちになり、その瞬間はかなり血圧が高くなります。
さらに腸内環境が悪いと自律神経が交感神経優位に傾き、血管の収縮に作用します。

「 水分の代謝が悪い → 腸内環境の悪化 → 便秘 → 高血圧 」



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由④


女性に多い理由として「男性と比べて筋肉量が少ない」ことが言われています。

筋肉はエネルギーを生み出す場所なので、言い換えれば熱産生の場でもあります。

筋肉量が少ないとエネルギーの代謝量も少ないので熱産生が低下し、平熱の体温が低くなる要因にもなります。

体温が低下すると血圧が上がる理由は前述のとおり。

「 筋肉量が少ない → 熱産生の低下 → 体温の低下 → 高血圧 」


このような理由から女性はどうしても男性に比べて冷えに悩まされる人が多いと考えられています。
なので、運動して筋肉量が低下しないようにすることが必要なわけですが、困ったことに女性は食べない系(食事制限系)ダイエットが好き。

本来は運動をして代謝力を上げるダイエットをしなければならないのに、食べない系ダイエットをすると体重は減りますが筋肉量も低下します

食事を制限するということはエネルギー不足に陥りやすいということですからね。

よく話題になる炭水化物抜きダイエット、又は糖質抜き(糖質制限)ダイエットの対象となる炭水化物(糖質)は大事なエネルギー源なので、エネルギー源が不足すると筋肉による熱産生も低下し、冷えを助長させます。運動をしないのならなおさら。

「痩せ(食事制限ダイエット) → エネルギー不足 → 熱産生の低下 → 以下同文 」

自分から血圧が上がるようなことをしておきながら「こんなに健康に気をつかっているのにどうして血圧高いんだろう?」って言うのは自分の間違いに気付いていないんでしょうね。



◆「冷え」が高血圧の原因になる理由⑤


とりわけ高齢の女性はなおさらです。

高齢の女性に冷え性が多いのは、加齢と共に筋肉量が低下することも関係していると考えられます。

それに加え、閉経と共に女性ホルモンであるエストロゲンが減少し、ホルモンバランスが乱れます(エストロゲンには血管拡張作用がある)

ホルモンバランスの乱れは自律神経の乱れ。
更年期障害は冷え性だけでなく、肩こりや頭痛、睡眠障害などいろいろ影響を及ぼします。


「加齢 → 筋肉量と女性ホルモンの減少 → 更年期障害 → 冷え 」



とまあ、「冷え」が血圧に対しいろんな角度から影響を与えるわけですが、何しろそれが原因だということに気付かれないために高血圧が見過ごされてしまうことは多いようです。


他に心当たりがないようでしたら、まず冷え対策をやってみることから試してみましょう。

食事や運動習慣の見直しの他に、お風呂も冷え改善に効果的ですよ。


『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照
『【健康】 「冷え性」の入浴法 ~誤解だらけの冷え性対策~』 参照
『【健康】 「便秘」の入浴法 ~お腹を温めリラックスする~』 参照
『【健康】 「更年期障害」の入浴法 ~気持ちを安定させる~』 参照



 

【健康】 その物忘れ。認知症ではなく「難聴」かも


いつも仕事をテキパキこなすAさんがあるとき大事な会議をすっぽかした。

とてもそんな事をするような人ではないのに、まさか連絡ミス?・・・いいや。確かに会議のことは事前にAさんに報告した。

同僚に聞けば、最近似たようなことは他にも時々あると言う。
大事な約束を忘れたり、みんなと話をしていてもうわの空のようだったり。そういえば一人でボーっとしているように見えるときもある。

ひょっとしてAさん、アルツハイマーじゃ・・・?

な~んて、そんなことありませんか?


でもそれって、認知症ではなくて難聴かもしれませんよ。




難聴になるとコミュニケーションや意見のやり取りができにくくなります。考えを伝え認識を共有することが難しくなるんですね。

そのため認知症を疑われることが多いようです。

しかし難聴の場合、記憶力が低下しているわけではないので、認知症による記憶障害はありません。
認知症による記憶障害であれば日付が分からなかったり、体験したことを覚えていなかったり、「あれ」「その」という言葉が増えたりするはずです。

