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健康・入浴法

【健康】 有酸素運動と無酸素運動の違いを「車」に例えてみた

ウォーキングしていると徘徊と間違えられるとか、職務質問されるとか言い訳して全然運動しない人はいませんか?

健康のため、或はダイエットのために、せめてウォーキングぐらいはしましょうよ、どうもSHIBAです。


痩せるためではなく体脂肪を減らすため(肥満の場合は結果として痩せる)

体脂肪が増え過ぎると肥満になり様々な病気の原因になりますからね。
体脂肪は少しでも燃焼させたいところ・・・

だけど、
ウォーキングなどの有酸素運動と筋トレなどの無酸素運動、どちらが適しているか?

よく論じられていますよね。

本当はどちらも行えば良いわけですが。

さらに有酸素運動でもウォーキングとジョギング、どちらが良いのか

どれか一つを選べと言われれば僕は迷わずウォーキングを選びます。

その理由は負担が軽い方が継続しやすいのと、怪我のリスクが低いから…

だけではありません。

ちゃんと科学的な根拠があるんです。

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以前、僕は「ウォーキングは最低20分は歩かないと体脂肪の燃焼が始まらない」と言ったことがあります。

『【美容】 「体脂肪が燃焼する」とはどういうこと?』 参照

体脂肪がエネルギー源として利用されるのは、
長時間の運動によって糖質(グリコーゲン)を使い切った後。

それがだいたい歩き始めて20分後。だから歩く時間が短いと、糖質(グリコーゲン)を燃焼するだけで体脂肪には影響ないと・・・

実はコレ。正確な情報ではありません。

正確には「歩き始めた直後は、エネルギーとして糖質が中心に使われ、時間と共に脂質の比率が上がっていく」と言うべきでした。

というのは、メインで使用されるのは糖質ですが、脂質も少~しずつ使われているからです。

運動時に限らず基礎代謝の時だって脂質は代謝しています。少~しずつ。

でも常時筋肉にストックされている糖質(グリコーゲン)と違って、脂質は一度脂肪酸に分解してから筋肉に届けなければならないので、運動を始めた直後は供給が間に合いません。

だから歩き始め直後のエネルギー源は糖質が中心と。こういうわけ。

車でいえば、加速時に似ています。アクセルを強く踏んでエンジンの回転数を上げるには燃料を瞬時に消費する必要がありますよね。
この燃料に該当するのがガソリンであり糖質になります。

また、運動強度が強い時、例えばジョギングなど多くの酸素が必要な時も糖質が利用されます。


これは「呼吸商」という概念で簡単に理解できます。

呼吸商というのは、栄養素が分解されてエネルギーを産生する際に、消費された酸素量と排出された二酸化炭素量の容積比のこと。


 呼吸商・・・排出した二酸化炭素÷酸化に必要な酸素量


誰でも理解できるように、この式を使って、糖質(ブドウ糖)が燃焼した場合を書き出してみます。


ブドウ糖の分子式は「C6H12O2」

炭素元素(C)は6
水素元素(H)は12
酸素元素(O)は2

で構成されています。

ここに6の酸素(O2)を取り込むと次のようになります。


C6H12O2 + 6O2 → 6CO2 + 6H2O

ブドウ糖が酸化によって二酸化炭素と水に
6の酸素(O2)を取り込み、6の二酸化炭素(CO2)を排出しているので

6 ÷ 6 = 1.0

つまり、糖質の呼吸商は1.0になります。


同様に脂質の呼吸商は計算すると(計算式は省略)

脂質は0.7


もっと分かり易く言えば、

 「排出した二酸化炭素量:酸化に必要な酸素量」は

 糖質は 「1:1」
 脂質は「0.7:1」

同じ運動量でも脂質の方がより多くの酸素を必要とします。

だから脂質は燃費が良い。

「燃費が良い」というと言葉の響きは良いですが、なかなか減ってくれないということですから車とは違って有難くないですよね。

実際、糖質と脂質の1gあたりの消費カロリーはそれぞれ

 糖質1g=4kcal
 脂質1g=9kcal

脂質1g減らそうと思えば9kcal分も代謝しなければなりません。燃費の良さが伝わりませんか?

内臓脂肪を減らすのは大変なのがよく分かります。

さしずめ脂質は軽油といったところでしょうか。
燃費は良いが爆発力は弱い。


なので運動強度が上がれば、つまり必要な酸素量が増えれば増えるほど、
脂質では間に合わず、糖質が利用されることになります。

つまりジョギングや強い運動になると糖質の方が優先して使われると。

これは体脂肪を効率よく燃焼させるには、ウォーキングの方が向いている事を意味します。
しかも時間をかけるほど良い。

極端な話、短距離走や筋トレなどの無酸素運動はエネルギー源になるのはほぼ糖質のみです。

無酸素運動は有酸素運動とはエネルギーの代謝経路が違っているからで、まあでも、ここでは話が逸れていきますから省略します。


今まで話した内容を車の例えで整理すると分かりやすいかもしれません。

爆発的なエネルギーを持ちながら長続きしないガソリンを糖質に。

爆発力は弱いが燃費が良い軽油を脂質に。

んで、無酸素運動など激しい運度をスポーツ車に。

有酸素運動はガソリンとディーゼルのハイブリッド車に(あると仮定して)


