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【健康】 梅雨期の入浴法① 体調不良の理由は様々


梅雨どきは、ジメジメと気分が晴れないばかりでなく、実際に体調を崩しやすい時期でもあります。

そんな体調不良の改善に入浴はとても効果があります。

しかし、梅雨期にありがちな体調不良といっても

・頭痛
・めまい
・むくみ
・冷え性
・喘息
・倦怠感(疲労感)

・関節痛
・肩こり(首こり)
・肺炎
・肌のかゆみ
・不眠症


などその症状は様々。

梅雨の時期の入浴法といえば「ぬるめのお湯でリラックスしましょう」というのが一般的ですが、症状によってそれぞれ原因があり、また入浴法も違ってきますので一概には当てはまるわけではありません

そのため症状別に適した入浴法があり、まずは梅雨の時期に体調を崩す理由を理解しなければなりません。



◆梅雨に体調が崩れやすい理由


梅雨になると体調を崩しやすいその最もたる原因は気圧の変化です。

梅雨特有の低気圧によって体調のバランスが崩れます。

空気にも質量(重さ)があり、地球の重力に引き寄せられています。

日常では実感することはありませんが、「気圧」とは私たちがいつも全身に受けている空気の重さ(圧力)のこと。

重力が強く働く地表(海面)付近では空気の密度が濃いので気圧は高く(高気圧)、 空高い上層になるほど空気の密度は薄くなる(低気圧)

この仕組みは標高の高い所ほど呼吸が辛くなることからも理解しやすいかと思います。

よって、普段は高い気圧によって全身が押されているわけですが、私たちの体が気圧で押し潰されないのは全身が気圧に対し抵抗しようとする力が働いているからです。

この気圧と体の抵抗力のバランスが保たれていることで私たちは健康を維持しているわけですね。


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◆梅雨と「頭痛」


それが梅雨のような低気圧になると、大気からの圧力が低下するので今度は体が膨張しようとしてしまいます

この膨張側へと働く力が「むくみ」「頭痛」などを起こす原因と考えられています。

この低気圧が原因で起こる頭痛を「低気圧性頭痛」とも呼ばれています。

なお、低気圧で起こる頭痛の原因を「気圧の変化によるストレスが交感神経を刺激することで血管が収縮し、血流が悪くなるため」と一部では考えられているようですが、血管が収縮することによる頭痛は緊張型頭痛でのことであり、低気圧による頭痛とは違います。

緊張型頭痛の場合はそれこそ「ぬるめのお湯でリラックスしましょう 」という入浴法が血管を拡張させ血流を改善するので効果的ですが、低気圧性の片頭痛では逆効果になるのでご注意下さい。

低気圧性頭痛はズキンズキンと脈打つような片頭痛様の痛みが特徴です。
そのため大義では「低気圧性頭痛=片頭痛」と解釈することもできますが、厳密には違いがあります。

片頭痛は拡張された血管が炎症を起こし、そこが脈打つたびにズキンズキン感じる痛みだと考えられています。

低気圧性頭痛も低気圧によって血管が膨張しようと働くので拡張するようにも思えますが、おそらく拡張しているわけではない(拡張しているという説もある)

低気圧において液体は血液から身体組織に移行します
まあこれが「むくみ」の原因でもあるわけですが、これが脳内で起こると頭蓋内の圧が高まり、その結果三叉神経を圧迫するとも考えられます。

なので低気圧性頭痛は、起こる過程は違うけど症状としては片頭痛に近い。少なくとも交感神経が刺激されて血管が収縮して血流が悪くなるために起きる頭痛(緊張型頭痛)ではない。


低気圧性頭痛に対して有効な入浴法としては、むくみを取ることを心がけるのが肝心です。

むくみ解消のためには、「老廃物をためこまないこと」「冷やさないこと」「しっかり発汗すること」などのポイントがありますが、そのための入浴法については次回で紹介します。


◆梅雨と「めまい」


さて。

実は、頭痛には違う理由によるものもあります。

気圧が低下すると三半規管がそれを感じ取るらしいのです。
三半規管は平衡感覚を司る器官なので、通常は三半規管が影響を受ける時といえば体が揺れたり傾いたりした時です。

それが気圧の低下
    ↓
三半規管が揺れる
    ↓
でも目から入る情報は揺れていない
    ↓
「あれ?」と脳が混乱
    
これが「めまい」や「頭痛」の原因となる場合もあるそうです。


入浴する場合は、入浴中にめまいを起こさないように注意しましょう。

浴室内外の温度差熱い風呂は刺激になり、めまいを誘発する原因となります。

また、洗髪時は頭を下げるとめまいを起こす可能性もあります(良性発作位性頭位めまい症)

そして浴槽から出る時はゆっくりと立ち上がりましょう
急に立ち上がるとめまい(起立性低血圧)を起こす場合があります。


ちなみに、この場合のめまいや頭痛には頭痛薬よりも酔い止め薬が有効だと言われています。


『乗り物酔いの対策法 あれこれ』 参照


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