冷え性といえば「女性の悩み」というイメージがありますが、最近は男性にも冷え性で困っている人は多いようです。
冷え性というのは、一般的には自律神経のバランスが乱れることで血流が悪くなって、特に手足の先に冷えを感じる症状のことを言います(他のタイプもある)
でもどうしてここ近年、男性の冷え性が増えてきているのでしょうか?
その理由は、男性が優しくなったせいではないか?と言われています。
おそらく男性にも、以前から冷え性の人はたくさんいたかもしれないのです。本人が気付いていないだけで。
というのは、かつての男性に多い冷え性とは、ビールなどに代表される冷たいの飲み物を好む習性が男性にはあり、内臓は冷えているが筋肉量が多く、基礎代謝が活発なために手足はポカポカしているので、自分が冷え性であるとは気付かないタイプの「内臓型冷え性」だったと思われます。別名「隠れ冷え性」というくらいですから、本人も冷え症を自覚しにくい傾向にありました。
女性が男性よりも冷え性が多いのは、筋肉量が男性よりも少ないので基礎代謝量も低い。つまり熱が作られないからだと考えられているんですね。
ところが近年の男性は、以前よりも女性化しているというか筋肉量が少なくなっているのかもしれません。
特に体を動かす機会の少ないオフィス生活、デスクワークが中心の男性にはその傾向が強く出ているように思います。
昔よりもエアコンが充実している環境ですから、冬でも冷たい物を摂る男性は多いですよね。それが冷えを助長しているとも知らず。
しかも今の男性は昔よりも抗ストレス力も弱くなっているような気がします。
なかでも一番の原因は「姿勢の悪さ」にあるという指摘もあります。
姿勢の悪さから梨状筋と呼ばれるお尻にある筋肉がこわばって、そのために坐骨神経が刺激され自律神経を乱し、脚全体の筋肉の血流が悪くなって冷え性に進展すると・・・こう考えられているようです。
これらの症状に心当たりのある男性は、まず冷たい物を控え、筋肉を動かすこと、例えば運動でなくてもストレッチをするだけでも効果は得られるので、生活習慣の見直しをする必要があります。
熱の材料となるタンパク質も意識して摂ると良いそうです。
血行を促進するには入浴が効果的ですが、入浴だけでは効果は一時的になるので、入浴は睡眠と合わせてセットで考える必要があります。
就寝の1~2時間前に入浴すると、質の高い睡眠へと繋げることができ、自律神経の乱れも整われていくと考えられています。
『【健康】 「冷え性」の入浴法 ~誤解だらけの冷え性対策~』 参照