入浴タイムを有意義に過ごしたい。そんな思いから入浴剤にこだわる人も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのがアロマバス。
※この先、アロマバスをご存知の方は読み進める必要はありません。
「アロマバス」という表現は知らなくても「アロマテラピー」という言葉は聞いたことがあると思います。
でもアロマテラピーって何だかよく分からない。マッサージの類かな?・・・みたいなイメージがあるのではないでしょうか。
アロマテラピーは直訳すると「アロマ=芳香」と「テラピー=治療」の語句で成り立っていますが、
一応アロマテラピーは以下のように定義されています。
「アロマテラピーは精油を用いてホリスティックな観点から行う自然療法である」
どうですかこれ?パッと聞いて意味伝わりますか?
引っかかるワードは「精油」と「ホリスティック」でしょうか。
精油とは、これちょっと細かく説明するとあれなんで、簡単にいえば「植物から抽出された香り成分」のこと。
「アロマ=芳香」なので、この香り成分が抽出された精油を「アロマ精油」と呼びます。別名「エッセンシャルオイル」ともいいます。
つまりアロマテラピーとは、植物から抽出された香り成分(アロマ精油)を利用した治療だということになります。
ここで重要なのはアロマ精油(エッセンシャルオイル)とは、その成分が天然100%であること。科学的な成分や香りを含まれたものは該当しません。
よく雑貨屋などで「アロマ」と称して販売されているもの全てがアロマテラピーに使用される「アロマ」ではないということです。
で、「ホリスティック」とは「全体的な」という意味なので、アロマの効果はどこか局所における作用があるというよりも心と体、つまり患部だけでなく心身全体に作用する治療法であることが分かります。
と、ここまで読んで
「え?アロマテラピーって治療なの?マッサージのことじゃないの?」と思われたかもしれません。
ま、ここがアロマの世界の面白いところで、アロマ精油が健康に何らかの効果があることは古代から知られていて、近代になってから科学の発展につれてアロマ精油の持つ作用のしくみが次々と明らかになっていくわけですが、ここで国によってはアロマを用いた療法を医療と捉える地域とリラクゼーションと捉える地域とに分かれてしまったようです。
元々アロマテラピーという言葉は、1928年フランスの科学者ルネ・モーリス・ガットフォセが、実験中にやけどをした際にラベンダーの精油を用いたことから生まれたことに由来しますが、そういう経緯もあってフランスでは「メディカルアロマテラピー」といって、アロマテラピーは医師が処方して治療をする正規の医療として確立された療法となっています。
しかし、それがイギリスなどでは美容やストレス解消に効果があるとしてアロマテラピーは伝わり、医療ではなくリラクゼーションとして定着したようです。
日本においてはマッサージや癒しとしてのイメージが強いですよね。そういうわけで、日本ではフランス式(メディカルアロマテラピー)ではなくリラクゼーションとして定着しています。
そのため日本ではアロマ精油は雑貨扱いです。
アロマ精油には使用料を間違えると逆効果になったり一部の物を除いては直接皮膚に塗布することは危険行為とされていますが、雑貨扱いのために取り扱いは自己責任ということになっています。
しかし実際にフランス式の考え方が存在するように、アロマ精油は一種の薬だともみなすことができるわけです。
以上のことからアロマ精油は上手に活用することで健康効果が期待できますが、医師の処方があるわけではないので取り扱いには知識が必要になります。
ここではアロア精油を使用した入浴法「アロマバス」に絞って、何回かにわたってその魅力や活用法を紹介していきたいと思います。