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2017年01月

【健康】 あくびは我慢しない方がいい?


大事な会議なのに睡魔に襲われあくびが出そうで困る。

そんな時どう乗り切っていますか?

僕の場合は、人の目をごまかして誰にも気付かれないようにあくびをしています、どうもSHIBAです。


だって、いくら我慢してもキリがないんだもんね。

でも「あくび」が出る原因を知れば、これは仕方のないことだと納得できるかもしれません。

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とはいえ、あくびが出るメカニズムは解明されていません。

一般的な説では、脳が酸素不足を起こしているときの、酸素を取り込むための反射的な反応だと考えられているようです。

つまり、眠い時や疲れている時は脳が酸素不足になっていて、脳の働きが悪くなっている状態だということです。

ということは・・・

人前ですると失礼だとか気持ちが弛んでいるからだとか言われるあくびですが、
あくびは眠くて我慢できないこの状況を改善するためにするわけですから、他人の話をちゃんと聞こうとするならばむしろあくびをした方が良い、ということにはなりませんか?

そういうわけで、これからは会議中や授業中みたいな状況で眠くてあくびが出そうな場合、相手のことを思うならば我慢せずに思い切ってあくびをしましょう。
あなたの気持ちが相手に伝わるかどうかは保証しませんけどね・・・


僕の場合、車の運転中に意図的にあくびをすることがよくあります。

単調な道を走っているときなどは特に眠くなりがち。
本気で眠たい時は車を止めて休憩するべきですが、運転中に睡魔を感じたら、僕は敢えてあくびをするようにしています。

方法は簡単。あくびをする真似をするだけで本当にあくびが出ます。

あくびをしたいなぁと感じていなくても、自分からあくびをすることでアラ不思議。少し頭がスッキリするではありませんか。

もし運転中の睡魔を克服する方法に悩まされている人は一度試してみるといいですよ。

ガムを噛んだり飲み物を飲んだり、またはタバコを吸ったりといろいろ試されているかと思いますが、あくびほど簡単で効果のある方法はありませんよ。

ただし、効果の持続は短いです。だから何回でもあくびをすることにはなると思います。

というか、そこまで眠いたいときは休憩しろよ!って話ですよね・・・

 

【入浴】 「胃食道逆流症(逆流性食道炎)」の入浴法 ~食後2時間は入浴しない~

 
食後に胸やけがする。酸っぱい物が口まで上がってくる(呑酸)、またゲップがよく出る。
 
それらの症状、逆流性食道炎かもしれません。
 
逆流性食道炎は、胃酸や胃内容物が食道に逆流することによって生じる病態です。
 
主症状は胸やけ、呑酸、胸痛など。
 
食道に炎症があれば「逆流性食道炎」ですが、最近では食道に炎症がない場合(非びらん性の場合)でも症状があれば「非びらん性胃食道逆流症」といい、これら逆流症による不快な病態を総称して「胃食道逆流症(GRED)」と呼んでいます。
 
主な病因としては、「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)の筋力の低下」「胃酸分泌の亢進」「食道・胃運動機能異常」などがあります。
危険因子としては生活習慣(ストレス、喫煙、高脂肪食)、胃内圧の上昇(肥満、便秘)、刺激物(アルコール、コーヒー)や薬物の影響などがあげられます。
 
下部食道括約筋とは食道と胃のつなぎ目にあたる筋肉で、この筋力が低下すると胃液などの逆流を許してしまいます。
下部食道括約筋はふだんは閉まっていて、食べた物を飲み込む時に一旦緩んで食道から胃へと食べた物を送っています。


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胃液には強い酸性の胃酸が含まれています。
胃そのものは胃壁に強い粘膜があるため胃酸から保護されていますが、
食道の粘膜は弱いので胃液が逆流すると胃酸によって炎症を引き起こしてしまうわけです。
 
胃液には胃酸粘液(ムチン)ペプシノーゲンなどがあります。
 
胃液の種類
働き
胃酸
胃酸は強い酸性で、胃から先に細菌が入らないように殺菌作用がある他、ペプシノーゲンを活性化してペプシン(タンパク質を消化する酵素)に変え、タンパク質の消化を進める働きがあります。
粘液(ムチン)
粘液(ムチン)は胃の粘膜を保護する働きがあります。胃内容物によって傷つかないのも、胃酸によって胃が炎症を起こさないのも、ペプシンによって胃自身の細胞が消化されないのも全て粘液が胃壁をコーティングして守ってくれているからです。
ペプシノーゲン
胃酸で活性化されるとタンパク質の消化酵素ペプシンになる
 
