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【入浴】 家庭でできる「重曹風呂」


重曹とは「炭酸水素ナトリウム(NaHCO?) 」のこと。

掃除の薬品に使用されているイメージが強いので「こんなのお風呂に入れて大丈夫かな」と思われるかもしれませんが、市販されている入浴剤に重曹(炭酸水素ナトリウム )が含まれていることが多いことからも分かるように、むしろ入浴剤として大活躍しています。

重曹のpHは8.4(水溶液では8.2)弱アルカリ性

重曹の特徴はこの弱アルカリ性に尽きるといっても過言ではありません。

弱アルカリ性であるために

・油脂を乳化する
・タンパク質を分解する
・酸性物質を中和する


といった特徴を持っています。


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◆美肌効果


皮脂や角質で覆われている皮膚表面は弱酸性に保たれているので、重曹によってこれらは柔らかくなって洗い落としやすくなります。

そのため重曹風呂は、体臭(皮脂が酸化すると嫌な臭いを出す)や背中ニキビ(皮脂の溜まり過ぎが原因)の予防に良いと言われています。

足の臭いが気になる場合は、重曹のお湯で足湯をすると消臭効果が期待できます。

また角質(タンパク質でできている)は古くなるとガサガサになりますが、重曹風呂によって角質を削りツルツルにします(ピーリング効果)

「重曹風呂には美肌効果がある」と言われるのはこうした理由によります。


ただし、「角質を削るということは、肌の弱い人には向いていないのでは?」という疑問があるかもしれません。

実は重曹はボディソープや石鹸よりもpHが低いので肌に優しいとも言えるんです。

ボディソープや石鹸で体を洗うと肌が荒れるという人もいますよね。そういう場合は、それらの使用をやめて重曹風呂に浸かるだけにすると良いかもしれません。

また、重曹には研磨作用によるスクラブ効果があるので、低刺激ではありますが重度の敏感肌の人は要注意かもしれません。

だから入浴の最後にはシャワーをして重曹を洗い流した方が良いですね。
そして入浴後は保湿ケアをしっかりすること。必要な皮脂まで落としているかもしれませんからね。


さて、家庭の風呂で重曹浴をする方法ですが、用意するものは市販の重曹を買ってくるだけ。

重曹は掃除用・工業用の物でも、食品用と成分は同じなので問題はありません(粒子の大きさが違うとかその程度の差)

一般的な浴槽(200リットル前後)のお湯に重曹を大さじ2~3杯程度入れるだけ。
乾燥肌やアトピー肌のような敏感肌体質の人は大さじ1杯から始めるとよいでしょう。

お湯は38~40℃のぬるめの方が良いと言われています。

重曹は無味無臭です。ですから入浴剤としてはつまらないかもしれません。
でも無味無臭のおかげで残り湯を洗濯(油汚れに強い)などに活用できるメリットもあります。

入浴剤らしくするなら重曹風呂にアロマ精油を数滴垂らしてみると良いでしょう。

さらなる消臭効果を期待するなら柑橘系やハーブ系などがおすすめです。
ただし柑橘系は少し肌がチクチクするかもしれません。

ちなみにアロマ精油を垂らすと、お湯に油が混ざるため残り湯は活用できません