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2016年05月

【健康】 糖質制限ダイエットをするならその前に行う4つのこと


どうもSHIBAです。

今流行りの糖質制限ダイエット
気になっている方、やってみようか迷っている方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

10か月で10キロ減量した僕の経験から言えば、糖質ダイエットはあまり勧めたくありません。

その理由は単純。 「痩せられない」からではなく「体にとって不自然だから」です

糖質はヒトのエネルギー源として一番必要な栄養素。
つまり、ヒトが糖質を求めるのは自然の摂理であり、これに逆らうのは不自然な行為だからです。

ヒトの体というものは勉強すればするほどよく出来ているものだと感心させられることが多く、
そのせいか「体の仕組みには全て意味がある」とさえ思っています。

要は糖質は避けるのではなく、摂り過ぎないように注意することが肝心かと思うわけです。

そういう意味では「糖質オフ」なんてもってのほか。
エネルギー源として糖質を摂らない代わりに肉(タンパク質)は積極的に食べてよい!などとおバカさんなことを言っている専門家も多く見られますが、かなり偏った見識の持ち主なのではないかと疑ってしまいます(痩せる代わりに寿命を縮めるよ)


糖質制限が注目されている理由は理解しています。

糖質は消化、吸収されると血糖値が上がります。すると血糖値を下げるためインスリンが分泌され、血管を流れる糖が筋肉などへ取り込まれます。
その時に、インスリンには余った糖を脂肪に変えて脂肪細胞に蓄える働きがあるため、糖の摂り過ぎは太る原因となるわけです。

かつては摂取カロリーを制限することがダイエットの基本となっていましたが、糖質を制限すればタンパク質や脂質は我慢しなくても良いということで糖質制限ダイエットが注目されるようになっています。

しかし・・・

上記のような理由で糖質制限ダイエットを試みるなら、先に試してみるべき4つのことがあります。

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1.食べる順番を意識する

急激な血糖値上昇によるインスリンの分泌を抑制したいわけですよね。
であれば、食べる順番に気をつけるだけでも効果が期待できますよ。

空腹時に糖質を摂ると急激に血糖値が上がります。
そのため食事の時は糖質、または炭水化物のものは最後に食べると良いとされています。
ちなみに炭水化物とは「糖質+食物繊維」のこと

まず最初に野菜や汁物を食べる。食物繊維や水分が多いため、お腹にたまりやすいのが魅力。
糖質制限だけでなく、摂取カロリーの制限にもなります。

で、タンパク質の物などを食べてから、最後に炭水化物や糖質の物。
こうすることで血糖値の上昇を緩やかにすることができます。



2.食べる時間帯を意識する


一日に同じ量の食事をしたとしても、どの時間帯に多く食べたかによっても違いは出てきます。

時間栄養学によれば、1日3食の食事量の割合は「3:4:3」がベストらしいですよ。
糖質に限れば「2:3:1」が良いとも言われています。

ヒトの体には体内時計というものがあって、夜は消化器官もお休みモード。

当然ですが夜遅く食べる行為は太る原因になります。
いくら糖質制限をしていても、夜食を食べる習慣があると全て台無しかもしれませんよ。



3.ゆっくり食べることを意識する


糖質がゆっくりと吸収されるには、よく噛んで時間をかけて食べること。

また、満腹中枢は食事を始めて20分後くらいから働くと言われています。
早食いをすると満腹中枢が働く前に食べ過ぎることもあるため、早食いが体に良くないのはそういう理由もあります。



4.低GI値食品を意識する


食品によっては含まれる糖質の量やカロリーが同じでも、血糖値の上がり方に違いがあります。

血糖値の上がりやすい食品と上がりにくい食品があるということ。

その食品の血糖値の上昇スピードを表した数値を「GI値」といい、数値が高いほど血糖値が急激に上がる食品であることを意味します。

例えば・・・

うどん(生)とそば(生)の、それぞれ可食部100gに含まれるエネルギー量と炭水化物の量は

うどん・・・270kcal、炭水化物56.8g
そば ・・・274kcal、炭水化物54.5g


と似通った数値を表していますが、問題のGI値は

うどん・・・GI値 80
そば ・・・GI値 59


とかなりの差があり、うどんの方がより血糖値が急激に上がりやすい食品であることが分かります。つまり、うどんの方が太りやすい。


このように、糖質が気になるのならば、食品に含まれる糖質や炭水化物、またはカロリーを気にするばかりではなく、GI値にも意識を向けてみる必要があります。

ちなみに「うどん(生)」「そうめん(乾)」「スパゲッティ(乾)」「中華麺(生)」「インスタントラーメン」の可食部100gあたりのエネルギー量(カロリー)は、多い順に

インスタントラーメン>スパゲッティ(乾)>そうめん(乾)>中華麺(生)>うどん(生)