 
◆入浴上の問題リスト◆
 
 
#1 胸やけや呑酸などの不快な症状がある
#2 ストレスによって食道粘膜の過敏性が高まり、適正範囲の胃酸逆流でも胸やけなどを感じる
#3 腹圧がかかることで胃内圧が上昇し、胃内容物が逆流する
 
加齢とともに機能低下してきた下部食道括約筋を鍛えることは残念ながらできません。
そのため、対策としては胃酸の酸性度を抑えるか、胃内容物の食道への逆流を引き起こす要因を改善する必要があります。
 
 
 
◆入浴法◆
 
 
<入浴上の問題>#1 胸やけや呑酸などの不快な症状が生じる傾向にある
 
<入浴目標> 食道・胃の運動機能を改善して胃酸の酸性度を上げない
 
 
まず、胃食道逆流症(逆流性食道炎含む)にとっての入浴法には重要な鉄則があります。
それは、最低でも食後1時間、できれば食後2時間は入浴しないこと。
 
これは食後の消化活動には数時間要しますので、食後すぐに入浴をすると消化をするために胃腸に集まっていた血流が全身(主に皮膚血管) に拡散し、消化活動の妨げになるからです。
胃内容物がいつまでも胃に留まっていると、胃酸もずっと胃内に留まっていることになり、逆流する可能性が高くなってしまいます。
 
そういうわけで、胸やけや呑酸など不快な症状を生じやすい人は、食後に入浴する場合は2時間空けましょう。
だからといってその間、横になって休んでいてはいけません。横になると胃内容物が逆流しやすくなります。
 
 
さて。
胃液の分泌は自律神経と大きく関係しています。
簡単に言えば、副交感神経が優位になると胃液の分泌が亢進され、交感神経が優位になると胃液の分泌が抑制されます

 
【自律神経による胃の運動と胃液分泌の調節】
 
●副交感神経
胃の平滑筋を刺激 → 胃のぜんどう運動を促進↑
胃の壁細胞を刺激 → 胃酸分泌↑
胃のG細胞を刺激 → ガストリン(消化管ホルモン)を分泌↑ → 胃壁細胞を刺激 → 胃酸分泌↑
胃のECL細胞を刺激 → ヒスタミンを分泌↑ → 胃壁細胞を刺激 → 胃酸分泌↑
※ECL細胞からヒスタミンの放出を促すのは副交感神経から放出されたアセチルコリンによる作用と、G細胞のガストリンによる作用とがある。
 
●交感神経
胃の平滑筋を促進 → 胃のぜんどう運動を抑制↓
胃粘膜血流を減少 → 二次的に胃液分泌を抑制↓
胃の壁細胞を刺激 → 胃酸分泌を抑制↓
胃のG細胞を刺激 → ガストリン分泌を抑制↓ → 胃酸分泌を抑制↓

 
 
38~40℃は副交感神経にとっての適温です。

胃腸の周りには自律神経(交感神経、副交感神経)がビッシリ張り巡らされています。

食事をする時は交感神経(興奮、快楽)が優位になりますが、
食後は副交感神経(リラックス)が優位に働いて胃腸の消化活動を促進しています
(食後に眠くなるのは副交感神経が優位になることも要因)
 
なので、入浴によって副交感神経の邪魔をしてはいけません。

熱いお風呂(例えば42℃以上)は交感神経を刺激してしまい、消化活動を低下させてしまうので、逆流性食道炎には逆効果になる可能性があります。

・・・が、しかし!

人によっては熱めのお風呂の方が症状が和らぐという方もいらっしゃいます。

これは胃酸過多が原因の逆流性食道炎の人には有効なのかもしれません。

 
熱い風呂に入ることで交感神経が刺激され、消化活動が低下、つまり胃酸の分泌が抑えられているからだと考えることができます。
 
しかし、これは誰にでも当てはまることではなく、後述しますが、人によっては交感神経を刺激しても効果が得られるとは限りません。

 
 
