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【健康】 浴槽で溺れている人を発見した場合の対処法


入浴事故で多いのが高齢者の入浴事故。
入浴中に意識を失って溺死してしまうケースが増加傾向にあるようです。

消費者庁によると、家庭の浴槽での溺死者数は10年前と比べてなんと7割増。しかもほぼ高齢者。

特に高齢者の入浴には注意しなければなりません。

そのための予防法はあちらこちらで注意喚起がなされているのでご存知の方も多いかもしれません。

ですが万が一に備え、溺れた時の対処法を知っておくことも必要でしょう。


よくある勘違いとして、浴槽で溺れている人を発見した場合、なにがなんでも浴槽の外に出さなければならないと思ってしまうこと。

一瞬パニックになっているので「早く浴槽から出さなければ」と思ってしまいがちですが、
顔が湯に浸かっている状態であればまず顔を水面から出し、浴槽の栓を抜きましょう

消費者庁はこのような緊急事態の時の対処法として、以下のように紹介しています。


1.浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める。

2.入浴者を出せるようであれば浴槽内から救出する。ただちに救急車を要請する。
  (出せないようであれば、蓋に上半身を乗せるなど沈まないようにする。)

3.浴槽から出せた場合は、肩を叩きながら声をかけ、反応があるか確認する。

4.反応がない場合は呼吸を確認する。

5.呼吸が無い場合には胸骨圧迫を開始する。

6.人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。できなければ胸骨圧迫のみ続ける。



溺死とは、水が気道に入り気道が閉塞され、呼吸ができなくなることによる窒息死のことです。
酸素が取り込めなくなるとすぐに脳がダメージを受けるため意識を失います。

ですから、溺れている人を発見したら声かけをして必ず意識があるかどうかを確認しなければなりません。

消費者庁の紹介文では「反応が無い場合は呼吸を確認する」とありますが、その前にもし、浴槽から出せた場合は呼吸の確認より先に気道の確保をしましょう。

気道の確保は、頭部後屈あご先挙上法で行います(頭部が怪我していないことが条件)

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あご先を持ち上げることで、舌が前方に移動し気道を開通させることが目的です。

呼吸が無い場合は胸骨圧迫人工呼吸を繰り返します。

そこに二人いればそれぞれ胸骨圧迫と人工呼吸を役割分担して行うのが理想ですが、
一人で行う場合は慣れていないと両方行うのは難しいかと思います。

しかし少なくとも胸骨圧迫は救急車の到着まで続けなければならないとのことです。


消費者庁による呼びかけ文はこちら
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160120kouhyou_2.pdf
消費者庁ホームページより


(SHIBA)


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