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【健康】 やってみよう!「大腸がん」の危険度チェック!


自分の大腸がん罹患リスクがどのくらいか関心がありますでしょうか。

がん検診を受けるのが一番良いわけですが、国立がん研究センターのホームページでも自分でチェックができますよ。

http://epi.ncc.go.jp/riskcheck/crc/

国立がん研究センター 大腸がんチェック

ちなみに僕の大腸がんリスクは平均並みでした、どうもSHIBAです。

ただこのチェック。ちょっと簡易的すぎる気もしますが、それにしても何故か男性仕様になっていますね・・・



ところで日本人に多いがんは何かご存知でしょうか?(この流れなら大腸がんだろうが!)

日本のがん統計は、罹患データは4~5年、死亡データは1~2年遅れて公表されています。

だもんで、2015年はどうだったか?というのは予測データになってしまいますが、
国立がん研究センターが発表しているがんの罹患数、死亡数の統計によりますと、


罹患数(新たにがんを罹患した人数)
 1位 大腸
 2位 肺
 3位 胃

死亡数
 1位 肺
 2位 大腸
 3位 胃


20150428_01.gif

(画像はがんの罹患数 クリックすると拡大します)

http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20150428.html
国立がん研究センター 「2015年のがん罹患数、死亡数予測」


2014年の罹患数では3位だった大腸がんが肺と胃を抜きトップに。また、死亡数では3位だった大腸がんが胃を抜いて2位になっております。

このことからも、日本では大腸がんの増加が著しいことが分かりますね。

大腸がんは結腸がん直腸がんとに大別されますが、どちらも増加している傾向にあります。
危険因子も類似しているとのことで、それ故に近年、大腸がんが増えている理由は何なのか?という考察が盛んに行われています。


最も多い見解は食の欧米化

脂肪や肉類の高摂取が危険因子として考えられています。
なかでも特に赤肉。これは科学的にというよりも、大腸がんの世界分布が肉の消費量と正相関にあるという事実関係に基づいています。

しかも、日本人には肉食文化の歴史がなかったので、肉を消化・吸収する能力が相対的に弱いのかもしれません。


まあ、大腸がんの危険因子は赤肉だけではありません。

以下の5つが大腸がんの危険因子の代表として考えられています。



1.40歳以上で高身長・肥満

加齢高身長肥満は危険因子になるようです。

加齢や高身長は仕方がないにしても、肥満は努力次第で回避できます。

男性のBMI(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))で27、女性では25を超える方は危険に該当するとのこと。


2.赤肉・加工肉(ハム・ソーセージ等)

赤肉による大腸がんリスク上昇のメカニズムは、動物性脂肪の消化における二次胆汁酸、ヘム鉄による酸化作用、内因性ニトロソ化合物の腸内における生成、調理の過程で生成される焦げた部分に含まれるヘテロサイクリックアミン(発がん物質)等の作用が指摘されてきました(国立がん研究センターより)

加工肉と大腸がんの直接な関係は日本では認められていないかもしれませんが、
赤肉における大腸がんのリスク作用は肉全体に言えることらしいので無関係とは言えないのかもしれません。

昨年WHOが加工肉と大腸がんの関係を指摘してちょっとした社会問題になったのも記憶に新しいですね。


3.飲酒

飲酒は大腸がんとの直接的な因果関係は解明されていないものの、
これまでの調査結果から確実な危険因子として考えられています。

http://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/792.html
国立がん研究センター 研究グループ 飲酒と大腸がんの関係


しかも日本人は欧米人と比べてアルコールの分解が苦手な体質です。

欧米人と日本人の飲酒におけるリスクの違いを調べた研究によると、
例えば欧米人は1日に日本酒2合以上摂取する人の結腸がんのリスクは飲まない人の1.2倍であったのに対し、
日本人のそれは2倍以上だったそうです。

ちなみに、日本人の場合、飲酒による大腸がんのリスクは一日に日本酒を
1合で1.4倍、2合で2.0倍、3合で2.2倍、4合で約3倍となっているそうです。


4.喫煙

喫煙と大腸がんの直接な因果関係は分かっていませんが、大腸がんの発生率は高くなることが分かっています。

タバコの煙が腸に届くことはありませんが、タバコに含まれる多くの発がん性物質がのどや気管、肺以外に大腸の粘膜からも検出されることが分かっています。


5.遺伝

直系の親族に家族性大腸腺腫症遺伝性非ポリポーシス性大腸がんにかかった人がいることは、大腸がんの危険因子とされています。

腺腫とはポリープの一種。家族性大腸腺腫症とは無数のポリープができる症状で、その中から大腸がんが発生します。



では次に予防要因を・・・


予防1.食物繊維

食生活において、食物繊維にんにく牛乳果物カルシウムは予防要因となりうる可能性が高いと考えられています。

特に食物繊維は大腸がんの予防に期待されています。

その理由は2つ。

ひとつは、食物繊維は腸内細菌のエサであること。食物繊維が分解、代謝されると短鎖脂肪酸が生成されますが、これにより腸内のpHが下がり酸性に傾きます。

善玉菌は酸性を好み、悪玉菌はアルカリ性を好む習性があるので、食物繊維は単に善玉菌のエサになるだけでなく、善玉菌にとって活性化しやすい環境(酸性)を作りだしていることになります。

もうひとつの理由は、食物繊維はご存知のとおりお通じの味方。

難消化性なので腸内の便を絡めとり排泄されることで便秘解消に役立ちます。

この2つの理由により、食物繊維には腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスを改善し大腸がんのリスクを下げる可能性があります


予防2.運動

運動は大腸がんのリスクを下げる確実な要因とされています。
肥満は危険因子ですしね。

特にデスクワークなどで座っている時間の多い人は要注意。
座っている時間が多いと便秘にもなりやすいです。

便秘と大腸がんは関係がないという研究報告もありますが、
どちらも腸内環境の改善で予防につながるという意味では関係ありますよね。


予防3.非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDS)

(解熱)鎮痛薬のこと。

アスピリンなどのNSAIDSを常用している人では、大腸がんのリスクが低下することが明らかになっています。

そのためNSAIDSとがん予防の関係についての研究が進んでいます。

ただし今のところ、これを予防方法として用いていくことの是非については確立されていません。


(SHIBA)