 スポーツカー ・・・燃料:ガソリン
 ハイブリッド車 ・・・燃料:ガソリン、軽油


 無酸素運動(筋トレ) ・・・燃料:糖質
 有酸素運動(ウォーキング) ・・・燃料:糖質、脂肪




加速時や高速時のように回転数が高い時は糖質を利用、というイメージでしょうか。


あ、でもこの例えだと筋トレのような無酸素運動のみだと全然脂質が減らないと言っているみたいですが、そんなことはありませんよ。

筋肉が付くと、運動をしていない場合でも基礎代謝力は上がりますからね。
同じアイドリング(基礎代謝)でもエンジン(筋肉)の排気量が大きい方が燃料の消費が早いのと同じ。


ん~。無理があるかな?このたとえ話。

まあでも、分かり易くするため敢えて端折ったんで・・・

エネルギーは糖でも脂質でもなくATPだろ!とか、
無酸素運動は解糖系だろ!
などというツッコミはよしたまへ。

ざっくりとしたイメージだから。イメージ。


(そもそもそんなハイブリッド車なんてないけどね SHIBA)

【健康】 栄養素と吸収率 ~成分表示どおりには吸収しない~

今日も「C1000ビタミンレモン」を飲みました、どうもSHIBAです。

名前のとおりビタミンCが1000mgが含まれています。

僕はよくビタミンC補給を兼ねて飲んでいます(味も好き)


しかし、1日に必要なビタミンCの摂取量はレモン5個分(100mg)。

『【健康】 「レモン○○個分のビタミンC」の真実』 参照

ということは、C1000を1本飲むだけでレモン50個分のビタミンCを摂取したことになるのでしょうか?

これ1本で10日分のビタミンCですよ。

まあね、そんなわけないわね。

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というのは、まず根本的な問題として、商品に含まれている栄養素の成分量が本当だったとしても、そのまま全て体内に吸収されるわけではないということ。

各栄養素によって、その吸収率はまちまちで、例えばこの商品の栄養成分表示には「ビタミンC1000mg」と記載されていますが、そのまま1000mg全てを吸収できるわけではないんです。

ビタミンCの吸収率は、100~200mgまでは80~90%と言われていますが、
それ以上の量になると吸収率はグッと下がるようです。

つまり必要以上に摂取しても吸収されないということ。

しかもビタミンCは長持ちしない栄養素で、すぐに尿として排出されたり、喫煙や飲酒、ストレスや睡眠不足などで簡単に消耗してしまう特徴があります。

だからビタミンCは一度に大量摂取しても摂り溜めは効かず、そんなことより少量でもいいからこまめに摂取するのがよろしいかと思います。


カルシウムの吸収率にいたっては、成人で25~30%しかありません。

需要度の高い成長期などはもう少し吸収率は高いらしいですけどね。

カルシウムについてもう少し説明すると・・・

小腸内に運ばれたカルシウムは腸壁の細胞に吸収され、
細胞内を移動し、血管に摂り込まれます。

ただし細胞内を自力で移動するわけではなく、輸送体(トランスポーター)によって移送されます(能動輸送)
だからこの輸送体の存在も吸収率に影響します。

そして、このカルシウムを運搬するトラックの役目をする輸送体の合成にビタミンDが関わっていることが分かっています。

なのでビタミンDの摂取不足は、小腸でのカルシウム吸収量が減少します。


さらに、

鉄分の吸収率はもっと低くて約15%

食物中の鉄分は胃内で胃酸やビタミンCによって少しは吸収率が良くなります。

また、体内の保有量によって調節されます。
鉄が間に合っていれば吸収されないし、貧血ならば吸収率は増加します。


このように各栄養素によって吸収率は様々で、
かつ生理状態によっても吸収率は変化し、また他の栄養素との関係も吸収率に影響します。


もっと言えば・・・

調理方法によっても吸収率は変わります。


例えば、アントシアニンやカテキン、イソフラボンといった野菜や果物に多いファイトケミカルの類は、細胞内に多く含まれていて、細胞を囲む細胞壁を壊すことで抽出され体内に吸収されます。

そのまま摂取しても消化しきれず吸収されにくい栄養素だということです。

カゴメ(株)さんの報告によれば、
トマトに含まれるファイトケミカル「リコピン」の吸収率は、
トマトを生で食べるよりもジュースにしたほうが3.8倍高くなるとのこと。

さらにジュースよりも良いのがスープ。

加熱することが細胞壁を破壊する一番の方法だからです。

生で食べる場合は、よく咀嚼して食べることが大事ですよね。


緑黄色野菜に多いβカロテンは?というと。

βカロテンは、摂取すると体内でビタミンAに変わりますが、
ビタミンAは脂溶性なので油を使った調理で頂くと効果的に吸収されます。

なので緑黄色野菜(サニーレタスやトマトなど)のサラダの場合、ノンオイルドレッシングでは効果的に吸収できないという落とし穴があることも知っておいて損はないと思います。

『【健康】間違った常識③ ノンオイルドレッシングはヘルシー?』 参照


このように例をあげればキリがありませんが、
ある栄養素の1日に必要な摂取量を計算して食べたとしても、
成分表示どおりの量を吸収できているわけではないということ。

栄養素によって吸収率は違うし、さらに生理状態や他の栄養素との食べ合わせや調理法によっても吸収率は変化するのだから、とても計算できるものではないはず。


栄養素によっていろいろな条件が揃わなければ効率よく吸収できないのだから、
いつも栄養補給を栄養食品やサプリメントに頼っているだけの人は注意した方が良いでしょうね(ほとんど吸収されていないはず)