<入浴上の問題>#2 ストレスによって食道粘膜の過敏性が高まり、適正範囲の胃酸逆流でも胸やけなどを感じる
 
<入浴目標> ストレスを緩和し、逆流症の症状を起こりにくくする
 
 
入浴や足浴、マッサージなどのリラクセーションを行って、心身の安静を保つことはとても効果があります。
 
ストレスは交感神経を刺激し、胃酸分泌過多、粘液分泌減少、粘液血流障害を招くと考えられています。
 
と聞くと「え?交感神経は胃酸の分泌を抑えるから、逆に良いんじゃないの?」と思われるかもしれません。
 
確かに交感神経は胃酸分泌の抑制に作用しますが、胃酸の分泌促進に作用するのは自律神経だけではないんです。
 
食べ物が胃に入り胃壁が伸展されると、壁内神経叢を介する反射回路が働いて自律神経とは関係なく胃液が分泌されます。
 
なお、ストレスによる交感神経の刺激は胃粘液の分泌を減少させるわけですから、胃酸と粘液のバランスが乱れ、相対的に胃酸過多に傾くわけです。

そのため胃粘膜が弱くなりますが、ただでさえ弱い食道粘膜はさらに弱くなり、多少の胃酸逆流でも不快な症状が生じてしまうと考えられます。
 
 
【自律神経以外による胃液分泌の調節】
 
●胃液分泌の促進
胃内容物が直接胃の壁細胞を刺激 → 胃酸分泌↑
胃内容物にタンパク質の分解産物(アミノ酸やペプチド)や刺激物(アルコールやコーヒーなど)があった場合 → G細胞を刺激 → ガストリンを分泌↑ → 胃壁細胞を刺激 → 胃酸分泌↑
 
●胃液分泌の抑制
胃内部(幽門部)のpHが2.5以下になる
胃から十二指腸に脂肪が送られる → 十二指腸壁から胃酸およびガストリンの分泌を抑制するホルモン(セクレチン、GIP)が分泌
 

 
<入浴上の問題>#3 腹圧がかかることで胃内圧が上昇し、胃内容物が逆流する
 
<入浴目標> 生活習慣や行動を改善し、腹圧を上げない

 
腹圧がかかるような行動は、胃内圧の上昇を招き、胃液の逆流が起きやすくなりますので注意しなければなりません。
 
入浴でいえば、例えば前かがみになってシャワーしないことなどが言えると思います。
 
また、便秘は腹圧を上げる要因となりますから、便秘があればこれを改善するようにしましょう。
 
 
 
 
「浴槽に浸かると胸やけがする」という人は、浴槽浴による水圧によって胃内圧が上昇して逆流している可能性もありますので、この場合はシャワー浴に切り替えてみるのも方法のひとつです。ただし、浴槽浴のようなリラックス効果は期待できなくなります。
 
 
最後に、胸やけと便秘の両方に効くツボを紹介します。
 
ひとつは「天枢(てんすう)」といって、おへその両側で親指の幅2本分離れたところにあるツボで、軽くへこむ程度に押し込み、その周辺を円を描くようにマッサージを加えるとさらに排便を促進されます。
 
足三里」は膝下外側のくぼみから、親指の幅3本分下がったところにあるツボで、消化機能を促進させて便秘にも効くと言われています。
 


◆温泉なら炭酸水素塩泉(重曹泉)


飲泉が楽しめる温泉がありますよね。

胃酸過多による食道炎の場合なら、空腹時にアルカリ性炭酸水素塩泉(重曹泉)を飲むと、胃酸が中和されると言われています。

逆流性食道炎に合う泉質なので、飲泉のできる炭酸水素塩泉(重曹泉)の温泉へ行かれた時は試してみてはいかがでしょうか。



関連記事

『症状別の入浴法』

 

 

【健康】 入浴中に鼻血が出る理由について


お風呂に入っているときに鼻血が出たことのある人は多いのではないでしょうか。

空気が乾いていると皮膚が傷つきやすいので、多湿である浴室で鼻血が出るのは意外だと思われるかもしれません。

しかし入浴により血圧が変動したり血流が増加するので、鼻の粘膜が薄い、あるいは弱い人は出血しやすい傾向にあるといえます。
鼻の毛細血管は特に細いので傷つきやすいようで、その代わり出血もすぐ止まるのが特徴です。

たまたまであれば問題ありませんが、お風呂に入るたびに鼻血が出るようなら気になりますよね。

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高血圧糖尿病をお持ちの人は血管が傷つきやすいので鼻血が出やすいようです。

花粉症になる人も血管が拡張しやすい体質なうえに敏感肌なので、ついつい鼻を触り過ぎて出血してしまいがちです。

いずれの症状とは関係のない人でも偏食を好む人は鼻血が出やすいようです。

これらの危険因子をお持ちの方で血液がサラサラになる薬を服用している場合は注意が必要です。


ちなみに止血方法ですが・・・

今ではご存知の方も多いと思いますが、上を向いたり、鼻の根元を指で押さえても効果がないと言われています。

正しくは前かがみになり、小鼻を両側からつまんで、そのまま血が止まるのを待つことです。

鼻の上の方ではなく小鼻をつまむのは、出血箇所を圧迫することで血が止まるからです。


なお、入浴中に鼻血が出た場合は風呂から上がった方が賢明です。
長湯すればするほど血が止まりにくくなりますよ。


 

【健康】 「真っ暗な方が眠りやすい」というのはウソ?