Aさんの場合、忘れていたのではなくて聞こえていなかった。

会話を続けるには集中力が必要で、聴力が低下していると脳がついていけません。
ボーっとしているように見えたのは難聴による集中力の低下が原因だと考えられるのです。

急にこのような症状が起きる場合は「突発性難聴」も考えられます。

難聴は早期治療しないと治りにくくなるため、周りにこのような人がいたら、すぐに耳鼻咽喉科を受診するように促してあげましょう。


で、話は変わりますが、やっかいなのは自分が難聴になったとき。

他人のことだったらこうやって指摘してあげられるのに、自分が難聴だった場合、意外と気づかないことが多いようです。

50も過ぎてれば「まあ年のせいかな」と思ってしまうみたいですね。

でも物忘れや集中力の低下がみられ、かつ耳鳴りがするようなら「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」を疑ってみるべきです。

中耳炎は子どもに多い病気ですが、加齢が原因で起こることもあるんですよ。


『【健康】 子どもの入浴法 ~「中耳炎」の場合~』 参照


滲出性中耳炎は、中耳に水が溜まっているために難聴になったりするわけですが、痛みがないために見過ごされがちになります。

この場合のサインは耳鳴りです。
耳詰まり感があったりツーンとするようなら耳鼻咽喉科を受診しましょう。

水を取り除くと劇的に良くなるそうなので、「歳のせいだ」なんて思っていると損しますよ。


 

【健康】 緑茶が血糖値を下げるってホント?


緑茶が健康に良いという漠然としたイメージは昔からありますが、
今では国内のみならず海外でも緑茶の研究が進んで、その実力が明らかになってきています。

現在では緑茶の成分であるカテキンには、腸での糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を防ぐ作用があることが報告されています。

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もう少し詳しく言うと、食事で摂取した糖質はブドウ糖(グルコース)にまで分解され腸から血液中へと吸収されます。
この時に血糖値(血液中のブドウ糖濃度の高さ)が高くなります。
通常はその後にすい臓からインスリンが分泌されて、ブドウ糖が筋肉などの細胞に取り込まれて血糖値は元の状態にまで下がり安定します。

いつも血糖値が高くなるような食生活をしていると、やがてすい臓が疲弊してインスリンの効きが低下したり分泌量が不足し、血糖値が高いまま下がらなくなるのが糖尿病です。

ポリフェノールの一種であるカテキンには糖を消化するための消化酵素の働きを抑制する作用があるので、糖の消化を遅らせることで血糖値の上昇を緩やかにします
血糖値の急上昇を抑えることはインスリンに負担をかけずに済むので、結果的に糖尿病リスクも低下させることになるというわけです。


もう一度確認しますが、カテキンが持つ作用とは「糖を消化するための消化酵素の働きを抑制する 」ということ。

これは血糖値の急上昇を防ぐことであり、下げるわけではないということです。ここ大事。


糖尿病リスクが低下すると聞いて、なんだか「血糖値が下がる」ことだと勘違いしてしまいがちですが、緑茶を飲むと血糖値が下がるとしたら逆に危険なことですからね。
健康な人が緑茶を飲むと低血糖になって意識障害を起こしてしまうことになっちゃいますよ(笑)


ふだんの血糖値は正常値でも、食後に急激に血糖値が上がることを食後高血糖といい、これは糖尿病の予備軍と考えられていて、この状態はすでに危険な疾患を招く可能性があるので、食後にお茶を飲んだり甘味と一緒にお茶を飲むことはすごく理に適っています。


『【健康】 「グルコーススパイク(血糖値スパイク)」って何?』 参照


余談ですが緑茶に含まれるカテキンには血糖値の抑制の他にも、抗がん作用や認知症予防など多くの効果が期待されています。


『【健康】 緑茶カテキンががん細胞の増殖を抑制?』 参照


日常生活に上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。



関連記事

『【健康】 「糖尿病」の入浴法① ~境界型糖尿病(予備軍)の場合~』

『【健康】 「糖尿病」の入浴法② ~糖尿病患者の場合~』
 

【健康】 <最新のニュースから> 20代の女性「9割以上が運動習慣なし」に驚き


どうもSHIBAです。

11月14日に厚生労働省が発表した調査によると、若い世代ほど運動習慣が少ないことが分かったそうです。

特に20代の女性においては、週に30分以上運動する日が2日以上ある人は8%しかなかったといいます。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161115-OYTET50009/?from=ytop_ymag
読売新聞:20代女性、9割が「運動せず」…厚労省調査


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でもまあ、若い世代ほど運動不足であることは前から指摘されてきたことだから今さら驚くことでもありませんが、
さすがに8%という数字の低さには驚きます。

確か去年も同じような調査が発表されていて、その時は30代が最も運動習慣が少ないと言われていたような気がしますが、遂に20代が一番ですか・・・

若年層の運動不足化が進んでいるということですね。


最近は地方でのマラソン参加者が急増中みたいなニュースをよく見たので、だんだん健康志向の人が増えているんだろうなぁ・・・と思っていただけに意外な感じがします。


若い女性に多い悩みに「便秘」がありますが、これって運動不足が原因じゃないの?とさえ思ってしまいます。

運動不足は便秘の原因になりますからね。

運動習慣で便秘が解消できるかもしれないのに、一度も試してみることなく便秘状態が何年間も続いて困っているというのは人生損しているのではないでしょうか?