と、うどんが一番ヘルシーな印象がありますが、GI値の高い順に並び替えると

うどん(生)>インスタントラーメン>そうめん(乾)>スパゲッティ(乾)>中華麺(生)

一転してうどんがトップに躍り出ます。


これではうどんがヘルシーなのかどうか分からなくなっちゃいますね。


他もに、同じパンでも食パンやクロワッサン、マフィン、ライ麦パン、ベーグル、バターロールにもそれぞれGI値が異なります。

興味のある人は「GI値 一覧」で検索するといろいろ比較できますよ。


いくら糖質が少なくても夜食にGI値の高い食品を食べる。しかも一食抜きの早食い・・・これ最悪の行為ですからね。憶えておきましょう。


(SHIBA)

【健康】 あなたの今後10年間に心筋梗塞・脳卒中を発症する確率が分かります!


どうも、SHIBAです。

健康診断の各検査値(血圧や血糖値など)が心筋梗塞や脳卒中の発症リスクと関係していることは知られていますが、
それらが具体的にどのくらいの確率で影響があるかという数値はこれまで明らかにされていませんでした。

そがこのたび、国立がん研究センターの予防研究グループによって発症リスクの予測モデルが発表されました。

全国の9保健所、1万人以上を対象に16年間追跡調査し、研究開始時の健診成績・生活習慣からその後10年間の心筋梗塞および脳梗塞の発症確率を試算する計算式を作ったそうです。

高血圧、糖尿病、肥満、喫煙習慣など関与している人にはとても気になるのではないでしょうか?


日本人全般に適用が可能な予測モデルだというので、自分のリスクはどのくらいか調べるには、以下のサイトをご覧下さい。

http://www.fujita-hu.ac.jp/~deppub/risk.html
循環器疾患リスクチェック


気になるのは、既に生活習慣病の治療をしていて、降圧薬などを服用していて検査値が正常な場合は、心筋梗塞も脳卒中も発症リスクは低くなります。
しかし、それは薬の影響であって、決して安心して良いというものではなさそうです。

発表した研究グループは、この予測モデルを疾患の予防に役立ててほしいとのことです。


(SHIBA)

関連記事
『【健康】 「狭心症」の入浴法 ~半身浴はこのためにある~』
『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』

 

【健康】 「夜、寝苦しくて目が覚める」 それって心不全のサインかも


最近、夜中に息苦しくて目が覚めちゃうんだよなぁ・・・という方は、心不全のサインかもしれないので注意した方が良いかもしれません。

心臓の病気には不整脈急性心疾患(狭心症や心筋梗塞)などがありますが、

不整脈のサインとしては、急に心臓がドキドキし始めたり、脈が乱れるがやがて治まり、同じ症状を何度も繰り返すという特徴があります。

急性心疾患のサインとしては、狭心症であれば胸が締め付けられるような胸の痛みが数分~10分ほど続くという特徴が。また心筋梗塞であれば狭心症から進行する場合が多く、心臓以外にも左肩や背中が痛むことが多いようです。

不整脈にしても急性心疾患(狭心症・心筋梗塞)にしても、その前兆となるサインは病名からイメージしやすいですよね。

これに対し「心不全のサイン」と言われもあまりピンと来ないかもしれません。


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●心不全とは


そもそも心不全とはどんな病気か分からないという人は多いと思います。
というより、「心不全」とは病名ではないんですよね。

心不全とは心臓の機能が低下して血液が十分に送れない状態のこと。

病名ではなく状態を表す言葉。だから急性心疾患も心臓の機能を低下させるので心不全の原因となりえます。

心臓の機能が低下するとは、具体的にいえば「十分な量の血液を全身に送り出せない状態」のことで、なにも急性心疾患のような血管に問題がある場合だけとは限りません。

心臓を構成している心筋や心膜、弁などどこかに問題があっても心臓の機能を低下させます。
そのため心筋症心臓弁膜症も心不全の原因となります。

高血圧も血管や心臓の壁を厚く硬くする要因となり、そのため心臓の伸び縮みが難しくなり心不全の原因となります。



●心不全のサイン(左心不全の場合)


心臓には左心と右心がありますよね。

それぞれの役割は、

左心・・・肺から戻ってきた血液を受け取り、全身に送り出す(ポンプ機能)
右心・・・全身から戻ってきた血液を受け取り、肺へ送り出す


ですから、左心の機能が低下すると肺から戻ってきた血液を十分に受け取ることが出来ません(心臓が膨らみにくいため)

そのため肺に血液がうっ血(溜まること)して呼吸が苦しくなるのが左心不全です。

日中の起きている時間帯は、重力の関係で全身の血液が下半身に溜まりやすく心臓に戻りにくいため、左心への負荷は少し和らぎます。
ところが就寝すると全身の血液がドッと心臓(右心)に戻りだし、右心から肺へもドッと流れますが(右心が正常な場合)、肺から左心へはうっ血のため肺に血液が溜まりやすくなるので、昼と比べて夜は呼吸が辛くなる傾向があります。

