ニキビは誰しもが経験している身近なもの。
ところが大体のニキビは勝手に治っていくものなので、専門医に診てもらう人は少ないでしょう。
自分でドラッグストアなどで勝手に薬を購入して対処するものだと思いがちかもしれません。
自分でドラッグストアなどで勝手に薬を購入して対処するものだと思いがちかもしれません。
◆ニキビとは
実はニキビには「尋常性ざ瘡」というれっきとした病名があります。
毛穴が詰まって皮脂がたまった「面皰(めんぽう)」という状態から始まり、
この皮脂の中にアクネ菌などの細菌が増えて炎症を起こしたものがニキビです。
この皮脂の中にアクネ菌などの細菌が増えて炎症を起こしたものがニキビです。
面皰の状態を「白ニキビ」、炎症を起こして赤く腫れた状態を「赤ニキビ」とも言います。
◆「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」
ニキビは「青春のシンボル」とも言われますが、近年では成人後のニキビに悩まされている人も多いと聞きます。
思春期のニキビが多くなるのは皮脂の分泌が多いから。
成長期に伴い男性ホルモンの分泌が盛んになりますが、皮脂の約半分は男性ホルモンによって促進されたもの。
ちなみに女性の体内でも男性ホルモンは作られています。
成長期に伴い男性ホルモンの分泌が盛んになりますが、皮脂の約半分は男性ホルモンによって促進されたもの。
ちなみに女性の体内でも男性ホルモンは作られています。
この時期は皮脂分泌が活発なうえに、毛穴の発達がまだ十分ではないので皮脂の排出が追いつきません。
そのため毛穴が塞がりやすく、これが「思春期ニキビ」の原因になっているようです。
そのため毛穴が塞がりやすく、これが「思春期ニキビ」の原因になっているようです。
20歳以降はホルモンの分泌は安定してきますが、ストレスや便秘、睡眠不足などでホルモンバランスが乱れると肌細胞のターンオーバー(新陳代謝)が悪くなったり肌が乾燥します。
これらが原因でできるのが「大人ニキビ」です。
これらが原因でできるのが「大人ニキビ」です。
◆「皮脂=ニキビ」ではない
ニキビケアで誤解しやすいのが「皮脂=ニキビ」だと思ってしまうこと。
皮脂は肌をコーティングして乾燥から守っている役割があります。
せっせと洗顔に励んで皮脂を取りすぎてしまうと肌を乾燥させてしまい逆効果になることも。
せっせと洗顔に励んで皮脂を取りすぎてしまうと肌を乾燥させてしまい逆効果になることも。
そうなると、肌のバリア機能が低下しますから、刺激から肌を守るために角質が厚くなります。
これではますます毛穴が詰まって皮脂がたまりやすくなりますよね。
また、バリアがなくなると雑菌が付着しやすいことにもなります。
これではますます毛穴が詰まって皮脂がたまりやすくなりますよね。
また、バリアがなくなると雑菌が付着しやすいことにもなります。
何度洗顔しても詰まった毛穴の中の皮脂は取れないそうですよ。
◆ニキビの予防・改善対策ポイント
皮脂そのものが悪いのではなくて、毛穴が詰まって皮脂がたまってしまうことが問題なので、まずは毛穴のつまりを改善すること。
皮脂がたまらないようにすれば細菌が繁殖して炎症を起こすことも減るはずです。
皮脂がたまらないようにすれば細菌が繁殖して炎症を起こすことも減るはずです。
ということは、赤ニキビに転じる前の白ニキビのうちに対処できれば理想。
しかし、市販の抗菌薬では細菌を殺して炎症を抑えることはできるが、それは赤ニキビに対してのもの。
毛穴の詰まりを取り除くわけではないので白ニキビに対応できるわけではありません。
毛穴の詰まりを取り除くわけではないので白ニキビに対応できるわけではありません。
※ 2015年現在は白ニキビも治療できる薬「アダパレン(商品名ディフェリン)」があるが、薬局やドラッグストアでは市販されていません。
そしてもう一つのポイントは、肌細胞のターンオーバー(新陳代謝)を促進させること。
ターンオーバーが不十分になると、古い角質がどんどんたまり、毛穴を塞いでしまう原因にもなります。
しかし血流が悪いと細胞に酸素やターンオーバーに必要なビタミンA・C・Eなどが行き渡りません。
これらの改善には、血行促進させることが重要になってきます。
大人ニキビで悩んでいる女性が多いのは、血流の悪さから来ていることが考えられます。
そこで入浴ですよ。
◆入浴法1.38~40℃で10~15分の入浴
入浴はぬるま湯でじゅうぶんです。
注意してほしいのは熱い湯は交感神経を刺激してしまうこと。
交感神経が優位になると男性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂が増えてしまうので注意が必要です。
Uソーンと呼ばれる顎からフェイスラインにニキビができる人は、男性ホルモンが原因かもしれませんよ。
このUソーンと口周りは男性ホルモンの影響を受けやすく、男性であれば髭が生えたりしますが、女性の場合は大人ニキビとなって表れるようです。
このUソーンと口周りは男性ホルモンの影響を受けやすく、男性であれば髭が生えたりしますが、女性の場合は大人ニキビとなって表れるようです。
なので、ぬるま湯でリラックスすることを心がけましょう。
ストレスも交感神経を刺激する原因になるので、入浴でリラックスすることはニキビ予防にもなります。
ストレスも交感神経を刺激する原因になるので、入浴でリラックスすることはニキビ予防にもなります。
ただし、ぬるま湯であっても長湯は厳禁です。
「たっぷり汗をかくことで毛穴に詰まった皮脂が取れるのではないか?」と思うかもしれませんが、それ以上に水分が失われます。
入浴によって肌の水分は10分もあれば失われ始めるので注意しましょう。
入浴によって肌の水分は10分もあれば失われ始めるので注意しましょう。
よく「汗をかいてデトックス」と言いますが、 汗の成分はほとんどが水分ですから。
というわけで、38~40℃、入浴時間は10~15分が目安だと思われます。
そして質の高い睡眠へ繋げましょう。
肌のターンオーバーは、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって行われています。
逆に睡眠不足だと毛穴を塞いでしまう原因にもなります。
肌のターンオーバーは、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって行われています。
逆に睡眠不足だと毛穴を塞いでしまう原因にもなります。
◆入浴法2.洗髪・洗顔・ボディ洗いで気をつけること
顔や体をゴシゴシ洗ってはいけないことは言うまでもありませんよね。
すでに赤ニキビがある場合は傷つけて炎症を悪化させてたり、色素沈着を起こしかねません。
また、皮脂を洗い流しすぎると乾燥肌を招くということは先に言いました。
ちなみに冷たい水で洗うと、より毛穴が閉じてしまいます。
よって洗顔はお湯で行う方が良いわけでして、入浴時に洗顔することは理に適っています。
よって洗顔はお湯で行う方が良いわけでして、入浴時に洗顔することは理に適っています。
洗髪で気をつけなければいけないことは、シャンプーなどの洗い残しでしょう。
特におでこ。おでこのニキビは、髪の毛による刺激もありますが、整髪剤やシャンプーなどのすすぎが不十分なためにできることが多いようです。
背中のニキビも洗髪の洗い残しが原因である可能性があります。