さらに、この記事には詳しく紹介されていませんが、若い世代の女性は運動不足だけでなく栄養も不足していることが分かったそうです。

痩せている人の割合が多かったそうで、メタボに比べれば痩せていることは良さそうな気がしますが、問題はその理由。
なんと、カロリー摂取量が必要量を下回っていたとのこと。

そもそも自分が1日に必要なカロリー摂取量はいくつか把握しているでしょうか?

ヒトは何もしないで寝ているだけでもエネルギーは消費していますからね(基礎代謝)

その基礎代謝にも満たない量のカロリーしか摂取していないならば、生命活動の維持すら危うくなります。


『【健康】 あなたの「1日に必要なカロリー摂取量」の計算方法』 参照


不足しているのはカロリーだけでなく食物繊維やミネラルも必要量を下回っているという。


そんな状態でダイエットブームだけは活気があるというから不思議。

「炭水化物(糖質)抜きダイエット」や「朝食抜きダイエット」、「1日に○○だけダイエット」と呼ばれるダイエットという栄養不足や栄養バランスを崩すような間違った健康法が目立って仕方がありません。


こういうのって、きっとメディアやマスコミが作り出したんでしょうね。

我々は情報に振り回されないよう注意する必要があります。

この溢れた情報の中から必要な情報を取捨選択して上手に活用する能力ことを「メディアリテラシー」といいますが、
メディアリテラシーを身に付けるその第一歩は「はたしてその情報は信用できるのか?科学的な根拠はあるのか?そもそも情報元はどこなのか?」ということを気にもせず話を鵜呑みにしてしまわないよう注意することでしょうね。


(SHIBA)

【健康】 お風呂に入ると赤いブツブツができるのは蕁麻疹?それとも・・・


お風呂に入ると赤いブツブツができてビックリすることがあるかもしれません。

血行が良くなって肌が赤くなっているだけなら気になりませんが、痒みを伴うとそうもいきませんよね。

入浴中、あるいは入浴後に症状が出るようなら、それは蕁麻疹かもしれませんよ。
よく似た症状にあせも(汗疹)がありますがあせもは急に発疹することはありません。

蕁麻疹にもいろいろなタイプがありますが、お風呂で起こる蕁麻疹であれば「温熱蕁麻疹」「コリン性蕁麻疹」の可能性が高いです。

もちろん、他にも考えられるタイプはいくつもあるので、順番にその原因と対処法を考えてみましょう。

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1.温熱蕁麻疹


寒い所から温かい所へ移動したときの温暖差に反応して発症するのが温熱蕁麻疹
皮膚の温度が上がることによってヒスタミンが分泌されて蕁麻疹になると考えられています。

ヒスタミンには血管拡張と血管透過性を亢進する作用があります。プクっと膨れたり赤くなるのはそのためです。痒みはヒスタミンが神経を刺激することによります。

アレルギーの原因は何か特定の物質(アレルゲン)によるものではなく、物理的な反応(この場合は「熱」)によって引き起こされるということも特徴です。

温熱蕁麻疹がみられる皮膚部分の温度は40~50℃くらいになるので、入浴や運動の他、暖房器具によって温められた場合にも起こりやすいとされ、入浴による温熱蕁麻疹の予防法は熱いお風呂には入らないことです。

もし入浴中に温熱蕁麻疹が起こったら、冷水をかけるか冷たいタオルを当てて冷やすと良いでしょう。
間違っても痒いからといってかいてはいけません。より悪化します。

風呂上りには軟膏を塗るなどの保湿ケアも有効です(温熱蕁麻疹になりやすい人は乾燥肌や敏感肌である可能性が高いため)



2.コリン性蕁麻疹


発汗に反応して発症するのがコリン性蕁麻疹
運動や温熱の刺激によって汗腺支配交感神経からアセチルコリンが分泌されて蕁麻疹になると考えられています。
この場合のアレルゲンはアセチルコリンです(アセチルコリンはヒスタミンの作用を増強させる働きがある)


