幼児期はおねしょをするものですが、
5~6歳になるまでに自然とおねしょをしなくなるのが普通のようです。
これは尿をためる膀胱の大きさと睡眠中に溜まる尿量のバランスが、
成長とともに整えられてくるからだと考えられています。
しかし、5~6歳を過ぎてもおねしょが続く場合は、
この発達が遅れているということになり、「夜尿症」として生活指導や薬物療法などの対処が必要とされています。
生活指導としては、オシッコを我慢する「排尿抑制訓練」や、水分の摂り方を変える。例えば朝や昼に意識的に水分を摂取して、夕方からは水分摂取を制限するとか・・・
それから夜中にトイレに起こして排尿させるのは良くないようです。
おねしょは回避できますが、これが習慣になってしまうと自制する能力がますます弱くなるからです。
あとは冷え性対策。
冷え性になると頻尿になりやすくなります。
体外へ排泄される水分は尿だけではありません。
皮膚から蒸発される汗や蒸気もそれに該当するわけですが、
体が冷えると発汗などは減りますから、そのぶん尿量が増えますよね。
また、冷え性は交感神経が活発になります。
交感神経が活発になると血管や膀胱が収縮されるため、トイレが近くなるという理由もあります。
冷え性対策になる入浴は夜尿症にはとても効果的です。
1.寝る前にゆっくり入浴する
睡眠中に冷え性で尿意を感じることがないよう、入浴でしっかり温まることはとても効果的です。
シャワーだけで済ますのではなく、ゆっくり浸かって汗を掻いてください。
先に述べたとおり、ある程度の水分が発汗により体外へ排泄されれば、尿量は少なくて済むようになります。
ちなみに入浴剤を使用するなら炭酸浴剤系(シュワシュワ泡の出るヤツ)か漢方薬湯がオススメです。
合わせて布団も温めておけば熟睡へと繋げやすくなりますよ。
2.熱ければ良いわけではない
汗を掻く。温まる。それならば熱い湯が良いのか?というと、そうではありません。
体の芯から温まるには熱い湯は適していません。
熱さにより交感神経が刺激され、結果、血管が収縮し冷え性を招きます。
38℃ぐらいが適温でしょう。
適温でゆっくり入ってしっかり汗を掻く。
そうやって自律神経を整えることが大切です。
また、脱水を起こすと抗利尿ホルモンが働いて尿の排泄を抑制しようとします。
脱水することが夜尿症に良いという意味ではありませんが、
夜尿症の原因にはこの抗利尿ホルモンが正常に働かない場合もあります。
子どもよりも大人の方がおねしょに対する自制が働くのは、
成長とともにこの抗利尿ホルモンを上手に調節することができるようになるからです。
しかし中には大人でも夜尿症になる人がいます。
大人の夜尿症の主な原因として、不規則な生活やストレスによる自律神経の乱れがあります。
自律神経が乱れると抗利尿ホルモンがコントロール出来なくなります。
なので大人も子どものおねしょの場合と同じように、
自律神経を整えることが大切です。
3.お風呂でオシッコをしない
これは推測レベルの話ですが、とても興味深い仮説です。
「お風呂でオシッコをする習慣があるとおねしょしやすい」というんです。
その理由は、シャワーや身体を洗いながらオシッコをする時の体感温度が、
睡眠中の体感温度に似ているからなんだそうです。
これは大人にも言えることらしい。
心当たりのある人は気をつけようね・・・
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