皆さんは夜眠るときは「完全真っ暗」派でしょうか、それとも「少し明るい」派でしょうか。

僕は昔から豆電球だけつけて寝る少し明るい派です、どうもSHIBAです。

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近年は睡眠の研究結果から「質の高い睡眠を得るには真っ暗よりも少し明るい方が良い」というのが正しい説になってきているようです。

中にはどちらでもなく「電気をつけっ放しで眠る」派も少数ながらいらっしゃるようですが、明るい状態で眠ることは健康上よくないことは既に認められています。

これは明るい環境で眠ると暗い環境で眠った場合に比べてメラトニンというホルモンの分泌が少ないと言われているからです。
※メラトニンは昼と夜との生体リズムに大きく関係するホルモン

また、電気をつけたまま寝る習慣は肥満になりやすいというデータもあるらしく、これが本当かどうかは知りませんが睡眠に良くないことは確かなようです。


問題は、真っ暗よりも少しだけ明るい方が良いとされる理由ですね。

この根拠は「ヒトは真っ暗になると不安を掻き立てられる生物」だかららしい。

ヒトは太古より、獣などの外敵から襲われることがないよう火を焚いて寝る習慣があり、それは「暗闇が危険なものである」とずっと感じてきたからだという説があります。

確かに我々は肝試しでも分かるように暗闇で周りが見えないと不安になりますよね。

まあ、眠るときは話は別だ!と「完全真っ暗」派の人は言うかもしれませんが、ヒトというものはそういう生き物らしいです。

とはいえ「誰がなんと言おうが真っ暗の方が寝やすいんじゃ!」という人がいるのも事実。

ただ、脳科学的には、眠っている時の脳波を調べてみると、少し明るい方が深い眠りにつけているという報告もあるようです。

つまり、真っ暗だと入眠しやすいとしても眠りは浅い。ということになります。


でもまあ、ここまで言っても「誰がなんと言おうが真っ暗の方がスッキリ眠れるんじゃ!」という人もいるでしょう(笑)

よくテレビなどで「それは間違っています」とか専門家がしたり顔で言っているのを見かけますが、 理屈がどうであれ個人差はあるだろうし、実際真っ暗な方がしっかり眠れている人もいるわけですから真っ暗な方が眠れる人はそれでいいんじゃないでしょうか。
 

【健康】 風呂上りに保湿ケアをしていても乾燥肌が治らない3つの理由

どうもSHIBAです。

乾燥肌や敏感肌にお悩みの人は、お風呂上りにはしっかりと保湿ケアをされていることと思われます。

乾燥しやすい今の冬の時期は特にではないでしょうか。

しかし、それでも何故か改善されない。それどころか悪化しているかも・・・なんてこと、ありませんか?

僕も乾燥肌に悩まされることが多いのでその気持ちよく分かります。

入浴後の保湿ケアは基本中の基本ですが、それでも乾燥肌の症状がよくならないとすれば、それは保湿ケアの方法に問題があるかもしれませんよ。

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原因はいくつか考えられますが、ありがちな理由を3つ挙げてみます。




理由① 保湿ケアのタイミングが遅い


入浴後に保湿ケアをしているといっても、遅すぎると効果は半減します。

風呂から上がった直後は肌が濡れているので潤っているようにみえますが、すぐに乾燥して肌は入浴前よりも水分を失った状態になります。

そのため、入浴後の保湿ケアは5分以内が推奨されています。

思ったより早いですよね。髪を乾かしている場合ではありません。すぐ保湿。

ちなみに、すぐに保湿クリームを塗布しているにもかかわらず状況が改善されない場合は、使用している保湿クリームに配合されている成分を確認してみましょう。配合されている成分が自分に合っていない可能性もあるからです。

僕の場合、尿素配合クリームでかゆみが治まらなかったのでヘパリン類似物質配合のクリームに変えみたら問題が解決しました。

なお、保湿クリームに含まれる主な成分は「ヘパリン類似物質」「尿素」「ワセリン」「セラミド」の4つに分けられます。
自分に合うものを探してみましょう。



理由② オイル保湿に頼り過ぎている


スキンケアとしてオイル保湿が間違っているわけではありませんが、オイル保湿に頼り過ぎると逆効果になる場合があります

肌は基本的には弱酸性に保たれているので、オイルは浸透しやすく、そのためしっとり感があってとても潤っているように感じます。

とはいえ、当然ですがオイルは油ですからね。水分ではないし、水と馴染むはずもありません。

例えば皮膚の表面をコーティングしている皮脂膜は「天然の保湿クリーム」と例えられています。
ですが、皮脂膜はオイルと違って100%油ではありません。

皮膚の皮脂腺から出る皮脂は油ですが、皮脂(油)は汗(水)と乳化して皮脂膜を形成します。
乳化するとは、水溶性でもあり脂溶性でもあるということ。
皮脂膜は皮膚表面をコーティングして角質内の水分を保持し、かつ外からの水分も若干ながら吸収するので「天然の保湿クリーム」と言われるのはそのためです。

