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【入浴】 子どもの入浴法 ~「百日咳」の場合~

百日咳とは、百日咳菌という細菌による感染症のこと。

感染力が強く、その名のとおり咳が長期間続く疾患です。

初期症状(1~2週間)は鼻水やせき、目の充血などかぜと同じような症状のため、見分けがつかないことが多いようです。

その後、咳が激しくなり、夜に酷くなるのが特徴です。

また、激しい咳が数回続いて、その後にヒューという音を立てながら息を吸うのも特徴です(これに対し、息を吐いた時に音が鳴るのが喘息)

小児に多い疾患ですが、大人も感染することがあるほど感染力が強く、
百日咳を患った小児の傍に赤ちゃん(乳児)がいる場合は特に要注意です。

赤ちゃんはワクチンをしていない限り、ママにもらった免疫力だけでは百日咳の感染を防げません。

赤ちゃんにとって百日咳が危険な理由は、自分で痰を出すことができないからです。
そのため痰を飲み込んで呼吸困難になったり、無呼吸発作や痙攣を起こす場合があり、ごく稀に死に至ります。

赤ちゃんが呼吸困難によるチアノーゼ(唇や顔色が青紫色になること)になっていないか、注意深く見てあげなければなりません。

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◆百日咳の特徴

【感染様式】飛沫感染、接触感染

【潜伏期】1~2週間

【好発年齢】乳児~2歳

【症状】鼻水、咳、目の充血、嘔吐
    ヒューという息の引き込み



発熱から合併する症状として肺炎や中耳炎などがありますが、
熱は出ないことも多いようです。

そういう意味では百日咳は問題なく入浴しやすい疾患です。

元気があって食欲もあるようなら、積極的に入浴をすすめます。

湯船でくつろいでいる時に咳き込んだ場合は、上体を起こしてあげて下さい
(夜寝ている時に咳き込んだ場合も上体を起こしてあげると楽になります)

痰が絡んでいるようなら背中を摩ったり叩いたりして吐き出させましょう。

シャワーの湯を上から口の中に注ぎこみながらうがいをすると、通常のうがいよりも痰を切りやすくなります

でもさすがに咳が激しいときは入浴は控えます。

水分補給はこまめに。

脱水を防ぐだけでなく、水分を与えると咳が楽になるし、痰の粘性が緩和されて出しやすくなるからです。

風呂上りには乾燥低温に気をつけることも重要です。
咳が出やすくなるので禁物です。


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