ここで少し話は脱線しますが、

 ■ 交感神経・・・ノルアドレナリンを放出
 ■ 副交感神経・・・アセチルコリンを放出


であるのが通常の自律神経ですが、体熱を下げるための発汗を司るエクリン汗腺を支配している交感神経は、一般の交感神経と異なり、ほとんどがアセチルコリンを放出するコリン作動性神経です。

 ■ エクリン汗腺支配交感神経・・・アセチルコリン放出


ところで、コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹は原因が違うといってもそれだけでは自分では判断できませんよね。

症状の特徴で判断する場合、コリン性蕁麻疹の場合は「皮膚の温度は関係ない」ということが言えます(温熱蕁麻疹であれば発症している皮膚の温度は40~50℃)

または発症の持続時間が温熱蕁麻疹よりも短くて「通常は30分以内で消える」ことなどが挙げられます。

とはいっても素人が自分で区別するのは難しいでしょうし、また温熱蕁麻疹からコリン性蕁麻疹を合併することもあるでしょう。

ただ、赤いブツブツが何日も続くようであれば、それはどちらの蕁麻疹でもなく、あせも(汗疹)など他の疾患である可能性が高いです(しかもあせもは局所にあらわれるのに対し、蕁麻疹は広範囲にわたることもある)


さて、

コリン性蕁麻疹は発汗した汗に反応するといいましたが、中にはスムーズに汗がかけないために排出されるべき汗が汗管内に貯留し、それが刺激の原因となり発症するコリン性蕁麻疹もあります。
これを「減汗性コリン性蕁麻疹」といって区別することもあります。

コリン性蕁麻疹および減汗性コリン性蕁麻疹の詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、個人的な見解で申し上げますが、実はどちらも同じものと考えています。

もともと普段から汗をかかない人や一種の発汗障害のある人は汗腺機能が衰えています。
汗腺細胞には発汗の指令であるアセチルコリンを受ける受容体があるわけですが、この受容体が機能しないために結合できなかった過剰のアセチルコリンが肥満細胞(マスト細胞)を刺激し、ヒスタミンの放出を招いているという考え方が存在します。

そう考えると、汗をかいているようにみえても実は一部あるいは大部分のエクリン汗腺において汗をかけず、それが蕁麻疹の原因となっている。
つまり、発汗によるコリン性蕁麻疹だと思われる蕁麻疹も本当はすべて減汗性コリン性蕁麻疹である可能性はないでしょうか。

要は「汗」が問題なのではなくて「汗腺機能の低下」(正確には汗腺細胞のアセチルコリン受容体の機能低下)が問題。

※正確には「ムスカリン受容体」というが、ここでは分りやすく「アセチルコリン受容体」と表現します。

コリン性蕁麻疹のアレルゲンがアセチルコリンであることからもそう考えるのが自然です。


コリン性蕁麻疹に抗ヒスタミン薬が効きにくいことがあるようですが、これはいくらヒスタミンを抑えても元凶である汗腺機能の低下が解消されない以上、受容体と結合できないアセチルコリンが存在する限り問題解決とはならないからかもしれません。

汗をかきやすい夏に悪化するイメージのあるコリン性蕁麻疹ですが、実はその逆で汗のかきにくい冬に悪化しやすいという事実があることからも合点がいきます。

さらに、コリン性蕁麻疹患者の体験談によると、入浴によって襲われる痒みやチクチク感を耐え抜いてしっかり汗をかいた後しばらくは、清々しいほど楽になるというではありませんか。

これはしっかり発汗することで汗腺機能が働き、アセチルコリンが受容体と結合できたからだとも考えられます。


そういうわけで、コリン性蕁麻疹の対処法としては、

「汗をかかないようにする」ではなく、むしろ「積極的に汗をかくようにする」ことだといえます。

入浴においてはこの状況で敢えて汗をかこうとするのは試練ですが、我慢を通り越したその先には開放感が待っているそうですよ(笑)

どうしても我慢ができない時は冷たいシャワーを当てるなりして脳から発汗指令が出るのを抑えましょう。


よくネットでは「交感神経」に注目して「精神的ストレスや緊張がコリン性蕁麻疹の原因となる」と書かれている場合がありますが、ストレスや緊張によって刺激される交感神経は殆どがアドレナリン作動性神経であり、アセチルコリンは放出しません
緊張によって発汗する精神性発汗アポクリン汗腺から分泌される汗であり、体温を下げるためのエクリン汗腺とは違います。
精神的ストレスで蕁麻疹を発症することもありますが、それはコリン正蕁麻疹とは別の蕁麻疹ではないかという気がしています。
アセチルコリンではなくノルアドレナリンが関係しているのであれば「アドレナリン性蕁麻疹」とでも呼んで区別するべきでしょうね。