夜中に息苦しくて目が覚めると心不全かもしれないとは、そういう理由からです。

ちなみに肺うっ血により、かぜでもないのに血液の成分が混じったピンク色の痰が出ることもあります。

『【健康】 風邪でもないのにピンク色の痰が出る原因』 参照


また、左心が不全になると夜間頻尿も盛んになります。

血液を全身へ送り出すポンプ機能が低下しているので、全身に十分な血液を送ることができません。
しかも血流に勢いがないため、日中は血液が重力に負けて下半身に溜まり血液の循環が悪くなります。
そのため、腎臓へ流れる血液量も減り、その結果として尿があまり作られません。

しかし就寝すると重力から解放された血流が良くなり、腎臓へも血流が増えるため尿が作られるようになります。
日中に作られなかった分、夜間の尿量が増えるのが特徴です。

「過活動膀胱」や男性の「前立腺肥大」によっても頻尿にはなりますが、これらの場合昼夜問わず頻尿になりますから、
夜だけ頻尿になり逆に昼の尿が減ったという場合は心不全である可能性が出てきます。


夜、息苦しくて目が覚めるだけであれば「気管支喘息」や「COPD」も疑われますが、同時に尿意も頻繁であれば心不全の可能性が高くなりますのですぐに医療機関で診察してもらいましょう。


関連記事

『【健康】 「心不全」の入浴法 ~ぬるめ、浅め、早め~』

【健康】 血圧が正常値でもストレスによる「職場高血圧」は危険らしい


今や日本人の高血圧は4,000万人(予備軍含む)もいるとか驚きです、どうもSHIBAです。

4,000万人といったら成人の二人に一人は高血圧だということなるんじゃないですか?
周りを見渡しても実感としてそこまで高血圧患者はいないですよね?

と思いたくもなりますが、実は「隠れ高血圧」の人はかなりいるらしい。

その理由は、医療機関での測定値が正常だとしても家庭で測ると血圧が高い人がかなりいると思われるから。

ふだんから家庭で血圧を測る習慣のない人は自分が高血圧だということ気付きませんよね。
これでは「病院で測った時は正常だったから自分は大丈夫」と勘違いしてしまいがち。

これを「仮面高血圧」といい、病院では見逃されるために別名「隠れ高血圧」とも言われています。


命を脅かす仮面高血圧には3つのタイプに分類されています。

早朝高血圧・・・早朝の血圧上昇が急激すぎる
夜間高血圧・・・夜になっても血圧が下がらない
昼間高血圧・・・昼間の血圧が異常に高い



この中で特に注意したいのが「昼間高血圧」

「早朝高血圧」も「夜間高血圧」も危険ではありますが、朝晩に血圧を測定する習慣を身に付ければ自分の血圧というものを把握、管理することができます。

しかし、日中は職場で過ごす一般の人は勤務中に血圧を測るなんてことは普通はしていないもの。

実は職場は血圧が上昇しやすい環境なので注意が必要なのです。

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●職場高血圧が怖い理由


病院での測定値、家庭での朝と晩の測定値が正常でも、職場にいる時だけ異常に血圧が高いという人こそ「昼間高血圧」であり、別名「職場高血圧」と呼ばれます。

病院での測定値、家庭での朝と晩の測定値が正常であれば、ふつうは自分が高血圧だなんて疑いませんよね?
だから怖いんですよね。まさに「隠れ高血圧」です。


高血圧が怖いのはこの状態が続くと血管に動脈硬化が生じるからですよね。脳では脳出血や脳梗塞、心臓では狭心症や心筋梗塞の原因となります。

しかし職場高血圧は血管へのリスク以外に、過敏性腸症候群機能性胃腸症も発症しやすくなるので厄介です。
さらには感染症にもかかりやすくなりますし、うつ病を発症することもあるようです。


一見すると血圧とは関係なさそうなこれらの症状。

高血圧の原因は塩分の摂り過ぎや肥満、運動不足によることが多いものですが、職場高血圧の場合は主にストレスが原因であるという特徴があります。

ストレスは交感神経を優位にしますので、その結果血管が収縮します。
血管が収縮するということは血液の通り道が狭くなるわけですから、当然圧が強くなりますよね。
加えて交感神経は心拍数を上げますから、ただでさえ狭くなっている血管にさらに負荷がかかります。

