どうもSHIBAです。
お風呂に入って「あ~気もぢいい~」と感じる温度は何℃ですか。
人によって個人差はあるものですが、一般的に39℃前後(38~40℃)が適温だと考えられています。
そして42℃以上のお湯は「熱すぎる」部類として健康に良くないとされているのが現在の共通認識となっています。
しかし・・・
38℃はぬるい。40℃でもまだぬるい。と感じられる人も多いのではないでしょうか。
特に高齢者。
高齢者ほど熱い風呂を好む傾向があります。
一般的に適温とされている温度では「ぬるくて風邪をひく」という声をよく耳にします。
実際には風邪をひくことはないと思いますがね。でもそういう感覚が強い。
なぜか高齢者は熱い風呂を好む人が多い。不思議に思ったことはありませんか。
有力な説の一つに
「熱い風呂は脳内麻薬のβ-エンドルフィンが分泌され多幸感をもたらすから」というのがあります。
β-エンドルフィンとは脳内で働く神経伝達物質のひとつ。
神経伝達物質といえば、他にドパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、GABA(ギャバ)などがあるように、精神状態に大きく関与しています。
β-エンドルフィンによって熱さがむしろ「気持ちいい」と感じさせるようなのです。
マラソンで長時間走るとランナーズ・ハイになるように、大きなストレスも過度を過ぎると気分が高揚するらしい。
とはいってもβ-エンドルフィンは同じ神経伝達物質でもオピオイド受容体に作用する、つまりモルヒネのようなものですからね。
強力な鎮静、鎮痛効果があるので苦痛を感じなくなるわけですが、高齢者がこのβ-エンドルフィンによって熱い風呂を好んでいるとしたら、あまり良いことではないような気がします。
だってこれ、ある種の依存性を伴いますよ。ギャンブルや性行為の時にもβ-エンドルフィンが分泌されているらしい。
でもさぁ。僕には熱い風呂はやっぱり熱いですよ。β-エンドルフィンが分泌されて「気持ちいい」という気にはなれません。
高齢者が熱い風呂を好む理由。
これはもう単純に「昔から熱い風呂に慣れているから」
この一言に尽きるんじゃないかなぁ。
昔の内風呂が少なかったという家庭事情が関係しているのではないでしょうか。
銭湯を利用していた習慣の名残りだと考えれば説明が付きます。
かつての銭湯は42℃以上が当たり前。また熱くすることが条例で規定されてい地域もあったとか。
今でも熱い湯の銭湯は多く残っているでしょう。
これは銭湯から帰る時に外気で冷えるのを防ぐためだという理由があります。
そのような環境に慣れている人にしてみれば、40℃以下のお湯ではぬるいと感じるのは無理もありません。
「風邪をひいたら風呂へ入ってはいけない」と思っている人が多いのも、内風呂が少なかった家庭事情が理由で、それと同じではないでしょうか。
また、高齢者は加齢による感覚機能の低下も大きく関係しているのではないでしょうか。
熱いと感じにくくなってしまっている。 これは高齢者に熱中症が多いのと同じです。
『【健康】 えっ?汗を掻いていなくても熱中症?』 参照
本人が熱いと自覚していなくても、血圧は上がり脳卒中や心筋梗塞の原因になります。
ですから、本人が大丈夫だと言っていても周りが気を付けてあげる必要がありますね。
(SHIBA)