だから製作側もそれを見越して、必要以上に成分量を多くしているのかもしれませんね。


(結局バランス良く食べるのが一番 SHIBA)

【健康】 「レモン○○個分のビタミンC」の真実

よく土地面積の広さを表す表現として「東京ドーム○○個分」が使われますよね。

でも僕、東京ドーム行ったことないから実感がないだよね、どうもSHIBAです。

東京ドームの敷地面積がどのくらいか自体知りませんからね。
で、実際調べてみると東京ドームの敷地面積は46,755㎡なんだってね。

ん~、やっぱ分からない。

分かりやすい物、例えばA4サイズの用紙を用いて比較すると、
東京ドームの面積は約75万枚分なんだって。

ますます分からんね。

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さて本題。

「レモン○○個分のビタミンC」と謳った食品はたくさんあります。

レモン50個分だとか100個分だとか。

なんだかビタミンCがたくさん摂取できて体に良さそうに思えません?

でもレモン1個のビタミンCの含有量は言うほどでもないのをご存知でしょうか。

いや、それ以前にビタミンCは酸っぱくないのをご存知でしょうか。

レモンって黄色くて酸っぱいからビタミンCがたくさん含まれているイメージがあります。

 黄色い=酸っぱい=ビタミンC豊富?

が、あの酸っぱさはビタミンCではなくクエン酸によるもの

ビタミンCが豊富な食品に、黄色くてしかもクエン酸によって酸っぱい物が多いため、
食品業界がその先行したイメージを利用しているんでしょう。


ところで肝心なレモン1個分のビタミンC含有量は?というと

レモン1個=22mg

http://calorie.slism.jp/107156/
カロリーSlism:レモン栄養成分

1日に必要なビタミンCの推奨摂取量は100mg

レモン1個じゃ全然足りません。5個分に相当します。

だから特別多いってほどでもありません。

ブロッコリーや赤パプリカの方がビタミンCは豊富なんですよ。黄色でもないし酸っぱいわけでもないのに・・・


いや、それ以上に気になるのは「レモン50個分」「レモン100個分」などと謳っている食品です。

1日に必要なビタミンCはレモン5個分(100mg)で十分なのに、50個?100個?

多過ぎじゃね???


実はこれにも訳があるんでよ。

その話は次回・・・

『【健康】 栄養素と吸収率 ~成分表示どおりには吸収しない~』

(アラピアは東京ドーム0.08個分 SHIBA)
 

【入浴】 「脚のむくみ」の入浴法 ~炭酸泉が効果あり~

ちょっと聞いて奥様。脚のむくみって、場合によっては命取りになるらしいよ。

冗談ではありませんよ。

そもそもむくみの原因は水分の摂り過ぎや運動不足のせいだと決めつけてはいませんか?

これが結構やっかいな症状なんですよ。

今回の話題は、脚のむくみに対する入浴法についてです。

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脚のむくみは一言で言うと「脚の皮下細胞間に余計な水分が溜まってしまう状態」

座ったり、立ちっぱなしの状態が続くと体内の水分は重力で下へ下へと溜まろうとします。

しかし細胞間の水分は、張り巡らされている血管やリンパ管を通して体を循環しているため、
通常はむくむことはありません。

それがむくむということは、この細胞と血管・リンパ管との間で、水のやり取りが上手く機能していないことを意味します

そんな時は脚のむくみとして表れます(朝起きると顔がむくむのは身体が水平になっていたから)


考えられる原因はいくつかあります。


1)運動不足による筋力の低下

心臓から送り出された動脈は足先まで流れますが、そこから静脈となりまた心臓へ戻らなければなりません。

しかし、心臓から送り出されるポンプの力が弱いと、スムーズに下半身から心臓へ重力に逆らって昇ることができません

心臓って血液を送り出すことはできても、回収するための吸引力は無いんです。

ふくらはぎの筋肉こそがポンプ役。

だから「ふくらはぎは第二の心臓」と言われています。

ふくらはぎの筋力が弱いと血流が悪くなり、上手く血管を通して水分を循環出来なくなることが考えられます。

女性は男性より筋肉が少ないので基礎代謝も少なく、一般に脚のむくみが女性に多いのはそのためかと。



2)冷え性

冷え性も血行不良によるもの

これも足のむくみが女性に多い理由かもしれませんね。



3)血圧が高い人(または塩分の摂り過ぎ)