そういうわけで職場高血圧はストレスが主な原因。

職場高血圧が過敏性腸症候群や機能性胃腸症らの発症リスクとなるのは、 ストレスの慢性化によるものだからです。


また、ストレスの慢性化は免疫力をも低下させます。
そのため細菌やウイルスにも感染しやすい。つまり風邪もひきやすい。

『【健康】 「免疫力のバランス」とはどういう意味?⑨ストレスは敵か? 』 参照


うつ病とも関係が深く、高血圧患者の約30%がうつ病だという話もあります。

うつ病と高血圧は共通点が多いと言われています。どちらも真面目で責任感が強く無理をしてしまうタイプに多く見られ、特にストレスの負荷によって発症することが分かっています。
「無理をする=自律神経の乱れ」です。



●職場高血圧の対処法


「仕事でストレスを感じるな」と言われても無理なもの。

また、ストレス自体に害があるわけではなく、慢性化することが問題なわけでして(むしろ適度なストレスは必要)

つまり自律神経のバランスを整えることが職場高血圧の予防法であり対処法となります。

自分ではストレスを感じていないと思っていなくても、知らず知らず溜まっているもの。
ストレスといっても精神的なものから肉体的なもの、気温や気圧などいろいろありますからね。

勤務中でも定期的に休憩を挟んだりストレッチしてみると良いでしょう。

忙しくて時間が取れない時は深呼吸してみるだけでも効果があると言われていますよ(呼吸が早くなっている時は血圧が高くなっている可能性があります)

それから、勤務中は緊張状態が続いてなかなか自律神経のバランスを整える時間がなかったとしても、勤務時間外はリラックスして副交感神経を高める時間を作りましょう。

入浴はとても効果のあるリラックス法ですよ。

『「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』
 参照


不規則な食生活生活習慣の改善も自律神経のバランスを整える大事な条件です。


(SHIBA)


関連記事

『【健康】 これで高血圧が改善!生活習慣を見直す6つの項目』
 

【健康】 入浴時に危険な血圧値は○○mmHg以上


ふだんの自分の血圧値を把握していますか?どうもSHIBAです。

高血圧の人にとってお風呂には危険が潜んでいることは皆さんご存知だと思います。

入浴は血圧が乱高下しやすいですからね。
高血圧に加え、心臓や動脈硬化に不安のある人は特に気になるでしょう。

しかし、「血圧が高いと危険」といっても、具体的に血圧がいくつだと入浴は危険なのか?
もしその基準値があったとしたら知りたいと思いますよね、ふつう。

でもそんな基準値なんて聞いたことありません。

・・・と思ったらありました!

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入浴医学の第一人者、早坂信哉先生によって入浴における血圧のリスクの研究が発表されていました。

それによると、入浴前の血圧が「160mmHg/100mmHg」を超える場合は入浴事故のリスクが増えるとのこと。

上の血圧が160mmHg以上あると危険のリスクが3.63倍。
下の血圧が100mmHg以上あると同様に14.71倍も入浴事故と関連があったそうです。

入浴事故というのは主に発熱、呼吸困難、意識障害、嘔吐など。

高血圧はこれらの症状と関連性が高いことが分かりました。


むろん、個人差もあるでしょうし、入浴前の上の血圧が160mmHg以内であれば安心できるという意味ではありません。

例えば42℃のお湯に浸かると血圧は約20mmHg上昇すると言われています。
20mmHgも上がれば結構な圧力ですよ。脳卒中や心筋梗塞が起きやすいのも納得です。

もちろんこれにも個人差はあるでしょうし、夏と冬では気温差によって影響に違いはあるでしょう。

なので、あくまでも目安として覚えておくと良いでしょう。


(SHIBA)


関連記事

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』
『【健康】 改めて注意喚起!冬期の入浴はヒートショックにご注意を』
『【健康】 風呂でのぼせる原因と予防策』

【健康】 浴槽で溺れている人を発見した場合の対処法


入浴事故で多いのが高齢者の入浴事故。
入浴中に意識を失って溺死してしまうケースが増加傾向にあるようです。

消費者庁によると、家庭の浴槽での溺死者数は10年前と比べてなんと7割増。しかもほぼ高齢者。

特に高齢者の入浴には注意しなければなりません。

そのための予防法はあちらこちらで注意喚起がなされているのでご存知の方も多いかもしれません。

ですが万が一に備え、溺れた時の対処法を知っておくことも必要でしょう。


よくある勘違いとして、浴槽で溺れている人を発見した場合、なにがなんでも浴槽の外に出さなければならないと思ってしまうこと。

一瞬パニックになっているので「早く浴槽から出さなければ」と思ってしまいがちですが、
顔が湯に浸かっている状態であればまず顔を水面から出し、浴槽の栓を抜きましょう

消費者庁はこのような緊急事態の時の対処法として、以下のように紹介しています。


1.浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める。

2.入浴者を出せるようであれば浴槽内から救出する。ただちに救急車を要請する。
  (出せないようであれば、蓋に上半身を乗せるなど沈まないようにする。)

