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【健康】 緑茶が血糖値を下げるってホント?


緑茶が健康に良いという漠然としたイメージは昔からありますが、
今では国内のみならず海外でも緑茶の研究が進んで、その実力が明らかになってきています。

現在では緑茶の成分であるカテキンには、腸での糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を防ぐ作用があることが報告されています。

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もう少し詳しく言うと、食事で摂取した糖質はブドウ糖(グルコース)にまで分解され腸から血液中へと吸収されます。
この時に血糖値(血液中のブドウ糖濃度の高さ)が高くなります。
通常はその後にすい臓からインスリンが分泌されて、ブドウ糖が筋肉などの細胞に取り込まれて血糖値は元の状態にまで下がり安定します。

いつも血糖値が高くなるような食生活をしていると、やがてすい臓が疲弊してインスリンの効きが低下したり分泌量が不足し、血糖値が高いまま下がらなくなるのが糖尿病です。

ポリフェノールの一種であるカテキンには糖を消化するための消化酵素の働きを抑制する作用があるので、糖の消化を遅らせることで血糖値の上昇を緩やかにします
血糖値の急上昇を抑えることはインスリンに負担をかけずに済むので、結果的に糖尿病リスクも低下させることになるというわけです。


もう一度確認しますが、カテキンが持つ作用とは「糖を消化するための消化酵素の働きを抑制する 」ということ。

これは血糖値の急上昇を防ぐことであり、下げるわけではないということです。ここ大事。


糖尿病リスクが低下すると聞いて、なんだか「血糖値が下がる」ことだと勘違いしてしまいがちですが、緑茶を飲むと血糖値が下がるとしたら逆に危険なことですからね。
健康な人が緑茶を飲むと低血糖になって意識障害を起こしてしまうことになっちゃいますよ(笑)


ふだんの血糖値は正常値でも、食後に急激に血糖値が上がることを食後高血糖といい、これは糖尿病の予備軍と考えられていて、この状態はすでに危険な疾患を招く可能性があるので、食後にお茶を飲んだり甘味と一緒にお茶を飲むことはすごく理に適っています。


『【健康】 「グルコーススパイク(血糖値スパイク)」って何?』 参照


余談ですが緑茶に含まれるカテキンには血糖値の抑制の他にも、抗がん作用や認知症予防など多くの効果が期待されています。


『【健康】 緑茶カテキンががん細胞の増殖を抑制?』 参照


日常生活に上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。



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『【健康】 「糖尿病」の入浴法① ~境界型糖尿病(予備軍)の場合~』

『【健康】 「糖尿病」の入浴法② ~糖尿病患者の場合~』