今日も「C1000ビタミンレモン」を飲みました、どうもSHIBAです。
名前のとおりビタミンCが1000mgが含まれています。
僕はよくビタミンC補給を兼ねて飲んでいます(味も好き)
しかし、1日に必要なビタミンCの摂取量はレモン5個分(100mg)。
『【健康】 「レモン○○個分のビタミンC」の真実』 参照
ということは、C1000を1本飲むだけでレモン50個分のビタミンCを摂取したことになるのでしょうか?
これ1本で10日分のビタミンCですよ。
まあね、そんなわけないわね。
というのは、まず根本的な問題として、商品に含まれている栄養素の成分量が本当だったとしても、そのまま全て体内に吸収されるわけではないということ。
各栄養素によって、その吸収率はまちまちで、例えばこの商品の栄養成分表示には「ビタミンC1000mg」と記載されていますが、そのまま1000mg全てを吸収できるわけではないんです。
ビタミンCの吸収率は、100~200mgまでは80~90%と言われていますが、
それ以上の量になると吸収率はグッと下がるようです。
つまり必要以上に摂取しても吸収されないということ。
しかもビタミンCは長持ちしない栄養素で、すぐに尿として排出されたり、喫煙や飲酒、ストレスや睡眠不足などで簡単に消耗してしまう特徴があります。
だからビタミンCは一度に大量摂取しても摂り溜めは効かず、そんなことより少量でもいいからこまめに摂取するのがよろしいかと思います。
カルシウムの吸収率にいたっては、成人で25~30%しかありません。
需要度の高い成長期などはもう少し吸収率は高いらしいですけどね。
カルシウムについてもう少し説明すると・・・
小腸内に運ばれたカルシウムは腸壁の細胞に吸収され、
細胞内を移動し、血管に摂り込まれます。
ただし細胞内を自力で移動するわけではなく、輸送体(トランスポーター)によって移送されます(能動輸送)
だからこの輸送体の存在も吸収率に影響します。
そして、このカルシウムを運搬するトラックの役目をする輸送体の合成にビタミンDが関わっていることが分かっています。
なのでビタミンDの摂取不足は、小腸でのカルシウム吸収量が減少します。
さらに、
鉄分の吸収率はもっと低くて約15%。
食物中の鉄分は胃内で胃酸やビタミンCによって少しは吸収率が良くなります。
また、体内の保有量によって調節されます。
鉄が間に合っていれば吸収されないし、貧血ならば吸収率は増加します。
このように各栄養素によって吸収率は様々で、
かつ生理状態によっても吸収率は変化し、また他の栄養素との関係も吸収率に影響します。
もっと言えば・・・
調理方法によっても吸収率は変わります。
例えば、アントシアニンやカテキン、イソフラボンといった野菜や果物に多いファイトケミカルの類は、細胞内に多く含まれていて、細胞を囲む細胞壁を壊すことで抽出され体内に吸収されます。
そのまま摂取しても消化しきれず吸収されにくい栄養素だということです。
カゴメ(株)さんの報告によれば、
トマトに含まれるファイトケミカル「リコピン」の吸収率は、
トマトを生で食べるよりもジュースにしたほうが3.8倍高くなるとのこと。
さらにジュースよりも良いのがスープ。
加熱することが細胞壁を破壊する一番の方法だからです。
生で食べる場合は、よく咀嚼して食べることが大事ですよね。
緑黄色野菜に多いβカロテンは?というと。
βカロテンは、摂取すると体内でビタミンAに変わりますが、
ビタミンAは脂溶性なので油を使った調理で頂くと効果的に吸収されます。
なので緑黄色野菜(サニーレタスやトマトなど)のサラダの場合、ノンオイルドレッシングでは効果的に吸収できないという落とし穴があることも知っておいて損はないと思います。
『【健康】間違った常識③ ノンオイルドレッシングはヘルシー?』 参照
このように例をあげればキリがありませんが、
ある栄養素の1日に必要な摂取量を計算して食べたとしても、
成分表示どおりの量を吸収できているわけではないということ。
栄養素によって吸収率は違うし、さらに生理状態や他の栄養素との食べ合わせや調理法によっても吸収率は変化するのだから、とても計算できるものではないはず。
栄養素によっていろいろな条件が揃わなければ効率よく吸収できないのだから、
いつも栄養補給を栄養食品やサプリメントに頼っているだけの人は注意した方が良いでしょうね(ほとんど吸収されていないはず)
だから製作側もそれを見越して、必要以上に成分量を多くしているのかもしれませんね。
(結局バランス良く食べるのが一番 SHIBA)