3.浴槽から出せた場合は、肩を叩きながら声をかけ、反応があるか確認する。

4.反応がない場合は呼吸を確認する。

5.呼吸が無い場合には胸骨圧迫を開始する。

6.人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。できなければ胸骨圧迫のみ続ける。



溺死とは、水が気道に入り気道が閉塞され、呼吸ができなくなることによる窒息死のことです。
酸素が取り込めなくなるとすぐに脳がダメージを受けるため意識を失います。

ですから、溺れている人を発見したら声かけをして必ず意識があるかどうかを確認しなければなりません。

消費者庁の紹介文では「反応が無い場合は呼吸を確認する」とありますが、その前にもし、浴槽から出せた場合は呼吸の確認より先に気道の確保をしましょう。

気道の確保は、頭部後屈あご先挙上法で行います(頭部が怪我していないことが条件)

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あご先を持ち上げることで、舌が前方に移動し気道を開通させることが目的です。

呼吸が無い場合は胸骨圧迫人工呼吸を繰り返します。

そこに二人いればそれぞれ胸骨圧迫と人工呼吸を役割分担して行うのが理想ですが、
一人で行う場合は慣れていないと両方行うのは難しいかと思います。

しかし少なくとも胸骨圧迫は救急車の到着まで続けなければならないとのことです。


消費者庁による呼びかけ文はこちら
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160120kouhyou_2.pdf
消費者庁ホームページより


(SHIBA)


関連記事

『【健康】 風呂でのぼせる原因と予防策』

 

【入浴】 免疫力を高める入浴法(後編)


深部体温を上げると免疫力は高くなる。

深部体温を効率よく上げるには熱い温度よりもぬるめの温度の方が良い。

それは副交感神経を刺激することで一酸化窒素(NO)が産生され、血管が拡張し血流が良くなるためである。

熱い温度は皮膚表面(表面体温)は明らかな上昇を示すが、 交感神経を刺激して血管が収縮されるので血流が悪くなるために深部体温まで同じように上昇するわけではない。

仮に同じように深部体温も上昇したとしても、交感神経が優位すぎる状態では免疫力は高まらない。

という話を前回しました。

『【入浴】 免疫力を高める入浴法(中編) 』 参照


ただし、敢えて熱めの温度に浸かることで免疫力を高める入浴法も存在します。

それはHSP(ヒートショックプロテイン)入浴法

HSPとは、傷ついた細胞を修復するタンパク質で、ストレスを受けると産生され、免疫力も高まると言われています。

どんなストレスでもHSPは産生されますが、その名のとおり温熱による刺激が一番増加するらしいです。

「あれ?ストレスは免疫力を低下させるんじゃないの?」と思ったアナタ。

いい質問ですねぇ~。

ストレスは溜め込むと体に悪いものですが、適度なストレスはむしろ必要なものなんですよ。

『【健康】 「免疫力のバランス」とはどういう意味?⑨ストレスは敵か? 』 参照


HSPの効果を得るには、体温を2℃上げるとHSPは産生されるらしいので、平熱が36度台だとすると38度台まで体温を上げる必要があります。

一般的には

40℃のお湯で20分間
41℃のお湯で15分間
42℃のお湯で10分間


で体温が2℃上がると言われています(炭酸系の入浴剤を使用すれば時間は短縮できる


ただし、気をつけなければいけないのは、HSP入浴法は危険を伴うこと。

40℃ならともかく、42℃のお湯は確実に交感神経を刺激しますので、 心拍数の増加や血圧の上昇を伴います。
心臓や動脈硬化に心配がある人にはとても勧められたものではありません。

また、疲れやストレスが溜まっている状態のときにHSP入浴をすると、
ただでさえ交感神経が優位すぎるところへさらに交感神経を刺激する行為となり、これでは自律神経のバランスを崩すことになります。

疲れやストレスが溜まっているときは、ぬるめのお湯でリラックスする方が効果的です。

HSP入浴法は休みの日とか良いかもしれませんね。
こんなの毎日するとかえって健康に良くないですよ。事実、HSP入浴法は4日に一度で良いと言われています(効果は3日持続する)



質の高い睡眠に繋げる


さて、入浴には質の高い睡眠に繋げることができるという効果もあります。

睡眠は自律神経を整えるのに大切な要素。

ヒトは体温が少し下がっている過程で眠くなる習性があります。
ヒトは体温が下がっていくと代謝も下がるため、エネルギーを調節しようと眠くなるんですね。

だから入浴で一度体温を上げることはとても有効です。
一度体温を上げないと下がる過程をなかなか得られないの眠くなりにくい(そのため冷え性の人は寝付きが悪い)


さて、ここで思い出して欲しいのが38℃のお湯で入浴した場合の体温の変化。

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入浴時間が5分間と15分間のどちらの場合でも、出浴直後よりも出浴30分後の方が体温は上昇していますよね。
これは一般的にぬるいと言われる38℃のお湯でも湯冷めをしなければ体温は下がらないことを意味しますが、
そのため逆に「体温が下がる過程を得る」ことが難しそうです。

38℃のお湯は副交感神経に働きリラックス効果を得ることはできますが、入眠効果は弱いということになります。



40℃のお湯で15分間(入浴剤使用)がベスト?


