どうもSHIBAです。
正常な骨は、常に破壊と再構築が行われ、一定の量を保っています。
そのため骨が折れたとしても、骨の新陳代謝により、骨が再生されて治癒する特性があります。
骨が破壊されることを「骨吸収」
骨が修復されることを「骨形成」
といい、この一連のサイクルを「骨のリモデリング」といいます。
ヒトの骨量はこのバランスがどちらかに傾いている時に変化します。
骨が壊れる<骨が修復される = 骨量アップ↑
骨が壊れる>骨が修復される = 骨量ダウン↓
例えば、成長期は身長が伸びますが、これは骨形成が旺盛に機能していることを意味します。
同時に骨吸収も行われ、新陳代謝を継続しています。しかし成長期は骨形成が骨吸収を上回るため、結果として骨形成が優位となり骨量が増えるんですね。
骨量は20~40歳でピークとなり、その後緩やかに減少します。
女性の場合は35歳以降は1年に1%ずつ、閉経後は1年に2~3%ずつ骨量が減少するようです。
では、高齢とともに背が縮むのは骨形成よりも骨吸収が上回るからか?と言われると、少し微妙かな。
高齢者の身長が縮む最大の理由は、各椎間の軟骨が擦り減ってなくなるからだと考えられています。
骨は骨吸収によって短くなるというより、骨密度が減少して骨粗鬆症になるといった状況に至ります。
現在、骨粗鬆症は、「骨強度の低下によって、骨折のリスクが高くなる骨の障害で、骨強度は骨密度と骨の質の両方を反映する」と定義されています。
骨は貯金できるといいます。
骨量は先程も申しあげたとおり、高齢になると歳とともに減っていく一方です。増やすことはできません。
ですが、若いころに骨量をうんと増やしておけば、加齢とともに同じような減少率で骨量が減っても、
若いころに増やしておいた分だけ骨量は多く維持できます。
ポイントは骨量を増やせる若いうちに増やしておくこと。これに尽きます。
では、どうやって骨量を増やすのか?食生活で骨は増やせるのか?
そもそも骨の成分とは何ぞや?
と、こうなりますよね。
骨の成分といえば、カルシウムをすぐに連想しますが、そんな単純ではありません。
骨を構成している成分は、確かにカルシウムは多いのですが、それ以外にもリンなども含む無機物が全体の約65%を占めています。言うほど多くないですよね。
有機物が約25%。残りの10%は水分です。
ちなみに有機物の約90%はコラーゲンです。コラーゲンといえば柔らかいイメージがあるように、骨にもコラーゲンがあることで単に「硬い」だけでなく「しなる」性質を持ち合わせていることで折れにくくなっているんですね。
というわけで、カルシウムやリン、マグネシウムといった骨を構成するミネラル成分の摂取はもとより、
カルシウムの吸収を促進するビタミンD、カルシウムが骨になる時に必要なビタミンK。
それにコラーゲンの素となるタンパク質や、タンパク質からコラーゲンを合成するのに必要なビタミンCと亜鉛の摂取が欠かせません。
コラーゲンは直接摂取しても効果は期待できませんので悪しからず・・・
『【美容】 コラーゲンの噂 ホントとウソ(前編)』 参照
『【美容】 コラーゲンの噂 ホントとウソ(後編)』 参照
骨量を増やすには食事以外では運動が有効です。
骨って面白いもので、ある程度の負荷がかかると強度が増すそうなんですよ。鍛えられるというか筋肉みたい。
ただし負荷がかかり過ぎると折れてしまう。いわゆる骨折ですね。
逆にぜ~んぜん負荷がかからない状態が続くと骨はもろくなってしまう。
無重力の環境で長期間生活する宇宙飛行士さんの骨が、地球上にいる時よりも相当弱くなってしまうという話はよく耳にします。
なので、ウォーキングやジョギングなどの適量の負荷がかかる運動や、
日常生活においては階段が使える場所はなるべく階段を利用するなど、
普段から身体を使うようにしたいものですね。
それから適度に日光を浴びるのもビタミンDを形成、ひいては骨の形成にとって効果が期待できます。
この骨貯金。貯めることができるのは若いうちだけで、後は取り崩していくのみなんだけど、
少しでも取り崩すことがないように歳をとってからも骨の健康には気をつけましょうね。
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『【健康】 骨の健康① 骨の元気は健康の証』
『【健康】 「骨粗鬆症」の入浴法 ~体温を1℃上げる~』
(骨の貯金に利息がつけばいいのに SHIBA)