血圧が高い人は脚がむくみやすいと言えます。理由は2つ。

心臓が悪い場合」と「腎臓が悪い場合」

高血圧が続くと心臓に負担がかかりますよね。
心臓は血液のポンプ役ですが、この力が弱くなるとどうなるか。

もうお分かりですよね。

スムーズに下半身から上へと血液を汲み上げることができなくなるからですね。


また、高血圧は動脈硬化を引き起こします。

腎臓には尿をろ過する細かい網目の血管(糸球体)がありますが、
これが動脈硬化になると上手く尿をろ過することができなくなります。


結果、体に水が溜まりむくみに繋がります。



4)リンパの機能が弱っている時

細胞の周りに張り巡らされているのは血管だけではありません。

リンパ管もまた全身に張り巡らされていて、細胞間から老廃物などと共に水分も流れ込みます。

しかしリンパ管の流れが滞っていると、老廃物や水が上手く排出できず、体中がゴミ屋敷になってしまいます

『【美容】 リンパを知る② リンパって何?』 参照



5)腰痛

腰が痛いと脚のむくみの原因になるというのは、ちょっと意外かもしれません。

腰痛の人に共通して言えるのは骨盤の歪み

姿勢が歪むとは、体の左右のバランスが歪むわけですから、脚にかかる負担も左右で違うことになりますよね。

これがふくらはぎの筋肉が左右で違ってくることに繋がってくると考えられています。

腰痛の原因が腎臓にある場合もあります。



6)その他

ホルモンの影響。ビタミンやミネラルの不足。薬の副作用など・・・



このように脚のむくみの原因は多種多様。

脚のむくみには入浴が有効ですが、それぞれの原因に応じた入浴法が必要となります。


通常はお風呂の温熱効果水圧効果を利用すると良いでしょう。

脚の血行を良くするためには、できれば脚だけでなく全身の血流を良くしたいところ。

また湯船に浸かると水圧がかかりますよね。

水圧による脚への刺激、また水圧による利尿作用も期待できます(風呂に入ったら尿意を感じるのは水圧のせい)

だからシャワーだけでは意味が無くて、半身浴よりも全身浴が好ましい。


しかも、脚のむくみには「炭酸泉」が効果的だということが報告されています。

炭酸泉には血圧を下げ、血行や代謝を良くします。

『【健康】 「炭酸泉」のススメ』 参照



高血圧による脚のむくみについてはこの限りではありません。

脚のむくみよりも血圧に注意した入浴が必要です。

詳しくは

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照



リンパの流れが悪い場合は、新陳代謝が悪いか免疫機能が落ちているか・・・

リラックスしながらリンパをほぐしてやるのが良いでしょう。

『【美容】 リンパを知る④ 風呂で簡単にできるリンパストレッチ』 参照



こうして書き出してみると、脚のむくみといっても複雑やね・・・


関連記事

『症状別の入浴法』

 

【健康】 お風呂上がりの立ちくらみは「貧血」ではない

湯船に浸かっている状態から急に立ち上がるとクラっとよく立ちくらみすることはありませんか?

それってね、貧血みたいですけど違うんですよ。


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「貧血」は一般的に赤血球などが少ないこと。
酸素の運搬能力が弱いので息切れ、動悸、めまいなどの症状を引き起こします。


お風呂上がりの立ちくらみは、貧血ではなく別の原因で起こります。

立ち上がった時に血圧が下がり、頭まで血を送り上げられない。
とっさに脳に酸素が送り込めないことが原因で起こる立ちくらみです。

正式には「起立性低血圧」と言います。

別名「脳貧血」というため誤解を受けやすいんです。

でも貧血と違って血液には問題ありません。

血圧の問題です。

でもいわゆる「低血圧」とも違います(低血圧は常時血圧が低い状態のこと)




起立性低血圧のメカニズムはこうです。

湯船に浸かってリラックスしていると自律神経の副交感神経が優位になり血管は拡張され全身の血流が良くなりますよね(正確には副交感神経が直接血管を拡張させているわけではない)

その状態で急に立ち上がると、重力で血液は脚や下半身へドッと下がります。

その際、心臓に戻る血液の量が少なくなるので、自動的に心臓から送り出される血液の量も減少します。

先程言ったように血管は拡張された状態ですから血圧は低下します。

正常な状態であれば、自律神経はこの血圧の低下にすぐ反応して血管を収縮させたり、心拍数も増加させて血圧の低下を抑えるはずなんです。

ところが自律神経がうまく反応できないと、血圧は低下し血液を脳へ送り込めなくなり、脳が虚血状態になって酸素不足になってしまいます

これが起立性低血圧の現象です。

だからこれ、自律神経の問題でもあるんです。

もちろん、もともと普段から低血圧の人は起立性低血圧になりやすいようです。

だから貧血気味の人や低血圧の人であり、かつ起立性低血圧という人もいて、一部重なっている人もいるでしょう。


では高血圧の人は安心かというと、そうでもない

特に熱いお湯に入った場合。

身体の体温調節のために熱を発散させようと発汗・血液循環が活発化します。

心臓がバクバクし、心拍数・血圧ともに上昇します。

これは「のぼせ」に近い状態です。

この状態で急に立ち上がるとどうなるか。

自律神経がうまく働かない場合、血圧は急降下しますから、その落差は低血圧の人の場合よりも大きいでしょう。

だから「のぼせてるな」と感じたら特に気をつけないといけませんよ。

『【健康】 「高血圧」の入浴法 ~安全な入浴法と症状別の工夫~』 参照


立ちくらみへの対処法としては、「ヤバイな」と思ったらその場でしゃがめば無問題ですが、そもそも長湯しないことや熱すぎるお湯に浸からないことが予防策になります。

湯船から出る時は急に立ち上がらずに、一旦湯船のへりに腰かけて(足湯のような状態)ひと息おいてから湯船から出るなど、ゆっくりと立ち上がるのが良いでしょうね。

基本的に起立性低血圧に対する治療の必要はないそうです。


関連記事
『健康に役立つ入浴講座』


 