しかも天然由来であろうがオイルである以上は時間が経つと酸化して過酸化脂質になります。皮脂膜でさえ放っておくと酸化しますからね。
そのまま毛穴に詰まればニキビの原因にもなります。

正しい保湿とは「水分だけでなく保湿成分もキープすること」

オイル保湿に頼り過ぎると、角質内に浸透したオイルが天然保湿成分であるセラミドの本来の働きを阻害すると考えられています。
まあ実際には阻害するわけではないのでしょうが、セラミドが本来の働きをしなくなるんでしょうね。



理由③ 原因が体の内側からきている


キレイな肌は体の内側からつくられる・・・とさえ言われるほど、肌の健康状態は睡眠や栄養など生活習慣が鍵を握っています。

つまり肌の手入ればかりしていてもダメだということです。

これは入浴についても同じことが言えます。

入浴により血行が促進されることで皮膚の細胞に酸素や栄養が行き渡り、皮膚細胞のターンオーバーが正常化しやすいのと、ターンオーバーは睡眠中に活性化し、そこでセラミドが生まれるので、就寝前1~2時間前に入浴することで質の高い睡眠を得やすいという利点があります。

このように血流の改善や自律神経のバランスを整えることは肌の健康状態を好転させます

ただし熱すぎるお湯や長湯は肌を傷つける要因となるので、そこは注意が必要です。

『【健康】 「乾燥肌」の入浴法 ~保湿とバリア機能が大切~』 参照


 

【入浴】 子どもの入浴法 ~「ネフローゼ症候群」の場合~


ネフローゼ症候群とは、何らかの理由で尿から大量のタンパク質が出てしまい、それによって血液中のタンパク質(特にアルブミン)が少なくなった病態のことです。

小児に多く発症し、好発年齢は2~6歳で、男子に多いのが特徴です。

主な症状は尿の泡立ち浮腫体重増加など。


通常、血液中のタンパク質は、腎臓の糸球体を通過できないので、血液中にとどまります。
ところが、ネフローゼ症候群では何らかの異常でタンパク質が糸球体を通過してしまい尿とともに流れ出てきます(タンパク尿という)

タンパク尿は泡立つ特徴があるので、おしっこの「泡立ち」はネフローゼ症候群のサインとされています(ただし、健康な人でも激しい運動や入浴後、発熱時には、一時的にタンパク尿が出ることがあると言われている)

尿から大量のタンパク質が流れ出すと、血液中のタンパク質(特にアルブミン)が減少します。
これを「低タンパク血症低アルブミン血症)」といい、膠質浸透圧(こうしつしんとうあつ)が低くなるため血管の水分が血管外(組織間液)へ滲みだして体に浮腫(むくみ)が現れます。

※膠質浸透圧とは、簡単に言えば「水分を血管内に保持する力」のこと。

体がむくめば、その分だけ体重は増加します。

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ネフローゼ症候群の場合、お風呂に入ってよいかどうかは医師に相談して下さい。

「タンパク尿が落ち着いているときなら入ってもよい」というのが一般の見解ですが、その判断を自分で判断してはいけません。

かといって、入浴しないのも問題です。

むくんでいる皮膚の細胞は細菌に対する免疫力が低下しやすいので、お風呂に入って清潔を保ち、また負担のない程度に体を温めてやることで免疫力を下げないようにすることはとても意味があります。

気を付けなければいけないのは、小児の場合、ネフローゼ症候群により血管内の水分が血管外へ滲み出すことで血圧が低下しやすい可能性があるということ(成人の場合は逆に血圧が高くなることもある)
めまいや貧血のようなふらつきには注意しましょう。とりわけ、湯船から出る時に急に立ち上がることで起こりやすい起立性低血圧には注意が必要です。


