どうもSHIBAです。
風邪をひいた時によく痰が出ますが、
それは体内に入ったウィルスや細菌などを外へ追い出そうとする防衛反応です。
痰といえば黄色っぽいイメージが強いと思いますが、
これは白血球に退治されたウイルスや細菌の死骸が含まれているから。
鼻水が黄色っぽい時も同じ理由。
なので痰の色といえば、ふつうは無色か黄色っぽいもの。
だから茶色や赤(赤黒)い痰が出る場合は、血が混じったいわゆる血痰で、
肺がんや肺結核など何かしら肺に障害がある場合が疑われますが、
これは「肺に何か障害があるな」と自分でも分かるかと思います。
しかし痰の色がピンク色の場合もあります。
血痰のようなハッキリとした色ではないので、
しばらく様子見をしようと考えてしまうかもしれませんね。
痰がピンク色である場合、それは血液の成分が肺胞に漏れ出しているのかもしれませんよ。
なぜか。
それは心不全が引き起こす症状のひとつにピンク色の痰喀出があるから。。。
心不全とは、様々な理由により心臓のポンプ機能が低下している病態のこと。
心拍出量(心臓から送り出される血液量)が少ない。
また心臓への血液還流も停滞します。
それはつまり、肺でガス交換を終えた血液がスムーズに心臓へ戻ることができず、
血液がうっ滞して血液の成分が肺胞に漏れ出すと。こういう理由によるものです。
肺うっ血による症状ですね。
『【健康】 「充血「うっ血」「虚血」の違いって分かる?」』 参照
そんなわけで、ピンク色の痰が出るような状況では、
おそらく呼吸も困難である場合も多いはずです。
なので原因が心不全だとは気付きにくいかも。
肺の障害のようにみえますが、実は血液の循環障害なんですよね。
1回あたりの心拍出量が少ないので、そのぶん頻脈になるという特徴もあります。
また、うっ血性の心不全では、活動の少ない夜間に頻尿がみられることも。
日中は腎臓が働くための十分な血液が回らないんだって。
心不全の症状をまとめると
・呼吸困難、息切れ(起坐呼吸すると楽になる)
・ピンク色の痰が出る
・頻脈
・夜中トイレによく起きる
・足がむくむ
・チアノーゼ(手足の指先や唇が青紫色)
※心不全には状況に応じて他にもいろいろな症状が出る
自分に心当たりのある方は医療機関で診てもらった方が良いですよ。
多くの患者は自覚症状が出るまで心不全であることに気づかないそうなので、
サインは見逃さないようにしたいものですね。
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