では一体、免疫力を高める入浴法は何か?そろそろ答えを決めましょう。

ポイントは

 ●深部体温を上げる
 ●副交感神経を刺激して自律神経のバランスを整える
 ●HSP効果を得る
 ●体温が下がる過程を得る


これら条件を全てクリアするのはズバリ

炭酸系の入浴剤を使用した40℃のお湯に15分間入浴すること。


実は以前に紹介した研究のデータによると、
40℃のお湯に15分間入浴した場合、出浴直後で1.40℃、出浴30分後で0.63℃の体温上昇が計測されています。

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40℃であれば副交感神経を刺激する範囲内で、NO産生による血行促進が見込めます(深部体温の上昇)


また、HSP入浴法では、HSPを産生するためには体温は2℃上げなければならず、40℃のお湯の場合20分間入浴する必要があるが、これは炭酸系の入浴剤を使用することで幾分短縮できます(長湯することは個人的にはあまりお勧めしない)

仮にHSPが産生できなくても、そもそも毎日入浴するならばHSP入浴法にはこだわらなくても良いことになりますけどね。


そして、入眠効果を得るための条件である出浴直後から30分後にかけての体温下降の過程がはっきりとあること。


以上のことから、この入浴法を就寝30分前~2時間前に行うのが免疫力を高めるベストであると結論付けます。

とはいっても、あくまでも個人的な意見ですが・・・


(SHIBA)


参考資料 「入浴法および入浴習慣が心身に及ぼす影響に関する研究」 金沢大学


関連記事

『【入浴】 免疫力を高める入浴法(前編)』
『【入浴】 免疫力を高める入浴法(中編)』

 

【入浴】 免疫力を高める入浴法(中編)


体温が上がると免疫力は高まる。だから入浴は免疫力UPにはとても効果的。

しかしただ体温を上げれば良いというものではなく・・・

しかも具体的には何℃のお湯に何分間入浴すると体温が何℃上がるのか?

さらに重要なのは表面体温ではなく深部体温を上げること(体温計で測るのは皮膚の表面温度なので深部体温とは違います)

それを知らずして効果的な入浴はできません。


深部体温が上がると免疫細胞が細菌やウイルスなどの病原体と闘う時に有利な環境になります。
細菌やウイルスは熱に弱いという特徴があるからです(例外もある)

また、入浴による温熱効果は、血管内皮細胞から一酸化窒素(NO)が産生されることも関係します。
いや、入浴によるリラックス効果がNOを産生し、それが温熱効果に繋がると言った方が正確かな?

というのは、NOは血管を拡張させる作用があり、それにより血流が良くなるからです。

血流が良くなれば当然動脈硬化や糖尿病の予防など様々な効果をもたらしますが、今回の件でいえば血行促進により深部体温を上げやすくなるという効果が得られます。

NOが産生されるには副交感神経が優位のとき

※余談ですが交感神経優位だと血管が収縮し、副交感神経優位だと血管が拡張されるとよく言われているが、正確には血管に作用するのは交感神経だけであり、副交感神経は血管に作用しない。ただし副交感神経が優位になるとNOが産生され、このNOが血管の拡張に作用しますので結果的には副交感神経が血管拡張に作用していると思われている。

『【健康】 風呂でのぼせる原因と予防策』 参照


通常、深部体温は表面体温よりも高い傾向にありますが、NOが活発に産生されている方が深部体温が高いと考えられます(血行が良い状態だから)

ある研究によると「ぬるめの38℃に15分間入浴した場合の出浴30分後の体温」と、「熱めの42℃に15分間入浴した場合の出浴30分後の体温 」はどちらも一定の体温上昇が見られるが、 ほぼ同じだということが分かっています。

『【入浴】 免疫力を高める入浴法(前編) 』 参照


ということは・・・免疫力を高める湯温は38℃でも42℃でも効果は同じかといえば、おそらくそうではない。

体温計で測った数値(表面体温)は同じでも、おそらく38℃の方が深部体温は高くなっていると推測されます。

その根拠は自律神経にあります。

個人差はあるとしても、通常は38℃の入浴では副交感神経が優位になります。
逆に42℃の場合は交感神経が優位になりますよね。

42℃もあれば深部体温は上昇しますが、このとき体熱を放散しようと交感神経血管拡張神経が働いて皮膚血管の血流が増加します。
おそらくこの段階では38℃より42℃の入浴の方が深部体温は高いと思われます。