そこで足浴(足湯)ケア。足浴(足湯)は体に負担をかけずに、浴槽浴と同じく血管を拡張させ組織間液の還流を促します。

静脈還流(心臓に戻る静脈の血流のこと)が阻害されると浮腫が増強するので、足浴(足湯)は安全な療法として有効です。


なお、むくみを改善しようとマッサージしても、通常のむくみに対するマッサージと同じような効果は期待できません
一般にはリンパマッサージなどは血流やリンパの流れを改善してむくみを解消する方法として有効ですが、ネフローゼ症候群によるむくみはリンパの流れが悪いために起こるわけではないからです(ネフローゼ症候群の浮腫は低タンパク血症に起因する)


浴槽浴に最適なお湯の温度と入浴時間については、病態によって個人差があるので医師の指示に従って下さい。



関連記事

『「子育て」としての入浴法』


『子どもの症状別入浴法』

【入浴】 「疲労感・全身倦怠感」の入浴法 ~疲れを放置しない~


倦怠感とは「だるい」「しんどい」「疲れやすい」などといった日常にありふれた症状のことです。

「疲労感」と「倦怠感」という2つの言葉は、しばしば違う意味として区別されたり同義語として扱われたりしますが、医学的には疲労感は倦怠感の内に位置づけられているようです。

ふだんは元気な人でも激しい運動長時間の労働睡眠不足などににより疲労感を感じることがあります。
このような生理的な理由による疲労(感)は十分な休息や睡眠をとることで回復します

入浴も有効で、適切な入浴をすることで疲れの取れ方が格段に良くなります。

一般的に倦怠感といえばこのような生理的疲労感を指しますが、全身倦怠感の原因には病的な疲労感が隠れている場合もあります

例えば何らかの悪性腫瘍が潜んでいる場合や感染症にかかっている場合、心臓や肝機能などに障害がある時やホルモンバランスの異常によることもあります。食欲不振や強い不安からくる精神的な理由による場合もあります。

同じ疲労でも、よく「肉体的な疲労と精神的な疲労」などと分けて考えられることがありますが、この一般的に言うところの精神的な疲労は病的疲労感に分類されます。

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全身倦怠感の分類

●生理的疲労感 ・・・ 
原因疾患なし (運動、労働、睡眠不足等) 
●病的疲労感  ・・・ 非器質的疾患(精神的・神経的な疾患)
            器質的疾患(感染症・循環器疾患・肝障害・内分泌疾患・代謝疾患・悪性腫瘍等)
            慢性疲労症候群(原因不明の疲労感が6か月以上続き、日常生活に支障をきたす疾患)



ここでは肉体的な疲れ、つまり生理的疲労感についての入浴法を中心に紹介します。 



◆生理的疲労感(肉体的な疲れ)の入浴法


主な原因は過度な運動・長時間の労働・睡眠不足など。

肉体疲労の蓄積は活動と休息のバランスの乱れが原因となりますので、この場合の疲労感を軽減するには効果的な休息や睡眠をとることです。

疲労に関係しているのは自律神経の中枢です。
ここから血圧や呼吸・体温など生命を維持するための調節をする指令が出ています。

自律神経の中枢の細胞は、過度の運動や長時間労働などがストレスとなって発生する活性酸素によって傷つきます

この細胞の傷が疲れの正体です。

しかしヒトの体はこの傷を修復する機能も持っているわけですが、この修復機能が最も働くのが睡眠中

ですので睡眠が不足すると修復が遅くなり疲れが取れないので、睡眠不足も疲労感の原因となるわけです。

この状態を放置すると、やがて自律神経の機能が低下するので様々な病的疲労感の原因となっていきます。

例えば血圧の調節機能が低下すると低血圧となって立ちくらみを起こしやすくなったり、呼吸の調節機能が低下すると心不全となって呼吸苦や頻脈を起こしやすくなったり、代謝機能が低下すると糖尿病の進行が進んだり肝障害を起こしたり・・・

そうならないためにも、疲労にはしっかりとケアをすることが重要です。

質の高い睡眠を得るには入浴はとても効果的です。


入浴法のポイント

①質の高い睡眠につなげること
②代謝を促進させる
③入浴によるエネルギー消耗を抑える
④心臓に不安のある人はサウナ浴
⑤入浴前にコップ1杯の水分補給



ここで言及しているのは全身倦怠感の入浴法なので、過度な運動による部分的な筋肉の疲労である筋肉痛や、事務系の仕事などによる肩の筋肉の緊張で起こる肩こりなど、局所的な疲労に対する入浴法については除外します。


『【入浴】 「筋肉痛」の入浴法 ~温冷交互浴とHSP入浴~』 参照

『【入浴】 「肩こり」の入浴法 ~炭酸ガス系の入浴剤やアロマで効果的に改善~』 参照



①質の高い睡眠につなげること

入浴は、疲労回復を目的とするならば睡眠の1~2時間前に入りましょう

入浴によっていったん深部体温が上昇しますが、入浴後に時間をかけて深部体温が下がりかけている過程でヒトは眠たくなる習性があります。
また、そうしたタイミングで入眠することが一番深い眠りにつけます。

