アロマバスには入浴効果に加えてアロマ効果があるので、心身の健康の維持にとても期待ができます。
しかし、そのためには守らなければならない注意事項があります。
安全に入浴するためには知っておかなければならないこともあるんです。
アロマバスの特徴として、「精油が肌に直接触れる」ということが言えるかと思います。
精油の香り成分は鼻から吸収されるだけでなく、実は皮膚からも吸収される性質があるんですね(経皮吸収)
精油の持つ香り成分によって鎮静作用のあるものや抗菌作用のあるものなど、いろいろな効果がをもたらしますが、アロマバスでは皮膚からもそれらの香り成分が吸収されるという特徴があります。
そして、経皮吸収された香り成分は神経を刺激して電気信号が脳へ送られることで鎮静作用や鎮痛作用などを示しますが、経皮吸収の場合はそのまま皮膚に作用して皮膚の軟化や皮脂の分泌抑制、保湿に働いたりするものも存在するわけです。これもアロマバスの魅力。
ですが精油がダイレクトに皮膚にも影響を及ぼす分、精油が持つ刺激も強く影響してしまう可能性があるんですね。
精油にもよりますが刺激の強いもの、例えばウインターグリーンやオレガノなどは原液のまま浴槽に垂らさないようにして下さい。
植物油(エッセンシャルオイル)や天然塩などで希釈して使用する必要があります。
また、それほど刺激性の強い精油でなくても敏感肌の場合は痛みや不快感を生じることがあるので、使用する精油の使用法や使用量は確認してからにしましょう。
精油の全身浴使用の場合、浴槽に垂らすのは5滴まで、というふうに一応決まりはありますが、精油やその人の体質によってはもっと控えたり、希釈して薄める必要があるということです。
そして、人によってですが、特定の精油に対してアレルギー反応を示す場合もあります。
アレルギー体質の人や気になる人は、初めて使用する精油に対しては必ずパッチテストを行ってからにしましょう。
さて。もう一つ。アロマ精油の使用上、注意しなければならないこととして「光毒性(ひかりどくせい)」があります。
光毒性とは、直射日光や強い紫外線に当たることが原因で皮膚に火傷のような症状や色素沈着が生じることをいいます。
光毒性を持つ精油は一部でして、ベルガモットやグレープフルーツ、レモンなど柑橘系の精油に多く、高濃度で使用したり原液のまま使用すると光毒性を起こしてしまうので注意しましょう。
例えば朝風呂でアロマバスに入浴して、その後外出するという場合は、ベルガモットなどの使用は避けなければいけないということです。
その他にも、妊娠中は使用を避けた方がよい精油や、幼い子には適さない精油など、アロマならではの注意事項もあるので注意して下さい。
精油は医薬品と違って誰でも手軽に購入できる反面、誰も購入時に注意事項を教えてくれるわけではないので、自己責任で取り扱わなければならないということだけは認識しておかなければなりませんね。
それでも何か異常を感じた時は医師に相談するようにしましょう。