【健康】 肉はよく噛んで食べなければならない2つの理由

これから暑くなってくるので、スタミナつけるために肉をモリモリ食べたくなる時期。

しかし肉はよく噛んで食べないといけません。

いや、肉に限らず何でも咀嚼して食べることは大事なことですが、特に肉はね。

肉と初恋の味はよく咀嚼しましょう、どうもSHIBAです。

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肉の消化は胃液と深い関係にあります。


胃で分泌されている胃液には大きく「胃酸」と「ペプシノーゲン」があります。

胃酸(塩酸)は胃に入ってきた食べ物を溶かす働きがあります。

ペプシノーゲンはたんぱく質を分解する消化酵素「ペプシン」のもととなる物質。

ペプシノーゲンそれ自体は不活性なのですが、胃酸の分泌に反応してペプシンと変化します。

たんぱく質はこのペプシンの作用により胃である段階にまで細かく分解されます。


胃液の働きをまとめるとこうなります。

 胃酸(塩酸)・・・胃に入ってきた食べ物を溶かす

 ペプシン・・・胃の中でたんぱく質を細かく分解する



たんぱく質は胃である程度にまで分解された後、腸でさらに細かく分解され吸収されます。

しかし胃の段階から消化酵素が働き始めるのは3大栄養素「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」の中でもたんぱく質に対してだけなんです。

それだけたんぱく質の消化は大変なんでしょうね。



そして肉の主成分は「たんぱく質

肉は咀嚼が大事である理由の一つがここにあります。

胃液の分泌は視覚、味覚、嗅覚が刺激される段階から始まります(脳相)

なので、しっかりと咀嚼をしている間に、胃液の分泌が十分整います。

しかしよく噛まずに食べると胃液の分泌がまだ不十分な状態で胃へ送られることになります

これではたんぱく質消化酵素ペプシンの働きも発揮されません。

また、よく噛まずに食べるということは、食塊が大きいまま胃へ送られることになりますよね。

より未消化のまま腸へ送られる部分が出てくる可能性が高くなります。

当然その後の腸での消化・吸収にも大きく負担をかけることにもなります。


そして咀嚼が大事なもう一つの理由。

それは「ビタミンB12

ビタミンB12は不足すると悪性貧血の原因となります。

ビタミンB12は植物性食品には存在せず、肉などのたんぱく質に多く含まれています(特にレバー)

では肉をモリモリ食べればビタミンB12はたくさん摂取できるかというと、やはり早食いはダメで咀嚼が大事になってきます。

ビタミンB12は胃に摂り込まれると、そのままだと胃酸によって溶けてしまい腸まで届きません。

そこで守ってくれるのが唾液に含まれるハプトコリンという物質。

ビタミンB群の中でも、B12の吸収は特徴的です。

食品中のたんぱく質と結合したビタミンB12は、胃酸やペプシンの作用でたんぱく質から遊離します。

その際、唾液中のハプトコリンと結合することで、ビタミンB12は胃酸から保護されるんです。

だからよく咀嚼して唾液を分泌しないと吸収にまで辿り着けません。


肉や魚を食べない菜食主義者は必然的にビタミンB12不足になりやすいので、
サプリメントなどで補給している人も多いかと思います。

しかしサプリは咀嚼せずに摂取するので、上記の理由からサプリではビタミンB12の吸収率は相当悪いのではないかと容易に想像がつきます。



このように肉はよく噛んで食べなければ、せっかくの栄養がもったいないことになります。
それどころか消化不良の肉のせいで腸内環境が悪化しますよ。



ここから先は余談・・・


このとおり、胃酸は塩酸ですから強い酸性の液体ですし、ペプシンはタンパク質を分解します。

ではなぜ、胃もタンパク質でできているのに、胃自体は溶けないのか?

疑問に感じませんか?

それは、胃壁を覆っている粘膜のおかげです。
さらに粘膜細胞から分泌されている粘液が粘膜を覆っています。

胃の調子が悪いからといってそのたびに胃薬を飲む人は注意が必要ですよ。

胃薬の種類によっては胃酸の分泌を抑えるものがあります。

胃酸を抑えることは、自ら消化を悪くしているようなものですから。


(貧血の90%はビタミンB12ではなく鉄欠乏によるものではあります、一応 SHIBA)
 

【美容】 チョコレートの美容パワーを整理してみた

どうもSHIBAです。

チョコが健康に良いというのは、徐々に常識として認識され始めてきたように思えますが、特に女性に注目されているみたい。

なぜなら美容にもとても効果があるから・・・

チョコの凄さについては今に始まったことではありませんが、


『【健康】 チョコレートは見直されるべき健康食品』 参照

『【美容】 チョコレートにダイエットのリバウンドを防ぐ効果も?』 参照



チョコに含まれる成分と美容の関係について整理してみます。

なお、高カカオのチョコレートであることが前提となりますので、全てのチョコレートに当てはまる話ではありませんのであしからず・・・

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◆カカオ脂

チョコレートの原料となるカカオに含まれる脂肪のこと。

ココアバターとも呼ばれるこのカカオ脂はオリーブ油などと同じ「オレイン酸」。

オレイン酸は良質の脂肪で、酸化しにくく、ま、オリーブ油を見てもらえばお分かりのとおり加熱調理しても劣化しない強い油なんです。

だから脂肪なのにLDL(悪玉コレステロール)の酸化を防ぎ、動脈硬化になりにくい特徴があります。

それどころか中性脂肪やLDL値だけ下げて、HDL(善玉コレステロール)は下げないという効果があるとも言われています。

お菓子なのに血行をサラサラにしたい人にはありがたい健康食品だということです。

チョコはそのカロリーの高さの割には、中性脂肪の数値を下げる(=太りにくい)作用のおかげで、カロリーの数値どおりには太らないというのも面白い。

とはいえ、だからと言って食べ過ぎれば意味ありませんが。



◆ポリフェノール

カカオに含まれるポリフェノール。

高カカオチョコが注目されている最もな理由はこれでしょう。

その抗酸化作用は強力で、動脈硬化やガンの敵「活性酸素」を除去してくれます。

肌の細胞が酸化するとシミやシワになりますが、それも防いでくれるので美肌効果がとても注目されています。髪の毛にも良いそうです。

また、このポリフェノールは殺菌作用もあり、胃ガンの原因となるピロリ菌をも殺菌してくれるとのこと。

面白いのはその殺菌作用により、虫歯や歯周病の予防にもなるということ。チョコのイメージとは真逆の効果ですね。


◆ビタミン・ミネラル

意外と?含まれるビタミンやミネラルの種類も豊富。

特にビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、鉄など。

血圧を下げたり血流の向上、美肌の維持に働きます。


◆テオブロミン・GABA(ギャバ)