目安となるお湯の温度と入浴時間は

39℃のお湯に20分間
40℃のお湯に15分間


深部体温が1℃上がると言われています。

入浴後はいきなり冷たいものを飲んだり、冷房や扇風機で火照った体を冷やさないようにして下さい。
手足の先から熱を放出することで徐々に深部体温が下がるようにしないと入眠効果はありません。


②代謝を促進させる

細胞に酸素や栄養が不足すると代謝が悪くなります。
それが皮膚の細胞であれば肌トラブルの原因になりますし、筋肉細胞であれば疲労の代謝産物である乳酸がたまりやすくなって疲労の原因となります。

代謝を促進するには体温を上げること。

お風呂に入ると温熱効果が得られ血管が拡張されるので、細胞の代謝産物で出てくる二酸化炭素や老廃物をスムーズに回収できます。結果、疲労の回復を早めます。

ただし、体温を上げれば良いからといって42℃以上のような熱い温度は交感神経を刺激してしまい逆効果となりますのでご注意下さい。


代謝を促進して回復を早める入浴剤としてはクエン酸風呂をおすすめします。

クエン酸風呂には乳酸値の低下(回復)を促進することが認められていて、疲労回復効果があるとされています。


『【入浴】 家庭でできる「クエン酸風呂」』 参照


③入浴によるエネルギー消耗を抑える

入浴時間は長いとそれだけで体力を消耗します。
そのためできれば入浴時間は短縮したいものです。

お湯の温度を高くすれば早く深部体温が上がるので入浴時間を短縮できると思いがちですが、熱い温度では交感神経を刺激してしまい、お風呂でリラックスできなくなります。
疲れを感じているのに入浴でリラックスできないなんて本末転倒です。

そこで入浴剤に工夫をしてみることが有効です。

炭酸ガス系入浴剤は血行促進効果が高いので体温を上げやすい入浴剤です。
血行促進効果のある入浴剤を使用すれば、同じお湯の温度でも深部体温を1度上げるための入浴時間をおよそ5分程短縮できると考えられています。

また、家庭の風呂を炭酸風呂にする方法もあります。


『【入浴】 家庭でできる「炭酸風呂」』 参照


なお、入浴時間は短縮するためとはいえ、動作は急がなくても構いません。
ゆっくりとした動作は酸素消費量を少なくする効果があります。

浴槽に浸かっている時はゆっくりと深呼吸しましょう。
入浴時間は短くてもリラックスして副交感神経を優位にすると疲れが取れやすくなります。


④心臓に不安のある人はサウナ浴

浴槽浴は水圧がかかるので、少なからず心臓に負担がかかります。

心臓に不安のある人にはかえって疲れを増悪させてしまう可能性があります。

全身浴ではなくて半身浴するのも方法の一つですが、全身浴の場合と同じだけ温まるには少し入浴時間を増やす必要がありますので、これはこれで疲れやすくなってしまいます。

水圧がかからないという意味ではサウナ浴をおすすめします。

サウナにも疲労回復効果がありまして、高温サウナよりも低温サウナの方が負担は軽いです。


『【健康】 サウナを科学する③ 疲労回復効果』 参照


横になれる岩盤浴も負担が少なくていいですね。


⑤入浴前にコップ1杯の水分補給

入浴前に水分を補給しておくことで、余分な水分を押し出しやすくなります。
体内の水分が不足すると血流が悪くなって疲労が蓄積してしまいます。



◆病的疲労感の入浴法


全身倦怠感は、運動や仕事の疲れによる生理的なものでないとすると、何らかの疾患が原因となっている可能性があります。

生理的疲労感は休めば回復するのに対し、病的疲労感は休むだけでは解決しません。原因となる疾患に対する適切な治療・改善が必要です。

そのため、休んでも倦怠感が続く場合は、自分の倦怠感の原因が何なのか?という見極めが重要であり、重大な疾患が隠れている場合もありますから、簡単に「疲労のせい」と自分で決めつけないで医療機関を受診しましょう。

特に倦怠感の出現が急激である場合は、肝障害心不全などの可能性があります。もし原因が臓器にあるのならば緊急な対応が必要です。
全身倦怠感以外に随伴する症状として黄疸浮腫腹水などがあるならば肝不全。浮腫呼吸困難頻脈などを伴うようなら心不全が疑われます。