また、「アセチルコリン」に注目して「お湯に浸かってリラックスすることがコリン性蕁麻疹の原因となる」と書かれてある場合もありますが、リラックスすることで刺激されるのは副交感神経であり、エクリン汗腺を支配する交感神経とは関係ありません。
副交感神経からアセチルコリンが放出されるのは間違いありませんが、コリン性蕁麻疹に影響しているアセチルコリンは汗腺支配交感神経から放出されたものであることを踏まえれば、副交感神経が放出するアセチルコリンは無関係であることが分かるかと思います。

同様の理由から「アセチルコリンを含む食べ物を控えた方が良い」という意見も疑問ですね(原因が汗腺機能の低下にあるとするならば)

ちょっとややこしいですね・・・



3.その他


温熱蕁麻疹でもコリン性蕁麻疹でもなく、お湯そのものがアレルギーとなっている場合もありえます。

浴槽に浸からなくてもシャワーで反応するならお湯が原因である可能性が考えられますね(極端な話「水」でも蕁麻疹の原因になることもある)

皮膚が弱い人、特に乾燥肌敏感肌の人はお湯そのものが刺激となりますので、一番風呂は避けた方が良いでしょう

体をゴシゴシ洗うことも刺激になりますので注意しましょう。

また、入浴剤の成分がアレルゲンとなることもあるでしょう。

入浴後しばらくしてから蕁麻疹が発症した場合は、時間的に体を拭いたタオル、若しくは体を拭くという行為が原因かもしれません。



このように原因はいくらでも考えられるのが蕁麻疹の特徴でもあります。

一度きりであれば気にする必要ありませんが、入浴のたびに繰り返すようなら皮膚科の受診をお勧めします。
 

【健康】 毎年この時期に気力がなくなるのは「季節性うつ」かも


どうもSHIBAです。

毎年この秋から冬にかけて「どうも気分が落ち込みやすいなぁ」という人は「季節性うつ」かもしれないと言われています。

特に女性に多くみられ、主な症状としては

・倦怠感、無気力になりやすい
・集中力が明らかに落ちている
・寝ても寝ても寝足りない、朝起きられない
・過食になる、特に炭水化物や甘い物を欲する


これらの傾向があるようなら要注意です。

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「季節性うつ」は正式には「季節性感情障害」とも「季節性情動障害」ともいい、春に起こりやすい「春うつ」の他、秋から冬にかけて起こりやすい「冬うつ」があり、季節に合わせて周期的にあらわれるのが特徴です。


この時期の「冬うつ」の原因は日照時間と関係していると考えられています。

太陽の光を浴びる時間が少ないとセロトニンの分泌が不足します。

セロトニンはメラトニン(睡眠ホルモン)の原料となるので、セロトニンが減少するとメラトニンが十分に生成されません。
その結果夜の寝付きが悪くなり、体内のリズムが乱れると言われています。


対処法としては朝に太陽の光を浴びる(日光浴)、ウォーキングなどの運動、セロトニンの材料となるトリプトファン(アミノ酸)を多く含む魚介類や納豆を食べることなどが挙げられます。


毎日のお風呂にも効果あり。

普通に入浴するだけでも血行を良くし、疲れを取るのでリフレッシュ効果を得られますが、工夫をするとさらに改善が期待できます。

例えば湯船に垂らすと効果が期待できるアロマ精油(エッセンシャルオイル)があります。

おすすめは

「オレンジ」・・・気分を前向きにリフレッシュ
「グレープフルーツ」・・・爽快感をもたらす働きがある
「ベルガモット」・・・アールグレイも使用されていて、鎮静と高揚の両方の作用があり情緒のバランスを良くする
「ラベンダー」・・・安眠効果で有名。リラックスしたい時に使用する。
「ローズマリー」・・・朝風呂や「これからひと仕事」という時におすすめ。頭をスッキリさせる働きがある。
「クラリセージ」・・・気分を高揚させ幸福感にする。女性ホルモンのバランスを整えるといわれ女性に優しい精油です。



夜の入浴は就寝の2時間前に入ると、丁度良いタイミングで深部体温が下がり寝付きが良くなります。
お風呂の温度は38~40℃で入浴時間の目安は15~20分
これが一番リラックスしやすい入浴法ですよ。