最近注目されている成分で、チョコを食べるとリラックスできるのはこれらのおかげ。

テオブロミンは気分を上げ、GABAは気分を落ち着かせる作用があります

この相反した作用が自律神経のバランスを取り、精神を安定させる効果があります

ストレスが溜まるとチョコを食べたくなるのは理に適っているんです。

ストレスは肌荒れの原因になりますからね。

頭が疲れた時にもチョコは有効ですが、これは脳に糖分の補給をするからで、それはまた別の理由(脳の唯一の栄養素はブドウ糖)


◆食物繊維

これも意外?

食物繊維は体内の消化酵素の分泌を促進し消化を助けてくれるなど、腸内環境を整える作用から便秘の予防・解消に繋がりますから、これも美容には不可欠な成分ですよね。


◆僕の経験から

間食が我慢できなくて困っている人は、思い切って一片のチョコをかじってみましょう。

たった一片だけでも意外と食欲を抑えられますよ。

チョコが持つリラックス効果のおかげらしいけど実際のところ分からない。

でも僕の経験から実感していることでもあります。

ダイエット中の人は試してみて下さい。

しかも高カカオチョコは健康や美容に良い食品だから逆に罪悪感が無いしね。



(チョコは恋愛にも効くという噂があるけど本当かなぁ SHIBA)

【健康】 <最新のニュースから> 食事でコレステロールを控えなくてもよい?常識の大転換!厚労省がこれまでの基準を撤廃!

どうもSHIBAです。

いやぁ~。これは驚きのニュースですね。

厚生労働省がこれまでの常識を覆しましたよ。

今年4月改訂した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」でなんと!

「コレステロールの摂り過ぎには注意しましょう」というこれまでの方針を撤廃して「気にしなくてもよい」ということになりました。

厚労省栄養指導室は「目標量を設定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため」と説明しています。

http://www.iza.ne.jp/topics/events/events-6832-m.html
産経新聞:食事コレステロールもう気にしなくていい? 「血中濃度と無関係」厚労省は抑制目標値「撤廃」


そして、見解を保留していた動脈硬化学会もまた5月1日に厚労省の考えを容認する発表がありました。

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体内にあるコレステロールの7割前後は体内で合成され、食事から摂るコレステロールは3割程度でしかないことは栄養学の世界では元々知られていたことで、以前から食事によるコレステロールの規制には疑問が多かったものですが、こうして厚労省が正式に発表されたことで、これまでの常識が覆されるターニングポイントになりました。

総コレステロール値やLDL(悪玉コレステロール)の数値が高くて、
健康のためにコレステロールの摂取量を控えていた人は多いはずですからね。

卵やイクラなどコレステロールのせいで我慢してきた人も多いはず。

それが我慢する必要がなくなったことは、コレステロール値が高い人にとって朗報かもしれません。


・・・が!

ちょっと待てよ!これは朗報とは言えない???

この報道ってかなり誤解を招くかもしれません。

実はコレ、コレステロール値が高い人は喜んではいけないんです!

一見するとコレステロール値を気にしなくても良さそうにみえるけど、
そうではないんです。

コレステロールは細胞膜やホルモンの原料となるなど体にとって不可欠な栄養素でもありますが、
酸化すると動脈硬化の原因になることには変わりありません。


コレステロール自体が悪者なのではなく、酸化すること、つまり活性酸素こそが悪者であることは違いないのですが、過剰なコレステロールは酸化する可能性を高めてしまいますから、やはり高コレステロール値は危険だと言えます。

そしてこの度の厚労省や動脈硬化学会の発表は、
「摂取するコレステロール量を気にしなくても良い」という意味であって、
「コレステロール値が高くても気にしなくても良い」という意味ではないことに気付かなければ誤解してしまうでしょう。

つまり、コレステロール値の高い人は、数値を下げる努力を怠ってはならないことには変わらないということ。

通常は食事制限や運動でコレステロール値を下げることがこれまでの常識だったわけですが、
今回の発表で「食事制限をしても効果が無い」ということになったので、これからは運動しか下げる手段はないことになるんです。

コレステロール値を下げる手段としての選択肢が減ってしまったわけですよ。

これって朗報なんかじゃありませんよね(食事制限を我慢しなくて良くなったのは朗報ですが)

しかも、いくらコレステロールの摂取基準が無くなったからといって、
食べ過ぎ(カロリーオーバー)はメタボを招き、結局はコレステロール値を上げてしまいます。

『【健康】 メタボと生活習慣病と動脈硬化の関係 ~内臓脂肪が溜まると怖い本当の理由~』 参照


つまるところ、
この発表はコレステロール値の管理がより難しくなったことを意味します。


※追記

ただし食事によるコレステロールの管理方法としては、コレステロールの摂取を控える抑制策ばかりではなく、コレステロール値を下げる効果のある食品(オメガ3脂肪酸を含む食品、大豆など)を積極的に摂取する積極策もありますから、これからは後者の積極策が重要になってきそうです。