『【入浴】 「心不全」の入浴法 ~ぬるめ、浅め、早め~』 参照

『【入浴】 「肝炎」の入浴法 ~肝臓に負担をかけないこと~』 参照

『【入浴】 「脂肪肝」の入浴法 ~代謝機能を高める~』 参照



また、夏に多い急速な倦怠感の原因には脱水症電解質異常があります。
随伴する症状としては吐き気手のしびれ肌の乾燥が見られます。熱けいれんを起こす場合もあるので「ただの夏バテだろう」と甘く見てはいけません。
加齢とともに異変に気付きにくくなるので高齢者は特に注意が必要です。


『【健康】 高齢者が熱中症にかかりやすい本当の理由』 参照


このように、何らかの病因があるときは倦怠感以外にもその疾患に特徴的な症状を随伴するため、これら情報を見逃してはいけません。

休息をとっても状況が改善されず、また倦怠感以外に随伴症状がある場合は、病的疲労感と思われますので放置しないで診てもらいましょう。



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『症状別の入浴法』

【健康】 入浴中に心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすい本当の理由と意味を知ろう!


お風呂のトラブルとして心筋梗塞脳梗塞が多いことはよく知られています。

特に冬場の寒い日。

これは、暖かい部屋から冷えた脱衣場や浴室への寒暖差や、脱衣による行為により、血圧が急上昇(血管が収縮)することで血の巡りが滞る(虚血)ことが原因です。

心臓の冠動脈や脳に動脈硬化のある人は、その動脈硬化のある場所で血流が止まり、その先の細胞に酸素や栄養が届かなくなることで心筋梗塞や脳梗塞が起きやすくなるわけです。


・・・と、ここまでは誰でも知っていること。


問題なのは「寒くない日でもお風呂で心筋梗塞や脳梗塞が起こる」ということ。

極端な話、夏のすごく暑い日だって起こりえます。

全く寒暖差がないのにどうしてか?

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実はお風呂で心筋梗塞や脳梗塞になる原因は脱衣場や浴室の環境的要因ばかりではありません。

湯船に浸かっているときにも危険はあります。

なぜだか分かりますか?

ひとつは42℃以上の熱いお湯に浸かった場合。
熱さによって交感神経が刺激され血圧が上がります。

もうひとつは、全身浴の場合。
水圧が心臓を圧迫しますので、心臓に問題のある人や動脈硬化のある人にはリスクを伴います。

このように湯船に浸かっているときにも血圧が上がる要因はあるということです。

だから動脈硬化のある人は気を付けなければならない。

動脈硬化のある人にはぬるい温度で半身浴が適している・・・と、そう思いますよね。


しかし!!  (問題はここから)


ぬるい温度で半身浴をしている場合でも心筋梗塞や脳梗塞になる場合もあるんです。

このような入浴法ではふつう血圧は上がりません。むしろ下がります。

それなのに心筋梗塞や脳梗塞になるのはどうしてか?
不思議だと思いますでしょ。


結論から言いますと、これは「体温が上がるから」

え?・・・と思うかもしれませんが、そういうことです。


温めのお湯に入浴すると副交感神経が優位になって血管が拡張します。

これにより血行が促進されます。

また、体温が上がることでも血流は増加します(熱放散のため)

この時。注目すべきは、血行が良くなって血流が増加しているのは皮膚血管だということです。

体温が上がると熱放散のため血流は皮膚周辺に集まってきます。さらに体温が上がれば発汗しなければならない。

それに引きかえ、動脈硬化の起こりやすい場所といえばどこでしょうか。

そうです。大動脈や心臓の冠動脈、脳の動脈や頸動脈、そして腎臓など体幹部分に動脈硬化が多いですよね。

何が言いたいか、もうお分かりですよね。

お風呂で温まると、皮膚周辺の血流は増加するが、その代わり体幹部分、つまり動脈硬化のある血管の血流は悪くなるので、そこで虚血を起こすと脳や心臓の細胞は酸素や栄養が届かなくなり急激に機能が停止してしまいます。

(一応、末梢動脈にも動脈硬化は起こりますが、末梢動脈の場合は手のしびれや冷えの原因にはなりますが心疾患などとは無縁)

また、体温が上がって発汗することで血液は水分を失いドロドロになりやすく、これも虚血の原因となります。


というわけで、動脈硬化のある人は、入浴には常に心筋梗塞や脳梗塞のリスクを伴うということになります。

動脈硬化がある人はお風呂に入ってはいけないという意味ではなくて、入浴の前後にコップ一杯ぐらいの水分補給をしっかり行い、長湯をしないことが肝心です。