ですが、問題は入浴後。

入浴後を交感神経優位な状態で迎えれば、血液は皮膚血管に集結しているわけですから皮膚表面温度は高いが、身体中心部は交感神経により血管が収縮している状態ですから部位によって体温にムラができやすいと考えられます。

一方、副交感神経が優位な場合は全身に均一に血流が行き渡っているとすれば、38℃での入浴の方が深部体温も高いと考えられます。

まあ、理論上での話ですけどね。


これまでの話をまとめるとこうなります。

ぬるめのお湯に入浴 → リラックス効果 → 副交感神経が優位になる → NOが産生 → 血管が拡張(血行促進) → 深部体温の上昇 → 免疫力UP

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副交感神経を刺激すると免疫力が高まる


先にお断りしておきますが、副交感神経が優位であれば免疫力が高まるという意味ではありません。

基本的には自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスがとれた状態こそが、一番免疫力を高めます

日中は仕事などで交感神経が優位な状態(交感神経>副交感神経)が続いているという前提で考えるならば、
自律神経のバランスを取るならば帰宅後はリラックスして副交感神経を刺激することが大切ですよね。

熱めのお湯では交感神経を刺激してしまい、自律神経のバランスがとれなくなってしまいます。

仮に交感神経の刺激による血管収縮以上に熱による直接的な温度上昇が上回ったとしても、
自律神経のバランスが取れていない状態では免疫細胞は効率よく働けません

だからこそ入浴でリラックスすることは免疫力を高める効果的な方法になります。


副交感神経を刺激することの効果は血行を促進して深部体温を上げるだけではありません。

腸の活動は交感神経によって抑制され副交感神経によって促進されます。
免疫細胞のリンパ球は約7割が腸にあるとも言われているくらいですから、
腸の活動が促進されることは免疫力の活性化に繋がると考えられます。

また、単純に副交感神経を高めてリラックスすることはストレスの解消になりますよね。

ストレスの溜めすぎは免疫力の低下になりますから、その点からも副交感神経を刺激して自律神経のバランスを整えるための入浴にしたいものです。

『【健康】 「免疫力のバランス」とはどういう意味?⑨ストレスは敵か? 』 参照


そのためにはお気に入りの入浴剤を入れたり、アロマを垂らすのも有効な手段となりますよ。


(SHIBA)


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【入浴】 免疫力を高める入浴法(前編)


お風呂で免疫力を高めることができると知ったら、入浴に対する見方が変わるでしょうか。

入浴と免疫力は関係なさそうで実はおおいに結び付いています。

免疫力が高くなる理由は主に3つ

 ●体温が上がる
 ●副交感神経を刺激する
 ●質の高い睡眠に繋げやすい


この3つが免疫力を高めます



体温が上がると免疫力が高まる


「体温が1度下がると免疫力は30%低下する 」という言葉は今や常識となりつつあるので聞いたことがあるという人は多いでしょう。

体温が下がると免疫力は低下し逆に細菌やウイルスなどの病原体は活性化されますので、ヒトの体は常に体温が保たれる仕組みを持っています。

一方、では体温が上がるとどうなるかといいますと、

「体温が1度上がると免疫力は5~6倍高まる 」と言われています。

本当に6倍も高まるのかどうかは知りませんが、体温が上がると免疫力が高まるというのは風邪をひいた時に発熱するのと同じ原理です。熱が出すことで免疫機能が高め、病原菌を撃退しやすくするのが発熱する理由。

そういうわけで、体温を上げるために入浴は効果的です。
問題は免疫力を高めるための効果的な入浴法。

ただやみくもに入浴すれば良いわけではありません。

重要なのは体の表面体温ではなく深部体温

通常ヒトの平熱は36度台ですが、それは表面体温の数値であって、深部体温の平熱はそれより若干高く、人によっては37度台にもなります。

ちなみに免疫細胞にとってベストな温度は37度台らしい。

深部体温で37度台がベストなら風邪をひいた時に、それ以上熱を高くする必要はなさそうなものですが、それは病原体にとって不利な状況にするためです。

ただし、熱が高ければ高くなるほど病原体は弱くなりますがこちらの体力も奪われますので要注意となります。

この原理を入浴に当て嵌めると、入浴によって体温を上げることは効果的ですが上げ過ぎは要注意だということになりますね。

また、表面体温ではなく深部体温を上げることを意識しなければなりません。



何度の湯温に何分間浸かると体温が何度上がるか?


何度の湯温に何分間浸かると体温が何度上がるか?

