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2016年06月11日

【健康】 サウナを科学する⑤ 体温調節機能の改善効果


サウナ浴による効果といえば、意外とこれが一番かもしれません「体温調節機能の改善」

体温調節機能とは、暑い時は発汗して体温を下げたり、寒い時は体温を温存したりして、体温を一定に保とうとする働きのこと。

暑い時に暑い。寒い時に寒いと判断するのは脳(視床下部)にある体温調節中枢ですが、その指令を受けて実際に体温を調節する役割りを司るのが自律神経である交感神経と副交感神経です。

通常、暑い時は皮膚の血管を拡張させて発汗を促します。発汗により放熱され体温の上昇を抑えます。
一方、寒い時は皮膚の血管を収縮させ、熱を外に逃がさないようにします。皮膚の筋肉が緊張し毛穴を閉じるのでいわゆるトリ肌が起こるのはそのためです。

この体温調節は脳の指令を自律神経を介して、自律神経が支配する臓器や器官(効果器という)を調節します。血管を拡張したり収縮したりするのも自律神経による調節です。

こうして体温は一定に保たれるわけですが、体温調節機能が正常に働かないと単に体温を一定に保てないばかりか、あらゆる不調に繋がります。

冷え性の悪化、免疫力の低下(風邪をひきやすくなる)、熱中症、自律神経失調症などは体温の調節が上手く働かない人に多い症状だと言われています。

これらの原因は全て自律神経のバランスの乱れによるもの。

ゆえに、体温調節機能を改善するには自律神経のバランスを整えることだと言えます。

そしてサウナには体温調節機能を改善するうえで効果的な入浴法がありますので紹介します。

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●温冷交互浴で自律神経を鍛える


まずシャワーを浴びてサウナに約10分間入ります(軽くでも毛穴の汚れを落としておいたり汗腺を開いておいた方が汗をかきやすいです)

しっかり汗をかいたら、一度サウナから出て、冷水浴(水風呂か冷水シャワー)で1~2分体の熱をとり、再びサウナに入ります。

水風呂は心臓への負担が大きいので冷水シャワーを手足にかけるだけでも効果はあります。

そしてまた冷水浴で熱をとり、サウナへ入ることを繰り返すのが温冷交互浴


温冷交互浴により血管が拡張・収縮を繰り返すことで血行が促進されますが、温冷交互浴の真の目的は血行促進ではありません。

現代の生活環境は空調設備が良すぎるために、暑い日でも冷房に慣れてしまって体温調節機能の働きが鈍くなりがちですからね。
そんな人にとって温冷交代浴は、意図的に自律神経を刺激し、血管を拡張・収縮させることで本来持っている生理機能を高める効果があります

これが温冷交互浴の真の目的である「自律神経を鍛える」ということ。

もちろん、一回きり温浴施設へ足を運んでサウナに入ったからといって体質が改善されるわけではありませんよ。

定期的に続けることが大事。サウナの連浴により暑さに馴れる(暑熱馴化)ことと発汗機能の向上が期待でき、熱中症予防にもなりますからね。


もちろん冷え性の改善にもなります。 

この場合、温冷交互浴の最後は冷水浴で締めて下さい。
最後に冷水で引き締めることで血管が収縮されるので保温効果があります。

また、冷え性の改善には、温冷交互浴でなくても低温サウナに15分間ほど入るだけでも効果が期待できます(副交感神経が優位になって血管が拡張され血流が改善されるから)



●結論


サウナの温冷交互浴を習慣化することにより、自律神経を鍛え、体温調節機能を改善させる効果が期待できる。

体温調節機能がしっかり働くことで以下のメリットが得られる

・低体温症の予防
・風邪の予防
・熱中症の予防
・自律神経失調症の改善
・冷え性の改善


他にもめまいや肩こり、頭痛の改善なども期待できます。


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