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【健康】 子どもがすぐに熱を出す3つの理由


子どもはよく発熱します。赤ちゃんも。

子どもは感染症に罹患しやすいイメージがありますが、その背景には子どもならではの体温システムが影響しているということは知っておいた方が良いですよね。

体温に影響を及ぼしている要因は「基礎代謝」「体温調節機能」「免疫機能」の3つ。

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1.基礎代謝


子どもは急速に発育しなければならない時期です。エネルギー必要量が非常に多く、大人と比べて基礎代謝が高いもの。
それによる熱生産が多いので、自然と体温は高めになってしまいます。

平熱も大人より高めなので、37度台で「発熱したのではないか?」と慌てる必要はありません。



2.体温調節機能


体温調節機能とは暑さや寒さを感受して体温が変動しないように調節するシステムです。
体温調節中枢は脳の視床下部にありますが、ヒトは暑さを感じるとその情報が体温調節中枢に送られ、ここから自律神経を介して皮膚血管を拡張して熱を体内の放散したり汗腺細胞に働きかけて発汗して体温が上昇するのを防ぎます。

しかし、子どもは自律神経が未熟なため熱を体外へ放散させることが間に合わない場合が多いようです。
これは体温が高くなりやすい大きな要因で、子どもが熱中症になりやすい原因ともなっています。



3.免疫機能


言うまでもなく子どもは免疫機能が未熟です。特に赤ちゃんは抗体を生産する能力が低いので、新生児は胎児期に胎盤を通して母体からもらった免疫グロブリン(IgG)のみが免疫として機能しています。

しかし母親由来の免疫グロブリン(IgG)も徐々に少なくなり、しかも胎盤を通過しない免疫グロブリン(IgAやIgMなど)もあり、免疫システムは不十分な状態にあります。

これでは度々かぜをひいて発熱するのも無理はありません。



子どもの発熱時の対応


発熱時は代謝が高くなって心拍数や呼吸数が上がるので疲れやすくなります。
元気がないようでしたら体を休ませるようにしましょう。

室温や湿度に気をつけ、発汗している時は着替えをしてあげましょう。

高熱による発汗が見られる場合は、首や腋の下、鼠蹊部など大きな動脈の流れている部位を冷やしてあげる必要があります。
ちなみに額を冷やしても体温は下がりません。ただし、脳がダメージを受けると大変なので脳内の温度が上がりすぎないよう額を冷やしてあげることは有効なことです。

また、発汗や呼吸から多量の水分が失われます。水分の補給にも気を配りましょう。

発汗などにより脱水すると腎臓による尿の生産が抑えられオシッコがみられなくなる場合があります。
そのため長い時間オムツを替えないことがあるかもしれませんが、発汗によりオムツ周りが蒸れているはずなので、衣服の着替え同様オムツもこまめに替えてあげたいところです。


子どもが発熱したときにお風呂へ入れても良いのかどうか?よくある疑問ですが、これは発熱の原因にもよりますが、風邪による発熱であればそれほど神経質になる必要はありません。

微熱程度なら熱の有無よりも元気があるかどうか、食欲があるかどうかといった子どもの状態で判断すると良いでしょう。


『健康】 子どもの入浴法 ~「かぜ」の場合~』 参照