どうもSHIBAです。
先週、とても興味深いニュースがありました。
それは厚労省によるアンケート調査の報告で、ダウン症のある人の9割以上が「毎日幸せに思うことが多い」と感じているというアンケート結果が得られたというものです。
http://www.news24.jp/articles/2016/10/13/07343576.html
日テレNEWS:ダウン症のある人「幸せに思う」90%以上
つまり、ダウン症本人の大半が幸福感を持って暮らしている・・・ということです。
実は僕、以前からこのような話題を待っていたんです。
単にダウン症のある人が幸せに感じていることが嬉しいと思っているだけではありません。
現在、医療技術の進歩によって「出生前診断」の安全性と精度が飛躍的に高くなっています。
「出生前診断」というのは妊婦の胎児の健康状況を調べる行為で、これにより胎児に障害などの可能性まで知ることができます。
とりわけダウン症の場合はほぼ確実に出生前に分かるようです。
もし今から生まれてくる子に障がいがあると分かれば前もって準備も出来ますし、いい状態で生むために帝王切開を選択するなど事前に情報があると便利だというメリットが出生前診断にはあるわけです。
しかし気がかりなのは、それにより親が出産をあきらめてしまうこと。
知るということは準備もできるという一方で、親としては中絶という選択肢も当然あります。
現在の出生前診断は正確ですから中絶を選択する人は増えるでしょう。
障害を持った子供が生まれれば、親には体力的にも精神的にも大きな負担がかかることは間違いありません。
それが理由で出産をあきらめるのは仕方がないでしょう。
ただし、なかには「子供のことを考えたら生めない」という理由の人もおられます。
差別を受けたり生活に不自由があったりして子供を不幸な目に合わせてしまうんじゃないかという考え方です。
でもこれは親の勝手な解釈なのではないか?と僕はずっと思っていました。
子どものことを思うあまりそう感じているのかもしれませんが、幸か不幸かは本人が感じること。
親が心配しているほどダウン症の子本人は気にしていないのかもしれないということが、このアンケート結果から窺えます。
実際にダウン症の子が幸せかどうかは別として、少なくとも本人は幸せだと感じている場合が多い。
このアンケート結果は、出生前診断でダウン症であることが判明した時に、
「生まれてくる子が悲しい思いをするのでは?」と出産を躊躇している親にとっては朗報のはず。
本当は生みたい・・・と悩んでいる人の背中を押してくれるでしょう。
何よりもまず親が「かわいそう」などと思わないことの方が重要かも・・・。
そんな思いが親自身にあると、子供も「自分は不幸な身に生まれたのだ」と自分の境遇を悲観してしまうのではないでしょうか。
そもそも健常者に生まれたからといって、幸せな人生を歩めるとも限りません。生きてみなければ幸か不幸かなんて分からない。それなのに、生まれた時点で「この子は不幸だ」と決めつけてしまうのはもったいないということです。