どうもSHIBAです。
リオオリンピック・パラリンピックを目前に控えてどんどん警戒心が高まってきているジカ熱。
同時に夏本番を目前に控えてどんどん警戒心が高まってきているデング熱。
どちらも蚊を介して感染するという共通点がありますが、それぞれどのような違いがあるのか。
それを知らずしてただ漠然と怖がっていても意味がありませんので、ちょいと比べてみました。
◆ジカ熱とデング熱の違い
【ジカ熱】
原 因・・・ ジカウイルス
潜伏期間・・・ 2~7日
症 状・・・ 皮疹 結膜充血 関節痛
【デング熱】
原 因・・・ デングウイルス
潜伏期間・・・ 2~14 日(多くは3~7日)
症 状・・・ 高熱 皮疹 関節痛
ジカ熱かデング熱かの判別はウイルスの違いによります。
どちらも基本的には人から人へ感染するのではなく、蚊が感染者を吸血すると体内にウイルスを持ち、その蚊が健康な人に刺すことで感染します。
潜伏期間ではあまり違いはなく、症状も似ている部分が多くあります。
ジカ熱特有の症状としては、皮疹が必発(90%)で、結膜充血がみられること(60%以上)
ただし、発熱に関してはジカ熱が38.5℃以下の微熱程度になる場合が多いのに対し、デング熱は高熱になることがあります。
また、ジカ熱は感染しても症状が出ない場合が多く、8割の人が無症状か無自覚のままだと言われています。
症状が出ても2~3日で治る場合が多く、比較的に軽症で済むようです。
このように比較してみると、なんだかジカ熱は恐れる必要がなさそうな気もしますが、なぜWHOも警戒を喚起するほど世界で注目されているのか。
それは、妊婦がジカウイルスに感染すると、生まれてくる新生児の脳の成長が阻害され頭蓋骨が正常に達しない「小頭症」と呼ばれる先天性障害になるリスクが50倍にもなるとも言われているからです。
ジカ熱は基本的には人から人への感染は認められてはいませんが、母子感染の可能性は高いということです。
また、最近ではギラン・バレー症候群という全身の力が入らなくなる自己免疫疾患を発症する人がいることも分かってきました。
加えて予防接種(ワクチン)はまだ存在しません。
◆予防と対応
ジカ熱とデング熱の予防は、当たり前ですが「蚊に刺されないこと」とのこと。
そして蚊の多そうな場所へ出向く時は肌を露出しないか虫よけ剤を使用する。
国内で蚊に刺され高熱が出た場合はデング熱の可能性がありますので、すぐ医療機関へ行きましょう。
流行地域からの帰国後にジカ熱の症状(発疹、発熱、結膜炎など)が表れた場合はすぐに医療機関へ行くのはもちろん、蚊に刺されないように注意しなければなりません。
国内ではまだジカ熱の感染者がいません。つまりジカウイルスを持った蚊は国内には今のところいないので、帰国者に感染した人がいてもその後、国内で蚊に刺されない限り日本で流行することはありません。
これは非常に重要なポイントになりますね。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
厚生労働省: ジカウイルス感染症について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever.html
厚生労働省: デング熱について