アロマバスとは、お好みのアロマ精油(エッセンシャルオイル)を浴槽に混ぜて入浴すること。
普通に入浴するだけでも心も体もリラックスできますが、ここにアロマの香りが加わることでさらなるリラックス効果が期待できます。
いろいろな香りを楽しむだけでなく、アロマ精油にはそれぞれ薬理作用があるので活用次第では健康にも効果を発揮します。
つまりアロマバスとは、入浴効果とアロマ効果の相乗効果が得られるので「お風呂でのアロマテラピー」ともいえる入浴法なんですね。
使用する精油によっては、単にリラックス効果を得るだけでなく、血行促進効果や殺菌効果、抗アレルギー効果など様々な作用が働いてくれるので心の安定だけでなく、皮膚への薬理効果や身体への薬理効果も期待できるので、とても奥が深い入浴法だともいえます。
とはいえ、初めてアロマバスを試すには、難しいことは考えず、まずはラベンダーや柑橘系などのポピュラーな精油を垂らしたアロマバスでリラックスタイムを過ごしてみると良いかと思います。
どの精油をチョイスするかは、自分が心地良いと感じるものを選ぶと良いでしょう。
精油にはそれぞれ心身にもたらす作用に違いがあるので、目的別に選ぶこともできますが、一番大事なのはその香りが自分に合っているかどうかです。
さて。精油選びが決まったら、あとはその精油を浴槽に3~5滴垂らして混ぜるだけ。
これだけで温かい湯気と一緒に、心地よい香りが浴室いっぱいに広がります。
ただし、揮発性が高いので香りはそんなに持続しません。お湯に精油を垂らすのは入浴直前にしましょう。
お湯の温度はリラックスすることが目的なら38~40℃が適していると思います。
全身浴、半身浴どちらでも構いません。ゆっくりと深呼吸すると湯気と共に香り成分が吸い込まれて、より心地良さを感じることができます。
アロマの香り成分がどのようなメカニズムで身体に作用するのかは次回説明しますが、アロマバスには皮膚からも精油の有効成分が多少吸収されるというメリットがあるんです。
ではここで注意事項を少し・・・
アロマバスには少なからず刺激があります。
基本的には3歳未満の乳幼児にはアロマバスはおすすめできません。
3歳以上の小児でも様子を見ながら使用する精油の量を決めましょう。
アロマ精油は名前からも分かるように親油性で、水に溶けない、または溶けにくいという性質があります。
そのため精油の原液が直接皮膚に触れることになります。
使用量が多過ぎたり、肌が敏感な人にはピリピリ感じたりかゆくなったり赤くなることがあるので注意しましょう。
また、オレンジやレモンなどの柑橘系の精油はピリピリとした刺激を感じることがあります。
精油を直接お湯に垂らすのは抵抗がある、もしくは刺激を感じるという場合には、肌に優しいキャリアオイル(植物油)で希釈してから使用するという方法が一般的です。
5?10ml程度(小さじ1程度)のキャリアオイル(植物油)で薄めてからお湯に入れると、刺激を感じにくくなります。
キャリアオイルは精油と馴染みやすく、キャリアオイル自身にも保湿効果や安眠効果などがあります。
キャリアオイルのように、精油を希釈するために用いる素材のことを「基剤」と呼びますが、キャリアオイルの他によく利用される基剤として塩があります。
バスソルトに精油を混ぜる方法で、人気の高いアロマ入浴法です。
天然塩に精油を加えるだけの希釈方法ですが、キャリアオイルのように精油が溶けるわけではなく、水に溶かす媒介の役目をしているだけなのでそれほど薄まりません。
気になる方はキャリアオイルも一緒に加えると良いでしょう。
なお、入浴後の浴槽の手入れですが、いつも通りで構いません。
まずは一度、アロマバスでリラックス効果を体験してみましょう。
効果が実感できるといろいろ試してみたくなりますよ。