(運動せずに健康なんて無理ってことだ SHIBA)

ドローンにみる技術革新とプライバシーの問題

どうもSHIBAです。

首相官邸屋上で小型無人機が発見された事件で一気にその知名度が上がった「ドローン」

ドローンがすでに身近な存在となっているアメリカと比べれば、かなり遅れている日本にはまだドローンを規制する法律が整っていません。
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ドローン技術は便利な反面、簡単に犯罪利用できてしまいます。

テロ利用など政治的な問題だけではなく、カメラを搭載したドローンによる盗撮も可能になるなど他人事ではない問題も抱えています。

日本人はプライバシーの侵害に敏感ですからね。

なので、アメリカと違っておそらく日本ではなかなか普及しないんじゃないかな。

ドローン技術先進国であるアメリカではAmazonが配達をドローンで行うことを発表したり、軍事利用にも研究されているだけあって、今回の事件ではアメリカでの関心は高く、日本以上に大きく報道されていたそうです。

でもそれはテロ利用を意識したもの(ホワイトハウスでも同様な事件があったことも要因の一つ)

アメリカでは現在、個人が趣味などで使用する場合は法的な規制はないそうです。
なんとなくプライバシーの侵害には警戒が緩い印象があります。



実は2年前にも同じような印象を持ったことがあります。

メルマガでも書いたことなのですがアメリカの諜報活動を暴露して米政府から訴追されたエドワード・スノーデンの事件が話題になった時がありましたよね。

CIAやNSAと呼ばれる情報機関の局員だったスノーデンは、その手口を世界中に発信したために全世界を騒がせました。

一人の人間がここまで世界に影響を与えるって、そうそうないことですよ。
それだけ凄いことを発言したってことです。

例えば米政府が世界中のインターネットや電話の傍受、ハッキングをしていること。
また、同盟国や友好国の大使館にまで盗聴を仕掛けていたことなど。

まあ、アメリカならそんなこと日常茶飯事だろと、以前から言われてはいたのですが。
外部ではなく、内部の人間が証言したことが信憑性を増しています。

当然、諸外国はアメリカに対し、苦言を呈しました。日本政府もしかり。

ところがね。

当のアメリカ国民の反応はどうかというと。
これがあまりメディアで流れなかったそうなんですよ。

不思議ではありませんか?

だってね。これって、自分たち米国民の情報も収集されているってことだから、他人事ではないはずなんですよ。

国家による個人情報の収集はテロや凶悪犯罪を防ぐ手がかりになる一方で、個人のプライバシーを損なう危険をも同時にはらむもの。

アメリカの国民は犯罪を防ぐためには、個人のプライバシーが多少犠牲になっても構わないということなんでしょうか。

これが日本での事件だったら、国民は絶対許さないでしょう。


グーグルマップのストリートビューという機能も、アメリカの企業によるものだから実現したのだと思います。
日本の企業だったら、その技術があったとしても「無断で撮影するな」と言われて終了でしょう。

ストリートビューは米政府の情報機関や軍事機関にも利用されている。或いはグーグルが政府に情報提供していると考えるのが普通です(一応公式では否定していますが)


と、こんな風に考えていくと、アメリカはプライバシーの侵害について日本より寛容なのではないでしょうか。


しかしなぜ寛容なのか?

いろいろ考えられるかもしれませんが、僕が思うに、アメリカは多民族国家だからだと思うんですよ。

アメリカのある大学では、授業の参加生徒たちが自らどのような社会階層の出身なのかとか、性的な志向(レズであるとか、ゲイであるとか)、民族などをみんなの前で告知するんだそうです。

アメリカにはいろんな人種、宗教、階層の人たちがいますから。そうした「違い」や「多様性」を認めて尊重することが、人間関係を築くうえで重要だったり、差別問題の解消に繋げているのだと思います。

自己主張が強いのもそれと関係あるでしょうね。


それにひきかえ、日本はどうか、というと。

日本は古来より単一民族ですよね。

余談ですけど「世界一古い国」って日本だということ。ご存知ですか?
どんな歴史のある国でも侵略されたことが一度も無い国ってないんですよ、日本以外。けっこう意外だったりするんですが。

そんなわけで日本は単一民族。

だから「違い」や「多様性」を認める風土はあまりありません。
人と違うことを言う奴は村八分にされるんです。

「子どもの貧困問題」でもこの国民性が関係していましてね。

日本の子ども貧困率が高いのは、自分の家庭が貧困であるということを言いにくい環境が日本にはあるからだと思うんです。
それを言ったら仲間はずれにされてしまうかもしれないからです。

被差別部落問題についても同じことが言えます。

『書評:『橋はかかる』』 参照


本当の自分(プライバシー)を晒さない方が、社会で上手くやっていけるのが日本式。
タテマエとホンネの文化です。

だから日本人はプライバシーを知られたくないという気持ちが強いのも道理なんですね。


でもどうなんだろう。
きっと世の中は技術革新によってプライバシーが無くなっていく方向に向かうような気がします。

あえて大げさに例えると、「ドラえもん」の世界を想像してみるとよく分かります。

いつかタケコプターが現実のものになったら・・・

自宅の頭上を何人もの人が飛行していくんですよ。上空から見下ろされるんですよ。

高層マンションに住んでいても、窓ごしにタケコプター利用者と目が合うかもしれません。
絶対プライバシーの侵害問題が発生しますから。

ドローンだって同じこと。


そしてもっと究極なのは「どこでもドア」

ドアの向こうがいきなり他人の家の中だったりするから凄いですよね。

のび太がしずかちゃんの入浴時に「どこでもドア」で現れて
「きゃぁぁぁ!のび太さんのエッチ~!」
ってことよくあったじゃない?

