探し物を探しながら、何を探していたかを忘れてしまうことがある、どうもSHIBAです。
いやいや、歳にはかなわんよねぇ。
まだ40代でこんなこと言っていたら将来どうなるんやろ・・・
単なる物忘れで済んでいれば良いけど、認知症にはなりたくないものです。
同じようなことを考えている人も多いかと思いますが、
「物忘れ」と「認知症」の違い、どこで線引きされるかご存知ですか?
誰しも加齢とともに「物忘れ」はあるものです。
だから何でもかんでも「歳のせいだろう」と思いがち。
しかし、認知症の早期発見は「年齢による物忘れ」と区別する方法を知っているかが大切だと言われています。
「物忘れ」と「認知症」は違うことは知っていても、
説明できるかと問われれば意外と怪しいもの。
よく言われる例として、
「年齢による物忘れは、食事をしたことは覚えているが何を食べたかが思い出せないのに対し、認知症は食事をしたこと自体が思い出せない」
というのがあります。
とても分かりやすい例ですが、
「物忘れ」と「認知症」とではなぜこのような違いがあるのか?
これは記憶のメカニズムを知ればよく理解できます。
脳の記憶機能は「記銘」「保持」「想起」の3段階の過程から成り立っています。
記銘・・・出来事を脳に記録する
保持・・・出来事を脳に保存する
想起・・・脳から出来事を呼び出す
外部からの情報を脳の“引き出し”取り込むのが「記銘」、
そのまま大事に保管している状態が「保持」、
必要な情報が保管されている“引き出し”を見付けて取り出すのが「想起」です。
単純な物忘れとは「想起」に問題があること。
記憶は残っているがどの“引き出し”かが検索できないことで、
ヒントさえあれば、記憶はよみがえるもの。
または答えを聞けば「ああ、そうだった」と思いだすことができます。
これに対し、認知症は「記銘」すらできないこと。
先程の例でいえば「食事したこと自体が思い出せない」ことに相当します。
認知症の人が、大昔のことは憶えているのに、最近のことは全然憶えていないことが多いのはこのためです。「記銘」が出来なくなったため。
もう一つ、分かりやすい例を言います。
よく認知症の人は「誰かに盗まれた」と言うことがありますよね。
あれは、例えば印鑑を仕舞ったことは憶えているが、どこに仕舞ったかを思い出せないのが物忘れ。自分で仕舞ったこと自体憶えていないのが認知症。
誰かに盗まれたと思うのは、自分で印鑑を仕舞ったとは思っていないから。
このように「物忘れ」と「認知症」でははっきりとした違いがありますが、
物忘れも進行すれば認知症になるリスクがあります。
現在、認知症に進展する物忘れかどうかを事前に予測することは困難だと言われています。
物忘れが酷くなってきても「歳のせいだ」と自分で勝手に判断しない方が賢明です。
とはいっても精神科、神経内科、脳外科・・・どこで受診したら良いか迷うかも。
今では「もの忘れ外来」のある医療施設が増えてきています。
その物忘れが認知症によるものかどうかを診察してくれるのが大きな役割ですから、
心配な方は相談されてみてはいかがでしょうか。
(忘れないようにとメモを書いたこと自体忘れてしまうことも… SHIBA)