【入浴】 子どもの入浴法 ~「水痘(水ぼうそう)」の場合~
水ぼうそうは、水痘ウイルスが原因で発症する感染症です。
発熱と同時に、紅班を伴う丘診が全身にみられます。
ここまでははしかや風疹と同じですが、
水ぼうそうの場合は発疹がのちに水疱(水ぶくれ)に変わり、強い痒みを伴うのが特徴的です。
また、風疹のような耳の後ろのリンパ節腫脹もありません。
丘診から水疱がみられる間は感染力が強く、空気感染もあるのが特徴です。
◆水ぼうそうの特徴
【感染様式】空気感染、接触感染
【潜伏期】10~20日間
【好発年齢】2~8歳
【症状】発熱、丘診、水疱
食欲低下、全身倦怠感
水疱は2~3日でかさぶたに変わり、最後の水ぶくれがかさぶたになれば感染の危険性はなくなります。
そのような観点から、入浴については、熱が下がって全ての水疱がかさぶたになってからにしましょう。
ただしひとつ、注意しなければいけないことがあります。
それは「ゴシゴシ体を洗わない」こと。
かさぶたが剥がれないように優しく体を洗わなければいけません。
浴槽に浸かるときもゆっくりと。
かさぶたが剥がれると困る理由は次の2点。
・かさぶたが剥がれた跡が残る
・爪にいる目に見えない細菌が剥がれたかさぶた跡に入り込む
清潔を保つためにはシャワーで優しく洗い流すなど、かさぶたを壊さないよう工夫をしなければなりません。
ましてや掻きむしるなど論外。爪を短く切っておくことも必要です。
痒みを亢進させないよう、ボディソープなどの使用を控えることも有効です。
また、入浴後に体を拭くときもタオルを当てて優しく行なってください。
※なお、一度かかった水ぼうそうのウイルスが、長いあいだ潜伏して、何かのきっかけ(体力の低下や過労など)でウイルスが再び活発化し、「帯状疱疹」になる場合があります。
『【入浴】 「帯状疱疹」の入浴法 ~2つの疑問~』 参照
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