あれなんてもう、プライバシーの侵害どころか不法侵入および、性犯罪ですよ。

まあ、僕にしてみれば
いつもお風呂に入っているしずかちゃんにも問題があるかと・・・


(あんな娘といいな デキたらいいな♪ SHIBA)

【健康】 メタボと生活習慣病と動脈硬化の関係 ~内臓脂肪が溜まると怖い本当の理由~

どうもSHIBAです。

メタボの人には耳をダンボ(古いなぁ)にして聞いて欲しいお話しかもしれません。

メタボとはメタボリックシンドロームの略で、その定義は
「内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上を合併した状態」を指します(ウィキペディアより)


生活習慣病の代表でもある糖尿病、高血圧症、脂質異常症。
これらは単独でも健康に有害な症状ですが、複数組み合わさると動脈硬化の危険性が高くなるので生活習慣の改善が求められているのはご存じかと思います。

動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす最大の原因ですから当然のことです。

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しかし、動脈硬化のリスクは当然理解しているはずのメタボの人の中でも、
こんな誤解をしている人は多いのではないでしょうか?


高血糖の人「血糖値は血中のブドウ糖の値でしょ?だったら糖質は控えるとして、脂質は関係ないんじゃない?」

高血圧の人「血圧が高いのは塩分の摂り過ぎでしょ?だったら脂質は関係ないんじゃない?」

といって脂分の多い食事を見直そうとはしない人っていませんか?

脂質異常症の人だけは理解しやすいんですよ。
脂質異常症とは、2007年までは高脂血症と呼ばれていた症状で、中性脂肪やコレステロールの値が異常なこと。
だから脂質異常の人だけは、このまま脂質の過剰摂取を控えなければ血液がドロドロになって動脈硬化を引き起こすというイメージがしやすいんですね。

でも高血糖や高血圧の人は、なぜ自分が脂質を控えないと動脈硬化になるのかがイメージしにくい。

これが誤解しやすい原因かと。


実は現在では、肥満や3大生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、
内臓脂肪が蓄積された状態で引き起こされると考えられるようになってきました


体脂肪は脂肪細胞によって構成されていますが、中性脂肪などを蓄え過ぎると脂肪細胞が肥大化して肥満になります。

これまで脂肪細胞は単なるエネルギーの貯蔵庫的な役割に過ぎないと考えられてきましたが、
アディポサイトカインと呼ばれる多彩な生理活性物質を産生・分泌していることが明らかにされています。

アディポサイトカインには善玉物質と悪玉物質があります。


●善玉アディポサイトカイン

 「アディポネクチン」…インスリンの働きを助け(血糖値の低下)、傷ついた血管を修復し、血圧を低下させる作用も。


●悪玉アディポサイトカイン

 「TNFα(ティエヌエフアルファ)」…インスリンの働きを阻害する(血糖値の上昇)

 「PAI-1(パイワン)」…血栓の溶解を阻害し、血栓を作りやすくし、血管をドロドロにして詰まらせやすくする。

 「アンジオテンシノーゲン」…血管を収縮させ、血圧を上昇させる。



正常な状態では、これら善玉・悪玉アディポサイトカインの分泌はバランスよく保たれていますが、
内臓脂肪が蓄積した状態では、善玉の分泌量が減り、悪玉が過剰に分泌されます

悪玉の代表であるTNFα、PAI-1、アンジオテンシノーゲンはそれぞれ高血糖、異質異常症、高血圧を招く要因であり、
つまり、内臓脂肪の蓄積は脂質異常症だけでなく糖尿病や高血圧症にも発展する可能性が高いということになります。

例えばね。甘いものが嫌いな人や炭水化物抜きダイエットをしている人が糖尿病になった場合、それは脂質の多い食事が原因かもしれませんよ。

糖尿病とはインスリンが働かなくなる症状のことですからね。血中のブドウ糖を細胞に摂り込むホルモンであるインスリンが働かなる結果、血中をさまようブドウ糖が多くなる(血糖値の上昇)わけであって、糖分を控えれば糖尿病の予防になるわけではありませんから。


あ・・・!

ここまで書いてきてまた新たな誤解を招いているような気がしてきましたが、
単に脂質を控えれば良いという意味ではありませんよ。

内臓脂肪の蓄積(脂肪細胞の肥大)は、脂質の摂取量だけで影響されるものではありません。

大事なのはカロリーです。

カロリーの摂り過ぎ(カロリーオーバー)が肥満の原因なので、
カロリーの摂取量に気を付けるのと運動などしてカロリーを消費することが重要になってきます。

糖質も脂質も我慢することはないんです。過剰に摂取してカロリーオーバーになることが問題なのです。

内臓脂肪を減らせば善玉アディポサイトカインであるアディポネクチンが活発になり、
3大生活習慣病の改善・予防にもなる
ということです。


(アディポサイトカインの日本語訳は「脂肪組織由来生理活性物質」 長いよ SHIBA)