これが意外と知られていません。

で、実際にこれを計測した大学の研究があります。

それによると、
被験者に38℃のお湯に5分間入浴してもらい、出浴直後出浴30分後にそれぞれ体温を計測したところ、出浴直後で平均0.45℃、出浴30分後で平均0.60℃の体温上昇がみられたそうです。
ちなみに15分間入浴した場合、出浴直後で0.65℃、出浴30分後で0.70℃の体温上昇が計測されました。

一般的にぬるいと思われている38℃でも、入浴後はわずかながら体温が上がることが分かります。
まあ人によっては「38℃なんて風邪をひく」と思われるかもしれませんが、38℃でも一応平熱よりも高いわけですからね。

で、面白いのは入浴時間が5分間であろうと15分間であろうと、出浴直後よりも30分後の方が体温が上がっているということ。

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これは38℃では体感ではあまり体温の上昇は感じられないが、深部体温は1℃くらい上がっている可能性を示唆します。



一方で、入浴時の湯温が42℃の場合は以下のとおりになりました。

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我々はよく健康番組や健康記事で、「42℃以上の熱い温度では交感神経が刺激され血管が収縮し、かえって体温が上がりにくい」という情報を目にしますが、この実験では確実に体温が上昇しています。

ただし、出浴直後と出浴30分後を比べると明らかな差があり、面白いのは出浴30分後では38℃での入浴と同等かそれ以下の体温になってしまっているということ。

せっかく熱い温度で入浴しても出浴30分後にはぬるい温度で入浴した場合と同じことになっています。
しかも出浴直後の高い体温は表面体温の数値であり、これは体表面ばかりが温度上昇していただけである可能性が示唆されます。

熱い温度ではやはり交感神経を刺激して血管が収縮し、深部体温は十分に上がらなかったとも考えられます。


しかし、偶然かもしれませんが、湯温が38℃と42℃での出浴後30分後の体温がどちらも同じ+0.70℃だったのは興味深いですね。

しかし、どちらも表面体温は0.70℃の上昇ですが、おそらく深部体温は湯温が38℃であった場合の方が高いと推測されます。

その理由は自律神経にあります。


(SHIBA)


参考資料 「入浴法および入浴習慣が心身に及ぼす影響に関する研究」 金沢大学


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【健康】 「免疫力のバランス」とはどういう意味?⑩ホルモンの影響

長く続いたこのテーマの話題も今回が最終回。

ヒトの体には、外部環境が変化しても、常に最適な状態に保たれるよう「恒常性(ホメオスタシス)」が働いています。

例えば体温が一定に保たれていたり、他にも血圧や体液の浸透圧など体が正常に機能するために維持するしくみのこと。

この維持機能の調節を司っているのが自律神経です。

交感神経と副交感神経が筋肉や血管などの各組織に働きかけて生体活動のバランスをとっています。

また、自律神経による神経性の調節以外にも「ホルモン」という液体調節が恒常性に作用しています。



免疫細胞・自律神経・ホルモン の相互バランス


ホルモンとは内分泌腺のある部位(視床下部・甲状腺・副腎など)から分泌され、血液を通って特定の器官に達し、特定的効果を発揮します。

有名なものではすい臓から分泌されるインスリンではないでしょうか。
血糖が上がるとインスリンが分泌されます。インスリンには血糖を低下させる作用があり、このおかげで血糖が一定に保たれているわけです。


副腎髄質から分泌されるアドレナリンは、交感神経の末端から分泌されるノルアドレナリンと同じ作用を持ちます(心拍出量増加・血圧上昇・気管支拡張・消化管運動抑制・血糖値上昇 )

また、副腎皮質から分泌されるコルチゾールは、ストレスと低血糖に反応し、血糖値を上げたり免疫力を低下させます。
強力なストレス下では顆粒球の働きすぎにより炎症性の疾患を招くことはすでに述べた通りですが、
コルチゾールにはその働きを抑制する作用があるということです。
つまり抗炎症性作用ですね。

実はコルチゾールはステロイドホルモンの一種で、よくアトピーや湿疹、発疹、などのアレルギー疾患や関節リウマチなどの薬用成分になっています。ステロイド薬として有名ですよね。

つまりホルモンの分泌が適正に行われることによって、自律神経と同じように恒常性の維持が保たれます。
そして免疫力も自律神経やホルモンの影響を受けることが分かりますね。

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免疫系はサイトカイン、神経系は神経伝達物質、ホルモン系はホルモンの分泌によって相互に影響し合い、そうやってバランスが取れていると考えられています

結局のところ、「免疫力のバランス」とは「顆粒球/リンパ球」や「細胞性免疫/体液性免疫」だけでは語ることが出来ず、「Th1/Th2」や「Th17/Treg」も含め、さらに自律神経やホルモンのバランスとの兼ね合いも考慮しなければならず、とても複雑な因子の絡み合いによって維持されていることが分かります。

これからは「免疫力のバランスを整えましょう」なんて簡単には言えませんね。


(SHIBA)


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